2000年 6月上旬の日記
▲6月1日(木)▼
昨夜も息子を寝かしていて一緒に寝てしまっていた。今朝も6時前に起きて日記を書く。最近、すごく早起きだな。どうしちまったんだ、オレ。7時になってカミさんが起きてきた。息子はまだ寝ているようである。今日は彼の行っている保育所でバスに乗って遠足に行くので、お弁当を作るのだ。私はまだ日記を書き終えていない。急いで書いて上げる。7時半になって息子を起こしに行く。寝室に入っていくと彼は起き上がったが「しんどい」と言う。動きが鈍い。居間まで下りたが、座り込んでパジャマのボタンも外せないようである。また「しんどい」と言ってベソをかく。食事をすると多少元気になったのだが、どうなることやら。今日は私も弁当を作ってもらう。子供が幼稚園などで弁当が必要になると、父親も弁当を作ってもらえるようになる、というのは真実である。
新しいFIVAが妙に遅い。マウスポインタがぜんぜん動かなかったり、文字を入力してもしばらく画面に表示されなかったりする。何もしてなくてもハードディスクにカリ…カリ…とアクセスしてたりするし。何か妙なものが裏で走ってるんじゃないかと思ってタスクトレイからSETI@homeのアイコンを消したら快適に動くようになった。これなのかなあ、犯人は。でも、前のFIVAではこういうことはなかったからなあ。
今朝は雨が降っていたため、歩いて駅まで行った。今日は降らない予報だったんだけどね。しかし、職場の最寄り駅に着いたら陽が照っていた。こういうのがいちばん悔しいね。そういうことで、帰りはカミさんに迎えに来てもらう。地下鉄の駅を出て、目の前にあるレンタルビデオ屋に入る。先月いっぱい開店セールで1泊2日50円になっていたのだが、今月前半になってなんと1泊2日10円になっていた。これは、あからさまに他の店を潰しにかかってるな。まあ、ユーザーとしては嬉しいんだけど、他が潰れた後にやりたい放題されると困るなあ。
待ち合わせ場所の古書店に行くと、妻子は車の中で待っていた。カミさんは昼間にビデオを返しに来たついでに、この店内の本は見てしまったそうなのである。いっしょに見ようと思ったのだが、残念。彼女は探していた本が見つかったと言って喜んでいる。上巻だけ見つかったのだが、下巻が見つからなかったので読んでなかったそうなのである。息子は帰りの車の中で、カミさんに促されて今日の遠足のことを語り始める。「シンちゃん(仮名)、すまの、すいぞっかん、いったん」「ばすに、のったん」「きんてつばすのほうが、いい、かったん」「シンちゃん(仮名)、おべんとう、たべたん」どうやら、弁当を全部食べたので誉められたらしい。
夕食時に息子は、今日も食べるのが遅いといって母親に怒られている。今夜も泣く。泣いて食べられない。私が食わしてやるしかないか。彼は、私の膝の上に乗って私の手から餌…じゃない御飯を食べる。ここしばらく早く家に帰れているので、だいぶ父親にも懐いているな。食事を終えて彼は「おとーちゃんと、しゃわー、あびる」と言う。まあ、ここ数日キミを寝かしていたんで風呂には入れてなかったからね。そう言ってくれるのはありがたい。彼を洗ってからカミさんに預けて自分の身体を洗っていると、また彼が下りてきた。「とーちゃん、ねんね、するよー」だそうである。今日こそはカミさんが寝かせてくれると思ってたんだがなあ。彼女は異存があろうはずもない。今日も彼といっしょに寝室への階段を上るのである。
▲6月2日(金)▼
今朝は7時に目が覚めた。昨夜も息子を寝かせていて一緒に眠ってしまっていたのである。まだ日記を上げていない。慌てて起き上がる。そういえば、昨日はカミさんがSILVAの「ヴァージンキラー」を借りてきていて「明日(つまり今日ね)返すから、録音するなら今日中に録音しといてね」と言われていたのだ。空きのあるMDのディスクを探してきて朝食を食べながら録音する。1曲録音すると残り13秒であった。ピッタリである。録音したMDをそのままプレイヤーに入れて通勤途中に聴く。昔録音した曲を聴くのはなかなか楽しい。しかし、大橋純子さんの「愛の理解」は絶品ですな。声帯ポリープになってしまったそうですけど、またあの聴いていて震えがくるような歌声を聴かせてほしいものです。それから、HiFi-Setの「恋のルーレット」もなかなか良い。オシャレですよねえ。このディスクには借りたCDから録音した曲が入ってるんだけど、買いたくなってしまったな。
HiFi-Setの情報が載っているサイトを探していたら、サックス奏者の方が、山本潤子さんが歌っている「卒業写真」を聴いて「横で聴いていた私達(バンド)も引き込まれて、うっとりしてしまいました」と書いてあるページを見つけてしまった。やはり、毎日のように音楽を聴いていて耳が肥えているし技術もあるプロを感動させてしまうというのは、凄いことですね。これは、音楽であろうと小説であろうと(微笑)、そのほかの分野であろうと同じなんですけど。しかし、インターネットというのは、自分が見つけたものをリンクすることでそのまま示せるのが嬉しいですね。会話だったらこうはいかない。記憶に頼るから不確かになっちゃうしね。
