転落

8月7日(金) 曇一時雨
私の両親が来週熊本に里帰りするので、妻子は一週間早く昨日から私の実家に
来ている。昨日も実家に帰り着いたのが真夜中の0時前だったので、息子は
すでに眠っていた。まったく、夜になってトラブルが出てくるんだから…昨日
は早く帰れると思ったのになぁ。

昨日は息子もそれほど実家の環境に戸惑いは無かったようである。そんなに
緊張せずに祖父母とも応対していたそうだ。今年で3回目なのだが、それでも
覚えているのだな。

実家には、まだ自分では動けない頃の息子を私が抱いている写真が飾ってある
のだが、どうも彼はそれにヤキモチを妬いていたらしい。抱かれているのが
昔の自分であるにもかかわらず、怒って写真をバンバン叩いていたという。

夕食時には、大人達が飲んでいるビールを飲みたがって大変だったそうだ。
少しだけ飲ませたらしいが(オイッ!)それだけでは飽きたらず、空き缶を持って
飲もうと無駄な努力をしていたらしい。いくら傾けても出てこないので、底を
真上に向けてひっくり返りそうになりながらチュパチュパやっていたそうな。

今朝も息子が最初に目を覚ました。隣で動き回っている気配を感じる。カミさんが
「もうちょっと寝てなさい」と言っているのが聞こえるが、2歳にもならない子供
に言ったってねえ。私が上半身を起こすと「でぃぇぢ!」と言いながら抱きついて
くる。離れない。拘束されるのは嫌いだったんじゃないのか?……でも、熱いな、
キミ。まだ熱があるのか?

そのうちにカミさんが起きて息子を階下に連れていってくれたので、少しだけ
惰眠を貪ることができた。

私が起きて階下に下りていくと、息子は食事を終えかけたところであった。私を
見ると、彼は手を合わせて「シ!」と言う(「いただきます」「ごちそうさま」
の意)。私が食べはじめると、座っていた椅子の肘掛けをまたいで脱出し、私の
膝の上に乗ってきた。食べ物は欲しがらない。

そのうちに、台所と玄関の間のカーテンを使って「いないいないばあ」を始める。
玄関でくるくる回る。案の定、バランスを崩して板の間の上にひっくり返った。
カミさんが「C.C.レモン」を飲んでいるのを見て欲しがる。キミには酸っぱいと
思うんだけどねえ。少しカップに注いで飲ませてみる。「酸っぱ〜 (>_<)」と
いう顔をする。面白い。だが、しばらくするとまた飲みたがる。懲りないねぇ、
キミも。

私が玄関から出ようとしていたとき、カミさんが裏口から店に入りながら「こっち
(に)おいで」と言うと、息子は庭から歩いてきて、カミさんについて店の中に
入っていく。もう、そういう指示が理解できるようになっているのね。

私が自転車を出していると、カミさんが「バイバイしよ」と言って息子を連れて
くる。自転車を見ると、息子は乗りたがるのだ。例によって、彼を荷台に乗せて
少し歩く。今日は荷台から降ろしても泣かなかった。

今日はそれほどトラブルは発生しなかったので早く帰れるかなと思っていたのだが、
ユーザさんの様子を見に行ったら何かとイチャモンをつけられて、けっきょく遅く
なってしまった。(バグもあったんだけどね)今夜は息子の顔を見れると思って
いたんだがな。

今日の息子は、私と過去の彼がいっしょに写っている写真を見ても怒らなかった
そうである。逆に、写真を持たせてくれと要求し、渡されるとその中に写っている
私を指差して「とーちゃん(意訳)」と言いながら、写真に頬をスリスリしていた
らしい。有り難いねえ。こんなに構ってやれない父親なのに。

今日いちばんの大事件は、息子が実家の居間の網戸を突き破って庭に転落したこと
であろう。幸い、かすり傷で済んだようだが、子供は大人の予想もつかないことを
するからねえ。



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