2000年 7月下旬の日記
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7月21日(金)
今朝、目覚めたときには7時を過ぎていた。ヤバい。慌てて起きて日記を書く。よそのサイトを見に行くのは今夜以降にするしかない。昨日は昼寝もしたし夜も早く寝たんだけどなあ。例によって今日も8時直前に日記を上げて終わりである。まだ妻子が起きてこないので起こしに行くと、カミさんが息子を起こしているところだった。私がカミさんにじゃれついていくと、息子は笑って起き上がるが、またそのままごろんと横になってしまう。カミさんは「昨日、明日の朝『しんどい』言うたら怒るで、言うたやろ」と言っている。

昼休み、500円の弁当(まだ階段は満足に昇降できない)を食っていたら、懐のPHSがブルった。開いている弁当もそのままに立ち上がり、慌てて物陰に隠れ、耳に当てる。カミさんからである。ケーブルテレビのモデムの工事が完了したらしい。LANカードとケーブルがあるかどうかの確認であった。ウチにはクロスケーブルしかないので、どちらが必要なのか訊いたら分からないと言う。工事したにーちゃんも何も言わなかったといっている。まあ、違ったら買いに行けばいいだけの話なんだけどね。電話を切ってしばらくして、以前送付されてきたマニュアルにモデムのメーカーによって必要なケーブルが違うと書いてあったことを思いだした。電話して、その文書を探すように言うが見つからないと言われた。「テーブルの上を整理したけど、あれは要ると思ったから捨ててないはずだけど」と言っていたが、ゴミ箱の中を探すと有ったそうである。うーむ、これは、ひょっとして今までも大事なものを知らないうちに捨てていることもあるかもしれないなあ。

今日は休日の谷間だということで、ウチの課の人間は半分も出てきていなかった。今日は早めに帰る。さっそくケーブルテレビ回線のテストである。あっさりと繋がった。しかし…ちょー速い。ほとんどのページが一瞬で表示される。infoseekの検索結果が一瞬で表示されるとは思わなかったな。遅かったのは通信速度のせいだったのね。会社でインターネットをしているときの速度なんて問題にならない。これは月に6000円払う価値はあるな。まあ、価値観は人それぞれですけど、少なくとも我が家ではそうだ。カミさんが横から覗き込んで目を丸くしている。そりゃそうだろう。私だってこれほどだとは思わなかったんだから。「私の方も設定して」と言われる。でも、そういうことは自分でやった方が…とか思ってたら、彼女は息子を連れて寝室に上がって行ってしまったのだった。しゃーないなあ。しかし、23時を過ぎるとさすがに遅くなってきた。サーバーが混んでくるだろうから、これは仕方がないか。

カミさんは腰が痛いので明日はカイロに行くそうだ。だったら、息子を保育所に送っていくのはお願いできるかな。



7月22日(土)
今朝、目が覚めたときには9時を過ぎていた。昨夜は調子に乗って3時過ぎまで通信してたからな。何のための常時接続やら。横を見ると息子が寝ている。あれ、今日は保育所に行ってないのか? …と思いながら、また眠りに落ちていく。しばらくして息子が目を覚ました気配を感じた。一人で下りてゆく。すぐに上がってきて「かーちゃん、おらへん」と言う。えー、どうしたんだ。カイロに行ってるのかなあ。でも、彼が保育所に行ってないというのは、何か起こったんだろうか。二人で居間に下りて過ごしていたらカミさんが帰ってきた。やはりカイロに行っていたようである。息子は起こしても起きなかったので放って出てきたとのこと。来週の月曜日はお祖母ちゃんと芝居を見に行ってそのままお泊まりするらしいから、ずいぶん長期休暇になるねえ。

カミさんは息子を連れて遊びに行ってくれる。有り難いことである。これで思う存分通信ができる。が、まず日記を書かなければ。書いている間にこの回線速度を利用しないのは勿体ないので(貧乏人)、禁断のソフトNapsterを試してみる。 どういうソフトかというと、「音楽データを共有するソフト」なのである。具体的に言うと、自分の持っている音楽データを公開することにより、他人が公開している音楽データを検索してダウンロードすることができるのである。もちろん、他人が自分の音楽データをダウンロードすることもある。これは、インターネットの考え方からすると自然な流れだが、音楽業界からするとこんなことをされると死活問題なのは誰でも分かりますわな。それでアメリカでは揉めているのである。しかし使ってみると、これは快適だ。通常のレコード屋ではまず見ることのできない曲でも、誰かが持っている。Marilyn McCoo & Billy Davis Jr.の「You Don't Have to Be a Star」やRubettesの「Sugar baby love」なんて、レコード屋に入るたびに(それほど頻繁ではないが)探すのだが見たことがないからね。このへんは、本なんかとも同じだな。欲しいものが売ってないというのは。しかもこの回線速度だと(相手の通信速度も影響するが)、数分でその曲が手に入る。2〜3曲同時にダウンロードすることもできる。気がついたら、数時間で300MB近いデータをダウンロードしていた。ああ、これはイカン。封印しなければ。こりゃもう、パソコンがオールディーズのジュークボックスになっちゃいますね。まあ、半分くらいは途中で切れてたりするんですけど。

しかし、逆に自分の音楽データを取りに来る人もいるのである。自分が取りに行くときは速い回線に繋いでいる人のところを選んで取ってこれるので数分で手にはいる(遅いところにしかない場合は仕方がない)のだが、取りに来られるのは相手を選べない。1曲ダウンロードするのに数時間かかるような相手から取りに来られると、マシンを落とせないのである。このマシン、接続方法を「Cable」にしてるから速くてずっと繋いでいるだろうと思って取りに来るんだろうな。しかし、この回線はカミさんと共用なので、時間が来たら空けねばならないのである。どうしたもんかのう。

