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8月11日(日) 
今日も仕事だ。起きてシャワーを浴び、日記を上げようとしてホテルの部屋の電話線をFIVAに繋いでダイアルアップしようとするが、繋がらないのである。集合時間も迫ってきているので、仕方なく部屋を出る。昨日も上げられなかったから、これで2日間更新してないことになるな。

今日は私が担当している客先の作業を行う予定だったのだが、昨日の客先でのトラブルがまだ解決していない。そこの作業はサーバへのソフトのインストールだけは別の人間にやらせることにして、彼に指示をしてから昨日の客先に向かうのである。何とか片付けて夕方から本来の作業場所に行く。予定が遅れていて今日は3日分くらいの作業をしなければならないのだが、トラブっていれば仕方がない。今夜も23時半まで仕事をするのである。



8月12日(月) 
今夜は客先で1回目のシステム移行作業である。17日に予定されている2回目よりは大幅に軽い作業量のはずだったのだが、トラブってしまって1時半まで作業をする。明日は朝一番から客先に出て立会いをしなければならないのだが、そうするとホテルに帰ってすぐに寝ても4時間しか寝られない。けっきょく、そういうことになってしまったのだが。



8月13日(火) 
けっきょく、昨夜はシャワーも浴びずにホテルのベッドに倒れ込んでいた。目覚めたときには待ち合わせ時刻の直前になっている。シャワーを浴びている時間は無い。そのまま部屋を出るのであるが、数分の時間はあるので日記を上げる。一昨日は通信できなかったのだが、昨日から違うホテルに泊まっているので試してみるとうまくいったのである。ここは受話器を上げてボタンを押すと明らかにパルス音が聞こえたので、迷うことは少ない。しかし、朝から腹が痛い。昨夜コンビニでパンを買ってきていたのだが、けっきょく食べられなかったのである。

今朝は朝一番に客先に出て、昨夜サーバの環境を変更したことに起因するクレームが来たときに備えて待機する。今日は平穏なものであった。たぶん、次回は大変だと思うんだけど。そしてバスで広島まで移動し、ついでに従弟の初盆の行事に参加するための切符を買う。明日の夜出発なので、お盆の期間であることもあって予約できるか心配だったのだが、何とか予約することができた。往復とものぞみになってしまったが、取れないよりはマシである。

今日は発注元の主任が大阪に帰ったし明日からまたキツいスケジュールになりそうなので、22時半で仕事を終える。作業場所がオフィス街で夜遅くに食事をできるところが無いのでコンビニで弁当を買ってホテルに戻る。食べ始めるが、途中で飯が喉を通らなくなってしまった。うう、どうも身体に水分が足りないようである。これは不本意だが発泡酒でも飲まなきゃ食べられないな。そういうことで、下着姿だったのだがズボンだけ着けて部屋を出る。ホテル内に自動販売機くらいあるだろう。そう思ってエレベーターに乗って行先階指定ボタンの横の表示を探したのだが、見つからない。1階まで降りてしまった。またそのまま部屋に戻って館内の案内を探す。引出しを全部引っ張り出してやっと見つけた。また部屋を出てエレベーターに乗る。よく見ると、その階のボタンの横に小さく「自動販売機コーナー」と書いてあった。見つけられなかったのか。馬鹿だ。そしてその階で降り、廊下の端から端まで自動販売機を探し回るが見つからない。何なんだ。ひときわ暗い一角があったので見てみると、「自動販売機コーナーは●階に移動しました」という立て札が立っている。うぐー、また移動しなきゃいけないのか。



8月14日(水)
明日は従弟の初盆と祖父母の7回忌の法事が母の実家で執り行われるので、今夜は広島から九州に移動する。仕事が忙しいなら来られなくてもいいと言われてもいるのだが、その他にも絶対に行かなければならない理由があるのである。今は言えないが、そのうちに書くこともあるだろう。19時に仕事を終えれば余裕で間に合うはずだったのだが、けっきょくいろいろとやらなければならないことが出てきてギリギリになってしまう。新幹線のホームに着いたときには汗だくになってしまったのであった。

