2000年 9月中旬の日記
▲9月11日(月)▼
金曜日に借りてきたビデオソフトを今朝の9時までに返さねばならないのだが、まだ全部見れていない。朝の3時に起きて整理を始める。そういうことをやっていたら、けっきょく朝までほとんど眠れなかった。まあ、昨日昼寝しているけど、大丈夫なんだろうか。雨が夜半から断続的に降っている。シトシトと降り続いている。出勤するときに、カミさんに車で最寄りの駅まで送ってもらった。有り難いことである。
先週末に続いて通勤中に「SONGS」(KEIZO NAKANISHI)を聴いているが…耳障りの良い曲ばかりではあるのだが、どうも印象に残る曲がないなあ。まあ、「Choo Choo TRAIN」は良い曲ではあるんだけどね。デビュー当時の曲だから、あの頃の「輝き」というのが感じられるし。
職場でそろそろ帰ろうかと思っていたところに、懐のPHSがブルった。カミさんからである。食事をして息子に「父ちゃん迎えに行こか」と言ったら、彼がすっかりその気になってしまったそうである。ちょうどいいタイミングだな。駅の近くの古本屋で待ち合わせる。店に入ると、妻子はもう着いていた。息子はアダルトビデオのコーナーに行って「はだか」とか言っていたらしい。そういう、ふつうと違う状況に興味がある年頃なんだろうね。私が店内を見て回る間、妻子は先に車内に入って待っていたのだが、、息子は「かーちゃん、いったら、あかんで」と言っていたらしい。微笑ましいことである。
▲9月12日(火)▼
今朝は7時に目が覚めた。昨夜は息子と一緒に昨日のうちに寝たからもう少し早く目が覚めてもいいと思うのだが、さすがに前日がアレだから仕方ないか。起きて日記を書く。昨日から頭が痛かったのだが、一晩寝ても良くなっていない。眉間の奥あたりが痛いのである。喉も腫れているようだ。日記をアップしたところで、今日の出勤を断念する(日記を書く前に断念しろ)。雨が降っているというのも理由の一つかもしれない(苦笑)。
8時頃になって妻子が起きてきた。息子は機嫌が悪い。そりゃ、昨日は寝室に入ったのが23時過ぎだったし、寝室に入ってもなかなか寝なかったからねえ。しかし彼はチーズを食べると元気になって、食パンも1枚ぜんぶ食べた。機嫌が悪かったのはエネルギー不足のせいか?
カミさんが息子を保育所に送って帰ってくるまで通信し、それから寝る。15時過ぎに起きだし、以前からの懸案だった「読んだ小説」のページのレイアウトを変更する。サイズが50KBを超えたら分割しなければならないと思っていたのだが、けっきょく超えてから数ヶ月の間放ってあったのだった。ちょこっとレイアウトを変えるだけでも1時間単位の時間がかかってしまう。時間をかければもう少し見映えの良いページになるんだろうけど、そこまでの余裕はない。見映えよりも文章に時間をかけるのがこのサイトの運営方針である(というか、3歳の子持ちのサラリーマンにはレイアウトにまで気を配る時間はない)。時間をかけたからといって、文章が読みやすいというわけではないところが哀しいが。
今日も息子がしんどそうなので21時過ぎに寝室に入る。しかし彼は、絵本を読み終わって電灯を消すとすぐに寝ている私の上にドンッと乗っかってくる。転がり廻る。「かい」と言っては電灯を点けて薬を塗る。何か訴えているので見ると、薬が彼の指の上で山盛りになっている。あが、出しすぎたのか。電灯を消しても「ねれへん」と言ってグズグズ言う。早よ寝れ。
▲9月13日(水)▼
昨夜も昨日中に寝たので6時前に起きる。雨は止んでいる。いつものように日記を書いて上げるが、どうもまだ体調がすぐれない。医者に行ってから仕事に出ることにするか。昨日から更新したファイルをICカードにバックアップしていたら、階上で雨戸が開く音が聞こえた。しかし、妻子はなかなか下りてこない。息子がビービー泣いている声が聞こえる。上がっていくと、カミさんは布団を干していた。寝室はかなりジメジメしてたからねえ。息子は私が側に行くと、案の定「とーちゃん、きらい」と言う。まあ、こういうときは母ちゃんがいいんだろうけどね。彼は、母親にすがりつくようにして階段を下りていったのだった。
息子は母親が洗濯物を持って洗面所に下りていったので「かーちゃーん」と呼んで泣き続ける。上がってこないので、2階から階下に下りていった。グズグズ言っているので、また母親に邪険にされている。そのうちに「おしっこ、でた」という声が聞こえた。漏らしたのか。そしてまた母親に罵倒されるのである。私が下りてゆくと、彼は服を脱がされて浴室で洗われているところだった。見ると、階段に水溜まりができている。ここが犯行現場か。すると、何だか私の靴下が濡れたような気がするのは…踏んでしまったんだな。階段を雑巾で拭いて彼を連れて上がろうとすると、彼は「だっこして」と言う。すっかり情けないヤツになってしまってるな。
