2000年 12月中旬の日記
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12月11日(月)
昨夜も家に帰って居間で通信していたら、しんどくてどうにもこうにもならなくなって、横になり、カミさんにタオルケットを掛けられてそのまま朝になってしまった。なんで自分の好きなことをやっているのに眠くてどうしようもなくなるかね。今朝も日記を上げられない。これ以上現実の日付と離されるとマズイのだが。

しかし、しんどい。朝起きて家を出る準備をしていても、思わず声が出てしまう。息子の前で弱音を吐いちゃいけないんだが。
「あーしんど」
「なんで、しんどいん?」
「お仕事のし過ぎだよ」
「ふうん」
まだまだキミにはわかるまい。

今日から通勤中に真夏のホーリーナイト東野司:徳間デュアル文庫)を読み始めている。うむ、これは素晴らしい。前日まで翻訳モノを読んでいたせいもあるんだろうけど文章がひじょうに気持ち良く心に入ってくる。買う気がなくても、プロローグくらいは本屋で立ち読みする価値はあると思います。まあ、金を取って売っている文章だったら、本来この程度が標準レベルであるべきなんだろうけど。

予定では今日は東京に出張すべき日なのだが、大阪でやっているプロジェクトが火ダルマなので課長は出張をキャンセルすることを画策している。東京の仕事は別の部のお手伝いなんだよね。いちおう出張用の重い荷物を持って客先に出勤する。どうやら、風邪を引いて倒れたことにすることになったようである。だったら、ホテルのキャンセルをしなければならない。予約確認の画面にもキャンセルが遅れると金を取られるとか書いてあったし、違約金を取られないか非常に不安なのである。しかし、出張中止が決まったのを聞いた直後に打合せが始まり、それがまた長引くのである。夕方になっちまうぜ。会議が終わった後、電話線を借りてFIVAでインターネットに繋いで予約を解約しようとする。

新しいFIVAでは大阪市内からNiftyに繋いだことがないので、モデムの設定からやらなければならない。接続先の電話番号はNiftyから落としてきたものから設定する。ところが、何度やってもつながらないのである。無情にも「応答なし」と表示されるばかり。いろいろと設定を変えても状況は変わらない。そして、自分で電話をかけてみて「…正しい電話番号を…」というアナウンスが聞こえてきた瞬間にすべてを了解した。大阪の市内局番の桁数が増える前の番号だったんである。いったい何年前のデータなんだろうねえ。たしかこれはMacでパソコン通信をしている頃に落としてきたファイルだよなあ。Webから最新のデータを落としてこなければ。

今夜も夜遅くまで仕事をしていたので家に帰りついたのは夜半過ぎであった。居間に上がると誰もいない。寝室に上がってゆくと、妻子が寝ていた。私が入っていってもカミさんは大の字になってピクリともしない。これは起きそうにないな。台所にあるものを暖めて食う。炒め物は調理してから時間が経つとちょっとツライ。

食事を終えて通信を始める。その時点で普段ならもう寝るべき時間である。今夜は元気なつもりだったのだが、やはり疲れて横になってしまう。どうなるかは、分かっているのだが…



12月12日(火)
けっきょく昨夜は居間で独りで寝てしまっていた。明け方に枕元に女神が立ってタオルケットを掛けてくれた夢を見たような気がするが…いまタオルケットにくるまって寝ているところを見ると、きっと夢ではなかったに違いない。しかし、寒い。耐えきれずにガスファンヒーターの設定温度を上げるが、それでも寒い。寒い寒い寒い寒いさむいサムイ。そう思いながらも寝ている。ついに耐えきれなくなって起きあがったときにはもう明るくなり始めていた。すでに7時前である。このまま起きるべきなんだろうが、身体が冷えきってしまっていて、どうにもこうにも動かない。このまま起きたら確実に身体を壊すな。一大決心をして寝室に上がることにする。溶けたコールタールのように重い身体を寝室まで引きずり上げ、布団に潜り込む。ちべたい! ちべたいが、自分の体温を確実に受け止めてくれる。この安心感。でも、あと30分で起きねばならんのか。それで身体が温まるものなんだろうか。

