2000年 5月下旬の日記
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5月21日(日)
昨夜は私が息子を寝かせた。カミさんはかなり遅くまで通信していたようである。何度か目が覚めたときにはいなかったからね。今朝は6時前に目が覚めた。朝日のサイトで昨日の朝刊をまだ読んでいないので慌てて起きる。何とか2日分の朝刊を読むことができた。しかし、朝日の紙の新聞を購読しているのに毎日インターネットで朝刊を見に行かねばならないというのも変な話ではあるわな。他人には理解してもらえないかもしれないなあ。

通信を終え、息子が起きたので例によって彼と納豆の朝食を食べながらヒッパレを観る。筧利夫さんというのはなかなか上手いですね。あの紹介からすると、俳優さんなんですよね。おお、「愛情」をVOX―IVが演りますか。やはり、小柳ゆきの曲は下手には演らさないようですね。先週も麻倉未稀庄野真代だったし。とか言いながら、来週「てん・むす」あたりが演ってたら笑うぞ。

今日は珍しく昼前にカミさんが起きてきたので、親子三人で昼食のパンを買いに行く。家に帰ると、息子は顔を洗った後「なかへんかったで」と言った。そうか、偉いぞ。…とか思っていると、直後に彼は「なんで?」と訊く。それは親にも答えようがないなあ。それはキミの問題だろ、と言いたいのだが、彼はなぜ自分がいろいろなことをできるようになるのかが不思議なんだろうか。「大きくなったからやろ」とは答えたんだけどね。

昼食を食べるとカミさんは掃除を始めた。私は邪魔にならないように息子を連れて自分の部屋に避難する。彼は、部屋の中にある本の山を指をさして「おみやげや」と言う。どうやら、ジュンク堂のカバーの掛かった本は「おみやげ」というものだと認識しているみたいだな。朝にNiftyのフォーラムのログを落としてくるためにMacを立ち上げていたので、お絵描きソフトを起動して絵を描いてみせる。やはり、ここは彼がもっとも喜ぶ電車を描くのである。そうなると彼はその後も「ちかてつ、つくって」とうるさい。子供はしつこいのだ。部屋に入ったついでに、カミさんが修羅の門を読みたいと言っていたので掘り起こして持って上がるのである。

今日の夕食は例によって外食である。中華料理のチェーン店に行ったのだが、以前にここは回転寿司もやっていて、濃い中華とさっぱりした寿司の組み合わせがなかなか良かったのだが、久しぶりに行くと中華だけになっていた。カミさんは当てが外れて嘆くのである。車がなくて、しばらく行ってなかったからねえ。息子は「お子さまセット」のオマケにカメラ型の水鉄砲がついていたので、風呂でそれを使って遊んで大喜びだったそうである。カミさんが「あんなにキャーキャー叫んで喜ぶシンちゃん(仮名)を見たのは久しぶりだわ」と言っていた。息子は味も気に入ったようで「また、たべに、いこな」と言っていたのだった。

今夜はカミさんが息子を寝かせてくれると言っていたのだが、23時前に木根さんからカミさんのPHSにメールが来た。電話してくるそうだ。けっきょく、今夜も私が息子を寝かせることになるのである。絵本を読んでやって、自分の布団の上で横にして毛布を掛けてやる。いつもなら、時間がかかってもこのまま寝てくれるのだが、今夜はかなり寝苦しそうである。「かゆいー」と転がりまわる。背中が痒いようだ。薬をつけて痒いところをこすり続ける。10分以上こすり続けて、やっと静かになってくれた。そのときには私はもう…



5月22日(月)
昨夜は息子を寝かせていて一緒に寝てしまったので、今朝は6時前に起きて通信する。7時過ぎになって妻子が起きてきたが、息子は機嫌が悪い。弱った小動物になっている。今朝方も痒くてよく眠れなかったらしい。今日も母親に「だっこぉ」と言っては「ホットケーキ焦げちゃったじゃないの」とか言われて怒られている。ちょっと熱いので体温を測ってみるが、36度台なので保育所に行ってもらうことにする。

今日は、午前中は医者に行くのである。カミさんに「今日はシンちゃん(仮名)、送って行ってくれるのよね」と言われる。はいはい、病院に行く途中に保育所があるからそういうことになりますね。病院での待ち時間の間に星ぼしの荒野からの「たおやかな狂える手に」を読み終えた。これは良かったっすね。SF者ならば、こういう死に方をしたいもんだなあと思ったことでありました。最後にこの作品があったので、この本を最後まで読んできて救われたような感じがした。しかし、「彼女」のことをあれだけ知っている者がいて、全体として宇宙のことをよく知らない、というのも変な気がしたな。異星人とさえ交感できる能力がありながら。

カミさんは木根さんマシンを羨ましがられていたらしい。「『こんなスキルの低いヤツがこんな高性能なマシン使いやがって』と思われてるわよ」とか言っている。いや、マシン性能はスキルとは関係ないですから。逆にスキルの高い人はマシンを効率的に使えるので、初心者にこそハイスペックのマシンを与えるべきだという意見もありますからね。それよりも先日お話ししたときには経済的な心配をせずにオタク三昧ができることを羨んでおいででしたけどねえ。やっぱりそれが一番でしょう。

