1999年10月中旬の日記
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■10月11日(祝)
そろそろ、このページのアクセス数も通常のペースに戻りつつあるみたいなので書いておくとしようか。

某氏の日記にカミさんのペンネームが出てしまった。けっこうな人気サイトだから、お気づきの方も多いだろう。カミさんは「まさかペンネームが出るなんて…出ても『知人の奥さん』くらいだと思ってたのに」とビビっていた。私も「ウチみたいに日記のネタに四苦八苦しているようなところならともかく、人気者で貰い物も多いみたいだし、あんなモノ贈ったくらいじゃ日記には出てこないでしょう。カエルの
ヤオイ小説書いて贈るくらいインパクトがなくちゃね」などと言っていたのだが。まあ、ひょっとしたらあれを読んで間違って本を買ってくれる人がいるかもしれないと前向きに考えましょう。

しかしまあ、カエルにヤオイがあったら田んぼの近くでは梅雨時の夜も少しは静かになるかもしれない。あれは発情した雄のカエルが手当たり次第に乗っかろうとするので、乗っかられた雄が「俺はストレートだぁ!」と叫んでいる声だという話を聞いたことがあるのである。ま、カエルは「直接注入法」じゃないから…でも、ヤオイは成立するだろうな。一緒にイければ。

カミさんも「日記に載ったからにゃ、開き直って本も贈っちゃおうかしら」などと言っている。でも、同人誌はオリジナルを知ってないと読んでも面白くないんじゃないかと…いやいや、そういうのをフツーの男性に読まそうというのが、どっか違うような気がするぞ。彼女は「いっそ、ブッカー×零を書いて渡そうか」とか言っているが、真面目なファンに対してそういうことはやめた方がいいんぢゃないかと思うんですけどぉ…

◇ ◇ ◇

今朝は気がつくと7時であった。13時間寝たことになるか。妻子はまだ寝ている。自分の部屋に下りて通信するが、今日はさすがに朝日のサイトの朝刊の記事は更新されている。一日空いてしまったか。まあ、昨日は非常時だったから仕方ないな。

9時頃になって階上で物音が聞こえ始めた。息子が起きたようである。寝室に上がっていく。しばらく彼とじゃれていると、「おしっこ」と言いだした。朝だから、かなり溜まっているだろう。私は着替えの途中だったのだが、急いでトイレに下りる。予想通り、いっぱい出た。昨夜は紙オムツをして寝かされていたのだが、オモラシした形跡はなかった。偉いぞ。

息子は今日になってもまだ「あおい、てーぶるかー、うごきません、ねん」と言い続けている。当分の間、これをずっと聞かされることになるのかね。しばらく二人で絵本を読んでいたのだが、10時すぎになって息子は空腹を訴えだした。朝食に納豆でも食おうかとも思ったのだが、ご飯が無い。仕方がないので息子を連れてパンを買いに行く。彼は相変わらず買い物用のカートに乗りたがる。カートに乗せてもらっているくせに、押して歩いているとあっちに行けこっちに行けとうるさい。でも、買い物が終わってレジで精算すると、カートを押して片づけようとする。まだうまく方向転換できないので、いっしょに押してやらねばならないのだが。

息子と一緒にパンを食べて、また絵本を読み始める。昼過ぎになってカミさんが起きてきた。私はいっぱい寝たのだが、それでもしんどい。グッタリしているとカミさんに寝てくるように言われた。だが、そろそろ髪の先が眼に入って痛くなってきているので散髪に行く。帰ってくると、カミさんと息子が重装備をして出かけようとしていた。息子はリュックを背負っている。「大阪港まで行って来るわ。観覧車に乗りたいの。天気が良ければ遊覧船にも乗るつもり」だそうである。うう、私にはとてもついていけません。

夕方になってカミさんから「いま、船に乗ってるの」という電話がかかってきた。船にも乗ったのね。帰ってくると息子は開口一番「ちかてつでんしゃ、のったん」と言う。「船にも乗ったん?」と訊くと「ふねにも、のったん」と応える。そして、間髪を入れず「かんらんしゃ、こわかった」と言った。うーむ、生駒山上遊園地でもかなり高いところまで上る乗り物にも乗ったのだが、それほど怖がってはいなかったんだけどねえ。彼は、その後も「かんらんしゃ、こわかった」と繰り返す。しばらくの間、彼の大見出しはこれかな。