…気がつくと8時を過ぎていた。寝過ごしたか。目覚し時計をカミさんが止めるのを遠くで聞いていたような気もするが。まあ仕方がないな。寝室に上がることを決心したときに、こうなることは予感していたような気はする。ちょっとくらい遅れても文句は言われるまい。

現在、通勤中に真夏のホーリーナイトを読んでいるのだが、面白いっすねえ。これだけ疲れているのに、読んでいてもまったく眠くならない。これは大変なことですよ。今のこの私を眠らせないんだから(苦笑)。良い小説というのはそういうものである。

いまの仕事で使うサーバはメモリが4GBなんだそうである。なんかもう、少し前のハードディスクの容量と変わらんなあ。…などと、いつの時代でも言っているような気がするな。

今日も客先を出たのは22時半であった。この時間にならないと帰れる雰囲気にならないってのは、何だかなあ。家に帰る途中で本屋に入ってカウボーイビバップの表紙に惹かれてニュータイプを手に取ってみて驚いた。すっかりパソコンの雑誌になってますね。まあ、アニメ道とパソコン道が交わるのは必然のような気もするんだけどね。

家に帰ると、居間にプラレールの線路が敷設してあった。今日の息子はこの上で電車を走らせて3時間も遊んでいたそうである。夢中になりすぎてオシッコを漏らしてしまい、母親に手酷く怒られていたらしいが。まあ、1分も注意を持続できないガキよりはよっぽどマシでしょう。人間、いちばん大事なのは集中力だからね。その話を聞いてカミさんに言う。
「夢中になると周りが何も見えなくなるのは誰に似たのやら
カミさんも反撃してくる。
カ「誰に似たのやら!
ア「誰に似たのやら!!
カ「誰に似たのやら!!!

いくら言い合っても際限がないのである。まったく、自分を客観的に見れないというのは困ったもんだ。



12月13日(水)
昨夜もけっきょく居間で倒れていた。今朝は6時に気がついた。歯を磨いて、冷え切った寝室の布団に潜り込む。そして7時半に起きる。昨日は遅刻して課長に文句を言われたので、今日は定時に出なければならない。まあ、完徹させた上に土日も真夜中まで働かせておいてそこまで言うか、という感じなんだけれども。しかし、寒い。身体の芯から寒い。顔を洗って食卓についても寒い。指先など氷のようだ。息子も我が家でいちばん寒がりのカミさんさえもコタツだけで平気なのに、私だけがガタガタ震えている。耐えきれずにガスファンヒーターを点け、その前に座り込む。身体の表面は熱くなって痛いほどなのに、身体の内側は冷たいままである。まるでアイスクリームの天ぷらだな。

今日、カミさんにMDのディスクを売ってもらった。「Everything」(MISIA)と永遠にゴスペラーズ)が録音されているものである。いや、やっぱりゴスペラーズはいいですねえ。演ってる音楽はゴスペルとはちょっと違うような気もするんだけど。けっこうディスクに空きがあるので、家に帰って飯を食い、通信している間、中古で安く大量に買ってきてまだ聴いていないシングルCDから気に入った曲を録音する。「一緒に…」(MAX)なんか、好きなんだよね。アーチストに関係なく曲を好きになったのって、久しぶりのような気がするな。ディスクを入れ替えるために立ったり座ったりするので、そのおかげで今日は意識を失わずにすんだ……が、ずいぶん遅くなってしまったな。シャワーを浴びると4時を過ぎてしまったのである。