家に帰ってカミさんと食事をしていたら、保育所から電話がかかってきた。息子の体温が37度台になっているらしい。昼寝もできていないようだ。カミさんが迎えに行くことになるのである。私が家を出る直前に妻子が帰ってきた。息子は思ったより元気そうなので安心した。

今日から通勤中にリモコン変化<SFバカ本>(廣済堂文庫)を読み始める。往きの電車の中で小室みつ子氏「フロム・オヤヂ・ティル・ドーン」を読み終えた。これは、何というか、オヤヂには身につまされますねえ。文体にもシンパシーを感じるしね。

今日は息子の調子が悪そうなので早めに退社する。家に入ると息子の泣き声が聞こえる。「おなか、いたいー」とか言っているようである。居間に上がると、母親に抱かれて泣いている。母親は薬を飲まそうとしているようだが、彼はもう何をしてもイヤイヤモードに入っているようだ。しきりに腹痛を訴えている。医者では異常は無いと言われたらしいのだが。私が着替えるために3階に上がると、妻子も上がってきた。薬を飲ませるのはあきらめて寝かせることにしたらしい。布団の上に横になっても「おなか、いたいー」と言っているので、お腹をさすってやる。すぐに大人しくなって目をつむった。ここしばらく寝れてないようだからねえ。

息子を寝かせた後、我々は居間に下りて夫婦でこんなもんいかがっすかぁを読むのである。ときどきクスッと笑っちゃうのよね。こんな時に、なんて親だ。

1時間ほどしてまた息子が泣き始めた。抱き上げると、熱い。階下にいるカミさんに体温計を持ってくるように言う。測ってみると39度を超えていた。座薬を入れることにする。彼はカミさんに突っ込まれたときには我慢してたのだが、しばらくして「おしり、いれたら、あかん!」「あかん、ゆーてるっ!」と言って怒る。やはり、突っ込まれてオトコの誇りを傷つけられたのか。そういえば物心ついてから突っ込まれるのは初めてなんだったっけ。初体験だったら屈辱かもしれないねえ。でもキミ、入れられちゃったモノは仕方ないよ。狂犬に噛まれたと思って諦めなさい(ってヲイ)。



5月23日(火)
昨夜から、痒いとかお腹が痛いとかオシッコとかで1時間おきくらいに息子に起こされた。カミさんも何度か起こされたようである。朝起きてみると、彼は顔が腫れたせいか人相が変わっている。なんだか、顔の部品が真ん中に集まってしまったような。皮膚もザラザラになっている。今日も保育所は休みだな。カミさんが買い物に行く間に息子を看ていなければならないので、今日も午前中は仕事を休むことにする。息子は「おなか、いたい」と繰り返している。ずっと腹をさすって過ごすのである。

今日も職場への行き帰りにリモコン変化<SFバカ本>を読む。往路で波田野鷹氏「大宇宙大相撲」を読み終えた(というより、最後は読み飛ばしてしまったのだが)。この作品は、最初は面白かったのだが、ちょっと力士の数が多すぎて私の少ない短期記憶の容量ではオーバーフローしてしまう。通勤時間に読んでるから、読むのを中断するとややこしい設定は忘れてしまうし。最後には、前に戻って力士の特長を確認しなおすのも面倒臭くなって読み飛ばしてしまったのだった。もう少し面白いところに絞って短くしてくれた方が私にはよかったと思う。やっぱし、こういうのはビジュアルで…やると露骨すぎて面白くないか。帰りには中井紀夫氏「Vファミ」を読み終えたのだが、これは面白かったですね。突拍子もない設定を補助線として社会や宇宙をスパッと切ってみせるというのは「SFの王道」ですわな。それがうまくいった作品を読むのは、図形の証明問題のエレガントな解答を見るような知的快感がありますからね。

今日も息子の調子が悪かったので職場から早く帰るのである。家に着くと、息子が階段を下りてきて出迎えてくれた。とりあえず、最悪の状態は脱したかな。薬が効いているのかもしれないけど。食事を終えると息子は「したで、ちかてつ、つくる」と言いだした。私の部屋のMacで絵を描くということか。日曜日にやったので味をしめてしまったのかなあ。父ちゃんの部屋は修羅の門全巻を掘り起こしたから散らかってるんだけどな。私が自分の部屋に行く前にトイレに入っている間に彼は階段を下りて部屋のドアを開けて待っている。Macを起動しておいてくれれば手間が省けていいんだが…って、そうなるとまた別の問題が出てくるからな(苦笑)。

息子を膝の上に乗せてMacを起動する。早く使いたいようだが、しばらく我慢しなさい。スタートアップスクリーンが消えると、息子は「なんで、きえたん?」と訊く。いや、これで使えるようになったということなんですけど。お絵描きソフトを起動すると、彼は「とーちゃんが、つくって」と言う。「自分で描かへんの?」と言っても「とーちゃんが、つくって!」と言ってきかない。自分で描けよ〜



5月24日(水)
目覚ましが鳴った。昨夜も息子といっしょに寝てしまったなあ。まあ、昨日はとても眠かったんだが。9時間寝たことになるか。とりあえずの疲れは取れたようだが、昨日も日記を書けなかったな。職場からは早く帰ったのだが、子供がいると仕方がない。そろそろ起きるとするか。カミさんは起きない。ここ数日、息子が熱を出して大変だったからね。まあ、昨夜は遊んでたみたいなんだが(修羅の門を全巻読破したようである)。

