とととととっ…

6月21日(日) 雨
今日も一家で昼まで寝ていた。息子がまず目を覚ます。元気である。昨夜、
大泣きしたのも覚えていないようだ。カミさんはまだ眠そうだ。昨夜は大変
だったからねえ。息子はというと、ふすまを開けて明るいところに出ていく。
隣の部屋でくるくる回る。やりすぎて目が回り、ととととととっ……と、
あらぬ方へよろめきながら行ってしまう。また頭を打つぞ、君。

最近、息子はカミさんがビデオテープを入れているラックのガラス扉に装着
しているロックを外せるようになっている。扉を開け、私のところにビデオ
テープを持ってくる。何度も持ってくる。飽きずに持ってくる。よく疲れない
もんだな。8ミリテープだから、それほど重くないと思っていたのだが、20本
を超えるころになって、片手では持てなくなってきた。ひ〜、もう勘弁して
くれ〜……掌の上の山が崩れた。カミさんの叱声……しゅん。

今日は、私がカミさんの商業誌の作品の改訂版を評価するので(明日から
私はまた遠方に仕事に行くのだ)、カミさんが息子を寝かせることになる。
彼女は彼に「ねんねしよ」と呼びかけて階段の方に行くが、息子は私が
居間に残っているので、なかなか行こうとしない。ついていってやると、
踊り場まで行ったが、そこで私の方に両腕を差し出す。抱いて上がれと
いう意志表示である。抱き上げてやったが、カミさんが連れて上がると
いうので、受け渡す。息子はべそをかく。目に涙をため、声を上げながら、
手をさしのべてくる。すまないな、息子よ。とーちゃんは、君と同じくらい
かーちゃんの才能を大切に思っているのだよ。



ホーム  日記の目次へ  次の日へ