「てっちゃ、てっちゃ!」

8月1日(土) 晴
今日も出勤だ。夜中の終電ギリギリまで残っていたが、ユーザの検収が私のサブ
システムまで手が回らなかったので、結局明日も出勤することになってしまう。
ささやかな抵抗をして、明日は昼からでいいということにしてもらい、我が家に
帰ることにする。今日帰らねば、2週間の間家を空けることになってしまうから
な。

今日は土曜日なので、新快速は早々と無くなっていた。最終の快速で大阪に帰る。
けっきょく帰り着いたのは1時近くになった。

家に入ると、息子の泣き声がする。ずいぶん激しく泣いている。Duoをデスク
トップに接続する暇は無いな。顔を洗って居間に上がってもまだ泣いている。
カミさんは、着替えに上がる私に「相手せずに早く着替えて降りてきて」と
いうが、そういうわけにもいかない。何と言っても、私は甘い父親なのだ。
着替えて寝室に入る。「ぅわぅわぅわぅわぅわ……」と泣いている。頭を
なでてみたら振り払われた。少しおとなしくなったかと思えば、また泣き出す。

息子を見ていると、カミさんが上がってきた。暖めたミルクを入れた哺乳壜を
持っている。息子に銜えさせると、最初は嫌がったが、次には飲み始めた。
ほっと安心して階下に下りる。

カミさんによると、保育所から帰った後に大量に間食したので夕食をあまり
食べなかったらしい。夜中に腹を空かして泣くんじゃないかと思っていた
そうである。

8月2日(日)
昨夜は、息子が早起きするのを防ぐため(オイ)、雨戸を閉めてエアコンをかけて寝た。
気がつけば、薄暗い中でまどろんでいた。何時だろう? 出発しなければならない
時間にはなっていないと思うが……隣で息子がもぞもぞと動き出したのを感じる。
もうすぐ目が覚めるかな。

上半身を起こす。すると、息子も起きあがって私を認めると、私を指差しカミさんの
方を見て「てっちゃ! てっちゃ!」と叫ぶ。私には「父ちゃんや! 父ちゃんや!」
と聞こえたのだった。ううっ、嬉しいなあ。問われなくても呼んでくれるとは。いつも
放ったらかしの父親なのにねえ。半日しか居られないのに、金と時間をかけて帰って
きた甲斐があったというもんだ。



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