やって来た列車は500系であった。やはり車内は丸い。いちばん前の席に座ったのだが、コンセントは無かった。どうやら3人掛けの方にしかないらしい。しかし、揺れる。500系には妙に揺れる列車があるみたいだからなあ…とか思いながら本を読んでいると…いきなり「博多に着きましたよー」という声が聞こえた。座席横の通路に並んでいる男性が声をかけてきているようだ。着いたのか。着いてみんな降りようとしているのに寝ていたのか。ぜんぜん気がつかなかったな。徳山を通過したあたりまでは記憶があるのだが。熟睡していたようだ。やはり疲れているのか。

そして博多駅で鹿児島本線のホームに上がってゆくと、停まっていた列車には「TSUBAME」のロゴが(→【写真】)。鹿児島本線の特急に乗るなら一度は「つばめ」に乗りたかったのに便名が往復とも「有明」だったのでちょっと残念だったのだが、車両は「つばめ」だったか。今日はついているな。乗り込んでみると、何だかいきなりデラックスである。私ゃ貧乏人なんで、こんな電車には乗ったことがない。床には絨毯が敷いてあるし、荷物を置くのも網棚ではなく収納ボックスである。飛行機みたいだな。

しかしこれも揺れる。さっきの500系よりも酷い。トイレに入っていると、まるでシェイカーで振られているみたいである。小便を便器の外にこぼしてしまったぜ。以前、夜行の急行で大学と実家の間を移動していた頃はこんなには揺れなかったと思うのだが。やはり線路の状態が良くないのにスピードを出しているからなんだろうか。トイレも扉が分厚い金属の板で、どう開けていいのかわからなかった。いろいろと試してみたいのだが、ロビーでにーちゃんが電話をしているので恥ずいのである。

上熊本の前のトンネルで、凄い気圧変化が起こった。何度も耳管に内側から空気を吹き込んで、通してやらねばならないのである。列車に乗っていて、これだけ気圧が変化するのも初めてである。

駅に着くと、叔父さんが迎えに来てくれていた。母の妹の配偶者で、我々が結婚するときに媒酌人を務めてくれた人である。昨年に大きな手術をして静養中だと聞いていたので、まさか来てくれるとは思わなかったので驚いた。それでも、最初に見たときには「ずいぶん小さくなったなあ」と思ってしまった。まだお粥しか食べられないので体重もずいぶん落ちたらしい。

車の中で、叔父の家の近所も寂しくなってきたという話をする。30〜40年前にできた住宅地だからなあ。一斉に働き盛りの人間が移住してきたわけだから、街全体で老化も同時進行的に進んでゆくのである。そのときは効率が良かったかもしれないが、時間が経つと歪みがあちこちに出てくるのだ。これは日本全国で起きていることだろう。

叔父の家に着いた。真夜中近かったのだが、カミさんが我々の寝室になっている部屋から出てきた。息子も横に立ってきている。寝ているところだったらしい。久しぶりだな。晩飯を食わせてくれるというのでお願いしたのだが、私が着いてから改めて作り始めている。残り物でいいと思っていたのに、こんな時間から手間をとらせてしまったので激しく後悔するのである。妹夫婦もこの家に泊めてもらうということで先に着いていたのだが、二人で寄り添って部屋の隅でボソボソと何か話している。いつもこうである。仲が良いというか、なんというか…



8月15日(木)
今日は母の実家で従弟の初盆と祖父母の7回忌の法事である。朝から車で迎えに来てもらって移動する。着いて儀式が始まる段になって、数珠を持ってきていないのにカミさんに指摘されて気づく。法事だから持ってこなきゃいけないのは当たり前なんだが、家を出てくるときは家にいるのは自分だけだったし頭の中は仕事のこと以外考えられない状態だったし、そういうことはまったく思いつかなかったのである。昨夜も、他人の家に泊まるというのにパジャマも持ってきていなくてカミさんに呆れられたし、もうダメダメである。