今晩もみんな疲れているので外食である。今日は私の希望で中華であった。息子は以前ほどは食べなくなっている。それでもデザートは入るのである。家に帰ってきても息子は元気だ。その辺をクルクルと走り回っている。それを見てカミさんが「ウンチか?」と彼に問うた。彼はうなずく。同じところをクルクル回るのは便意の表現なのだそうである。カミさんが「母ちゃんと行く? それとも父ちゃん?」と訊くが、かなり切迫しているようである。「とーちゃ…」と応えた瞬間に彼の背中を押してトイレに走る。「急げ、急げ」と言いながら彼のパンツを下ろし、便座の上に乗せる。間に合ったようだ。大量に出たみたいである。



■10月12日(火)
昨夜は日記を書いていたのだが、いくら書いても終わらない。7000字を超えても終わらない。いつしか、日記を書きながら失神していた。カミさんが起きてきたので目が覚める。けっきょく、一昨日の日記も書き終わらなかった。

今日は仕事を休んでカイロに行くことにする。少し前から肩が痛くて回らないのである。しばらくすれば治るのではないかと思っていたのだが、まったく良くなる気配がない。背中や腰も痛いのである。

ということで、今日は私が息子を保育所に送っていくことになる。ここ数日、息子が私にベッタリだというのもある。今朝などは、私が洗面所で顔を洗っているとわざわざ階段を下りてやってきたくらいなのである。今日も彼は保育所の門の前あたりからグズグズしだした。「とーちゃ…、おしごと…おわったら…かえってくる」と泣き声で言う。そーだよ、お仕事じゃないけど夕方になったら迎えに来るからね。今日も彼は保母さんに抱かれて泣きながら父と別れたのであった。

家に帰って電話で状況を確認してからカイロに行く。今日はずいぶん患者がいる。やはり平日は老人が多いな。鹿児島にある黒酢の製造元に速達を出したが明日中には届かないかもしれないと言われたといって揉めている。まあ、九州はねえ。私の母の実家も熊本市内なのに速達配達区域外なのだ。速達で出しても速達代が無駄になるのである。しかも、出すときにはチェックしてくれないのだ。日本にはまだまだこういう地域があるのである。しかも、県庁所在地の市内ですぜ。けっきょく、宅急便で出し直すことになったようだ。日本の国営郵便事業に将来はあるのであろうか。

今日は治療開始までにけっこう待たされた。で、肩であるが「蝶番が錆びついているような状態」だそうである。やはり、ここ数ヶ月ほとんど運動していなかったのがいけなかったのだろうか。とりあえず、治療してもらったら肩は回るようになった。まだ、特定の角度になると痛いのだが。早い段階なので、それほど治療に回数をかけなくてもいいそうだが、いまの仕事の状況だと続けて通えないからねえ。

家に帰ると昼前であった。カミさんはまだ寝ている。眠いが、カミさんが起きてきたらイチャイチャしようかと思って眠らずに日記の続きを書き始める。昼過ぎになってカミさんが起きてきた。今日くらいはカミさんとイチャイチャできるのではないかと思っていたのだが、そういう雰囲気ではない。怒ったような表情で原稿を書き始める。うう、作家の亭主も辛いのである。私が横で日記を書いていたら、
FIVAを横取りして書きかけの日記を読み始めた。やることがなくなった私は横になる。カミさんも読み終わると横になってしまった。「気分転換よ」とか言っているけど、気分転換ばかりしているように見えるんだけどねえ。…と思っているうちに、私はそのまま眠ってしまったのだった。