居間に下りて通信していたらカミさんが下りてきた。息子は下りてこない。今日も保育所は休むからね。だが、朝食を食べ終わった頃に階上でドンドンと音がしはじめた。カミさんは「昨日アレだったから、もう少し寝てると思ったのに…」とか言っている。しかし、すぐには下りてこない。私が上がって行って寝室の戸を開けると、水筒を持った息子が立っていた。彼は私の顔を見ると「おはよ」と言う。体調は良さそうだ。「よー、ねんね、した」とか言っている。生意気なことを言うもんだね。誰かの真似だと思うんだけど。

今日は職場近くの本屋で 荒野に獣 慟哭す(5)」夢枕獏実業之日本社)を買った。これで完結か。夢枕獏氏のシリーズで完結したのを見たのは初めてのような気がするぞ(苦笑)。5巻で完結するのも画期的だしね。職場からの帰りにリモコン変化<SFバカ本>安達瑶氏「花瓣の椿」を読み終えた。なかなか楽しませてくれましたね。ちょっと最後に息切れした感じだったけど。

今日も、家に帰ると息子が階段を下りてきて出迎えてくれた。私が手を洗ってウガイをしている間に、彼は私の鞄をウンウンいいながら持って上がってくれたのだった。役に立つようになったもんだ。彼は今日、自分の自転車に乗って医者まで行ったらしい。何度か車が来たときにうまく避けられなかったことを除けば、暴走することもなく乗っていたそうだ。保育所の中でかなり三輪車を乗り回しているらしい。それは知らなかったな。前にあの自転車に乗せてからずいぶん経っていると思うんだが、その間にそういうことになっていたのか。

カミさんがFIVANiftyのメールを読みたいと言っている。Nifty用のソフトを探すのも面倒くさいので、Webから見るようにする。ところが、カミさんのIDではODNからインターネットに接続しているとNiftyのコンテンツが見れないようなのである。仕方がないので一度接続を切ってNiftyからインターネットに入ろうとする。しかし、パスワードが間違っているのか、なかなか繋がらない。PowerBookでは、かなり長い間手ではパスワードなんか入れてなかったからねえ。本人もかなり怒っている。自分のせいであっても思うように動かなければ怒るのである。こっちにとばっちりが来ないかと思って冷や冷やする。こんなことをするくらいなら、Niftyの料金設定を変えた方がいいと思うんだけどねえ。おかげで、カミさんが通信を終えた後、私がインターネットに接続できたときには2時半になっていた。うう、明日も早起きだというのに。



5月25日(木)
今朝は寝過ごしてしまった。やはり昨夜は遅かったからねえ。朝食も食べられなかった。ウチの会社もフレックスを導入したので多少遅く出社するのも個人の自由のはずなのだが、今度の課では毎朝一番(従来の出社時刻)に朝礼をするらしいのである。前のところなんて朝礼は月一だったのに。それほど毎日連絡事項があるとは思えないんだがなあ。それに、たいていはメールで片が付くと思うんだが。フレックスを使いにくくしているとしか思えない。私ゃ、ピーク時間に通勤するのはイヤなのよ。

今日は通勤中にリモコン変化<SFバカ本>麻城ゆう氏「老人憐みの令」を読み終えた。しかしこの人、嘘をつくのが巧いですねえ。小説家にとってはこれは誉め言葉です。世間的には荒唐無稽な話を描くのがSFだと思われているかもしれないが(作家もそうだったりして)、ワタクシ的には上手に騙してくれるのがいちばんなのである。…とか思ってたら、もっと大きく騙されてたな。こうなるのを見抜けなかったとは。

夕方、職場で仕事をしていると背広の内ポケットの中でPHS端末機が震えた。カミさんからメールが来たのである。「アタマイタイ オスシ トッテイイ?」何でPメールDXを使わないのかね。でも、頭が痛いのか。みんな順番に体調を崩すんだなあ。まあ、順番に倒れるから集団で暮らしているメリットが出るのだ。それが家族というものでしょう。今日も早く帰らなきゃいけないな。「帰社予定19:30」と返信する(実は私もカナのショートメール)。

帰りにモーニングを立ち読みしていると予告した時刻に帰宅できそうにないので、病身の妻へのお土産という意味も込めて買って帰ることにする。なぜか知らないが、今日はどこに行ってもモーニングが少ない。本屋に行ってもボロボロのが一冊だけだったりする。仕方がないので野菜ジュースを買ったついでにコンビニで買う。図書券は使えないんだけどね。ここも一冊だけだったが比較的状態は良かったのである。カミさんの体調が悪いので早く帰らねばならない。たとえ多少汚れていても図書券が使えなくても。しかしなぜ無いんだろう。ヒラマツ・ミノルの読み切りが載っているせいだろうか。それとも「野球狂の詩」?