…というところでカミさんが帰ってきた。マシンを落とせないので、カミさんのリクエストをお聞きしてご機嫌をうかがう。「グラディエーターのサントラ」とおっしゃる。落としてきて聴かせると「やっぱり『グラディエーター』の音楽はいいわね」とか言っていただけた。

夜間でなくてもインターネットに繋げられるので息子に使わせてみる。近鉄のサイト「14ひき」のホームページに行って彼に触らせる。クリックして次のページに行くのと「戻る」ボタンをクリックするのと、スクロールバーをクリックして下にスクロールするのはできるようになっている。すごく緊張して操作している。なかなか狙ったところをクリックするのが難しいようである。私のマウスが大きすぎるのかな。自分の操作によって画面が変わるのが面白いようで、同じところを回っているだけでも嬉しそうである。

カミさんはカイロに行って「首を1回余計に捻られたので頭が痛い」そうである。これは、明日もカイロに行くことになるのか。それで食事の用意どころではなくなったそうなので外食…ではなく私が総菜を買いに行く。息子に「行くか」と聞いたのだが、彼は「きんにくばんずけ、みる」と言う。筋肉番付は帰ってからビデオで見ることにして録画を開始してテレビを消すと、彼は泣き始めた。かなり疲れているようでもある。私が彼を置いて階上で着替えていると、彼は泣きながら階段のところに来て「とーちゃん、まってー」と叫んでいる。どうしたんだ、ついてくるのか?

一緒に玄関に下りると、息子は涙は出ているもののケロッとしたものである。家を出て彼は自分で自転車のシートによじ登り、ベルトを締めようとして何か言っている。ベルトが締められないと言っているようである。見ると、ベルトが切れていた。その後も彼はずっと「なんで、べると、きれたん?」などと問い続けていたのであった。カミさんは寿司を食いたいようなことを言っていたのだが、最初に行った店では寿司は売り切れであった。次のスーパーに行く。彼は店に入ると「これ、のりたい」と言ってカートを指差す。疲れてるのか。そして「かい、みにいく」とか言う。魚屋に生け簀があることを覚えているのである。しかし、貝はいたのだがいつもは魚が泳いでいる水槽が水だけになっている。何でだろう。息子に「なんで?」と訊かれるので「分からへん。残念やったな」と応えるしかないのであった。店の中を歩きながら総菜を見ていると彼は「ちーず、みにいきたい」と言いだした。最近彼はスーパーに入るとチーズを一つ一つ指差して名前を訊くのである。そういうことを覚えても何の役にも立たないと思うんだが、大人の価値観で判断しちゃいけないか。

家に帰るとTVで、安室奈美恵がG8首脳の前でサミットのテーマソングを歌っている映像が映っていた。うー、聞いててちょっと恥ずかしいね。ああいう、アメリカの音楽のモノマネでオリジナリティの少ないものを演られると。しかも、あんまり出来が良くない。あんなモノよりも沖縄民謡で歓迎した方が良かったと個人的には思うのである。日本で流行っているからといってやってるんだろうけど、世界レベルで見てどうかというのを考えてほしかったなあ。

カミさんはララ×シンの同人誌のイラストの打合せで若島津淳さんに電話をかけている。電話線を通信に使用しなければ電話も自由である。なんだか、盛り上がっているようである。例によって、カミさんの電話の声を聞いていると眠くなってきた。耐えきれずその場にひっくり返る。膝の上でマウスを使っていた息子が「おきてー」とか言っているのを遠くで聞いたような記憶もある。気がつくと、カミさんの電話も終わり、息子もいなくなっていた。目が見えない。本能の命ずるまま、寝室に上がってひっくり返るのである。



7月23日(日)
今朝起きたのは8時半であった。常時接続だと休日に無理をして早起きしなくていいのが嬉しい。これは健康にもいい…かどうかはわからないけれど(笑)。通信していると、9時過ぎになって息子も起きてきた。カミさんが起きてきたのは10時過ぎである。頭が痛いのでカイロに行くのだ。カイロは、日曜日は11時から営業開始なのである。

カミさんはカイロに行ったが、なかなか帰ってこない。暑い部屋の中で親子二人燻っているのも何なので、息子と出かけることにする。彼が昨日夕食を買いに出たときに電器屋に行きたそうにしていたので、まず近所の大型電器店に行く。例によって、まずはチャイルドコーナーである。彼を入れて私が出ていこうとすると彼は「とーちゃん、そこに、すわっとって」と言う。私が離れると不安か。いるのは女の子ばかりじゃないか。まるでハーレムみたいで羨ましいくらいだぞ。え、そういう問題じゃない?

息子が一通りのオモチャで遊んだ頃合いを見計らって「行こか」と言い、チャイルドコーナーを出る。彼は階段を上って2階のパソコン売り場に行こうとする。しかし、私は階段を使いたくないので「エレベーター乗ろか」と言ってエレベーターの方に誘導する。彼はエレベーターの前に駆けていき、「↑」のボタンを押す。中に入って「どれ?」と訊くので「『2』やで」と言うと「これ?」と言って「2」のボタンを指差す。「そうやで」と言われて押す。ちょっと用心深すぎるかな。親の目を気にしすぎかもしれない。

2階に着くと、息子はパソコンを指差しては触りたいと言う。何の遠慮もいるものか。存分に触りなさい(こらこら)。最近マウスの使い方を練習している彼は、スクリーンセーバーのパスワード入力エラーのダイアログを「OK」ボタンを押して消し、パスワード入力画面も「キャンセル」ボタンをクリックして消している。うむ、勉強の成果が出てるな。