真夏のホーリーナイトを読み終わったああああ。良がったああああ。いやいや、良かったです。ちょっと電脳空間の描写に納得できないところはあったが(まあ本来描写不可能なものだからな)見事にサイバーだし、そして、泣ける。ううっ、いいぜー。こりゃ、今年の長編のベストは大逆転でこいつかもしれない。読んだ本リストのチェックはまだだけど。それくらい良かった。連続して起こるガチャポン(これが言葉だけ残ってて語源が不明になっている、という設定が楽しい)の連続失踪事件とコンピュータのトラブル。その原因は……というのと、少年少女の儚い恋。その絡め方も素晴らしい。そして、タイトルどおりの「真夏のホーリーナイト」の世界が出現する。クライマックスの「告白」のシーンを読んでいるときに私のMDプレーヤーのヘッドフォンから流れてきたのはジョン・レノンの「Happy Xmas」であった。ひーん、あんまりといえばあまりなジャストタイミング。こりゃもう泣くしかないじゃないかあ。

そう、今日はクリスマス
あなたが楽しくありますように…




12月14日(木)
今朝は7時半過ぎに起きる。かなり疲れているように見えるようで(いや実際疲れているんだけど)カミさんに「休めないの?」と言われてしまった。いや、それどころか今度の日曜も出勤になりそうな雰囲気なのだよ。そう応えると、彼女に肩を揉まれてしまったのだった。

今日も息子は母親に言われて階段を下りるところまで私を見送りにくる。私が階段を下り始めると彼は「あくしゅ」と言って手を差し出してくる。手を握り合い「あっくっしゅーで、ばいばいばい」と言うのである。そして彼は今日も「いってらっしゃい、してきたよ」と言いながら駆け戻ってゆくのである。

今夜は23時近くまで仕事場にいた。家に帰ると0時を大幅に過ぎてしまう。妻子はすでに寝てしまっているようである。着替えるために寝室に入ってゆくと、カミさんが「おかえり…」と言った。だが、それだけだった。何も起きない。誰も起きない。これは自分で食事の用意をしなければならないか。でも、その前に少しパソコンを…などとしているうちに…(以下略)



12月15日(金)
階上で雨戸を開ける音で目が覚めた。8時である。また寝ちまったか。昨夜は晩飯も食えなかったな。今朝も寒い。いつもは身体を温める漢方薬を飲んで自転車で駅まで走れば身体が温かくなるのだが、今日は駅に着いても手の先が冷え切っている。ちょっとヤバいかもしれないな。

今日は昼前からやっていた会議が延びたうえに終わった後にゴタゴタがあって、昼食を食べに行く機会を逸してしまった。昨夜の夕食も食ってないのに。空腹はある程度以上になると感じなくなるからなあ。けっきょく、昼食(笑)を食い終えたときには19時を過ぎていた。30時間以上まともな食事をしていなかったことになるか。

明日も出勤である。明後日が出勤なのは覚悟していたのだが、明日くらいは休めるのではないかと期待していたのだ。しかし、帰る直前に不手際が発覚して休めない雰囲気になってしまった。課長に泣きつかれてイヤとは言えないしなあ。これで、19日間連続出勤決定か。しかも、その間に完徹や出張を含んでいるというのがトンデモナイな。よく身体がもっているもんだ。

今日は客先からの帰りに遺響の門中井紀夫:徳間デュアル文庫)を読み終えた。まあまあ面白かったが、感動するというほどじゃなかったな。この人は短編の方が好きかもしれない。

ストレスが溜まっているので、思わずインターネット通販でポータブルMDレコーダーパソコン接続キットを買ってしまう。でも、金がかかるわりにストレス解消の度合いは小さいような。

今年はカミさんのお祖母さんが亡くなったので喪中の葉書を出さねばならないのだが、こんなに忙しいと書く暇がない。年賀状の受付が始まったと言うニュースを聞いて慌てる。親戚分はカミさんが書いてくれた。有り難いことである。私もZAURUSの中にある分について必死で書いたのである。もうすぐ3時だ。