家に入ると、今日も息子が玄関まで迎えに来てくれる。今夜も私の鞄を持って上がろうとするが「これ持って上がって」と言ってコンビニの袋を指さすと、両方を持って上がろうとする。それは無理だろう。私が夕食を食べていると彼は、私の横で本を持ってウロウロしている。ちゃんと食べ終わるのを待っているんだな。昨日は両親がビデオを見ているときに「よんで」と持っていったら「テレビ終わってからな」と言われて、拗ねてテーブルの上で絵本で遊んでいたらコップをひっくり返しそうになって怒られたからねえ。

今夜、ニュースステーションを見ていて思った。映像で証拠が残るのっていいですねえ。下司が下司であると本当によくわかる。「専門家が決めたのを住民投票で否定するのは民主主義に反する」って? おい、仮にも投票で選ばれたんだろ、アンタ(まあ、比例区だから国民に選ばれたとは思ってないんだろうね)。民主主義の意味を知らないのか。私ゃ日本国民として恥ずかしいよ。ホント。根が下司だから、ちょっと突っ込まれると浮き足だって更に墓穴を掘る。ああいうのが大臣やってるなんてねえ(そういう意味ではここは要チェック)。まあ、総理大臣がコネで就職したことを恥ずかしげもなく自伝に書くような国だからなあ…それに、「専門家」って言うけど、水俣病とかが公害病じゃないと言ってたのは専門家たる業界の御用学者たちなんですぜ。そういえば、こういう連中、その後どうやってのうのうと暮らしていたのかマスコミには継続して取材して欲しいもんだね。



5月26日(金)
今朝も寝過ごした。昨夜も通信回線が使えるようになったのは1時だったからな。居間に下りてゆくと、カミさんが猫の地球儀秋山瑞人:電撃文庫)を指差して「これ、ちょっと読むつもりで手に取ったら引き込まれちゃって、最後まで行っちゃいそうなので止めた」とか言っている。「すごく入りやすいわね。同じことを同じように書いてても妙に読みにくい人もいるのにね」とも。SFギョーカイの一部に秋山瑞人氏を評価する動きがあると言ったら「読ませて」と言われたので渡したのである(うう、私の評価はあてにならんのか)。「いちばんヤオイ臭いの」を。

今日は往きの電車の中でリモコン変化<SFバカ本>田中啓文氏「怨臭の彼方に」を読み終えた。これは、作者の新しい面が見えて、とても笑わせてもらった。「異形コレクション」のパターンにちょっと飽きてきたところだったからね。昼休みには職場近くの書店で怪獣使いと少年切通理作宝島社)を買った。表紙を見た瞬間、頭の中にいろいろなものがワーッと渦巻いてしまったのだ。読んでみるとすごく文章の巧い人だし。書いてある内容も深そうだ。しかしここのHP、「当コンテンツをご覧になる際は、InternetExplorer Ver.4以降、もしくはNetscape Ver.4以降をご使用下さい」だってえ。それができない人間もいると思うんだけどねえ。

家に帰ると、今日も息子が出迎えてくれる。「よーいしょ」「よーいしょ」と言い、鞄を引きずりながら階段を上っていく。居間に入るとカミさんはまず「これ、おもしろいっすねえ」と言う。「え?」と声を返すと「秋月さん」と応えた。やっぱり、オレの評価を信じてなかったんだな。それに、「秋月」じゃなくて「秋山」だよ。などと考えていると「ホントにヤオイだわ」と続けて私を嘆かせるのである。「でも、いちばんいいのはあの坊主ね」と更に続けた。ああ、やっぱりそういう方向に行くのね。「楽がカワイイ」「白猫と黒猫を飼いたくなっちゃった。猫を格好いいと思ったのは小鉄以来だわ」「すごくハードな設定なのにそれを感じずに読める」などと次々に言葉が出てくる。絶賛と言っていいでしょう。でも、まだ最後の戦闘シーンの前までしか読んでないようである。あの「疾走する文章」と「泣ける結末」をまだ体験していないのか。一気に読んでしまってると思ったんだけどねえ。ワタクシ的には文章を読んで快感を感じるということは滅多にないのだ。「暖かくて、切なくて、不思議な話よね」−もっと切なくなるんだぜ。私が夕食を食べ始めると、喋らなくなってしまった。眼は一心に文字を追っている。戦闘シーンに入ったようだな。読み終えた第一声が「あー、せつない」であった。ちょっと鼻声になっている。彼女もこの本は買うそうである。「4歳下か…」とショックを受けている。「すごいスピード感あるね、この人」とか言っている。感じることは同じだね。「自分の原稿読むのイヤになっちゃう」−まあ、頑張りましょう。目標は高い方がいい。

自分の評価が高かった作品を誉めてもらえば嬉しいのである。最近、自分の趣味はSFギョーカイとはかなり異なっていることをますます自覚しだしているからね。そういえば、「クリス・クロス」(高畑京一郎:電撃文庫)もカミさんには面白いと言ってもらったんだったな。しかし、秋山瑞人氏はもっと評価されてもいいと思うぞ。高畑京一郎氏も含めて、ヤングアダルトというだけで評価が低いように思えるのは気のせいだろうか。そういうのは、昔SFが受けてた仕打ちと同じような気がするんだけどね。



5月27日(土)
今日、起きたのは16時過ぎだった。13時間くらい寝たことになるか。9時頃に一度目が覚めたのだが、ここで起きたのでは後が保たないと思って寝直したんだった。テレホタイムも終わってるしね(笑)。まだ、心身ともに疲れは深いところで澱んでいるのである。階下から「シンちゃん(仮名)、迎えに行ってくるね」とカミさんの声。そうか、もうそんな時間なのね。ガレージが開く音がする。今日は車か。雨が降っているのかな。

