ホーム目次日記2003年 > 3月中旬
[前の日記へ]
3月11日(火) 
ついに、Googleで「ヤオイ」と入力して検索するとウチのページがトップに表示されるようになってしまった。すなわちGoogleに「世界一のヤオイサイト」として認定されたことになるんだな。名誉なこと…とは思えないんだけれど…てゆーか、何か間違ってません?

今日は徹夜明けなので職場には昼から出てくればいいということだったのでカミさんには昼前に起こしてくれるようお願いしていた。しかし何度か起こされたが、けっきょく起きたのは12時半であった。食事をして出かけようとすると雨が降り出したのでくじけそうになったのだが、天気予報では雨になってないのでしばらく待つ。雨が上がるのを待って出勤すると、職場に着いたときには夕方になっていた。もう、よい子は帰る時間である。そして今夜も23時まで仕事をするのであった。



3月12日(水) 
今日で連続出勤は17日目である。そのうち完徹が2回である。上司もピリピリしているので職場の雰囲気もよくない。肉体的にも精神的にもストレスが溜まっている。こういうときにインターネットしていると、パソコンをポチッと衝動買いしてしまいそうで怖いのである。

今日は通勤中に「13歳」(J-WALK:→【amazon】)を聴いている。なかなか渋い。この頃がいちばん脂が乗っていたような気がするなあ。とくに「RELAY RUNNER」みたいな、父親が息子に向かって語りかけるという内容の曲が今の気分にマッチしているのである。そういうことで、今日も以前NIFTYに書き込んだ内容を再録して字数を稼ぐのである。疲れてるんだよ〜
悲しみは涙にとけて/J-WALK

1998年08月13日 16:00

結婚間もない頃、妻とライヴを聴きにいって、最も感銘を受けたのがこの曲なの
です。いや、力が入ってました。私たちの胸に、真正面から響いてきた曲です。
タイトルがわからなかったので、本屋で楽譜集を探したりして、調べるのに苦労
しました。それだけにCDを買って、この曲が本当にスピーカーから流れてきた
ときは嬉しかったですね。
そして仕事からの帰りに「餓狼伝 13」(夢枕獏:Futaba novels:→【amazon】:→【bk1】)を読み終えた。いやー、すごい凄い。通勤中にEXILIMで音楽を聴きながら読んでいるのだが、電車を降りてみるとどういう音楽が耳元で流れていたかまったく記憶にないのである。INNOCENTも「13歳」も、そんなにレベルの低いアルバムではない。いや、「INNOCENT」などは相当にハイレベルな作品だ。それでも、もう完全に音楽が小説に負けているのである。さすがは夢枕獏である。



3月13日(木) 
今日は朝から京都で打合せである。いつもより早く家を出て予定通りの阪急の特急に乗り込む。しかし、電車が動き出すと腹が痛くなってきた。これは困った。阪急の特急はなかなか停まってくれないのである。次の駅に着くまでに破局が来るのは避けられたが、ちょうどそのときには痛みが軽くなっていたのでコトが終わった後にまた特急を待たなければならないし来ても座れる保証がないので目的の駅まで我慢することにする。しかし、電車が走りだしてしばらくしてから激しく厳しく後悔した。次の波はビッグウエーブだったのである。ああー、破裂するかもしれない。この歳でそんな粗相をするわけにはいかない5歳児じゃあるまいし。座っていてさえ便意を押さえつけるのに強烈な意志の力が必要である。歯を食いしばり、脂汗を流して耐える。早く停まってくれ〜

やっと次の駅に着いた。ホームに駆け下りる。が、歩くのも辛い。脚を動かすと筋肉が緩む。ホームの広さに絶望的な気分を味わう。どうやらトイレは高架の上に上がらないと無いようだ。またエスカレーターまでの距離が遠い。大股で歩けないのでさらに遠い。やっとのことでエスカレーターに乗ると、大きな荷物をステップに置いた人が前を塞いでいる。早く先に行ってくれえ。

【以下スカトロ注意】
トイレに駆け込むときに「個室がふさがってたら破滅だ」という思いがちらりと脳裏をかすめる。こういうときには得てしてそういう状況になるのがマーフィーの教えである。しかし幸運にもそういうことはなかったのであった。有難い。個室に飛び込む。着ているものを下ろすのももどかしい。最後の数秒が危ない。しゃがむ。カレールーのような便が便器の上に溢れ出す。下血はしてないようだ。その中心に、私に痛みを与えていたものが溜まり、泡立つ。かなり異常な発酵をしていたようだな。