今日は息子を迎えに行くのも私がやることになっていたのだが、起きられない。カミさんが迎えに行ってくれたようである。息子が帰ってきた。夢うつつの状態でFIVAを片づける。しばらく息子が昼食の残りのパンを食べている横でグッタリしていたのだが、カミさんに「そんなに眠たいなら寝てきなさい」と言われて寝室に行った。ビッショリ寝汗をかいている。かなり身体が弱っているな。しばらく眠っていると、カミさんが息子を連れて上がってきた。Ruputerを見ると21時である。もう寝る時間だね。カミさんに「シンちゃん(仮名)、寝かせてくれない」と言われた。まあ、この半覚醒の状態でも息子を寝かせるくらいはできるでしょう。しばらくは息子が寝室の中を動き回りながら何かと言ってくるのに適当に相づちを打っている。そのうち本を読んでほしいと言いだしたので、いつもの本を読んで電灯を消す。ほどなく、二人とも眠りに落ちたのであった。

今日、息子は保育所で「かんらんしゃ、こわかった」ばかり言っていたそうである。それしか言わないものだから会話にならなかったそうで。よっぽど印象が強かったんだろうねえ。



■10月13日(水)
今朝は7時に起きた。昨日横になったのが16時だったから…15時間寝たことになるか。寝過ぎたせいか身体がフラフラする。身体の節々も痛い。かなり疲労物質が溜まっている感触がある。肩の痛みは相変わらずである。今日も仕事になりそうにない。今日もリハビリのために休むことにする。またしばらくしたら仕事が激忙になるはずなので、休めるうちに休んでおいた方がいいと私の経験が言っているのである。

今朝も息子は紙パンツで寝ていたのだが、オシッコはしていなかった。まだまだ油断はできないんだろうけどね。息子が朝食を食べるのを嫌がっているのでプリンを食べさせている。いいのかねえ、こんなことで。まあ、世界中にはもっと貧しい食生活をしている子供の方が多いんだろうけど。彼は食後に母親に爪を切られるのを泣きわめいて嫌がっている。こういうのは一度でも痛い目にあうとトラウマになっちゃうんだろうからね。

カミさんが「対なる者の誓い」の原稿がある程度できたので若島津さんに送りたいと言っているので、メールに添付するために
セリエからPowerBookに移すことにする。PowerBookを終了させ、ベイに入っているCD-ROMドライブをFDDに入れ替えて起動する。しかしデスクトップまでは表示されるのだが、ハードディスクのアイコンを表示する前に二重枠の真っ白なウィンドウが出て固まってしまう。ありゃー、どうすりゃいいんだよ。復旧方法を調べなきゃいけないか。こういう場合は、だいたい機能拡張が悪さをしてるんだよな。スペースキーを押しながら起動すると機能拡張を読み込む前に機能拡張マネージャが立ち上がるのか、なるほど。強制再起動してスペースキーを押しながらカミさんの方を見ると……ヤオイ同人誌を読んでいる。おいおい、他人が必死で作業してるというのに…それに、そんなことで私がいないときにトラブったらどうするつもりかね、まったく。

カミさんには「今日は休みますので、背中のマッサージでも足裏のマッサージでもお申し付けください」と申し上げたのだが、洗濯物の取り入れと古新聞の結束を言いつけられた。私が作業している横でカミさんはテレビを見ている。う〜む、カミさんが原稿を書くのを援助するためにああ言ったつもりなんだがなあ。

今日は私が息子を迎えに保育所に行く。彼と同じ組の子に「シンちゃん(仮名)のとーちゃん、さんぱつしたん」と言われてしまった。散髪前に来たのはずいぶん前だったような気がするんだが、よく覚えているもんだね。ウチの息子にはたぶん無理だな。

今日もカミさんが息子を風呂に入れることになる。カミさんが先に風呂に入った後、彼と絵本を読んでいると、彼は困ったような顔をして何かを訴えている。「オシッコか?」と訊くと無反応である。「ウンチか?」と訊くとうなずく。そういえば、お尻を押さえている。トイレに急ぐ…が、何だか歩き方がおかしい。表情も暗い。パンツの中を見ると…ありました、中型のミカンくらいの大きさの立派なモノがころりと。そのまま脱衣場に連れて行く。彼は「すみませーん、うんち、でちゃいましたー」と言いながら階段を下りる。別にキミがそういうことを言わなくてもいいんだよ。彼の服を脱がせて浴室の中のカミさんに任せる。私は脱がせたパンツの中にあるモノの始末をしなければならない。掌の中で、ほんのりと暖かいモノを持ってトイレに上がり、便器の中に落として水に流す。残ったパンツを持ってまた洗面所に下りて、水洗いする。こういうことをするのも、あとしばらくの間だろう。