今日は昼休みに職場近くの書店で『「臨界」19時間の教訓』(核事故緊急取材班・岸本康:小学館文庫)を買った。こういうのが出てたのか。知らなかった。発行日は今年の元日(笑)だから、精神的にも時間的にも余裕が無かった頃ですな。そういう時期に出た本って、かなり見逃しているような気がする。どうしてくれようか。
▲6月3日(土)▼
昨夜は息子と一緒に寝てしまったのだが、1時半に目が覚めた。下りてゆくとカミさんが通信を終えたところだった。そのまま回線を引き継いでMacWIREの忙しくて読めていなかった頃の記事を読んでいたら朝になってしまったのだった。なんてこったい。半年分くらい読んでないからなあ。7時過ぎになって息子が起きてきた。「おしっこ、ぬれた」とか言っている。触ってみると派手に濡れている。着ているものを全部着替えさせる。まだ日記を上げていなかったので「このまま起きられると困るな」と思っていたのだが、彼は問題点が解決すると、そのまま階段を上っていったのだった。
それからも、8時を過ぎて妻子が下りてくるまで階上から息子が動き回る物音がしていた。けっきょく、彼は寝なかったんじゃないだろうか。今日は天気が悪そうなので息子はカミさんが車で保育所に連れていくのかと思っていたのだが、私が連れていくように言われてしまった。保育所に向かって自転車で走っていると、大粒の雨がボタッと顔に当たった。降り出したら、オレは泣くぞ。
保育所に着くと、息子は門の前にある田んぼのところに走っていき、指差して「おたまじゃくし、おるで」と言う。しかし、私が見てみると、いない。動いているのはカブトエビばかりである。「ムイムイやで」と言うと彼は「むいむい、おるなー」と言う。しかし、カブトエビって今もたくさんいるのね。私が小学生の頃にはウジャウジャいたのは覚えてるんだけど、それ以降は田んぼなんて見ない生活をしてたからなあ。
カミさんは昨日私が買ってきた『「臨界」19時間の教訓』を読んでいる。「こういうのが文庫で出るってのはいいわよねえ。あ、『全証言 東芝クレーマー事件』も出てるんだ」などと言っている。「あの〜、私『買った』って日記に書いてたでしょ。『書け書け』って言って、ちゃんと読んでないんだから」と言うと「すみませ〜ん」と応えるのだ。所詮、この程度のものなのだな。しかし、それでもカミさんのリクエストにお応えして、「全証言 東芝クレーマー事件」と「E.G.コンバット」(秋山瑞人:電撃文庫),「E.G.コンバット 2nd」(同)を自分の部屋から発掘してきて渡すのである。健気な夫であることよ。
カミさんは保育所に息子を迎えに行くついでに早売りの月マガを買ってきたようである。今月もかなり舞い上がっている。「海皇紀、良かったあ〜」「オンブルワが笑ったの(はあと)。それもファンに…(うっとり)」ああ、また病が重く…
今夜も私が息子を寝かせるのである。「全証言 東芝クレーマー事件」を読んでいるカミさんを残して寝室に入る。もう息子は、いつも読む絵本で「る」という文字が出てくるページを覚えていて、私がページをめくるのを待ちかまえている。そして「る」の字を指差して誉められると「なんで、『る』、おぼえたん?」と訊く。そういうことは本人がいちばんよくわかってると思うんだがなあ。「シンちゃん(仮名)が賢いからやで」と応えるしかないのである。
▲6月4日(日)▼
「欠陥議員を落選させる市民連帯」のページが復活してますね。内容も更新されているようです。政治的理由じゃないかというのは深読みしすぎだったか(苦笑)。
昨夜も息子と一緒に早く寝た。今朝も4時に目が覚めた。まだまだ明け方は涼しいね。寝室にカミさんがいない。まだ起きているのか。居間に下りてゆくと、彼女が「E.G.コンバット 2nd」を読んでいた。ずっと読んでいたのか。やはり、止められなくなったんだな。彼女は私の顔を見て言う。
「『E.G.コンバット』面白いっすねえ」
「でしょー。5つ星っすよ、5つ星」
「そうよねえ。私、これも買お」
「どこまで読んだの?」
「2巻の途中まで。これ、この女の子たちもいいけど、地球の野郎どもがいいのよね!」
うう、まさかと思ったけど、ホントにそう思うとは。
「私ゃロボットさんが好きなんですけどねえ。まあ、また最後で泣いてもらいましょう」
「これも挿し絵で損してるわよねえ」
「だよねえ。私、買うとき恥ずかしかったもの。
でも、デビュー作だから仕方ないでしょう。ノベライズで、ちょっと上手いのを起用した、という」
「『ちょっと上手い』なんてレベルじゃないわよー」
お説ごもっとも。すべて同感であります。「野郎ども」の件を除いては、ね。
「ね、これ2巻までなの?」
「いや、3巻まで出てますけど。今から読むんですか?」
「ううん、手元に置いときたいな〜っていうだけ。3巻で終わりなの?」