電器屋を出てスーパーに野菜ジュースを買いに行く。家とは逆方向に走りだしたので、息子は「どこいくん?」と訊く。まあ、すぐにスーパーに行くことがわかったのだが。店内に入ると、今日も彼はカートに乗る。例によってチーズ売り場の前を通ると「あれ、なに?」とうるさい。パンの売り場を通ると手を伸ばして「ぱん、かう」と言う。まあ、母ちゃんがいつ帰ってくるかわからないから買うことにするかね。

家に戻り、息子と一緒にパンとヨーグルトを食べ終わった頃にカミさんが帰ってきた。ずいぶんあちこちを廻ってきたようだな。彼女は、ビニールのプールが破れていたので新しいのを買ってきたようである。さっそく空気を入れている。うまく入らないと言ってカミさんが休んでいると息子がやりたいと言っている。彼がしばらく入れた後は、当然のごとく私にお鉢が回ってくる。まあ、こういうのは男の仕事ですからね…と言うとフェミニストに怒られるか。

カミさんはしばらく息子が水の中でちゃぷちゃぷしているのを見ていたが、夕食の用意をするので交代するように言われる。しかしそのとき、私は新たな大問題に直面していたのである。MacDOSフォーマットしたPDThinkPadで認識できないのである。何で「DOSフォーマット」なのにWindowsマシンで読めないんだぁ。ThinkPadでフォーマットし直しても、予想通りMacでは読めない。うがー。PDを使えばMacとWindowsで大量のデータ交換ができると思ったからDVD-RAMドライヴを買ったんだぞー。

今日も息子は「でんしゃ、みたい」とか「じゅうよんひきのしりーず、みる」とか言ってパソコンに触りたがる。彼は自分なりに狙ったところを正確にクリックする方法を編み出したようだ。マウスを動かしてポインタをクリックしたいポイントに移動させたあと、手を離してから指でクリックボタンを押している。なるほどね、今まではクリックしようとしてマウスが動いてしまっていたからね。子供の適応力というのは侮りがたいものであるな。彼がホームページを閲覧している途中に私が割り込んで「ジュークボックス」で流している曲を変更しようとすると「でんしゃ、みたァい!」と言って怒る。これは俺のマシンじゃー。

カミさんはThinkPadがあると暑いと言っている。まあ、最新のCPUですからね。私はあまり感じないんだけど。それを理由に冷房を入れられる。寝室にも冷房を入れる。彼女はシャワーを浴びてきて息子を寝かそうとするが、彼は「かーちゃんは、いらん」と拒否する。私が寝かさねばならないようなのでシャワーを浴びに行く。しかし暑い。シャワーは水でもいいくらいだ。水のシャワーを浴びていると、体内から大量の熱が湧き出てくるのがわかる。体の表面でプレートテクトニクスが発生しないのが不思議なくらいである。

寝室に上がると息子はまず「おつきさん、くもってるの?」と訊く。月が見えるかどうか訊いているのである。「くもってる」というのは彼にとって「見えない」という意味なんだな。晴れていても地平線下にあれば見ることができない、というのはまだ理解できていないのだ。見えるんじゃないかと思ったので南側の窓のところに行ったが、見えなかった。よく考えたら1週間前が満月だったから、今日は夜半過ぎに出ることになるんだった。私の理解も大したことはない。「残念やったな」と言って寝室に戻る。おっと、カミさんに彼に薬を塗るように言われていたんだった。布団の上に転がして薬を塗る。彼は薬の名前も覚えている。塗ると気持ちがいいとか言っている。ホンマかいな。塗り終わって寝てからも痒いといって起こされて、薬を塗り直したのであった。



7月24日(月)
今朝は6時半に起きた。常時接続になったとはいえ、出勤する前に通信しなければならないので早起きしなければならないのは変わらない。今朝も妻子は起きてこない。7時半に通信を終えて寝室に上がっていくと、妻子は並んで腹を出して寝ていた。雨戸を開けても動かない。うーむ。しかも、洗濯機の中に昨夜洗った洗濯物が残っていた。濡れたままで暗くて風通しが悪いところに置いておいたら雑菌が繁殖するじゃないか。再度洗濯機を起動して濯がせる私であった。

今日は家に帰ったのは20時過ぎだったのだが、カミさんは予想通り通信中であった…が、飯を食うときまで通信しなくてもいいと思うんだけどね。「常時接続って、中毒になるわね」と言っている。まあそうでしょう。ネット上の世界はほぼ無限ですから。時間さえかければ面白いものはいくらでも見つかる。息子は実家に預けてるし、今日はやりたい放題だったんだろうな。しかしそれなのにそれなのに、私が通信していても何度も替わってくれと言ってくる。常時接続だからアナタは昼間に通信して、夜は私にやらせてくれるのではなかったのでしょうか。

1時半になって寝ようかと思ったのだが、カミさんにララ×シンの同人誌の原稿を読んでほしいと言われていたのを思い出した。読んでみたが、まあこんなものでしょうか。ヤオイ同人誌としてはウケるんじゃないかな。読み終えると2時半だ。さあ寝よう。



7月25日(火)
電話の音で目が覚めた。時計を見ると9時前である。慌てて起きる。電話は鳴り続けているが、カミさんは微動だにしない。昨夜も私が寝てから通信してたみたいだからな。常時接続だから昼間に通信するんではなかったのか。居間に下りてみるが、電話はFAXも留守電も受信していない。見ると、電話機が留守電状態になっていなかった。まったくもう。時間がないのでチーズだけ囓って家を出る。けっきょく、私が家を出て行くまで彼女は起きることはなかったのだった。