で、この話はこのくらいにして別の話。今日は通勤中に「The Very Best of EPO」(EPO)を聴いている。「音楽のような風」のために買ったアルバムである。たしかこれはビクターのCMで流れてたんだな。この曲は好きなのである。若い頃はそれほどでもなかったのだが、この齢になって聴いてみると、他の曲もなかなか渋くてよろしい。

今日からまた通勤中に「忌まわしい匣」(牧野修:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。まずは「甘い血」を読み終えた。これは読ませてくれましたね。この本で初めて読み応えのある作品に当たったような気がする。何をしても長続きしないどうしようもない男。その男が謎の男に追われていた少女を助ける。彼は外国人排斥運動をしている会の会員だったのだが…それがいつしか人類の成り立ちにかかわる話に変質してゆくのである。

午前中の打合せが終わると昼飯を食ってサーバが置いてあるビルに移動して夕方までプログラムのバージョンアップ作業をする。客先のビルを出ると、夕暮れの空を太い飛行機雲が何本も横切っていた。「こんな飛行機雲見るん、ひさしぶりやなあ」と上司が言う。そう言っている間にも、また西の空から銀色の光点が雲を引きながら飛んでくるのが見える。まさか、C国が攻めてきたんじゃないだろうな。不安な気持ちを抱きながら駅に向かうのである。もしそうだとしても、私には妻子の無事を祈ることしかできないが。

客先のマシン質に持ち込んでいたノートパソコンを持って帰らねばならないので、大阪駅で降りて本社に向かう。ついでに本屋に寄って「獣人」(異形コレクション:光文社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を買った。もう出たのか。今回は間隔が短かったような気がするな。

京都から帰ってくる途中で「忌まわしい匣」の「ワルツ」を読み終えた。うーん、これもちょっと私にとっては幻想的すぎるなあ。それから、職場からの帰りに「罪と罰の機械」を読み終える。ううむ、これは迫力があります。たしかこれは「異形コレクションII 侵略!」に載っていたんだ。まだブレイクする直前の力をためている時期だから、こういう力のある文章が出てこれたんだろうな。

うがー、これは大変なことですよ。日本でもリンク禁止とか言い出す馬鹿な新聞社が出てきたか。Webの仕組みを知らないのかねえ。リンク無しで自分のところに客が来ると思ってるんだろうか。自社のサイトに記事を置いてこういうことを言うような中途半端なことをするくらいなら、すっぱりとインターネットから撤退する方がよっぽど首尾一貫してると思うんだが。何よりもネットワークを使いこなしている人たちに「この程度の会社だ」と思われるのがいちばんのマイナスだと思うんだけどねえ。



3月14日(金) 
今日も通勤中に「忌まわしい匣」(牧野修:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。今日は「翁戦記」を読み終えた。これも凄かったっすねえ。病院での二人の老人の会話から物語は始まる。もう一人の老人の死を看取っているのだ。彼らの使っている言葉には、古事記に出てくるようなアイヌ語のような響きの単語が散りばめられている。彼らは子供の頃から特殊能力を持ち、いにしえの怪物が復活するのを阻むために生まれてきたと信じて生きてきたのだった……この、彼らの使っている言葉の響きがいい。懐かしいような余所余所しいようなこの不思議な感覚。よほど言葉に対する感覚が鋭くないと、こういう言葉は使いこなせないと思うのである。

夕方、仕事をしているとカミさんから電話がかかってきた。体調が悪くて動けないので保育所に息子を迎えに行ってほしいとのことである。幸い、今日は上司が私用で休んでいるので、迎えに行く時刻を18時に遅らせてもらって定時前に職場を出る。何とか間に合った。息子は私が乗ってきた自転車が通勤用なので後ろに彼のための座席がなくて戸惑っていたようだが、平気でまたがってくる。ジャケットの裾を握られると苦しいので、ズボンのベルトを持たせる。落ちるんじゃないぞ。

食事の用意もできないほどカミさんの体調が悪いので、息子を連れて近くの中華料理チェーンに外食に行く。カミさんは天津飯が食いたいと言っているのでテイクアウトして持って帰ることにしたのである。息子を自転車に乗せて店に向かう。けっこう混んでいるようで、2階の座敷に上げられた。しかし、周囲の客が吸っている煙草の煙が気になる。隣のテーブルのオッサンオバハン2人ずつのグループなど、4人がかりで煙を吹かしっぱなしなんだからなあ。そんなに煙草を吸ってても食い物はうまいですか。息子は家に帰ってカミさんに煙草臭くて気分が悪いので近寄るなと言われていたのだった。