「まだ完結してないっすよお。あそこでも『続きが読みたいよー』って言ってたでしょ」
私は横で通信を始める。しばらく読み進んでカミさんが言った。
「時間が速いよ」
「え?」
「読んでたら時間が速いよ〜」
ふつうの本なら「ホントに読んでます?」っていうくらいなスピードで読み飛ばすのに、かなり集中して読んでますね。ときどき独り言が出るし。
「…ああ、GARP、何ていいヤツなんだ」
そろそろクライマックスに入ったらしい。
そして、読み終えて彼女は言った。
「うおー、泣くー! 何で、何でこれが男同士じゃないの? 男同士だったら同人誌100冊くらい出すのに……さっ、寝よ」
あっさりそう言い、彼女は私を置いて階上に上がって行ってしまったのだった。
テレホタイムが終わり、8時半頃になって息子を起こしに行く。やはり息子は、早寝早起きした方が体調がいいみたいなんである。寝室に上がって行き、声をかけても起き上がらない。眠いようである。でも、起こすのである。抱き上げて膝の上に座らせると、目をつむりながらも上半身は起きている。一呼吸あって自分の布団の上に倒れ込んだのでそのまま寝るのかと思ったのだが、彼は起き上がった。そういや、私は着替えねばならない。私が着替えていると、彼は「さき、いっとくよ」とか言う。生意気なことを言うようになったもんだ。
朝食は、カミさんが買ってきていたパンである。昼に何を食べるかが難しいな。息子はけっこうたくさん食べてくれた。彼はクリームパンを食べながら「シンちゃん(仮名)、ぱんもいっしょに、たべたで」と言う。クリームだけ食べて怒られたことがあるんだね。食べている途中でウンチに行った。今日は好調のようである。食べ終えて牛乳と野菜&果物のジュースを1杯ずつ飲んだので「おなか、いたい」とか言っている。「そら、飲みすぎやで」と言うのである。
食事を終えて、昨日録画していたヒッパレを観る。長与千種とKINJIの「HEAT CAPACITY」がカッコいい。で、スペシャルライブは「ディズニーのディスコメドレー」ですか。音楽というよりダンスショウだな。でも、あの着ぐるみを着てあれだけ踊れるとは、すごいものである。やはり、こういうショウアップに関してはまだまだアメリカにはかないませんわね。こういうものばかりでも飽きるんだろうけど。
FIVAを買ったときに渡されたODNとDIONの入会用CD-ROMが不要なので、息子に与えて遊ばせる。以前にも与えたことがあったが、やはり反応が違う。虹色に光っているのを見て「ひかってるな」「あお、みどり、ぴんく…あか」とか言っている。「きれいやな」とまで言う。そういう「美しい」という判断ができるようになっているのか。実は「何で虹色に光っているのか」を訊かれるのがいちばん怖かったんだけどね。何たって「太陽光は波長の異なる波の集まりで…」ということから説明しないといけないから(こらこら)。
今日は、カミさんは11時頃に起きてきた。ずいぶんと早いな。息子などは起きてきた母親を見て「おやすみなさーい」とか言っているくらいである。居間に入ってきて彼女は言う。「これ、読みたいけど、読んじゃったらノンストップだからなあ…」もちろん「E.G.コンバット 3rd」のことである。だから読まないのかと思ったら、食事を終えたら読み始めた。息子が母親にかまってもらいに来るのが鬱陶しそうなので、彼を外に連れ出すことにする。「野菜ジュース買いに行こ」と声をかける。当初は「とーます、みたい」と言っていた彼だが、周りで「行かへんの?」とか言っていると行く気になったようである。
息子を連れて家を出る。「きょうは、なんで、いくの?」と訊くので「歩いてやで」と応える。時間をかけるつもりなので「あ、花や」「蝶々や」とか言って道草しながら歩く。市役所の駐車場で「リサイクル市」というのをやっていたので見て回る。衣類がほとんどで「文化的(笑)」なものはあまりなかったね。次に、近所の電気屋に寄る。チャイルドコーナーで遊ばせていると、他の子供がやってきた。オモチャの取り合いになると、他の子も息子も私の方をチラチラと見る。これではいけないと思って席を外す。子供のことは子供同士で解決させた方がいいからね。遠くからさりげなく見ると、息子は隅っこで独り遊びをしている。オモチャもめぼしいものは持っていない。ううむ、そうなってしまうのか。やっぱり、そういうところは私に似てるなあ。「行こか」と声をかけて店を出る。
家に帰ったが、カミさんはまだ読み終えていないようである。もうすっかり本に入り込んでいる。私らが声をかけても無反応である。しかし、それでも菓子だけは食べているのが…やはり亭主よりも食い気か。そして、ついに読み終わったようである。「面白いねえ」と感に堪えないように声を出す。やっぱり、最終的にはそれしかないのよね。「あと1巻か…早よ書け〜!」とか叫んでいた。だから言ったのに。読み終わった後も、何度もあちこち広げて読み直している。
「「鉄コミュニケイション」はまだ読んでないの?」