地下鉄に乗って車両の片隅で本を読んでいたら、駅に着いたときにドアのところで騒ぎがもちあがった。見ると、ウチの息子より少し年下くらいの女の子(むろん身体はだいぶ小さいし腕も信じられないくらい細い)が、腕をドアと一緒に戸袋に引き込まれている。肘も見えない。ドアは半分くらい開いた状態で止まっている。母親が「キャ」「キャ」と切れ切れに叫んでいる。ドアを押さえているが、どうしたらいいかわからないらしい。えーい、早くドアを戻さんかい、と思い、本を背広のポケットにねじ込んでドアのところに駆けつける。私がドアに取りつこうとしたところでドアが反転して閉まった。女の子の腕が出てきた。役に立たなかったか。さりげなく元の位置に戻る。見ると、女の子の腕には数本の筋が平行に走っている。母親が手首のところをハンカチで押さえているので出血しているかもしれないな。まあ、車掌もドアの内側まではチェックできないだろうから、これは親の責任でしょう。どうせ、お喋りに夢中になってたんだろう。

昼休み、弁当を買おうとしてビルの1階に下りたら、どうやら雨が降っているようである。入り口のところには人がごった返している。かなり強く降っているようだ。いつも買っている弁当屋はパラソルの下に机を置いて営業しているのだが、傘の下に人が密集している。いつもは外に食べに行く人も買うので客が増えているのだろう。すぐに売り切れそうなので、雨の中を人の隙間に飛び込む。しかし、傘の下の安全地帯には入れなかった。背広の肩を雨が流れているのがわかる。選んだおかずに加えてご飯とお箸を弁当を一緒にビニール袋に入れたものを受け取って500円を払うシステムである。選んで差し出すが、常時5〜6人が弁当を差し出しているのに対して一人で対応しているのでなかなか取引が完了しない。あとから来た客が先に処理されたりする。やはり、こういうのを黙って差し出すだけでも人間的な「押し」の強さというのは出てしまうんだろうなあ。これまでの人生、こういうことでどれだけ損をしてきたことか。弁当を手に入れてビルの入り口に戻ったときには、水も滴るいい男(嘘)になっていたのであった。

最新のインターネットビューカムってAV入力端子があるのか。だったら、撮り貯めたビデオを直接入力してMPEG-4に変換できるじゃないか。ちょっと惹かれている自分がいる。でも、記録媒体がスマートメディアだからなあ。私ゃ、モバイル機器の記録媒体はコンパクトフラッシュに統一しているのである。多少評判が良くてもコンパクトフラッシュでなければ買わない。逆にコンパクトフラッシュであっても、気に入らなきゃ買わないし。メーカーもこのあたりを統一してくれないと、いくらいい機械を造っても一部の人にしか買ってもらえないことになっちゃいますぜ。

今日、帰りの電車の中で図書館から借りているさよならダイノサウルスロバート・J・ソウヤー内田昌之:ハヤカワ文庫 1996)を読み終えた。いや、これも面白かったです。今回図書館から借りてきた本はみんなアタリだな。これだけ「科学」というものに真正面から取り組んでエンターテインメントしている作品というのは久しぶりに読んだような気がする。学生のときにSFを読んでいたときのあのワクワク感というのを思い出せたような感じがした。「次にどういう新しいアイデアが出てくるんだろう」と期待しながら最後まで読んでいたんだった。文句をつけるとすると、恐竜時代からの帰還の方法にちょっと矛盾を感じたくらいですか。とにかく面白かったです。この人の作品はまた読んでみよう。訳も素晴らしいですね。「日本語ではこういう言い方しないんじゃないの?」と思うようなところがほとんどなかったですから。それが誉め言葉になるというのも哀しいのかもしれないが、それでも異なる文化の間で概念を翻訳するというのは難しい作業でしょうからね。翻訳は、そのプロセスが存在することを気づかせないようにするのがいちばんいいのです。

駅を出て家に帰る途中で近くの本屋に寄り週刊ピーシー・サクセス(26)」を買った。例によって付録のCD-ROMが目当てである。今号は「くすりの事典」であった。こういうデータベース的なソフトは、安ければついつい買っちゃうのよね。ビョーキである。

家に帰ると21時半であった。妻子は見えない。もう寝ているのかと思って、3階に上がって息子を起こしたらいけないので居間で着替えて風呂に入る用意をしていたら玄関の前に車が停まる気配がした。なんだ、いまカミさんの実家から帰ってきたのか。息子は今日もあったことを報告してくれる。「シンちゃん(仮名)、しぎせん、のったん」「けーぶるかー、のったん」「かいそくきゅうこう、のったん」「ふつーでんしゃも、のったん」…電車以外のことは言えんのか。居間に入ってくると、さっそく本を持ってきて「ぼく、これ、よみたい」と言う。はいはい、しばらくよそに預けてたからね。

今日は私が夕食を食べている間にカミさんが息子を寝かせてくれた。しかし、彼女は息子が眠ってから起きてきて、今日も私が通信していると代わるように要求する。昼間にずっとしてるのではないのか、と言うと「だって、この時間の方が活発だしぃ…」と言う。仕方がないので、彼女のマシンの設定を変更して、電話回線で通信させる。まだODNテレホーダイも使えるのである。夫婦二人揃って黙ってパソコンに向かっている姿というのは、「良識ある人」が見たら眉をひそめるほどの美しい姿であることであろう。

今夜はいろいろあったので、けっきょく布団に入ったときには4時半になっていた。一度でいいから仕事中に「私は寝てないんだ」って言いたいなあ(こらこら)。なんだか、常時接続の意味が全くないような気がするぞ。まあ、どうせ家にいるときしか使えないから寝る時間を削って通信せざるを得ないんだが。