店内で席について息子にメニューを選ばせる。例によってラーメンにするかとか言っていたのだが、カレーラーメン付きのセットがあったのでそれにすると言う。変わったラーメンがいいわけね。しかし食べ始めると、ラーメンが熱くて懲りたのか野菜炒めばかり食っている。かなり気に入ったようである。私はちょっと焦げ臭いと思ったんだけどねえ。



3月15日(土) 
8時過ぎに起こされた。やはりカミさんは今朝も動けないようである。そういうことで、今朝も私が息子を保育所に送っていく。さすがに疲れたので今日は仕事を休むことにする。連続出勤は19日間でストップである。そして、久しぶりに自分の用事をしながらパソコンのデータをDVD-RAMにバックアップする。1ヶ月以上空いたんじゃないだろうか。

息子を迎えに行くのは少し遅くなってしまった。カミさんが寿司を食いたいと言っているので、帰りにスーパーで総菜類を買って帰ることにする。少し時間をずらせば18時になるので、薬屋とか100円ショップとか息子を引っ張り回して時間をつぶす。スーパーの総菜というのは夕方になると時間ごとに安くなっていくものだからな。おかげで2つ目のスーパーにおいて3割引で握り寿司の盛り合わせを買うことができた。家を買うし息子が小学校に入るし、その他にも何かと物入りなのである。節約しなければ。



3月16日(日)
9時に目が覚めた。疲れているのに眠れない。辛いなあ。妻子はもう起きていた。カミさんの調子が悪いので、今日は私が息子の相手をしなければならない。私はまだ新しい家を見ていないので、息子を連れて見に行くことにする。と言ったら雨が降ってきたので少し後悔する。自転車が使えないから電車を使わねばならないじゃないか。片道で昼飯1回分が飛んでしまうんだな。

新しい家を見に行くとなると、近くにあるカミさんの実家にも訪問しなければならない。まずは実家に行って昼食をご馳走になる。餅入りのラーメンだったので息子はご機嫌である。そして家を見に行くが、かなり空間を無駄に使っているような気がするな。今の家が狭い土地をギリギリまで有効活用してるのでそう思うのかな。でもやっぱり引き戸の方が空間が無駄にならないから好きなんだけど。まあ、私や息子の部屋は引き戸にしようと思うと間取りの基本設計から変えなきゃいけないから今さら無理なんだが。

そしてまた実家に戻る。しかしこたつに入って何もせずテレビを見ていると疲れがどっと押し寄せてくる。思わず眠ってしまうのである。その横で息子に祖母が書き順が違っていることを指摘しているのだが、彼はその場をごまかそうとしているようである。間違いを認めて直せないと、ちゃんとした人間にはなれないぞ。そういうことで、彼に数字の筆順を指導することにする。まずは「2」だが、これは何も教えなくともちゃんと書いていた。

続いて「8」である。書かせてみると、いちおう「8」の形にはなるのだが筆順がメチャメチャである。下の「o」から書いている。それで私の書いた字をなぞらせてから自分で書かせるが、うまく書けない。ふざけているのかと思ったのだが、そうでもないようである。鉛筆を紙の上に置いて、まずどの方向に動かせばいいのかわからないようなのである。そうか、すでにある線を何度かなぞっただけでは、複雑な字を真っ白なところに書くのは難しいのね。それでも何回かやっていたら、それらしき字が書けるようになってきた。もう少しか。まあ、1回寝たら忘れちゃうと思うんだけど。

息子は相変わらず「笑点」の大喜利に夢中である。実家中の座布団を集めてきてその上に座っている。さすがの祖母もそろそろ相手をするのにうんざりしてきているようである。まだまだ続くのかねえ。

夕食はお義母さんが作ってくれたのを持って帰ってウチで食べようかと言っていたのだが、カミさんは寿司を食いたいと言っているので彼女の分は別に帰りに買わなければならない。それだったら私と息子の分は持ち帰って冷えたのをまた暖め直して食うのも何なので、我々は実家でいただいてから帰ることにする。息子に食べさせてたら少し遅くなってしまった。我が家の最寄り駅に着いてスーパーに入ると、握りの盛り合わせはすでに無くなっていたのであった。仕方がないので半額になっていた海老の握りと巻き寿司を買って帰る。すみませんねえ、遅くなって。



3月17日(月) 
今日は通勤中に「The Very Best Of ICE BOX」(ICE BOX)を聴いている。このユニットが結成されたときには「中西圭三池田聡が組むの? それは凄い」と思ってかつCMで流れていた「冷たいキス」が良かったので期待大だったのだが、実際に聴いてみるとリードを取っている女声ヴォーカルが弱すぎる。中西圭三氏のセルフカバーの方がいいくらいだ。