「いま読んでるところですよ」
「どう?」
「これほどのテンションはないですね」
「たしかに『猫』もこれだけのテンションはないわね。あまり細かいこと気にしないで、勢いで書いてるみたい」
「そう。それでこういうモノができちゃうんだから、恐るべき才能というしかないですな」
いや、そうであったとしても、推敲に推敲を重ねた結果だったとしても、すごいことには変わりはない。
カミさんは「ファンレター出そうかしら『子持ちですけど』とか書いて…」とまで言っている。でも、本音は「読者として喜んでいる部分と、同業者として悔しい部分が両方ともあって複雑」な心境なんだそうである。ま、そうでしょうね。創造的な仕事をしている人間にとっては理想像というのがあってしかるべきだし、それに一歩でも近づた姿を見てしまえばそういう気持ちになるのも当然でしょうねえ。
▲6月5日(月)▼
今朝も6時に起きて通信する。我ながら感心だなあ。息子が「とーちゃんと、いく」というので、保育所には私が連れていくことになる。今日は午前中に医者に行くのである。こういう日でよかったね。保育所に着いて、今日も門の前の田んぼでカブトエビを見る。二人で並んで水の中を見ていたら、他の子がやってきて手を突っ込んで捕ろうとする。息子はそれ以降ずっと「なんで、とろう、したん?」と訊くのである。そーゆーことは本人に訊いてくれ。教室(?)に入ると、彼はもう私のことは気にしない。一人で遊んでいる。先生に「お父さんに『いってらっしゃい』言わへんの?」と言われて「ばいばい」と手を振る。嬉しいような、寂しいような。
息子は教室の窓の外を走る電車を見て「あたらしいでんしゃや!」と声を上げる。たしかにカラーリングは同じだが新型の車両だ。カミさんなどは「私なんか、ちょっと見ただけじゃどっちかわからない」とか言ってるんですけどね。
いまは通勤中に「鉄コミュニケイション」を読んでいる。190ページあたりまで読んで、やっとルークの正体がおぼろげながらも見えてきた。そしてたぶん、イーヴァの「役割」も。もし私の想像が当たっていれば、また悲しい結末が待っているのかも。
地下鉄を降り、レンタルビデオ屋に入る。1泊2日10円に惹かれてついに入会してしまった。しかし、「お会計,10円になります」と言われて10円玉を1枚出し、「ちょうど10円お預かりします」とか応じられると、すごく申し訳ないような気持ちになってしまう。これじゃ、いま対応してる分の人件費も出ないよなあ。ビデオを選んでいたときに、カミさんからPHSにメールが入った。「コンバットの1と3を買ってきて」だそうである。もうこっちに帰って来ちゃってるぞ。仕方がないので、何軒か本屋を廻って帰る。「3」は何とか見つかった。でもここ、本屋がコンビニになった店だから図書券が使えないなあ。ま、いっかぁ。梅田で見つかる保証はないからね。やっぱ、冷遇されてるのかなあ。
家に着いたとき、妻子は食事を終えて風呂に入ろうとしているところだったらしい。家の中から息子の「ただいまー」という声が聞こえる。また母親に訂正されているようだな。まだ「場面」の意識はできても「立場」の意識はできないのね。「とーちゃん、かえってきた」と言っている。こういう言葉はだいぶ進歩したんだけどね。
パジャマに着替えて、借りてきたビデオの(個人として楽しむための(笑))ダビングをスタートさせ、息子が風呂から上がるのを待つ。彼は浴室から出てくると、濡れた手で私のパジャマを触りにくる。こらー、やめろー。バスタオルでくるんで階上に運び上げる。もう、パジャマのボタンくらいならすぐに留められる。カミさんが彼の頭髪をドライヤーで乾かそうとすると、彼は自分でやるという。冷風に設定してやらせてみると、片手でドライヤーを持って風を頭に当て、もう片方の手で髪をクシャクシャやっている。けっこうサマになっているな。なかなか微笑ましい光景である。
息子は私の食卓の横に陣取って「ごはん、ありますかー」「おにく、ありますかー」「おつゆ、ありますかー」などと言っている。何のことだかわからなかったのだが、「では、みなさん、ごいっしょに…」と彼が言った瞬間にすべてが了解できた。保育所では食事をする前にこうやって確認しているのね。彼に続いて「いただきまーす」と唱和する私であった。
今日は私の帰りが遅かったので息子はカミさんが寝かせようとしたのだが、彼は「とーちゃんと、ねる」と言う。「仕方ないわね。なら父ちゃんが御飯食べ終わるまで待とか」とカミさんが言う。顔が笑っている。嬉しそうだな。私は急いで食事を終えて歯を磨き、息子を連れて階段を上るのである。
絵本を読んでいると息子が「る」の字を指差して「これ、『る』」というのはいつもの通りだが、今日は彼が「これは?」と訊いたので「ろ」を教えてみる。「ろ」の字が出てくるたびに指差して訊き、答えられると褒めちぎる。どうやら覚えてくれたようだが、明日になっても覚えていてくれるかな。これをすべての文字についてやるとなると、大変だな。私でも、今から別の表音文字を50個覚えろと言われたら気が遠くなるぞ。