寝る前に朝日のサイトを覗いたら「コンコルドが墜落した」というニュースが飛び込んできた。カミさんに言ったが、それほど興味はないようである。「アフリカ人が一万人死んでもニュースにならんが、ヨーロッパ人が百人死んだら大ニュースだと思うぞ」と思ったが怖いので言わない。でも、よく考えれば超音速旅客機が落ちたということが大ニュースなのだった。いや「私は寝てない」んでボケてます。



7月26日(水)
7時半にカミさんに起こされる。やはり眠い。意識は戻っても身体中が痺れて動けない。背中も痛いぞ。ちょっと動こうとするだけでも背中に響く。どうしたものやら。

息子も眠いようである。居間までは下りたのだが、両親がそれぞれ自分のことをしている間に座椅子の上でうつ伏せになって動かなくなっていた。食事の用意ができたようだ。起こそうとして身体を揺すぶるが反応がない。背中をコリコリすると、くすぐったがって身をよじって笑う。しかし、それだけである。「起きや。早よ起きんと怒るで」と声をかけるが、ニヤニヤ笑っているばかりである。舐められてるな。無理矢理起こそうとすると、抵抗して私の身体を叩きに来る。「こら、叩いたらあかんやないか!」と言って叩き返す。叩かれた痛みを知れ。すると叩き合いでは勝てないと思ったか、今度は腕をつねりに来た。この野郎。倍返しだ。「とーちゃん、いらん」と言って泣く。要らんならお前が出て行け。居間の外に引きずってゆく。泣いて母親にしがみつく。ま、どうやら目は覚めたようだね。

今日は眠いので早めに帰る。家に着いたとき、妻子は風呂から上がるところであった。今日もカミさんが息子を寝かせてくれる。妻子が寝室に入っている間に気づいたのだが、電話機が留守電状態になっていない。よく見ると、電源ケーブルが抜かれている。どういうことなんだ。留守電は要らないということか? 電源を繋ぎなおしてみると、カミさんが入れていたメッセージが消えてしまっていて留守電状態にならない。まったくもう。ワシャ知らん。

カミさんは今日も23時を過ぎると電話線を使って通信を始めた。ララ×シンの同人誌用の原稿を印刷しながら通信している。若島津さんから表紙のイラストが来ないと言っていたが、電話したら発送が遅れて明日着くそうだ。これで商業誌の原稿に入れますねえ。



7月27日(木)
カミさんの「だんなさん、ごめん、もう8時」という声で目が覚める。うう、なんか最近、まともに起きていないような気がするぞ。常時接続の意味がないなあ。おまけにカミさんは風邪も引いているようだ、ここ数日クシャミをしたり鼻をグズグズいわせたりしている。今日は遅刻だな。

最近、地震多いような気がする。この、富士火山帯を通って地震がだんだん日本に近づいてくる感覚ってのは日本沈没を思い出してイヤだなあ。しかも、伊豆諸島だけじゃなかったりするのがいやーんな感じ。皆さんも気をつけてくださいねー。「日本沈没」を読んだのは高校生の頃だったが、大ベストセラーになったからねえ。ベストセラーになったせいでちょっと評価が低かったんだが(ひねくれ者)、最近読んでみて「すごい」と思ってしまったのだった。あの説得力は凄い。しかも20年以上経っているというのに。

今日は早く職場を出て、帰りに電器屋でDVD-RAMCD-RWのディスクを買った。ソフトもMacDriveVARODVDを買う。MacDriveはWindowsからMacフォーマットのディスクに読み書きができるようにするソフトである。これを入れればMacでフォーマットしたPDThinkPadでデータを書き込んでMacに渡すことができるだろう。MacでDOSフォーマットしたPDがThinkPadで認識できないために1万円近い出費だ。何だか納得できないぞ。でも、背に腹は代えられない。ThinkPadにもこれ以上システムの中核に影響を与えそうなソフトは入れたくないんだけどねえ。VARODVDは、先日買ったDVD-RAMドライヴにDVDプレイヤーソフトバンドルされていなかったので買ったのだが、帰りにパッケージを開けて説明書を読んでいて気がついた。IDE方式のDVD-ROM/RAMドライブでないと使えないじゃないか。ウチはUSB接続だぁ。うがー、もうパッケージを開けちゃったぞ。CD-ROMの袋は開けてないけど、返品できるかなあ。このことがパッケージに書いてなければ返品できると思って確かめてみたら…箱にしっかりと同じことが書いてある。ううううう。

家に帰ると、今日も妻子は風呂に入っているところだった。浴室の窓から「とーちゃん、おかえりー」という声が聞こえる。今日もカミさんが息子を寝かせてくれる。息子を寝かせて起きてきた彼女は、私が通信している横でゲームを始めた。今日は電話回線で通信しないのか。しかし、眠い。通信しながら何度も意識を失う。カミさんにケーブル回線を譲り、這うようにして寝室に上がるのであった。



7月28日(金)
今朝は7時過ぎに目が覚めた。昨夜はシャワーも浴びずに寝てしまったので風呂場に直行する。上がったときには8時前になっていた。妻子は起きていないが、起こしている時間はない。今日もチーズを囓って家を出るのである。しかし、常時接続にした効果がまったく出ていないなあ。逆に常時接続にして以来、カミさんが寝ていることが多くなっているような気がするのだけどねえ。昨日で夏コミ用の同人誌の入稿は終わらせたと言っていたから原稿で夜更かししていたわけではないだろうし。