■10月14日(木)
今日からまた仕事である。また、遠方の客先に行かねばならない。移動中に「アルジャーノンに花束を」の続きを読む。8割方読み終えたが、まだまだ「感動の名作」という感じはしない。たぶん、最後で盛り上がるんだと思うんだけど。

家に電話をすると
11日の日記を読んだカミさんに「あの書き方だと私が不真面目みたいじゃない。私は私なりに真面目にやってるわよ」と言われてしまった。むむ、どう応じればよいものやら。

息子と電話すると、電話越しに「これ、なにー」と訊かれるので困る。彼はまだ、自分の目の前のものが電話している相手に見えないということが理解できないのだ。



■10月15日(金)
昨日は、いつも泊まっているホテルの部屋が取れなかった。仕事場の近くで宿泊実績のあるところを探したが、どこも満室である。いつもは簡単に取れるのに、いったい何があるというのだろう。インターネットで探して見つけたのが「ビジネスホテル●●旅館」というところ。ビジネスホテルなのか旅館なのかイマイチよくわからないのが不安である。しかし、他に泊まるところも無いし、試しに一泊だけだからということで泊まってみたのだが、風呂もトイレも洗面所さえも共同であった。空調も効いていないようである。うーむ、これで5000円以上は高価いぞ。このレベルの宿泊所だったら、東京23区内でも3,300円で泊まっていたことがあるんだがな、6年前だけど。

しばらく前から
FIVAに辞書を入れている。辞典盤97とDDwinの組み合わせである。『岩波国語辞典 第五版』、研究社『新英和・和英中辞典』、『朝日現代用語・知恵蔵1997』、日立デジタル平凡社『マイペディア97』が使える。これだけ入れても、出張に持っていくパソコンの重さは変わらない。便利である。先日も、肩が痛いのを「四十肩」だと思っていたのだが、調べてみると本当は「五十肩」だった。まったくモノを知らないのである。恥をかかずに済んだ…と岩波国語辞典を引いて思ったのだが、後でマイペディアを引いてみると「四十肩とも」と書いてあった。むむ、そういう言い方もあるのね。辞書によって内容が違うのを困ったと思うのか、複数の辞書で確認できるので内容が深くなると思うべきか。我が家にあるMacのデスクトップには、さらに広辞苑や大辞林まで入っているので、さらに話は複雑になるのである。



■10月16日(土)
昨夜も3時近くまで仕事をした。それからコンビニに夕食(というより夜食)を買いに行ったのだが、「すぐに寝るから軽いものを…でも、これだけ軽いと少し多めに買わないと」などと思っていたらついつい買いすぎてしまった。で、食べていたら腹がパンパンになってしまったのである。何をやっているのかわからない。そして、腹がいっぱいになって動けなくなり、ベッドの上に横になると……気がつけば朝だった。けっきょく何もできなかったのである。

今日も仕事である。今日は明るいうちに退社しようと思っていたのだが、結局いつものごとく大阪行き急行の最終に乗ることになってしまったのである。

今日は、大阪への帰りの電車の中で「アルジャーノンに花束を」を読み終えた。う〜ん、残念ながら私はあまり感銘を受けなかったな。この作品は絶賛している人しか見たことがないのだが。やはり私の好みはヘンなのか。でも、私はそう感じたのだ。自分に正直になろう。自分が壊れてゆくことへの恐怖とそれに対する闘いを描いたものなら、ドキュメンタリーである
医者が末期がん患者になってわかったことの方が深い感銘を受けた。この作品は有名なだけに、読むには余計な予備知識が多すぎたかもしれないなあ。



■10月17日(日)
11時前に目が覚める。まだ眠いが、今日はカミさんがイベントに行くので、11時に起きるように言われていたのである。カミさんが起こしに上がってきた。私が起きると、さっそくカミさんは出ていったのであった。