昨日カミさんの実家にいるときに上司から電話がかかってきて、今日は朝一番から京都でサーバの動作確認である。引き続き通勤中に「忌まわしい匣」(牧野修:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。移動中に「〈非-知〉工場」を読み終えた。科学ライターがWebの掲示板でトンデモ系の相手とバトルをして、それが現実世界に…という話である。これも「異形コレクションIV 悪魔の発明」に載っていたのだが、最初に読んだ頃よりもインターネットでいろいろなモノを見てきたので感じ方も変わってきているような気がするな。たしかに科学には限界がある。逆に限界を明確にして体系化してきたのが科学である。その限界の外の世界が侵食してくるのがこの話のテーマなのだが、それだったらもう少し恐ろしく描けたんじゃないかと思ってしまうのである。とくにこのラストにはちょっと納得できない。

今日から夕食は職場近くで外食である。そのついでにジュンク堂に寄り、「リナックスパワー」(エンターブレインムック:→【amazon】)というのが出ていたので買う。「注目のリナックスザウルス用ソフト473本を一挙収録」という見出しに惹かれたのである。なんと、DVD-ROMが付いているそうなのである。Linux ZAURUS用のソフトを入れるのに何でDVD-ROMなんだろうと思ったら、「Red Hat Linux 8.0 Publisher's Edition」まで入っているようなのである。もともとはLinux系の雑誌の増刊という位置づけのようだからな。さすがはLinuxというべきか。でも、「試してる時間がない」と言いながら古くなってしまうような気が…



3月18日(火) 
今日も通勤中に「忌まわしい匣」(牧野修:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。今日は「電波大戦」を読み終えた。これは凄い。この強烈な言語感覚。これは読んで体験しなければ理解できないだろう。我々ヒトの肉体を使って闘っている我々には感知不能の存在。その一人称によって話は語られてゆくのであるが、使われる用語がとにかくブッ飛んでいて凄い。これはもう私の表現力では伝えきれない。しかもこういう異常な単語を並べながら、彼らが闘っている、その緊迫感が伝わってくるのである。凄いとしか言いようがない。

そして今日は通勤中に「STILL a long way to go」(OFF COURSE:→【amazon】)を聴いている。オフコース最後のオリジナルアルバムということになるのか。しかし聴いてみると、小田さん以外の曲に「引き」が無い。松尾さんの曲も5人時代にはあんなに良かったのになあ。

今日も23時過ぎまで仕事。まあ、夕食は職場近くで外食しているから家に帰って食わなくていいのでまだマシか。



3月19日(水) 
今日も通勤中に「忌まわしい匣」(牧野修:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。往きに「我ハ一塊ノ肉塊ナリ」を読み終えた。連絡の途絶えた植民惑星の調査に行く…という、ふつうのSFの設定なのだが、これもまた「牧野節」としか言えないような怪作に仕上がっている。こういう方向は好みではないはずなんだが、これだけ作風が「立って」いると読まされてしまいますなあ。

今日も23時過ぎまで仕事。前日に同じ。



3月20日(木) 
昨日から通勤中に「Forever」(Kool & The Gang:→【amazon】)を聴いている。全体的にレベルが高くまとまっている。相変わらずアップテンポな曲は同じリズムの繰り返しにドラッグ的な魔力があるし、静かな曲もよろしい。「God's Country」なんかを聴いていると、こういうファンキーなグループでもベースにはゴスペルがあるのだなあと改めて感じるのである。

開発中のシステムに関して今週中に完成版をリリースしなければならないということで、テストとかしていると終電の時間を過ぎてしまった。まだプログラムを修正中の連中もいるのだが明日は私が先に京都に行って環境を作らねばならないので見捨てて先に帰ろうかとも思っていたのに、私がテストしていた環境設定のバッチ処理がなかなか終わらずけっきょく朝までかかってしまった。まあ、その間に応接室のソファで寝てたりしたからいいんだが。でも、起きてみると身体が冷え切っている。風邪を引いてなければいいが。

徹夜作業中の気分転換にニュースサイトを見て回っていると…産經って、この戦争に賛成だったのね。なるほどねえ。まあ、いろんな意見があるというのはいいことなんだろう。けど、まさか朝日に逆らうためにこういう方針にしてるということはないんだろうな。

新書館ウィングス文庫 狼谷辰之 
 対なる  【Amazon】
【bk1】
ISBN4-403-54021-X ¥620+税 



[ホーム] | [日記の目次へ] | [次の日記へ]