▲6月6日(火)▼
今朝も5時半に目が覚めた。すっかり健康的な生活になってしまってるな。7時半になって階上から目覚ましの鳴る音が聞こえてきた。しかし、10分経っても誰も起きた気配がない。しょーがないなあ。起こしに上がっていく。雨戸を開けると息子は起き上がったが、カミさんはそのままドテッと横たわっている。腹をボリボリと掻く。息子は「かーちゃん、おきてー」とベソをかく。彼が3回呼んで腕を引っ張ると、ようやく起き上がったのであった。
息子は今朝も機嫌が悪い。階段を下りるときも「かーちゃんと、おりる」と言うのである。「夜は父ちゃんやけど、朝は母ちゃんなんやな」とカミさんが言う。階段を下りながら「すっかり寝起きが悪くなっちゃったね」とも。まあ、親がそうだからねえ。どうしても影響を受けちゃうでしょう。居間に入っても彼は「しんどい」とか言って母親にしがみつく。妻子は抱き合ったまま座り込んで動かない。これじゃ、私は自分で朝食の用意をするしかないか。今朝は早く出勤しなければならないのである。パンとチーズと野菜ジュースを引っぱり出してきて食う。
職場に行く途中で「鉄コミュニケイション 1」を読み終えてしまった。2巻は持ってきていない。うがー、続きが読みたいぞ〜。ルークの正体は私が想像したとおりのようだったな。しかし、この戦闘シーンのスピード感はどうだ。まるでジェットコースターに乗っているようだというか、自分の意識が加速されているような周囲の風景がビデオの早送りのようにビュンビュン過ぎ去っていくのを観ているような…ワタクシ的には「エヴァのオープニングを観ているような感覚」というのがいちばん近いかな。で、読み終わったこの本は、家に帰るとさっそくカミさんに奪い取られてしまったのだった。
昼休み、食事に行く途中で手持ちの図書券を補充していないことに気がついた。調べてみると2枚しか持っていない。いつもは4枚を身につけていて、残りは鞄の中に入れてあるのである。まあ、2枚あれば普通の本は買えるだろう、と思って職場近くの書店に行くと……出てますよ、トンデモナイのが。「闘人列伝」(夢枕獏編:双葉社)である。何と、630ページ、1200円+税。新書で、厚さが本の幅の三分の一以上ある。3冊積んであるので、無くなることはないだろう。終業時間が過ぎてから買いに来ることにしたのであった。
残業していると、PHSにカミさんからメールが入った。「コンバット1買えるんならよろしく」との仰せである。だったら、帰りに梅田を廻ってジュンク堂に寄ることにするか。しかし、しかしっ、あれほど大きな本屋にも置いてないのですよ。今日は遅くまで仕事をしていたので、他の本屋を廻る余裕はない。なんとか増刷してほしいものである。まあ、私ごときが何を書いても需要が増えるわけではないが。
最後の手段で、地下鉄を降りてから古本屋に行く。着いたところで懐のPHSがブルった(数年前なら意味不明な文章だな)。カミさんからである。息子を寝かそうとしているが、父親と寝ると言って頑張っているそうなのである。電話で説得するように頼まれる。「早よ寝えや」と言うと、カミさんに替わって「ありがとう」と言って切れた。説得は成功したんだろうか?
今日は、息子は昼から保育所を休んでアトピーの治療のために医者に行った。採血されてピーピー泣いたそうな。どうやら、過去に注射されたときのことは覚えていなかったらしい。そういえば、最近は注射とか点滴はしてなかったか。
今日はカミさんが息子を寝かせてくれたので通信してから寝ようと思っていたのだが、カミさんが通信を終えるのを待っていたら3時半になってしまった。明日も早起きなのに…4時間しか眠れないじゃないか。通信する前に日記を書くので、カミさんに回線を渡したのが敗因だったか。やはり、先に寝て早起きすべきだったかな。ケーブルテレビによる常時接続を真剣に考える私であった。
▲6月7日(水)▼
息子は注射されたのが強く記憶に残っているようである。今朝起きたときに私に向かって「シンちゃん(仮名)、ちゅうしゃ、したん」と言う。「痛かったか?」と問うと「いたかったん」と応える。さらに「泣いたか?」と訊くと、しばらく間が空いて「…うん」とうなずいた。やはり、多少は恥ずかしいと思っているのかな。
最近ちょっと予定外の作業が多くて、仕事を終えるのが遅くなっている。家に着くと、22時過ぎだったのだが息子は起きていた。今日は家の中から「おかえりー」と言ってくれる。階段を下りてきたので、コンビニで買ってきた荷物を持って上がらせる。彼は、私がウガイをしている間にまた下りてきて鞄を持って階段を上っている。「つよいで」「シンちゃん(仮名)、つよいで」と言いながら上がっている。私が階段を上っていくと、彼はパジャマを指さして「ぼたん、できたで」と言う。そうか、偉いな。