私の食事が終わり、息子とひとしきり絵本を読んだあと、着替えるために3階に上がる。息子もついてくる。私が寝室で横になると「とーちゃん、おきてー」と起こそうとする。しばらく起きないでいると「とーちゃーん、もーはちじですよー」と言い出した。おいおい、いつ覚えたんだ、そんな言葉。

最近、息子が電車に乗りたがるので、電車に乗って会場の近くの地下鉄の駅に行き、ホームでカミさんと落ち合うことにする。着いてみると、大阪方面に向かう電車はオタクの皆さんでいっぱいである。ウチの家族も子連れのイベント帰りに見えてしまうのであろうか。私は留守番の一般人なのに。我々はそのまま引き返し、運動会の後に行った和食のチェーン店で食事をして家に帰ったのであった。

くだんのはは」があと少しで終わりなので、「湖畔の女」を電車の中で読み終えた。登場している主人公の連れの落語家はモデルが桂米朝師匠だということがわかって「へえ」と思ったこと以外は、それほど面白くなかったな。カミさんの評価も低かったようである。「濡れ場になると急に嘘っぽくなる」そうな。

今日もカミさんが息子を風呂に入れた。風呂上がりの彼を受け取り、身体を拭いてパジャマを着せる。ボタンをはめようとすると、彼は自分でやりたがる。何となくできそうな気がしたので、やらせてみることにする。第一ボタンははめてしまっていたので、はめかけていた第2ボタンをやらせる。まず右手の指先でボタンを摘ませる。これは何とか端を摘むことができた。だが、ボタンを通すべき穴を見つけられない。穴のところを左手に持たせてやる。ボタンを穴に入れようとする。なかなか入らない。何度かは入りかけるが、左手の指で引き出そうとすると外れてしまう。まだ右手の指で固定しておくことができないのだ。また最初からやり直しである。穴に入れるのが難しそうである。「できる?」ときくので「できる、できる!」と何度も励ます。キミはもう、できるだけの力はついているはずだ。何度目かの挑戦で、ようやく左手の指で摘むことができた。だが、すぐに指からすり抜けてしまう。またやり直しか。こういうのは根気である。そして、ついにしっかり掴んだ!引っ張れ!放すんじゃないぞ……おお、通った!!やったぜっ!!彼も得意そうである。ボタン1個で10分以上かかったような気がするな。3つめのボタンもやらせる。彼も自信がついたようで、自分からやり始める。しかし、やはり同じような経過をたどる。そう簡単にはできるようにはならないのは当然といえば当然だな。だが、これも成功した。その調子で4番目に挑戦するが、疲れたのか、顔から遠いせいか、うまくいかない。ついには、「とーちゃん、してー」と言い出した。まあ仕方ないね。よく頑張ったな。今日のところはこのくらいで充分すぎるほどだ。というので私がはめようとすると、やはり悔しいのか、彼は怒るのである。しかし、毎回書いているが、この程度のことで涙が出るほど感動できるというのは、親というのは安上がりのものである。まあ、最初はもっと大きなボタンで練習させた方がいいのかもしれないけどね。



■10月18日(月)
昨夜も例によって息子を寝かしていて一緒に寝てしまった。今朝は5時前に起きて通信する。ようやく明け方も寒くなってきたな。

今日からまた出張である。今朝は着く時刻を指示されていたので早めに家を出なければならない。私が家にいる間にはカミさんも息子も起きてこなかった。昨夜も原稿で遅かったのだろうか。今朝はいつもより早く家を出たのでモロ通勤ラッシュに巻き込まれてしまった。出張途中で荷物が多いので辛い。一週間分の着替えとかFIVAとかを運んでいるので、両手に大きなバッグを持っているのである。駅に着いて人々がギュウッと押し込まれてくるたびに両手の荷物が別方向に流されてゆくのでハリツケ状態になってしまう。混んでいるので網棚のところまでも行けないのである。しまいには座席の上に押し倒されそうになって必死に耐えていた。両手がふさがっているので吊革が持てない。ああ、朝からこんなに体力を使っては…