そういえば昨夜、寝る前に私のPHSを探したのだが見つからなかったのだった。あらためて探してみるが見つからない。たしか食卓の上に置いたはずなんだけどなあ。こうなれば最後の手段だ。携帯電話機には自分の居場所を知らせる機能がついているのである。自分のPHSに電話をかける。すると、部屋の中でブーン、ブーンという音が響きはじめた。どこかでブルっているのだ。どこだ? 低い音は耳の分解能が悪いので、方向がよくわからない。北の方にあるのは間違いないようだ。食卓を触ってみると、震えている。やはりこの上か。探すと、息子の薬を入れているカミさんの小物袋の下になって震えていた。可哀想に。

Napsterに停止命令が出たらしい。まあいっか。レコード屋に売っていないようなレアな洋楽の曲は思いつく限りダウンロードしたし。けど、まだまだ思いつくだろうな…と思ってたらやはり思い出したので家にかえって繋ごうとしたら、もうサーバーが活動を停止していた。控訴は認められなかったのか。

今日は昼休みに星と遊ぶ本 見る・作る・楽しむ特集号を買った。私ゃ、こういうハンドルを名乗っていることからも分かるように、星が好きなのである。けど、最近はこういう本もCD-ROMが付録で付いているようになりましたなあ。もともと天文はコンピューターと相性がいいですからね。

そして今日も早めに仕事を終え、ジュンク堂に寄る。ちょっと覗くだけですぐに出て安売りチケット屋に行くつもりだったのだが、気がつくと7時になっていた。もう間に合わないか。まあ、チケット屋に行く時間とそれで得する金額を冷静に比較すれば、行かない方が得だとは思うんだけどね。そこで、星虫岩本隆雄:ソノラマ文庫)を買った。最初に見たときに何となく惹かれるものはあったのだが、何となく買っていなかったのだった。読む本は山ほどあるからね。でも、評判がいいみたいなので買った。レジにナマズの巣があったので有り難くいただく。今号は曽田正人特集だったのだ。続いてスタープレックスロバート・J・ソウヤー内田昌之:ハヤカワ文庫)を買う。さよならダイノサウルスが良かったからね。訳者も同じだし。しかし、私はこれをいつ読むつもりなのだろう。

家に着いたのは昨日よりも早かったのだが、妻子はもう風呂から上がっていた。今日もカミさんが息子を寝かせてくれる。食事を終え、一人で通信していたら電話がかかってきた。木根さんからであった。イベントの打合せであるが、あいにくカミさんは寝室である。しばらく私が代理で話す。やはり話題が途切れない。電話が上手いのか下手なのか。話をしている間、階上でドンドン音がしていたと思ったら、誰かが階段を下りてきた。息子である。「あせ、かいた」「ぼく、ねられへんねん」とか言っている。たしかにパジャマが濡れてるな。電話を切り、着替えさせる。彼は私のThinkPadを指差して「でんしゃ、みたいなー」と言うのであった。しばらく近鉄のサイトで遊ばせる。相変わらずマウスをそっと動かしてから手を離し、ちょんっとクリックする。クリックする前に「ここ、いい?」とか訊いたりする。そんなに臆病にならなくていいんだけどね。たしかに「戻る」ボタンを押すつもりでクリックしたのにプルダウンメニューが出てきたらパニックになってたりしたんだが。ひととおり見たところで「寝よか」と言うと「ぼく、ねられへんねん」と応えたが「寝るんや」と強く言うと「かーちゃんと、ねる」と言って一人で上がっていった。めでたしめでたし。



7月29日(土)
昨夜は遅くまで通信してたら、やはりそのままひっくり返って寝てしまっていた。カミさんが階段を下りてくる音で目が覚めた。まだ夜である。彼女は電話回線でしばらく通信すると「また寝るね」と言って上がっていった。私はまた失神する。そして明るくなるとまた通信を始めるのである。馬鹿だ。8時前に息子が起きてきた。しばらく膝の上に乗せてパソコンを触らせていたが、カミさんが起きてこない。8時半になったので「母ちゃん起こしてきて」と言って息子を寝室に派遣する。しかし彼の力ではどうしようもないこともあるのだ。けっきょく、私が起こしに行くことになるのである。

今朝は息子は保育所に「かーちゃんと、いく」と言っていたのでカミさんが着替えて用意していたのだが、出発直前になって「とーちゃんと」と言いだした。慌てて着替え、保育所に連れていく。今日も子供はあまりいない。そのせいか、息子は私にベタベタくっついてくる。彼が「ぷーるの、ない」というのでカミさんに水着を忘れてないか電話したら今日はプールは無いと言われた。それで彼に「今日はプール無いんやて」と言うと、それを聞いていた他の子供達が寄ってきて「ないにきまってるやないかー、ぼけー」などと言う。うーむ、私だったら子供がそういう言葉遣いをしたらひっぱたくところだ。キミが息子で良かったよ。

家に帰り、図書館から借りてきていた「時の幻影館」(横田順彌:双葉文庫 1992)を読み終えた。いや、やはり安心して読めますなあ。私ゃ時子さんのファンなんだが、この本で最初に登場したのね。この頃はまだそれほど目立ってないですけどね。

そして、ThinkPadMacDriveをインストールしてPDをフォーマットし、Macで読めるかどうかテストする。あー読めた読めた。これで読めなかったら目も当てられないところだ。しかし、そのデータをCD-Rに書き込もうとするとMacのCD-R書き込みソフトが異常終了してしまう。いろいろと設定を変えてみたり、メーカーのサイトに行って調べてみたりしたのだが、わからない。何故なんだろう。