息子は先日医者に行ったときに、注射に耐えたということで電車の絵本を買ってもらったらしい。私が着替えるために階段を上がろうとしていると、その絵本を持ってきて「これ、かしおぺあ?」と訊く。うう、父ちゃんはその本を読んでないからわからないんだよ。
カミさんが食事の用意をしている間に「闘人列伝」(夢枕獏編:双葉社)の船戸与一氏「からっ風の街」を読む。なかなか面白かったですね。悪役が憎々しくて、いかにもプロレスって感じ(笑)。でも、秋山瑞人氏の本を通勤中に読んでいるので、文章的にはかなりヌルく感じてしまうなあ。あと、今野敏氏「バーリ・トゥード」を読みだしたら止まらなくなって最後まで読んでしまった。こういう小説は面白いねえ。
カミさんは私の食事の用意をすると、息子を寝室に連れていこうとして彼にオシッコをするように言う。彼は今日も「とーちゃん、まちたアい!」とゴネる。「〜したアい」というのは、彼にとって最上級の要求の表現なのである。しかし、そんなことを許すような母親ではない。彼は泣きながら階段を上っていったのだった。
▲6月8日(木)▼
昨夜はテレホタイム直前に木根さんからカミさんに電話がかかってきた。日記を書いたりゲームをしたりしながらかなり頑張ったのだが、やはり耐えきれずに寝てしまった。気がつくと朝の7時である。慌てて日記を上げる。やっぱりケーブルテレビによる常時接続を真剣に検討すべきだな。
SETI@homeを動かないようにしているのだが、それでもときどきFIVAの動きが異様に遅くなる。何もしてなくてもディスクに定期的にアクセスにいっているようだ。必要のないアプリケーションを全部終わらせると、とりあえず操作可能なレベルになった。どうも、メモリからスワップしているのかなあ。これは、個々のプログラムというよりOSの問題だな。Windows98が前のFIVAから少しバージョンアップしてるようだから、そのせいなんだろうか。困ったもんだ。
いま通勤中に「鉄コミュニケイション 2」を読んでいるのだが、やはり巧い。76ページのこの表現力はどうだ。まるで、そこにいて登場人物と同じものを見ているように感じる。文章というのは、使う人間によってはここまでできるのだ。…などと思いながら読んでいたら、98ページのところで不覚にも泣いてしまったですよ。電車の中なのに、涙がこぼれてしまった。文章がこっちの心に寄り添ってきて、いっしょに動いているような感じ。恐るべき才能の切れ味。ちょうどMDプレーヤーから流れていたのが中西保志の「千年前から見つめていた」だったのも原因の一つかな。なんという凶悪な組み合わせだ(泣笑)。
夕方、職場で仕事をしていると、懐のPHSがブルった。ずっとブルっているから電話だ。急いで廊下に出て耳に当てる。カミさんからだ。「レンタルビデオ屋でディズニーの『ターザン』出てたら借りてきてくれない?」…はあ、何かと思いましたですよ。しかし、「ターザン」って、かなり最近の作品だと思うんですけど、もうレンタル可になってるんだろうか?(ディズニーのサイトってムチャクチャ重いな。いかにも必要以上に華美な、この会社らしいことである)
今日も遅くなった。コンビニでマンガ雑誌を立ち読みしてから、レンタルビデオ屋で「ターザン」を探す。やっぱり無いぞ。ディズニー作品の棚とアニメ最新作の棚を何度か確認して店を出る。家に向かって自転車で走っていると、手に冷たい粒が当たったのを感じた。しばらくして脚にもう一粒……雨だ。粒が大きい。これは強く降りそうだな。雲行きが怪しかったからマンガ雑誌の立ち読みは家の近くのコンビニでやればよかった、などと思いながら走る。いつもはチンタラ走っているのだが、今日は目一杯力を入れてペダルを踏み込む。家に着くまでに本降りにならなかったので、背広が水玉模様になっただけで済んだ。まさしく水玉の模様だな。
家に帰ると、珍しくカミさんが出迎えに下りてきた。息子は「いま寝たところ」だそうである。居間に鞄を置いて、3階に着替えに上がる。息子が起きてはいけないので、電灯は点けない。ズボンを脱いでハンガーに掛けようとしていると、暗闇の中で何か重いものが動いている気配がする。方向は、わからない。いや!後ろだ。近づいてくる。何だ? 振り向くと、息子が歩いてきた。おい、寝たんじゃなかったのか。しゃーないなあ。このまま起きられるのも何なので、カミさんが私の食事の支度を終えるまで私が寝かせることにしようか。どうせその程度の時間じゃ寝ないだろうけどね。彼といっしょに寝室に入る。彼は私に絵本を読めと言う。また最初からやり直しかよ。まあ仕方がない。確認したいこともあるので読んでやるとするか。読んでいると、彼は「る」だけでなく「ろ」も覚えていた。おおっ、偉いぞっ。今日も派手に誉めてやる。この調子で、早く父親の部屋に忍び込んで蔵書を盗み読みするようになってくれ。
いつもの3冊を読み終えた後、息子はさらにもう一度読めと言いだした。まあ、ひらがなを一つ覚えたから読んでやるか。これを読んだら寝るんだぞ。読み終えてすぐに電灯を消す。しかし息子は寝ない。カミさんは上がってこない。なんだか、階下に電話がかかってきたような…
