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11月21日(水) 
今朝は寒かったので小用に起きたついでに眠っている娘をカミさんの布団から取り出し、湯たんぽ代わりに利用することにする。しかし、私の布団に下ろした瞬間、彼女は「いやー!」と叫びガサガサと這って母親の布団の中に逃げ込んだのであった。いつもは起こしても目覚めないくせに。何なんだ。

少なくとも今年いっぱいは京都で仕事。今日も移動中に悪徳学園平井和正)を読んでいる。今日は最後の「親殺し」を読み終えた。延々と綴られる終末の風景に圧倒される。だが、滅亡の原因については途中までは明かされず物語は進んでゆく…いや、素晴らしいですな。いま読んでもまったく古びていないし、最近の小説の大半がこの作品にはるかに及ばない。困ったものである。



11月22日(木) 
今日も今日とて京都で仕事。今日から'60年代日本SFベスト集成を読んでいる。まずは半村良氏「H氏のSF」を読み終えた。これは面白かったね。SFの本質を突いてるしオチもある。

続いて眉村卓氏「わがパキーネ」。これもなかなか読ませてもらった。感想を述べるのは難しいのだが。

そして筒井康隆氏「色眼鏡の狂詩曲」だが…なんじゃこりゃ。アホらしくなって途中で読むのをやめた。なんでこれが60年代の自己ベストなんだ?



11月23日(祝) 
今日は休日。息子に起こされたりしたのだが、昼前まで寝ている。やっぱり疲れているのだなあ。起きて子供たちを公園に連れてゆく。

家に戻ってカミさんが昼寝に入ってからまた娘が「そとで、あそびたーい」と言うので家の前で遊ぶ。そのうちに息子も出てきて遊んでくれる。子供同士で遊んでくれると楽だ。



11月24日(土) 
今日はカミさんが休みなので娘も休ませている。それで、子供二人を連れて耳鼻科に行く。今日も長時間待たされるが、娘が一緒なので絵本を読まされて過ごす。カミさんに車で送ってもらったのだが、帰りに迎えに来てもらうまで子供たちがその辺で遊び回るので困った。次回は自転車で行った方がいいかも。

カミさんがシンデレラを借りてきている。娘に見せると、彼女は真剣な顔で観ている。気に入ったようだ。そういえば耳鼻科で読まされた本の中にもシンデレラがあったな。プリキュアのネタにもなってたし。



11月25日(日) 
今日も子供たちを連れて公園に行く。息子はすぐに帰ってしまったが、娘はその辺で遊び回っている。ブランコの上に立って「たちのり、できたー!」と言っている。まだ立っただけで漕いだりできてないのだが。

家に戻ると娘がシンデレラを観たいというので見せる。かなり気に入ったようである。



11月26日(月) 
今日も朝から京都で仕事。月曜日は往きにも本が読める。'60年代日本SFベスト集成豊田有恒氏「渡り廊下」を読み終えた。うーん、これも私にとってはSFじゃなくてホラーだなあ。

いちおうタイムトンネルのようなものが出てくるのに何でSFだと思えないのだろうか。考えてみると、どうも最後にこれが出てくるのが気に入らないらしい。超現実なことから出発するのがSFで、それが出てくるのが最後だったらホラー、という感じかな。

帰りの阪急では表示板には「普通」と表示されているのに快速急行がやってきた。乗ると車内アナウンスで、人身事故があって京都線のダイヤが乱れているとか言っている。まあ、私はちょうどいいタイミングで快速急行が来て桂から座れたのでいいんだが。

梅田に着き、JR環状線のホームに上がると、ここも何か様子がおかしい。よく見ると、外回りの電車待ちの列がホームの反対側まで延びている。1電車とばして(次は京橋止まりだったから2電車か)乗ると、こっちもまたどこぞの駅で客と列車が接触事故を起こしたとか言っている。まあ、座れたからいいんだが。

鶴橋のブックオフで「8マン」のコミックスを見つけて買う。コンビニコミックだから紙質は悪い。発行日は1998年。こんな頃からコンビニコミックがあったのか。表紙に「30年の時を超えて」とか書いてあるが、それからもう10年経っちゃったんだなあ。平井和正先生が巻末でインタビューに答えて「わたしが作家ではなく、言霊使いと名乗った瞬間から、主体性は言霊が取ることになった」と言っているのを読んで、なんとも複雑な気持ちになる。そう名乗ってからこの人はダメになっちゃったんだよなあ(私にとって)。



11月27日(火) 
今日も今日とて京都で仕事。引き続き移動中に'60年代日本SFベスト集成を読んでいる。今日は石原藤夫氏「ハイウェイ惑星」を読み終えた。これは面白かった。これぞSF、って感じだな。学生時代に読んで今でも内容を覚えているくらいである。しかし、あらためて読んでみると、隅々まで綿密に考え抜かれているのに驚く。仮想の生態系をこれだけ細部まで考え抜かれたもの読むというのは、SFの醍醐味だな。



11月28日(水) 
今日も京都との間をに移動する電車の中では往きに眠り、帰りには'60年代日本SFベスト集成を読む。今日は山野浩一氏「X電車で行こう」を読み終えた。いやー、これもよかったね。常識では考えられないものが走り回って巻き起こす数々の現象が面白い。「X」に関連して出てくる電車の蘊蓄も興味深いし、挿入されるジャズの例えも物語に深みを与えている。こりゃ傑作だ。

ただ、残念なのは梅田地下オデッセイもそうだったが舞台が旧くなっているということだな。当時はJRじゃなくて国鉄だし、新幹線もまだ営業運転していなかった。そんな時代でも阪急は時速100キロ超で走ってたんだな。へぇー。

「岡田監督決定的!オシム流解体へ」という記事が。うーん、そうだとしたら残念だなあ。今まで積み重ねてきたものを壊すのは効率が悪いと思うんだが。



11月29日(木) 
今日も往復5時間かけて移動して京都で仕事。引き続き移動中には'60年代日本SFベスト集成を読んでいる。今日はまず小松左京氏「終りなき負債」を読み終えた。これをここ10年の間に読んでなかったのは自分でも意外だった。やっぱり読みやすいなあ。ぼんやりとオチを覚えているから話としては楽しめないが…とか思いながら読んでいたのだが、ラストシーンは覚えてなかった。このクライマックスはさすがだ。

続いて平井和正氏「レオノーラ」を読み終える。いやー、スゴイですねえ。最初は文章が固いかなと思ったのだが、このストーリーテリングのパワーはすごい。しかし、この人は人間に絶望した話が多いな。何かトラウマでもあったんだろうか。



11月30日(金) 
今日は伝票処理のため、久しぶりに大阪で仕事。本社に帰れるのは月に一度なので、メンタルクリニックと歯医者の予約を入れている。メンタルクリニックでは設問に答えさせられて鬱の重さを判定される。正常域に入ってきたのでこのまま行こうということになる。まあ、会社に報告されると困るので、ちょっと甘めに答えたんだが。心の状態なんて、そんなにキッチリと測定できるわけがないし。

歯医者ではいつものように歯垢を落とされ歯の表面をクリーニングされて、(1/4)万円以上の金を取られる。今日一日だけで1万円近い金が飛んでった。自分のせいだとはいえ、つらい。



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