今日から、移動中の電車の中で「妖精作戦」(
笹本祐一:ソノラマ文庫)を読む。うーむ、今日は半分くらいまで読んだのだがあまりに荒唐無稽すぎてどうも物語世界に入ってゆけない。荒唐無稽というより、敵役が間抜けすぎるというか…こんなに簡単に解決するはずないよな、などと思えてしまうのである。

今日は、客先で昼過ぎから24時すぎまでぶっ続けで会議だった。疲れた。途中から煙草吸い放題になり、空調も切れてしまったので頭が痛くなる。最近は分煙が進んで禁煙の会議ばかりだったので、煙に対する抵抗力が無くなっているのかなあ。疲れているのがいちばん大きいんだろうけど。

今日は会議を途中で抜け出して間食に「PERFECT PLUS ケーキ(ベイクドチーズ味)」(明治製菓)を食べた。ナッツバーやチョコバーも栄養調整食品としては美味かったので買ったのだが、これもなかなかミルキーで美味い。



■10月19日(火)
今日も9時から仕事場に行く。朝からまた客先に行かねばならないのだ。今日は客先の工場で打合せである。工場の中を電子音で音楽を鳴らしながら無人の荷物搬送車がゆっくり走っている。前方に障害物があると自動で停止する。センサーがついているのだな。赤い警告灯が回転している。これに息子を乗せてやれば喜ぶのではないかと思ってしまう父であった。彼は遊園地でミニチュアの機関車に乗るのが大好きだし、クルクル回るものも好きなのである。

今日は、間食に「0141チョコブラウニー味」(
資生堂)を食べた。資生堂はこんなものも出しているわけですか。これは栄養調整食品にしては、まあまあ美味かった。クッキーに近い味がする。洋酒が入っているようですな。

昨日は遅かったので、今日は意識して早く帰る。それでも23時になってしまった。しかし、すごく早く帰ったように思ってしまう自分が哀しい。今月もドツボになりそうである。ああ、どうして私の仕事のピークとカミさんの商業誌の締め切りが重なるのであろうか。



■10月20日(水)
腹具合が悪い。臭いガスが出そうで、狭い部屋で多人数で仕事をしていると困る。こういうときに、お尻に当ててスイッチを入れればガスを吸い込み無臭化して排出してくれる小型の機械があれば欲しいと思ってしまうのである。もちろん、モーターの音がするようなものでは困る。だったら、真空のチューブみたいなもので開けるとシュッと吸い込まれるのでもいいかもしれない。でも、小さいものだろうし吸い込める量に限りがありそうだから、放出と吸入のタイミングを合わせるのが難しそうだな。

カミさんはワープロの専門学校に通っていたので文字の入力が早い。タッチタイプができる。それに反して私はキーボードを見ながらでないと入力できない。しかも使う指がバラバラである。私は、まだキーボードから漢字を入力するというようなことができかった頃に仕事でキーボードを使い始めたのだ。当時は、入力できるのは英数字と半角のカタカナのみ。タッチタイプなどというものは一般に知られてはいなかった。でも、15年以上仕事でキーボードを触り続けてきたので、普通の人よりは入力は早いと思う。まあ、子供にキーボードの使い方を教えるのはカミさんにやってもらわなければならないんだろうけど。少なくとも私よりは早く入力できるようになってもらわないとね。キーボードよりも優れた入力方法は、今のところ思いつかないし。個人的には手書きや音声入力には限界があると思うのである。でも、子供の頃からキーボードで文章を書くことに慣れると、自分の手で漢字が書けなくなってしまうんだろうな。それも困る。まあ、そのあたりは保守的な教育現場が何とかしてくれるんでしょう。

今日は間食に「CerealBarミルクチョコレート」(
ポーラフーズ)を食べた。ふつうのシリアル入りのチョコレートの味である。栄養調整食品とはいっても、脂肪を減らしたりはしていないんだろうな。カルシウムとマグネシウムを強化しただけなのだろう。私としては、こういうタイプの方が好みである。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なるさだめ
¥600+税  ISBN4-403-54013-9



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