12月16日(土)
今日から通勤中にまた「赤い涙」(東野司:ハヤカワ文庫)を読んでいる。東野司という作家にハマってしまったのだ。往きで「キャットファイト」を読み終えた。闘技場で闘うサイボーグ化された猫の話である。といっても、猫の地球儀とはかなり趣が違う。これもなかなかよい作品であるが、これを読んで秋山瑞人氏の文体のスピード感を再認識してしまったのが、なんだかなあ。

今夜もまた遅くなってしまった。テストしてもらっていたプログラムが帰る直前にトラブったのである。データの問題だったようなんだけどね。土曜日なのにこんなに遅くなってしまうとは、どういうことなんだ。客先を出たときには、ほとんど翌日になっていた。JRで行けるところまで行くが、夜中は便数が少ないので電車待ちでかなり時間を無駄にする。環状線の最終に乗れたが、それは京橋止まりなのであった。車内のアナウンスで「この電車は最終電車です。お乗り遅れのないように…」とか言っているが、乗ってしまった人間に言っても意味がないような気がするんだがなあ。そういう意味では、乗った人間に「駆け込み乗車は危険ですからおやめ下さい」と言っているのもおかしいと思うぞ。

京橋からはタクシーである。Willとかいう妙な形の車だったのだが、後部座席が狭い。小型車にしても、客を乗せるのだからあれは狭いと思うぞ。個人タクシーだったから、オーナーの趣味なんだろうなあ。

息子は熱を出したそうである。今朝、家を出るときにも少し額が熱いような気がしたんだよな。熱はあったが元気だったそうなので大丈夫だろう。夜中にオシッコをさせるために抱き上げたときにも、腹に触れるとずいぶん熱かった。



12月17日(日)
目が覚めたときには8時を過ぎていた。昨夜も一通りのサイトを廻って、日記を書かなければと思ったところで疲れがどっと押し寄せてきて横になってそれっきり…だったのである。家に帰ってからクッキーやチョコレートをいっぱい食べたので口の中が気持ち悪い。こりゃ、8020運動なんてとうてい無理だ。後になって死ぬほど後悔するのは火を見るより明らかなんだがな。やはり人間は未来がある程度予測できるようになったとはいえ、それはまだまだ不完全なのである。どうしても「現在」に引きずられてしまう。まあ、未来像というのは自分が作り上げたものだし、まだまだ不確定だからねえ。

ということで、今も現在を優先して日記を書くのである。後のことは知らん。書き上げて公開し、パンを焼いてチーズと食う。妻子は起きてこない。息子は病気だし、静かに寝かせておいてやろう。…いや、こういうときに日曜日にさえ家にいない父親のほうが問題か。

雨が降っている。昨日は自転車を駅に置いたままタクシーで帰ってきたから、歩いて行くのはいいんだけどね。でも、やっぱり雨はイヤだ。今日は日曜日だというのに、なんで雨の中わざわざ仕事に行かにゃならんのだろうか。でも仕事だからな。

今日も「赤い涙」(東野司:ハヤカワ文庫)を読んでいる。往きの電車の中で「こんにちは赤ちゃん」を読み終えた。バイオ技術で造られた赤ちゃんを使用して子育てをするのがファッションになっているという話である。こういうのを読んでいると、息子がもっと小さかった頃のことを思い出してしまうな。子供というのはこんなにお手軽なもんじゃないんだが。

今日も遅い。22時半が定時どころか、その時間に帰れたらラッキー、というような雰囲気になってきている。小雨の中、自転車に乗って家に帰ると、今日も妻子はすでに寝ていた。けっきょく、今日は妻子の顔は見れないで過ごすことになるのか。



12月18日(月)
今朝は予定通りに起きる。息子は熱はないようだが、居間に下りてからも座椅子の上に横になって、寝ると言っているようである。今日も保育所を休ませることにするようだ。私もしんどい。ぐったりと座っていると、見かねたカミさんが車で駅まで送ってくれると言ってくれる。有り難いことである。車で出ると聞くと、息子は急に元気になる。何なんだ。もう少し厳しくした方がいいのかなあ。

