10月4日(日) 晴
最近、息子は何かをするときに「せー」「せー」とかけ声をかける。これを最初に聞い
たのは、カミさんの実家でソファから飛び降りるときだった。どうやら、それをやると
きに見ている人間が「せえの」と声をかけるのを真似しているようだ。
今朝も彼が最初に目を覚ました。そして「せー」と言いながらカミさんの頭を飛び越え
ようとしている。危ないな。いくら大人でもキミのその体重を直接頭部に受けるとタダ
ではすまないぞ。
昨夜は、カミさんは今度の単行本の原稿を編集さんに送るために出力していたし、私も
カミさんがインターネットするのにつきあっていたので遅かったのだ。二人とも起きれ
ない。カミさんが「もうちょっと寝ててよ〜」と言うが、それが通じるような相手では
ない。まあ、昨日おそくなったのは私の両親へのサービスのためだから私が起きましょ
うか。
最初の力をふりしぼって起きる。まずは朝食。息子は飢えているので時間の猶予がな
い。インスタントのスープにご飯、そしてウチの母の台湾みやげの豚でんぶ。私が食べ
ていた納豆も半分くらい彼が食べた。それで私がキムチを出してきて食べていると、例
によって欲しがる。少し食べさせてやると顔をしかめるくせに、さらに欲しがるのだ。
ご飯が昨夜の残りなので、飯粒に粘着力がない。彼は手で持ってスプーンに乗せるので
そのときにポロポロとこぼれる。残っていたご飯が少なかったので彼の口に入ったのは
少なかったようだが、野菜ジュースを飲ませて無理矢理終了させた。
経験的に朝食後にウンチをすることが多いので、オマルに座らせる。絵本を読んでやり
ながらけっこう長い時間座らせていたのだが、けっきょく何も出なかった。
ひとしきり絵本を読んでやったあと、外出することにする。昼に食べるものも買ってこ
なければならないし。玄関で靴を履かせようとすると……なんだか臭うぞ。うう、今日
もウンチをしていたのだった。柔らかいウンチではなかったので、今日は風呂場で洗わ
ずにウェットティッシュで拭いて始末した。
まずは近くの電器屋に行った。OAチェアに座らせると、手をパソコンラックについて
椅子を左右に回して遊ぶ。ただ、そのたびにラックとチェアが離れていくので、だんだ
んと身体が伸びてしまい、椅子から落ちそうになって「ひーん」と泣く。パソコンを起
動して膝の上に乗せ、キーボードやマウスを触らせてみる。そろそろ、キーボードの操
作がディスプレイ上に反映される、ということが理解できるようになってきたようだ。
最近は、ちょっと高いところがあると「せー」を始める。電器屋のベビールームでも腰
掛けの上から何度も飽きることなく飛び降りる。ただ、彼は臆病なので両足で踏み切る
ことができない。だから片足で着地することになるのでかえって危なっかしいのだ。