従兄弟の子供もかなり増えてきた。ヨチヨチ歩きの幼児もいる。私の母はそういうのを捕まえては、まだ子供のいない妹夫婦のところに連れてゆく。下心ミエミエである。

僧侶にお経を上げてもらって、料理屋に移動して会席である。その前に、故人に近い親戚だけで墓参りに行く。田んぼの中の道を歩いてゆくことになるのだが、息子は道端の水路でカエルを見つけてしゃがみこんでいる。手を突っ込んで捕まえたと言っているが、すぐに逃げられてしまったようだ。

料理屋へはマイクロバスで移動したのだが、息子は一人でいちばん前の運転手の隣の席に座ってゴキゲンである。帰りも早く乗ってその席を確保しようとする。よっぽど気に入ったらしい。今回も料理は量が多い。おみやげも山のようについてるし、かなりの食べ物が食べられずに捨てられるんじゃないだろうか。大量に料理を出すことがもてなしだということでもないと思うんだがな。

母の実家に戻り、母の兄弟たちとその子供たちで酒盛りが始まる。私はべつに酒など飲みたくないのだが、叔父や年上の従兄に勧められると断れない。焼酎をコップに一杯飲まされる。それでも「とっておきの秋田の美味い酒がある」と出してこられると飲んでしまうところが卑しいことである。母方の当主の長男が秋田の女性と結婚したので、そういうのが手に入るらしい。それでも、私にはあんまり美味いとは思えなかったな。猫に小判である。

息子は従弟の子供と一緒に、ゲームオタだった故人の遺産を使ってテレビゲームをしている。彼には家ではゲームをさせていないので、ほとんど初体験であろう。年下のはとこなどは慣れたもんなんだけどね。我が家にはスーファミもプレステもサターンもPS2もドキャもあるんだが。このあたりは教育方針である。

父の実家にも墓参りに行かねばならない。息子はゲームに夢中で行きたくないと言う。しかし、子供を連れて行かねば御先祖様に申しわけが立たない。無理やり連れてゆくのである。みんな酔っぱらっているので、地元の人でない従弟の奥さんに運転してもらう。往きは父方の親戚が一緒だったのでよかったのだが、帰りは彼女とウチの家族と弟だけである。大学時代に住んでいた私がいちばん土地鑑があるのだが、20年以上経っているので曲がり角で指示するタイミングを逸して別の道に行ってしまう。うう、すみませんねえ。でも大阪に比べると、街並みというか、人の住んでいる家はほとんど変わっていないが道路だけはやたらと増えて立派になっている。このあたりは、ここ数十年で日本の資本がどのような方向に使われたかを如実に現しているような気がするな。

今夜も叔母夫婦の家に泊めていただく。私は明日からまた広島で仕事である。妻子は二人で来て、また二人きりで帰ることになる。私の方の親戚の行事なのになあ。寝るときに彼女の背中と足の裏を揉ませていただくのである。



8月16日(金) 
昨晩から喉が渇いている。身体が乾燥している実感がある。汽車に乗る前に駅のコンビニで1リットル紙パックの緑茶を買い、鳥栖までの1時間で飲み干したのだが、飲み終わるまでほとんど尿意を感じない。やはり、昨日の酒を処理するのに大量の水分が必要だったということだな。

帰りも便名は「有明」だったのだが、来た列車はこういうタイプであった。息子の列車図鑑を見てると、これは「ソニック」だと思ってたんだがな。しかもボディには「TSUBAME」のロゴが。「つばめ」にはこのタイプの車両もあるのか。この列車はそれほど揺れない。やはり列車によるんだろうか。往きよりもゆっくり走っているような気もするんだけどね。

博多駅に着くと「かもめ」「ハウステンボス」も停まっている。これは息子に自慢できるな…といっても、最近あんまり電車に興味はないようなんだけどね…というか、次にはいつ会えるんだろう。

新幹線への乗り換えは自動改札じゃないので、改札係が「のぞみ号、12番のりばです」と言ってくれる。なるほど、これは人間ならではのサービスだね。キカイでもできないことはないと思うけど。発車番線の確認は、いつも不安なのだ。

そして、新幹線のホームに上がると、私の乗る「のぞみ」の前に、リニューアル版の0系が入ってきた。これもラッキーである。しかも車掌さんが女性だ。これはなかなかいい絵だな。