地下鉄の駅に着き、妻子に手を振って階段を下りかけて気がついた。「あ゛っ、ZAURUSとPHSを忘れた!」うぎゃー、これがないと私の脳は半身不随だ。しかも今夜は出張だから家に帰れない。2日もZAURUS無しで過ごすなんて耐えられるんだろうか。出張の時こそ電話番号や電車の経路を検索する必要が多いというのに。しかし客先の状況からしてこれ以上遅れるわけにはいかない。車で送ってもらったから引き返すのも難しいし。仕方がない、ZAURUSが無いからといって仕事ができないわけではないだろう。しかし、電車に乗り、鞄の中から文庫本を取り出そうとして、鞄のポケットの中にZAURUSがあるのを発見した。あー、昨日は休日出勤だったから胸に内ポケットのない私服で出たのでここに入れていたのだ。ラッキーである。まあ、PHSは無くても何とかなるだろう。緊急時の連絡先はカミさんにメールしておくか。

左肩の後ろが痺れている。ちりちりと虫が動いているような感覚が、そのあたりを這い回っている。どこか神経が切れかかっているのか。

今日から出張だというのに、昼休みに客先近くの本屋で20世紀SF 2 1950年代 初めの終わり」(河出文庫)を買った。鞄の中には本が2冊入っているのだが、1冊目はもうほとんど終わりだし、2冊目も勢いがつけばすぐに読んでしまいそうな雰囲気だからね。

今日も通勤中に「赤い涙」(東野司:ハヤカワ文庫)を読んでいる。まずは往きに「門ひらくときに」を読み終えた。MOUSEのドラッグによるトリップに対して、そのサイバー版という趣ですな。どちらが先だったんだろう(いま調べると、こちらの方がかなり先である。後から出た「MOUSE」の方がテンションが高いのは当然だな)。続いて新幹線に向かう電車の中で最後の作品「赤い涙」を読み終えた。うーん、これはネタも料理の仕方もイマイチ練れていない。主人公の「敵」も、ちゃんと損得計算をしてればこういう過激な行動はしないと思うぞ。まだ青いという感じだな、と思いながら読んでいたのだが、やはり初出はいちばん早かったか。



12月19日(火)
7時過ぎにホテルのベッドの上で目が覚めた。ああ、また風呂に入る前に寝てしまったんだな。昨夜は風呂に入ってから寝ようと固く固く決心していたのに。「ちょっと休もう」と思ってベッドの上に横になるのがいかんのだよなあ。わかっていても止められない。意志が弱い。シャブ中と変わらんよな。

自分で起きたのに、身体がだるい。それでも風呂に入らねばならない。このホテルはヘアドライヤーが無かったので髪を自然乾燥させねばならないのである。気力が無くて荷物は少しでも軽くしたかったので、自分のドライヤーは持ってきていない。今から入っても、上がってから部屋を出るまで2時間近くあるから自然乾燥でも何とかなるだろう。この部屋は暖かいし空気も乾燥してるからね。

東京の仕事もスケジュールがヤバい状態になってきているので打合せが延びる。19時までかかってしまった。東京駅で指定席を取ろうとするが、20時前ののぞみしか無い。30分くらい駅の中で時間を無駄に過ごすのである。仕事が終わる時間が不明だから、事前に予約しておくわけにもいかないからなあ。のぞみに乗ってみると満員であった。座れない人もいるようである。まあ、出発30分前の時点で窓際禁煙席は売りきれてたからなあ。そういう意味では30分待たねばならなかったのか。しかし、本を読んでいてもあっという間に意識が飛んでしまう。けっきょく今日も京都に着くまで寝ていたのであった。

新大阪に着き、のぞみから降りて数歩歩いてから気がついた。「あ、コート!!」ダウンジャケットを網棚の上に置いて忘れてきたのである。慌てて列車の中に戻る。入るときはよかったのだが、ジャケットを持って出ようとすると乗り込んでくる人の波に逆らうことになるのである。通してくれー。のぞみだから、ここで降り損なうとどこまで行ってしまうかわからない。必死の思いで外に出る。やはり着慣れていないものを着ると忘れてしまうんだな…というより、やはり老化現象か。