寝過ぎか疲れか、身体が思うように動かない。階段を上るにも力が出ない。ナメクジにでもなったような気分である。妻子が帰ってきた。息子は「あめで、くつ、ぬれた」と言っている。その直後に「なんで?」と訊く。「雨が降ったからだよ」としか答えようがないではないか。彼は靴を洗面所の流しに入れてタワシでゴシゴシ擦り始めた。母親の真似をしているのか。カミさんが言うには、彼は自分で靴を水に浸けて濡らしたらしい。何のこっちゃ。



5月28日(日)
先日リンクしていた「欠陥議員を落選させる市民連帯」のページがアクセス不能になっている。プロバイダがOCNだから、なにか政治的な力が働いたのだろうか。そういう原因じゃなくても、そうじゃないかと思ってしまいますね。まあ、金をもらって手打ちにするためにこのページを立ち上げた、という可能性もないことはないのだが。

昨夜は、ニュースステーションのサイトにオープニング音楽のムービーがあったのを見つけて落とそうとしたらうまくいかなくて徹夜になってしまった。なんのこっちゃ。そろそろテレホタイムが終わるので少しでも寝ようかと思っていたら、階上で寝室の扉の開く音がした。カミさんが下りてきてオマルを持って上がっていく。妻子が下りてきた。息子は下半身モロ出しである。ふえんふえん泣いている。オネショをしたらしい。まあ、よく眠れているということだからいいんだけどね。母親はシーツを換えると言って上がっていったが、下りてこない。息子は「かーちゃんと…」と言って泣き続ける。パンツとズボンを穿かせて寝室まで連れていったら、カミさんが果てていた。息子は母親の布団に潜り込んでいく。私も少し休むか…

息子が起きた気配がする。私が身体を動かすと、息子が起き上がった。私を起こそうとする。手を引っ張ってくる。10時か。しょーがないな。起きよう。私より先より先にオシッコをしていた息子がトイレの中から声を出す。「おしっこ、ぬれた…」「どこが塗れたんや」と訊いても「おしっこ、ぬれた」としか言わない。見ると、足下が濡れている。そうか、トイレの床を濡らしちゃったのね。彼は「なんで、ぬれたん?」と訊く。「チンチン歪んでたんやろ」と応えるのである。朝一番にオシッコをするときは見ていてやった方がいいか。

自分でパンツを出して穿くように言いつけて顔を洗っていると、階上から息子の声が聞こえる。「ぱんつ、まえ、うしろ、はんたい」パンツが前後反対なら自分で穿き直せるだろう。しかし、彼は穿こうとしない。上がっていって見ると、前後ではなくて裏表が反対になっている。そうか、それはまだできなかったか。裏返して彼に渡すのである。

居間に入っていくと息子は「ぱん、たべる」と言う。かなり飢えているようである。「パン買いに行こか」と言うと「ぱん、かいに、いく」と応える。玄関まで下りて家を出ようとするが、どうも元気がない。「しんどいんか?」と訊くとうなずく。ちょっと熱っぽいような感じもするな。「パン買いに行かんとくか?」と訊くが「ぱん、かいに、いく」としか言わない。自転車で行くことにする。

家に帰ってパンを食べるが、息子は元気がない。「おねちゅ、でた」と言う。やっぱりちょっと熱っぽいか。そのまま食事を終えて…絵本を持って遊び始めるのである。パンを食べているとカミさんが下りてきた。今日も午前中に起きてきたな。昨日録画していたヒッパレを観る。あやや、今週は小柳ゆきの曲はイロモノですか。まあまあ歌えてるけど…イロモノでそこそこ歌えるのを持って来るというのはいい手かもしれないな。Folder5は変声期でメンバーが抜けてちょっとレベルダウンですね。でも、ちゃんとヴォイストレーニングをしているのがわかるから、先が楽しみである。んで、Musical Academyの踊りはスゴイですな。とてもじゃないがジャニーズとは思えない(偏見?)。そしてスペシャルライヴは、イロモノですか。アニソンなんですね。横で見てたカミさんが「やっぱりこういうのは、ささきいさお水木一郎でないと…」とか言ってたら…本当に出てきましたねえ。カミさんは大喜びである。松村が、えれえ盛り上がっている。叫ぶ叫ぶ。どっかのオフ会でこういう人、見たことあるような。

息子は外に連れ出せないのでトーマスのビデオを見せる。何だか、エンディングの「ISLAND SONG」と言う曲がいい。親子三人で歌っていたりするのである。

カミさんは息子を連れて寝室に入り、昼寝をしようとしている。私は彼らよりもずっと眠いのだ。でも、昼寝をする前に私は自転車の修理に行かねばならない。自転車の前輪から異音がするのである。どこか車輪に接触しているような音なのだが、どこなのかがわからない。家を出ようとして、PHSが寝室にあるのを思い出した。取りに行かねばならない。息子はまだ起きている。寝かそうとするが…眠い。私も眠ってしまうのである。しかし、しばらく寝て、気力を振り絞って起きる。妻子はまだ寝ている。自転車屋に行って「ちょっと見てほしいんですけど」と言うと、「はい」と一瞬で直ってしまった。前輪のカバーが凹んでいただけらしい。うう、これじゃ、修理代払えないしなあ。ここでキックボード買うしかないか。今日は、色が赤のものしかないらしい。水曜日に入荷するらしいので、そのときに買いに来よう。家に帰ってきたら、昼食のパンの残りが妻子に食われていた。どうりで二人とも飢えていないと思ったんだ。