今日はカミさんが寿司を食いたいというので、夕食は車で100円寿司を食いに行くことになる。混むので早く行かねばならない。二人で保育所に息子を迎えに行く。CD-Rにうまく書き込めないので遅くなってしまってカミさんに文句を言われる。保育所に着くが、ホントに数人しか子供が残っていない。息子は他の子供の群れとは離れて窓にとりついて電車を見ている。相変わらずマイペースだなあ。彼は自分の鞄を持ち、靴を履こうとしているところでつぶやいた。「…うんこ、でた」…え? 「出る」じゃなくて「出た」なのか。最近オシッコを漏らすことはあってもウンチはなかったじゃないか。しかし、彼のパンツの中を覗いたカミさんは(そういうことをするのを見るのもずいぶん久しぶりのような気がする)「あ、出てるわ」と言った。やっぱり漏らしてたのね。見ると、ずいぶん柔らかめのウンチのようである。「まだ出るんちゃうか?」と訊いても、彼は頑なに否定する。ウンチを漏らしたせいで、かなりプライドが傷ついたようである。外食に出て漏らされてはたまらないので、ズボンとパンツを多めに持って保育所を出た。

寿司屋は、駐車場は空いていたのだが少し待たされた。息子はあまり食べない。やはり寿司というのは幼児には食べにくいよね。飲み物はオーダーしなければならないということで、茶碗蒸し1つと味噌汁2つを注文したのだが、なぜか味噌汁を3つ持ってきた。それで、店員のねーちゃんを呼んで訴えると、しばらくして今度は味噌汁と茶碗蒸しを1つずつ持ってきた。違うと言って説明しようとすると彼女は、「ああ!」と言って走って行って戻ってこない。人の言うことを聞いてないな、コイツは。最近の若いモンはこんなもんなのか。それとも出稼ぎ外国人か?

店を出て、帰りに古本屋に寄ることにする。車で走っていると、五月蠅いバイクが何台も蛇行運転をしながら追い越していく。夏休みは馬鹿が増えるねえ。しかし、ああいう連中は何で揃いも揃ってノーヘル茶髪2人乗りなんだろうね(いや、たまに3人以上もいるが)。どうせ一人では何もできないんだろうな。

古本屋に着き、まずカミさんが本を選んでいる間、私が息子の相手をする。最近は絵本を読んでいれば時間が潰れるのでラクである。以前は彼が本屋にいることを嫌がると、どうにも間が持たなかったからね。彼が絵本を乗せて読めるくらいの高さの棚がなかったので、最初はしゃがんで膝の上に座らせて読んでいたのだが、膝が痛いので途中から彼もしゃがませて読んでいた。しかし、それが良くなかった。5冊目くらいの絵本を読んでいるときに彼が突然こちらを向いたと思ったら、彼のお尻のあたりからブリブリッという音が響いた。あー、やはりウンコ座りは良くなかったか。慌ててカミさんを呼びに行く。彼は、ぎこちなく歩きながらついてくる。彼女が彼を連れてトイレに行ったので、私はその間に自分の本を探す(ははははは…)。それで、以下の本を見つけて買ったのだった。
火星人ゴーホームフレドリック・ブラウン稲葉明雄:ハヤカワ文庫 1976)\600→\210
発狂した宇宙フレドリック・ブラウン稲葉明雄:ハヤカワ文庫 1977)\640→\210
ブラッド・ミュージックグレッグ・ベア小川隆:ハヤカワ文庫 1987)\760→\210
ラッキー・カード」(草上仁:ハヤカワ文庫 1990)\460→\210
ジェノサイダー」(梶尾真治:ソノラマ文庫)\540→\210

火星人ゴーホーム」はカミさんがネット上で「●●●星人ゴーホーム」というのを読んでウケていたので元ネタを読ませてやろうと思って買ったのだ。「発狂した宇宙」はオマケである。ブラウンは好きなんだよな。でも、よく考えてみると好きだといいながらこの2作は読んだことがないような気がする。内容は知っているんだけどね。このあたりが薄々の一般人である。「ブラッド・ミュージック」もそうだが、ハヤカワ文庫で評価の高い海外作品って、あんまり古本屋で見ないのよね。買うような人は手放さないということか。まあ、SF者って本に埋まって暮らしてる人が多そうだからなあ。まあ、そういうことで見つけたら買うようにしないとね。SFについての一般教養が無いことを嘆いても仕方がない。地道に読んでいくしかないのだ。…が、いつ読むというんだ。己の読むスピードの遅さが恨めしい。1時間で1冊くらい読めたらいいのに(おいおい)。

家に帰り、今日は私が息子を風呂に入れる。石鹸で身体を洗ってやってシャワーをかけていると、彼は自分でシャワーを浴びたがる。私がざっと石鹸を洗い流してから彼にシャワーを持たせる。吹き出し口を先日交換したのだが、新しい吹き出し口にはワンタッチで水流を止める機能が付いているのである。彼はそれによってお湯を出したり止めたりして遊んでいる。そこで彼がお湯を出したタイミングで出たお湯をすくい、彼の顔を洗うと喜ぶ。子供というのは顔に水がかかると嫌がるものなんだけどね。楽しくやる環境を作ってやると、嫌なことでもやれるものである。その環境を作るのが難しいんだけどね。…などと考えていたら彼は、シャワーを自分のオチンチンにかけては、キャッキャ言って喜んでいる。こらー、思春期の女の子じゃあるまいし、そーゆーことで喜んじゃイカン。



7月30日(日)
今朝は6時過ぎに目が覚めた。昨日は9時前に寝たから、9時間は寝たことになるか。例によって通信を開始する。今朝見ると、マルチパスの保証書がゴミ箱の中に捨ててあった。何たるこっちゃ。何でも捨ててしまうんだな。故障したらどうするつもりなんだろう。そして気づいた。「あ、昨日のヒッパレ録画するの忘れた!」ヒッパレのサイトを見ると…あ"ー、サーカスが出てたのかぁ(泣)