家に帰ったときはほとんど真夜中である。妻子はもう寝ている。まあ、新幹線の中で弁当を食ってきたからいいんだけどね。でも少し小腹がすいたので、チョコレートを貪り食う。カミさんにきたお歳暮なんだが、ほとんど私が食ってるような気がするぞ。

しばらく通信しているとカミさんが下りてきた。息子は今日も熱を出したそうである。長引くのはあんまりいい感じじゃないなあ。鼻を穿っていたらトロッと鼻血が出てきた。ストレスが溜まると、鼻の中が気になって気になって仕方なくなるのである。私は血液が少ないので、鼻血なんて滅多に出ないんだがなあ。やはりチョコレートの食い過ぎか。新幹線の中で寝たせいか今夜は少し元気だったので、忙しくて廻れていなかったサイトを巡回する。半月分くらい見ていないので、そろそろ見えなくなる可能性があるのだ。しかし時間がかかる。気がつくと5時である。馬鹿だよなあ。



12月20日(水)
カミさんが起きた。起きねばならない。でも起きられない。寝るのが遅かったからなあ。彼女は息子にわたしを起こすように言いつける。彼は私の敷布団の下から私の眼鏡を探し出し「めがね、どーぞ」と渡してくれる。うう、これは起きねばならんよなあ。

息子は今日も調子が悪い。朝食を食べるときも母親にしがみついて頭をすりつける。椅子に座るよう言われて立ち上がり、座ろうとして椅子に脚をぶつけ、いたいいたいと泣く。かなり気弱になってるようである。

家を出て自転車をとばして地下鉄の駅に着き、階段を下りはじめたところで気がついた。あ〜、今日はZAURUSを忘れたぁ! PHSは忘れないように意識してたんだが…今度はこっちか。疲れてると、どんどん注意力が散漫になってくるのである。

…今夜も徹夜になってしまった。何日間もかけてデータを作ってきたのだが、それができあがって既存のシステムの結果と比較するとぜんぜん合わないのである。いや、ぜんぜんというのは的確じゃないな。合ってるところと合ってないところがモザイク状に混ざり合っているのである。しかも一見したところ、規則性が見えない。スケジュールが遅れてて今日中にチェックしなければならない予定だったのだが、チェックを開始できたのが今夜の23時前(爆笑)。それで合わなきゃ、徹夜するしかありませんわな。明日は東京の方からも仕事がやってきそうだし、どうなるんでしょうねえ。

今朝はインターネットを見てこなかったので、朝日のサイトで朝刊を見ていない。べつに徹夜するのはいいのだが、これを見れないのが残念である(こらこら)。こういうときに限ってZAURUSさえも持ってきてないしなあ。でも、よく考えたら今のZAURUS、モデムは内蔵していないんだった。まあ、前のZAURUSには内蔵されてたけど一度も使わなかったしな。

みんな疲れ切っている。もう、疲れているものだから床の上に座り込んで作業をしている奴とかもいる。発注元が客先に借りている作業場所にさらに間借りしているので、大きく資料を広げられるスペースが無いのである。やってることが、かなり怪しくなってくる。ヤバい状況ではある。

だらだらと仕事をしていたので、夕食を食べに出たのは夜中の2時であった。帰ってきて作業していたら今夜も鼻血が出てきた。昨夜は右だったが今夜は左である。うーむ、血液の病気なんかじゃないだろうなあ。課長が「いま倒れられたら困る」と言うので(今じゃなければいいのか)、別の部屋で休む。それでも6時には掃除のオバサンに起こされるのである。部屋の空調を入れるのを忘れたので、寒い。また冷え切った身体が温まるまでしばらくかかるのである。なぜか風邪は引きそうな気がしない。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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