夕食後にも息子は「あたらしい、とーます、みる」と言いだした。カミさんは「それやったら、カリオストロの城見よ」と言う。彼は何のことかわからない。カミさんは私の方を見て「…ということでよろしく」と続けた。「私、『カリオストロ』持ってないもん」うう、亭主を家庭内無料レンタルビデオ屋だと思ってるな。テープを発掘してくる。10年以上前にテレビで放送していた物なのである。「CMが80年代よね」とか言われてしまう。番組の冒頭に制作関係者が出てきた。
狼「あー、山田康雄さんだー」
ア「そうだねー、生きてるねー」
狼「あー、宮崎さんに白髪がないー」
ア「あー、宮崎駿が生きてるー」
狼「まだ死んでないって!」
ちゃんと突っ込んでくれるのである。ありがたい妻である。
狼「『アルバトロス』や『さらば愛しきルパンよ』も録りたいんだけどねえ」
ア「…!」
狼「持ってるの?」
ア「…うん」
きっと、あのテープも家庭内レンタルされることになるのであろう。



5月29日(月)
昨日書いたページは、相変わらずアクセスできないようである。これは、やはり技術的問題よりも政治的問題なんだろうな。しばらく様子を見るべきだとは思うけど。Yahooにさえ載っているサイトだというのにねえ。まあ、私はキャッシュから復元して自分のディスクに保存したのでいつでも見れるからいいんだけどね。今の首相がロッキード事件で賄賂をもらってたとか、政治資金規正法に違反してたとかがわかってしまうのである。またずいぶん金に汚い政治家だね、この人。しかし、力でホームページを潰したところで、一度インターネットに載った情報というのは複製されて裏でミラーサイトができたりメールで流通したりするんだがなあ(艶笑)。

昨夜は、眠らない息子を寝かせるために一緒に寝てしまっていた。夕食時にビールを飲んだのも敗因かな。今朝は6時に起きてHPを更新する。日記を書いていたら7時前になって息子が一人で下りてきた。「ぱんつ、ぬれた」と言っている。そうか、今日もか。触ってみると、ズボンまでビショビショである。着替えさせる。このまま起きてしまうかなと思ったのだが、彼はまた一人で寝室に帰っていった。ちょっとホッとするのである。まだ日記を上げてなかったからね。

寝室で目覚ましが鳴った。その前から息子が動いている気配はあったのだが、それ以外の動きがない。私が上がって行くと、カミさんは横になって微動だにしない。息子は起き上がって「おはよ」と言う。そろそろ夏服に衣替えしなければならない。もう上着無しで通勤している人もいるというのにねえ。まあ、私は衣替えが他人より遅いからな。夏用の背広を探していると、息子は一人で下りていってしまった。カミさんはまだ死んだままである。そのうちに、下から息子の声が聞こえてきた。「とーちゃーん、ちかてつの、きっぷ、なんで?」あ、私の定期入れから地下鉄の回数カードを出したんじゃないだろうな。無くすなよ。

今日も通勤中にリモコン変化<SFバカ本>のを読む。今日はかんべむさし氏「書斎からの旅」を読み終えた。これはなかなか思弁的というか、そういう作品でしたね。なんとなく、自分も普段考えているようなところから出発するので、素直に入っていける。

また悪質なウイルスが出てきてるようですねえ。でも、日本では流行らないでしょうね。なんたって、文面が英語だからきっと多くの人は開かない(笑)。英語を第二公用語化しないと世界の流れから遅れてしまうという人もいるみたいですけど、世界標準と違う言葉を使っているということも少しはメリットがあるというわけで(負け惜しみ)。

今日は帰りに梅田を廻って帰るのである。ジュンク堂に寄って鉄コミュニケイション(2)」秋山瑞人:電撃文庫)と電脳炎唐沢なをき:小学館)を買う。「電脳炎」はもちろんMac版である。たしか、「鉄コミュニケイション」の前巻は買っていたような記憶がある。過去の日記を検索すると…うん、買ってるな。こういうときに日記を書いていると便利だ。でも、今どこにあるかわからない(爆)から、また発掘作業をしなければ。

ジュンク堂を出て別の本屋で立ち読みしていたらカミさんからPHSに帰宅時間確認のメールが入った。電話をかけると、猫の地球儀 焔の章」秋山瑞人:電撃文庫)を買ってきてほしいと言われた。今いる本屋にはないのでジュンク堂に戻って買う。帰りの本屋で「週刊ピーシー・サクセス」の16号を買う。オマケのCD-ROM(「アメリカ自然史博物館」というヤツ)に惹かれて買ってしまうのである。観てるヒマ、無いのにねえ。そして、PHSのストラップを買った。クリップ付きのが欲しかったんだよね。

家に帰ると、妻子は風呂から上がったところであった。洗面所で手を洗って階段のところに行くと…あれ、鞄がないぞ。と思ったら、息子が鞄を持って階段の上の方にいた。彼は、私が夕食を食べるときにも箸がなかったので取ってくるように頼んだら持ってきてくれるし、賢くなったもんである。私が食べていると「かぼちゃ、たべてな」「おにく、たべてな」「おまめさん、たべてな」といちいち指示してくれる。今日は「とーちゃんと、ねる」と言うので、食事を食べた後、あわてて歯を磨くのであった。

