小児鍼

8月14日(金)
一昨日からお客様の工場の夏休みなので私も休んでいたのだが、夫婦そろって
風邪を引いてしまったので、息子はカミさんの実家に預かってもらっていた。

二日間夫婦で静養したので、だいぶ楽になった。今日は日本橋に行ってMacを
買い、カミさんの実家に息子を引き取りに行く。

息子もまだ咳が出るので、曾婆ちゃんに連れられて鍼灸院に行き、小児用の
ハリを打たれたりしたらしい。最初は嫌がったが、気持ちがいいのですぐに
静かになったそうな。

息子は外に出ると電車を見に行きたがる。カミさんの実家はすぐ側を近鉄が
通っているのである。無理矢理家に帰ろうとするとその場にひっくり返って
抵抗する。そうなってしまうと、曾婆ちゃんは力が弱いので動かせなくなる。
先日は、近くの店から実家に救助要請の電話が入ったらしい。道路の真ん中
だったらともかく、踏切の中でそれをされると危ないな。

私たちがカミさんの実家に着いたとき、息子は2階で昼寝の最中だった。先に
夕食を開始する。

居間にあるソファの脇に座布団や毛布が敷き詰めてある。聞くと、息子が
ソファの上から飛び降りるらしいのだ。保育所で覚えたらしい。ちょっと
前までは平地でジャンプもできなかったのにねぇ。

夕食を食べ終えた頃、息子が起きてきた。隣の部屋で着替えさせられている。
やがてカミさんに連れられてやってきた。私を指差して呼ぶが、こちらには
来ない。目も合わせない。カミさんの服に顔を埋める。照れているのか?
生意気な。

カミさんの実家は古い家なので引き戸がいっぱいある。息子は「でんしゃ、
でんしゃ……がたんがたん」と言いながら引き戸を開閉する。どうも、
四角くて大きくて水平移動するものを「でんしゃ」と認識しているのだろうか。

息子は、テレビでものを食べるシーンが出てくると必ず「まんま」と叫ぶ。
腹が減っているからではないようだ。「食事のシーンだと認識した」という
だけのようである。

息子を散歩に連れ出す。例によって踏切に電車を見に行く。途中でバイクを
見ると、指差して「ご・ご」と言う。飛行機も「ご・ご」である。どうやら
爆音を発するものは「ご・ご」なんだろうか?

商店街を通って帰っていたら、散髪屋の前の回転するディスプレイを見つけて
「ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…」ずっと指差しているので、店の人が出てきて
明かりをつけてくれた。「あせもがいっぱい……かわいそうに」と言われる。
でも、あせもはできなくても、エアコンディショニングされた環境で育って
暑さというものを体験せずに育つ方がかわいそうだと思うんだがな、私は。
10年後も、これだけ資源を浪費する生活ができるとは限らないんだから。
(これは前にも書いたか)

今日も、長く歩いていると私の脚にしがみついてきた。そこから負ぶって
カミさんの実家に帰ったのだった。



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