▲6月9日(金)▼
あっ、いま通勤中に読んでいるのは「鉄コミュニケイション 2」(秋山瑞人:電撃文庫)なのに、昨日の日記で「鉄コミュニケイション」と書いてしまった。ページ数まで書いてるので誤解を招いてしまうよな。直しておきましたのでよろしく。
5時前に目が覚めた。けっきょく昨夜は夕食も食べずに寝てしまったか。もう少し寝ようかとも思ったのだが、そうすると2時間以上寝てしまいそうなので起きることにする。
雨が降っている。ずいぶん強く降っている。これは、梅雨に入ってしまったかな。階上で目覚まし時計が鳴ったが、妻子は起きてこない。起こしに行く。雨戸を開けると息子は起きたがカミさんは横になったままである。また遅くまで起きていたんだろう。ケーブルテレビによる常時接続を真剣に考える私であった(もういいって)。
今日は昼休みに職場近くの書店で「netbrain」を買った。「定番お助けネットサービス101」とか「ITビジネスニュースサイト厳選40」とかいう記事のためである。最近、行くところが身内で固定しつつあるからね…とか言いながら、買ってから「新しいサイトを開発したいなら、そこらのリンク集から面白そうなところに跳べばいいだけの話だよな」と思ったりするのであった。…あ、今この雑誌のサイトを見てたら、「使える!ビジネスリンク」とか「注目サイト」というページがあるじゃないか。まあ、付録にCD-ROMが付いているからいいか(爆)。
今日は早めに退社する。息子の行っている保育所で保護者の集会があるので早く帰ってくるように言われているのだ。現在の仕事は来週末が期限なので、来週頑張ればいいだろう。
帰りに難波で「E.G.コンバット」(秋山瑞人:電撃文庫)を探したが見つからない。3軒廻ったんだがなあ。しかし、家に帰ると「E.G.コンバット」が食卓の上に乗っていた。「おお、買えたのか」と思ったが、それは、私の部屋から略奪されてきたものであった。カミさんによると「1stが、成長物語としていちばん好き」なんだそうである。私の場合、2巻の緊張感の高さをもっとも高く評価しているんですけどね。
家に帰ると妻子はいなかった。後で聞くと、カミさんの実家で預かってもらっていたらしい。一人寂しくパソコンをいじるのである。腹が減った。22時頃になって妻子が帰ってきた。下りてゆくと、息子は脱衣場でパンツを穿いていた。「どないしたんや?」と訊くと彼は「わたし、おしっこ、したん」と言う。その後も、何だか一人称が「わたし」になっている。昨日までは「シンちゃん(仮名)」だったのに。どうしたんだ、いったい。
親子三人でくつろいでいると、チャルメラの音が聞こえてきた。流しのラーメン屋さんがやってきたのである。こんな時代に珍しく、屋台を引いて歩いているのである。息子はそれに非常に興味があるそうなのだ。カミさんに「だんなさん、シンちゃん(仮名)にラーメン屋さん見せてやって」と言われて、彼を連れて家を出る。音がする方向に向かって走る。ちょうど客に呼び止められているのが見つかった。遠巻きにして見る。以前、カミさんがベランダから見せてやっていたら息子が「らーめんやさん!」と大声を出して屋台を呼び止めてしまったことがあるらしいのである。遠くから見ただけでも息子は満足したようだ。しかし彼は、「なんで、らーめんやさん、いってしもうたん?」と訊く。そりゃ、流しのラーメン屋というのは移動しながら商売するものなんですよ。どう説明したものかな。二人で走って家に戻る。走るのもずいぶん早くなった。家に帰ってまたくつろいでいると、息子がいきなり「らーめんやさん!」と言いだした。え、もうラーメン屋さんは行っちゃったぞ。何も聞こえないし…とか私とカミさんが話していると、かなり経ってチャルメラの音が聞こえてきた。うーむ、すごい聴力である。
そういえば今日、息子が空を指さして「ピカチュウや!」と叫んだそうなんである。そう、ポケモンジェットが飛んでいたのだ。「この子、どれだけ視力があるの?」とか言っている。「この視力、悪くさせたくないわね」とも。でも、本を大量に読むと視力の低下は避けられないですからねえ。私なんかは、通常の方法では測定不能なほど目を悪くしてしまいましたけど、それでも後悔はしていないですよ。失ったものより得たものが大きいと思いますからね。
今日も息子は父親と寝るという。母親が寝室についていこうとすると「かーちゃん、きたら、あかん」と言って泣く。ちょっと待て。いま歯を磨いてくるから。私が歯を磨いてトイレに行っている間に、彼は一人で寝室に入っていた。絵本を読んでやる。どうも彼は「る」と「ろ」の字を覚えたといっても図形として覚えているようなので、「ろ」の字はちょっとフォントが変わると読めなくなるようだ。「る」はわかるようなのだけどね。まだまだ先は長いな。
▲6月10日(土)▼
今日も早起きして通信。もうすっかり生活のリズムがそうなっている。カミさんの要望により、今日も息子を保育所に送っていく。帰ってくると、カミさんはすでに寝ていた。な、なんと素早い。