寝室で息子に絵本を読んでやる。彼は主人公が乗っている白熊に顔を寄せているのを見て「たんたん、ねてるん?」と訊く。「『好き好き』してるんやで」と応える。すると、電灯を消した後に「すきすき、して」とやってきた。抱きしめる。うう、可愛いぞ。

指が痒くて目を覚ます。蚊に喰われたらしい。電灯を点け、2匹を撃墜する。私の血を吸ったヤツは許さないのである。ここで、蚊の撃墜方法をお教えしましょう。奴らは血を吸った後、消化するために壁などに止まるので、そこを狙うのである。それも、自分の手で叩こうとすれば失敗する。身近なものではタオルを使うのがいちばんいいですね。こうすれば、高速、かつ正確に衝撃を与えることができるのである。しかしコイツ、ずいぶん血を吸ってたな。壁に大きな血痕ができてしまったぜ。

尾瀬あきら氏の公式ホームページができてますね。今は酒屋さんのサイトに間借りしてるようだから、将来はURLが変わることになるんだろうけど。



5月30日(火)
昨日、PHSのクリップ付きストラップを買った。PHSをポケットに入れているのだが、どうも落としそうで不安だったのだ。特にトイレで用を足すときなんか、便器の中に落としたらどうしよう、などと思ったりする。そう思っているときは落とさないものなのだが、うっかりそれを忘れているときが危ない。自分の排泄物の上に携帯がボトッと落ちる…というのは悲劇だし有り得ることだと思いませんか。携帯電話は便器の中に落としても回収せざるを得ませんからねえ。そこのアナタ、お金だったら、いくらまでだったら拾いますか?

ぢつは、私は便器の中に財布を落としたことがあるのだ。あれは、和式の便器だった。用を足してホッとしたときだった。何でそうなったのかは記憶にない。ええ、もちろん拾いましたとも。財布の中には部屋の鍵が入ってたしね。まあ、排泄物に直撃しなかったのが不幸中の幸いであった。慌てて拾い上げて内容物(鍵、紙幣、硬貨)をサルベージし、外殻はその場で廃棄。収容した内容物は泣きながら洗面所で洗って、ティッシュで遮蔽して持ち帰り、硬貨と紙幣は押入の中に干してそのまま放置していた。独身時代だったから金には困ってなかったからね。それからどうなったって? たしか数年後、結婚前に資金が大量に必要だったので、そのときに使ってしまったはずである。引っ越しするから部屋の中を片付けなきゃいけないしね。紙幣なんかはゴワゴワになってましたなあ。

今朝、朝食を食べているときに息子は野菜と果物のジュースを飲み干して「じゅーす、のんじゃった」と言う。「まだ要るか?」と訊くとうなずいて「だいこーひょー」と言う。カミさんは「クリスマスみたい(わからない人は猫の地球儀を読みましょう)」と笑う。最近はニュースや天気予報で言ってるような言葉の断片を喋ってたりするしねえ。

今日は通勤時にリモコン変化<SFバカ本>久美沙織氏「如何なる神酒より甘く」を読み終えた。これも読みやすかったですね。なんだか、訳の素晴らしい外国の小説を読んでいるような文体だった。翻訳小説も、これくらい読みやすければいいんだけどね。そして、昼休みに職場近くの書店で最終兵器彼女高橋しん:ビッグコミックス)を買った。この、ほんわかした人物の絵と、ハードな内容のギャップがSFである。連載2週目を読んだときに「ヤラレタ!」と思ったのよね。1週目がアレで2週目がコレだったですから。自分がモノを創れるような立場になったら、いつかはやってやろうと思ってたんですよね、こういうこと。まあ、もう私の才能では無理なんだけれども。それから、帰りの本屋でパソコンが野球を変える!片山宗臣:現代新書)を買う。やっぱ、野球は好きだからね。それがパソコンと結びつくというと買わねばならんでしょう。

家に帰ったときには、妻子は風呂に入っていた。上がってくるのを待っている間に鉄コミュニケイション 1」秋山瑞人:電撃G's文庫)を探す。少し掘ってみたら見つかった。よし、次はこれを読むことにしよう。息子は背中が痒いといっている。しばらく出てなかったんだけどね。今朝も咳をしていたし。原因はどこにあるんだろう。

カミさんは風呂から上がってくると「ジュース飲みたい〜」と言ってC.C.Lemonを飲み始めた。ああ、息子が欲しがるじゃないか。もう寝るから甘いものは飲ませられないんだぞ。案の定、彼は欲しいと言いだす。しかし飲ませてもらえないので泣きだす。当然の結果である。もう、ぴょんぴょん跳ねて泣く。涙で顔じゅうをべろべろに濡らして泣く。とうとう飲ませてもらったのだが、それでも悲しい気持ちは収まらない。ずっと泣きじゃくっている。仕方がない、キミの元気が出るものをやろうか。今日使用済になった地下鉄の回数カードとラガールカードを見せる。どちらか好きな方を取れと言うと、回数カードの方を手に取る。どうも、彼はそれをもらえることが信じられないようである。そうだよ、それがキミのものになるんだよ。もう使えないんだけどね(微笑)。機嫌は直ったが、その後に「これ、なんで、のれるん?」「なんで、とうぶてつどう、のれへんのー?」などとうるさいのである。ちょっと後悔する私であった。