広島に着き、11時に仕事場に入る。我ながら勤勉なことである。しかし、明日のホテルが取れない。SMAPのコンサートがあるせいらしい。泊まらなきゃいけないような遠くから見に来るんかい! まあ、明日の夜は徹夜作業だからいいか。徹夜作業だと僅かな手当てしか出ないから、寝なくても安いホテルを取った方が得なんだが。

九州にいる間に着替えを使い果たしてしまったので洗濯をしなければならない。親戚の家で泊まらせてもらっているときに洗濯機を借りられればよかったのだが、余計な気を使わせてしまうからなあ。ホテル内のコインランドリーで洗濯をする。乾燥機からホカホカの下着を取り出していると、独身時代を思い出すなあ。けっきょく、30分では完全に乾かなかったので2回に分けて乾燥していたら、終わったときには3時を過ぎていた。明日は徹夜作業だというのに大丈夫なんだろうか。



8月17日(土) 
今夜は徹夜で移行作業である。このお客様は夜間6時間しかサーバを止めさせてもらえないのである。本来、2日くらい止めてほしい作業内容なのだが。途中まではだいたい予定通りにいっていたのだが、最後にデータを移行するためにセーブしようとしたのが全く終わらない。お客様の仕事が始まるので、けっきょく途中で終わらせることになる。また明日以降の作業が増える。



8月18日(日) 
眠い。昼食を食べるために入った飯屋で座って待っているときや移動するためにタクシーに乗っているときなど、油断するとすぐに意識を失ってしまう。しかし、目が覚めた瞬間、自分の身体がどうなっているかがわからない。意識が戻っても、顔面の周囲くらいしか認識できないのである。まずは座っていることが分かって、それから…ああ、足を組んでいたのか…そういう感じである。脳のかなり広い範囲がイってしまっているようだ。大丈夫なんだろうか。

午後になって、これ以降も作業があるような話をしているのでどうなることだろうと思っていたのだが、本番を延ばすということになって夕方には帰れることになった。ホテルの部屋に入り、夕食はどこで食べようかな、でもまだ腹が減ってないよな、久しぶりに本屋にも行きたいよな…とか考えていると…



8月19日(月) 
6時に目が覚めた。しかし、まだ身体がだるいのでまた寝る。最終的に起きたのは7時過ぎである。丸々半日寝ていたことになるか。寝すぎのせいか腰が痛い。これではパソコンは持ち歩けないので、鞄に入れてホテルのフロントに預ける。

長時間寝たせいか、頭の中がいくぶんクリアになったようである。午前中に会議をしていたのだが、昨日までは頭の中の30cm先くらいまでしか見通せなかったのが、今日は1mくらい先まで見えるような感じである。やはり私のような性能の低い頭脳でも、休息させてやればパワーアップするのだなあ。

また今夜もトラブルが発覚してそれを調べていたら朝の5時を過ぎてしまった。原因は昨夜、頭の中が混濁した状態で間違った更新を行ってしまったせいである。これでまた睡眠時間がなくなって…辛い。仕事場を出るときにはもう外は明るくなっているのであった。

ホテルの門限が2時なので、連絡を入れなければならない。最初の電話では3時には入ると言っていたのだが、だんだん遅れてゆく。3時前になって2回目に電話したときに「何時まで大丈夫ですか?」と言ったら、「待ってますけど、門限は2時なので…」と言われてしまった。はははは。そして最終的にホテルに着いたときには6時を過ぎている。チェックインするときにフロントの兄ちゃんに不安げな顔で「お掃除は…」と訊かれてしまった。「10時前には出る予定なので…」と応えると、安心されてしまったのであった。いや、こっちはぜんぜん安心じゃないんですけど。



8月20日(火) 
けっきょく昨夜(というより今朝)寝たのは6時を過ぎていた。今朝は大阪からやってくる人間を客先まで連れて行かなければならないので少し遅くまで寝ていられたのだが、それでも3時間は寝れない。また物が考えられなくなっている。何かを調べようとしたときに、どういうふうにデータを組み合わせていけばいいかがなかなか考えられないのである。末期的症状だな。

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