夕方になってカミさんが起きてきて、私が買ってきた「闘人列伝」を読んでいる。「今野敏って面白いわねえ」とか言っている。その点に関しては異論はありませんです。私が読んだのはこの一作だけなんですが。
私はカミさんが「闘人列伝」を読んでいるときに隣で「鉄コミュニケイション 2」の続きを読み始めて止まらなくなっている。カミさんが息子を迎えに行っている間にも読む。息子が帰ってきてからも止められない。彼が絵本を読んでくれとやってきた。「あと30ページじゃ、勘弁してくれー」と叫ぶ。泣きそうな予感がするので、寝室に籠もる。で、最後まで一気に読んで……もう、ポロポロ泣きましたぜ。もう、ボロボロのメロメロ。こっから先はネタバレになりますので、読みたくない方はここをクリックしてください。
もう、久しぶりに泣いた泣いた。私は性格が犬なので、こういう話には弱いんですよ。でも、「猫の地球儀」は猫で、これは犬ですか。この人、動物好きなんですかね。動物モノが引き出しの一つに過ぎないとしたら、大変なことですが。ただ、ワタクシ的には最後のエピソードでちょっと醒めちゃいましたね。最後の一行でドバーッと泣かせてくれるかと思ってたんですけど。作者が凝りすぎたのかな。まあ確かに映画的な終わり方ではあったんですけどね。後で読み直すと、これはこれでいいエピソードだとは思ったんだけど、それまでの流れとはちょっと断絶しているような。それに、この時点では先に希望があったんだけど、結末があれだということを見せてしまっているから、ちょっと効果が落ちるんじゃないかと。個人的にはイーヴァとルークのエピソードで終わってくれた方が良かったっすね。だったら5つ星だったんだけど。それから、イーヴァの正体は私の想像を一段階超えていました。たしかに、こちらの方が、より哀しく、そして凄惨だ。ま、とにかく凄い話には違いない。「E.G.コンバット」や「猫の地球儀」に比べて、世間で語られることはさらに少ないように見えるんですけどね。
◇ ◇ ◇
今日は、息子が保育所に行っている間に隣駅の近くの本屋まで車で「E.G.コンバット」(秋山瑞人:電撃文庫)を探しに行く。しかし、やはり無かった。どうすればいいものか。
本屋から帰ってきて、近くの電気屋にケーブルテレビ申し込みに行く。ちょっと雨が降っているが、商店街に大きな車を停めるのは気が引けるので自転車で行くのである。行ってみると、ケーブルモデムが足りないので半月くらいかかるらしい。やはり、申し込みが多いようだ。月に6千円も出してインターネットしてもペイするほどのヘビーユーザーって、そんなに多いんだろうか。店の人も「急かしますから」と言ってくれたので、お願いして帰る。
昨日私がパンフレットを持って帰ってきたので、明日は天保山のアイマックスシアターに『T−REX』を観に行くことになる。息子はパンフレットを見て、「これ、こわくて、おもしろいの?」と言う。うーむ、こういう複雑なことも表現できるようになってきたか。
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ネタバレ防止にジャンプするようにしたからには、その後ろに充分な行数がないと正しくリンクした先に跳べない。なんとか行数を稼がねばならない。ここしばらくの日記を書いていて、夫婦の会話を書いているとかなり日記の量が稼げることに気づいてしまった。ネタがないときはこの手が使えるな。ということで、何度も書いているが、私は百科事典や辞典のソフトが好きなのである。1セット万単位の金がかかるものをいくつも買ってFIVAに入れている。挙げ句の果ては、そのせいでハードディスクが足りないとほざいている。馬鹿じゃないかと思われているかもしれないが、たまには役に立つのである。たとえば夫婦で話しているときに…
「…はソップ型だから…」
「ソップ型って何?」
「相撲で痩せ形の力士のことっすよ。アンコ型の反対。ソップっちゅうのは、チャンコを作るときのトリガラのことで…」
「じゃあ、オランダ語のスープからきてるのね」
「えっ?……(パソコンで調べている)……あ、ホンマや。知らんかった。へー、そういうこと…あら、アンコ型って、アンコウが語源なんだって」
「へー」
…というわけで、夫婦の会話を円滑にするのに役立つのである。パソコンに触っていたらすぐに引けるしね。そこのお宅も、夫婦の会話のためにお一ついかがでしょうか(笑)。でも、これじゃとても元が取れたとは言えないか(苦笑)。ということで、今回の教訓。底の浅い蘊蓄はすぐに馬脚が現れる。できれは、ちゃんと調べてから口に出しましょうね(自爆)。
狼谷辰之 | 新書館*ウィングス文庫 |
対なる者の誓い |
¥620+税 | ISBN4-403-54021-X |
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