カミさんは私が買ってきた「最終兵器彼女」を見て「わー、これ、買おうと思ってたんだ。ありがとう!」と言う。いや、アナタのために買ってきたわけではないんですけど。そして、読んでから「で、だんなさん、何で買ってきたの?」と言われてしまった。面白いと思ったから買ってきたんじゃ〜、悪いか〜! …うう、そんなに面白くないかなあ。

今日はカミさんが息子を寝かしてくれるようである。私の食事の用意をして、息子を連れて寝室に上がっていった。しかし、彼は今日もなかなか寝ないようだ。階上から彼の声がずっと聞こえている。カミさんが「早よ寝!」と怒鳴る声が聞こえてきたりする。私が食事を食べ終えても息子の声は聞こえている。「とーちゃーん」と呼ぶ声が聞こえた。カミさんがかなり苛ついているようだから、私が上がらねばなりますまい。上がるとカミさんに「だんなさん、昨日一昨日と甘やかして寝かしてたでしょう。ぜんぜん寝ないもの」と言われてしまった。いや「寝なさい」と怒ってたりはしてないですけど…



5月31日(水)
昨夜は息子を寝かしていたら一緒に寝てしまっていた(最近こればっか)。まあ、日常というのはマンネリの積み重ねである。日記を書くのも大変だ。6時過ぎに起きて日記を書く。なかなか1日ぶんがまとまらない。7時を過ぎて妻子が下りてきた。カミさんが食事の用意を始める。まだ日記を上げてないんだよ〜、もう少し待ってくれ〜

息子は眼が腫れている。左目などは塞がりそうになっている。今日は保育所を休ませて眼医者に連れていくことになった。今日は雨が降っているので、カミさんが車で駅まで送ってくれる。車があると、こういうところがありがたいね。息子がパンを食べるのに時間がかかっているので、カミさんは息子に「早う食べや」「一人で留守番するんやな」と言葉を投げる。彼は、置いて行かれると思ってキーッと泣く。焦るとますます食べられなくなる。彼は、「たべられへん」と言いながらも、泣きながら食パンを無理やり口の中に押し込んで食べた。途中で「うえっ」とか言っている。がんばれ、吐くんじゃないぞ。

家族3人で家を出る。息子は自動車の中でも、ずっと昨日もらった回数カードを手に持っている。近ごろ駅前に開店したレンタルビデオ屋が今月いっぱい50円セールをやっているのでカミさんはそれを借りに来たのもあるらしい。息子がモニターの前でアニメを見ている間にカミさんはソフトを見て回っている。子供が一人だとちょっと心配だな。まあ、おとなしく連れて行かれるようなヤツではないだろうが。

今日は、往きの電車の中で岬兄悟氏「出口君」を読み終えた。これはかんべむさし氏「書斎からの旅」と正反対に、精神というより肉体感覚に働きかけてくる作品ですね。これも非常に楽しめたのである。どうやったら、こういうアイデアが出てくるんでしょうね。これでリモコン変化<SFバカ本>の作品はすべて読み終えた。今回はすごくレベルが高かったように感じた。だんだんレベルアップしているような。読む方の精神状態にも関係するのかもしれないけどね。しかし、これからどうなってしまうんでしょうね。異形コレクション」みたいにいい身請け先が見つかればいいんだけど。

今日は昼休みに職場近くの書店で「週刊ピーシー・サクセス」の18号を買う。オマケのCD-ROM(「家庭の医学診断事典」というヤツ)が目的だ。我ながらCD-ROMが好きだね。書店は別のビルにあるので、帰ってくるときに雨避けにする意味もある。家に持って帰るのにかさばるので、買ってすぐバラされるのである。

帰りにもカミさんに車で迎えに来てもらった。レンタルしていたビデオソフトを返しにくるついで、ということだったのだが、テープは持っていなかった。1泊2日ではなかったらしい。帰りの車の中で、息子は妙に静かである。緊張しているような様子がある。やはり、あの事故の記憶がトラウマになっているようだ。もう1年以上経っているのにね。まだ2歳だったとはいえ、強烈な体験だったのだなあ。

今日はカミさんが息子を寝かせてくれるようである…と思っていたら、彼女は息子に寝る支度をさせて風呂に入ってしまった。息子はもう寝る気満々である。今日も体調が悪いようなので、彼は風呂には入れないのだ。仕方がない。私が彼を寝室まで連れていく。絵本を読んでやっていると、突然、彼は絵本に書いてある字を指差して「これ、『る』」と言った。見ると、たしかに「る」の字である。おう、すごいぞ。どこで覚えたんだ。思いきり誉めてやる。彼はその後も「る」の字が出てくるたびに「これ、『る』」と言う。もうストーリーなんか追っていない。いや大したもんだ。これが他よりも早いのか遅いのか知らないけど。まあ、明日になっても覚えているかわからないんだけどね。それでも、この場で教えて覚えたわけじゃないから、けっこうはっきりした知識のような気がする。いずれにせよ嬉しい。早く自分で本を読めるようになってほしいもんだ。それでも、ひらがなを約50個+α(濁音など)覚えて、文字を音に変換できるようになって、それを言葉として認識できるようになるまでには、いくつも越えるべき壁があるんだけどね。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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