カミさんは10時過ぎに起きてきた。息子はまだ起きてこない。カミさんの方が早く起きるなんて、珍しいね。彼は11時過ぎになってようやく起きてきた。やっぱり疲れているのかなあ。寝る時間は以前とそれほど変わっていないと思うんだが。

カミさんは今日もガレージの前にビニールのプールを置いて水を入れ、息子をチャプチャプさせている。そういう意味では、オレはプール付きの家に住んでいるのだ…なんだか、書いてて情けなくなるから止めよう。プールの監視員は、カミさんと1時間ごとに交代することにする。彼の横で座って本を読んでいればいいのでラクである。

私が息子を見ているときに近所のおばさんがやってきて息子に何かと話しかけてくるが、彼は目も合わせようとしない。私も何を話していいのかわからないので黙っている。非常に気まずい雰囲気になって彼女は帰ってしまった。近所付き合いが悪いと思われちゃうよなあ(事実その通りなんだが)。親子というのは似てしまうのが哀しい。

かなり日差しが強い。いくらガレージの北側にあるとはいえ、息子は裸で屋外に2時間も出ていることになるか。ビタミンDが足りている状況では、紫外線を浴びるのは百害あって一利なしというのが現在の医学的知見だからなあ、そろそろ止めさせるか…と思ってたら、息子が「もう、おわる」と言いだした。そうか、それがいいだろうね。

プールから上がると、彼は今日もパソコンでネットサーフィンしている。マウスの扱いにもだいぶ慣れてきたようだ。マウスを移動させて手を離し、指でボタンをぽちっと押した後、指がしなるのが面白い。カミさんが「録画しておきたいくらいだわね」と言うので、デジカメにムービーを録画したのであった。

私が日記を書いていると、息子は母親と一緒にトミーのサイトからリンクをたどって鉄道模型関係のサイトを回っているようだ。そうとう深い世界のようである。こいつ、この歳から指先を動かすだけで大量の情報を得ることができる環境で育って、どうなってしまうんだろうね。もう止められないんだが。まあ私だって3歳の頃からテレビを見ている最初の世代だからね。それ以前の時代に比べて、座っているだけで大量の情報が飛び込んでくる環境で育ったのだ。そういうのも上の世代から見たら不安だったかもしれないんだけれどもね。



7月31日(月)
今朝はカミさんに起こされた、昨夜のおかずが余ったので弁当を作っていただいているのである。こういう目的があると早起きできるんだな。一緒に起こされた息子は、私に起きろと言ってベソをかく。彼は今朝も調子が悪そうである。私が顔を洗って居間に戻ってくると、座椅子の上で横になっている。食欲もない。ヨーグルトは食べているが、パンを食べさせようとすると首を振る。思いついてチーズを持ってくるとそれは食べたが、それで終わりである。

カミさんは「商業誌の原稿、キャラクターをちょっといじったのでやっと頭の中で回るようになってきた」と言っている。今回の原稿は、かなり自信がないようだったからねえ。でも、今頃そういうことを言っていて大丈夫なんだろうか。

明日から3日間講習を受けるので、今月分の作業実績報告の情報を入力していたら今日は遅くなってしまった。家に帰ると居間には誰もいない。シャワーを浴びる準備をしていたのだが、マルチパスに赤いインジケーターが点滅している。見ると、「紙詰まり」という表示が出ている。紙は詰まっていないようなんだがなあ。いろいろ調べていたら、カミさんが起きてきた。紙が詰まったので無理矢理引っ張り出したらしい。よく見るとリセットボタンがあったのでそれを押すと、記憶していた原稿を印刷し始めた。ボタンの配置がよく分からないな。慣れてないせいなのかなあ。

食事を食べはじめたところでカミさんがテレビを点けた。ERが始まる……いや、今回も凄い密度でしたね。食物を咀嚼するのも忘れて見入ってしまいましたぜ。あれだけ「深い」エピソードをあれだけの密度でたたみかけられたら息を吐く暇もありませんねえ。あれが1時間で収まって、しかも毎週やっているというのはどういうことなんだろう。ドラマという点ではマンガであろうと小説であろうと同じだと思うんだが、ジャンルを越えてスゴイっす。…とか思ってたら、カミさんは「ロス×グリーンのツーショットで終わるのかあ」と吠えているのであった。

繋いでみたらNapsterのサーバーが復活していた。終わったと知って残念がっていたカミさんのリクエストをお聞きする。しかし、邦題しか覚えていない(というか元から知らない)し記憶も曖昧なので探すのが難しい。それにけっこう通信エラーが多いので監視していたら、けっきょく3時過ぎになっていた。明日も早いから寝なきゃ。しかしこんなもの、レコード屋で買うのは不可能だな。昔の曲を大量に覚えているような店員がいれば別だが。曖昧な記憶を頼りにコンピュータの検索機能を駆使してはじめて曲が特定できる。将来的には鼻歌でメロディーを入力するだけで候補を絞り込んで一覧表示できるようになるだろう。それをインターネットで買えるようにしてくれないかなあ>音楽業界

それから、土曜日MacのCD-R書き込みソフトが異常終了してしまっていた件であるが、mp3ファイルが壊れていたせいであった。やはり、タダでちゃんとした音楽を聴こうというのは甘すぎるか。CDに焼けた曲の中にもかなりノイズが入っているものがあるのだが、それでもカミさんはグラディエーターのサントラを猿のようにずっと聴いている。この人は、好きな曲を聴き出すと際限がないのである。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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