5月31日(日) 晴
昨夜も、帰宅すると息子が階上で「てちゃ、え」と言っている。やはり、玄関の
戸の開閉音でわかるようだ。彼は、音にはけっこう敏感である。遠くで飛行機が
飛んでいる音が聞こえれば「ご・ご」と言うし、救急車が走っているのもわかる。
昨夜も疲れていたので何もせずに寝てしまったため、今朝は妻子よりも早起きして
ビデオを借りにいく。市役所の近くの道で違法駐車が酷い。それほど広い道でもない
のに道の両側にずらっと並んでいる。文化会館で衣料のバーゲンをしていたので、
そのせいかなと思ったが、市役所の前の駐車場で「リサイクル市」というのをやって
いる。どうも、これが原因のようだ。
カミさんに話すと、息子を連れて行こうということになる。両側から彼の手をとって
親子三人で歩く。久しぶりだな、こういうのも。会場に着くと、息子は北の方を
指さして明瞭な発音で「かんかん」と言う。何のことかわからなかったが、カミさん
によると消防車のことらしい。なるほど、あっちに消防署が見えてるな。
とりあえず一通り見て回ろうとするが、息子は敷いてあるビニールシートの上に
土足で上がり込んでオモチャを触りだす。カミさんが引き戻そうとすると、泣いて
抵抗。
帰りは、抱いて帰るのも重いので、おんぶして帰ろうとする。ただ、息子がちゃんと
私の背中に掴まっているかどうか不安なので、彼が後ろに倒れそうで怖い。思わず
前屈みになる。カミさんより「それだったら肩車した方がいいんじゃない」と助言。
なるほど、これだったら手を握っていれば後ろに倒れる心配はない。息子もこちら
の方がいいようである。顔は見えないのだが、手を掴まえているにもかかわらず
非常におとなしい。カミさんによると「すごく得意そうな顔してるわよ。写真を
撮りたいくらい」だそうである。まあ、私の身長に息子の頭の大きさを足すと、
身長2mくらいになるからな。高いところが好きなキミとしては本望だろう。
ビデオを見終わって返却するついでに買い物に行くことにする。息子を連れていこう。
自転車の前のシートに座らせて走る。近鉄の踏切で運良く(?)2本の電車の通過待ちを
したので、息子は間近で電車が走って行くのを見ることができた。彼は黙って見ていた
が、ひょっとすると近すぎてビビっていたのかもしれない。
レンタルビデオ屋では、息子を自転車から降ろして手を引いてカウンターまでビデオを
返しに行くだけだったが、スーパーではそうはいかなかった。まずお菓子売場に行った
のだが、手を引いて連れ回ろうとすると、目的の商品を探しているうちに(レイアウト
が変わっていたのだ)手を振りほどいてそのあたりを走り回る。レジで支払いするとき
にも、両手を使う上にじっとしていないので脚で息子を抑える。世のお母さんたちは、
よくこんなのを連れて買い物をしているな。これはカートに乗せてないと制御不能だ。
◇ ◇ ◇
トイレに入っていて、出るとドアの外で息子が待っている。水を流す音がすると
人が出てくる、ということを覚えているのだな。
最近はまた、「本を読め」攻撃が厳しい。ちょっとした「間」ができると、息子は
本を持ってやってくる。1冊読めば、次の本を持ってくる。際限がない。なぜか、
そばに他の人が居ると、数ページ読んだところで読んでいる本を別の人のところに
持っていって「続きを読め」と要求する。