息子は食事中に「ふー、ときんになったな」とか言っている。将棋で、歩兵がと金に成ったことを言っているのである。駒が成ることによって変化するというのに強い印象を受けたらしい。でも、将棋のルールを知らない人には何を言っているかわからないだろうな。保育所でそういうことを言っても、たぶん誰も分かってくれないぞ。分かってくれたとしても、さらに「変わった子供」という評価が強化されるだけだろう。しかし、将棋がそんなに好きなのか。身体的特徴や性格のみならず、好きになるものまで似てしまうものなのかねえ。
今日は医者に行ってから出勤すると言うと、カミさんはついでに息子を保育所に送っていけないかと言う。はいはい、あなたのおっしゃることならば。息子は母親と一緒に行きたかったようだが、保育所に着くと私にべったりになる。部屋に入って自分で弁当やコップやタオルを所定の位置に持って行くときにも、私に手を繋いでいてくれと言う。私がすべての用事を終えると、彼は私の脚にしがみついてくる。またしばらく抱き上げてから、保母さんに預けて出てくるのである。
保育所から出てそのまま耳鼻科の医者に行く。鼻の粘膜が真っ赤に腫れていて「副鼻腔炎を起こしかけているかもしれない」そうである。これは大人しく薬を飲まねばならないか。
医者から帰ってくると、カミさんが「bk1で予約してたハリー・ポッターの2巻が来たの。1日早いわ。さすがはbk1」とか言っている。さっそく読んでいるようである。もう本の世界に入ってしまっている。その間は通信しないようだから、私がケーブル回線を使えるのである。
おおーっ、今度のカシオのGPS内蔵時計はカレンダーも表示できるのかぁ。しかも、充電式だから環境にも優しい。これは、理想の時計ではないか。GPS機能は使わないような気がするけど買ってしまいそうだ。まあ、ひょっとすると日付といっしょに曜日が表示されるだけで「カレンダーの表示」と言ってるのかもしれないんだけどね。要確認だな。
今日は通勤時に「passion」(Satoko Ishimine)を聴いていた。確かに巧い。安心して聴いていられる。しかし、何か心に残るものが無いんだよなあ。
今日は家に帰る途中で本屋に寄って「異形コレクション 帰還」を買った。新刊を買うのは久しぶりのような気がするな。異形コレクションも光文社で復活してよかったね。このシリーズを手放すなんて、広済堂出版もバカなことをしたと思うんだがなあ。まあ、そのあたりは諸般の事情というのがあるのでしょう。しばらく間があいたのでその間に他の本をいろいろ読めたんだが、これでまた読む本が増えてしまうな。そういえば、「SFバカ本」シリーズは終わってしまったのだろうか…と思って調べてみたら、(株)メディアファクトリーに移籍するのね。
今夜も午前様である。家に着くとカミさんは「ハリー・ポッター、ニアピンだったわ」と言っている。「なんだか、力尽きちゃった感じ」だそうである。高価い本だからねえ。その値段でそう思うとツラいでしょうね。それでも海外では大好評のようなんですが、訳のせいなんでしょうか。彼女は疲れているようで、私の食事の用意をするとすぐに寝てしまったのだった。
▲9月14日(木)▼
昨夜は真夜中過ぎに家に帰って、食事をして通信してシャワーを浴びたりしていたら4時前になってしまった。何でこういう時間になるんだろう。考えてみるに、やはり日記を書くのに時間がかかっているような気がするな。昨夜は遅くまで仕事をしていたので、少し遅めに起きる。
今日は通勤中に「double tons of fun」(The Weather Girls)を聴いている。うーん、やっぱりThe Weather Girlsは良いですねえ。このノリの良さは何なんだろう。そしてこのパワー。たまりません。昔、会社の独身寮にいた頃、体調を崩して休んでいたときにプロモーションビデオを録画したビデオを寝ながら観ていたのだが、「It's Raining Men」が鳴り始めると思わず起き上がって身体を揺らしてしまったくらいで。それくらい、パワーを与えてくれるのである。
そして今日は通勤中に図書館で借りている「水晶の涙」(横田順彌:徳間文庫)を読み終えた。押川春浪シリーズの長編である。時子さんが登場してるから「時の幻影館」の後の話なんでしょうな。いやあ、やはりこの世界は好きだなあ。厳しいスケジュールであくせく働かされている身としては、この明治時代ののんびりした生活が羨ましい。はい、逃げてます。この時代に生きてたら凄く退屈だろうというのはわかるんだけどね。でも、少し生活レベルを落としてものんびり生きたい気持ちはあるんだよな。今だって、それほど豊かな生活はしていないけど。などと思いながら読んでいたら…この終わり方はイヤだなあ。でも、何でこんな終わり方にしたんだろう。作者は「明治といえども、のんびりしているだけの時代ではない」と言いたかったんだろうか。
サッカーは勝ったようですね。インターネットが使えるから,職場でもみんな試合結果を知っている。ああいう勝ち方は、本当に実力がないとできないと思います。2点目の取り方なんて、とても日本のチームだとは思えない(苦笑)。監督の采配もスゴイっすね。私なんかにはとても理解できない。理解できないからといってマスコミにも批判されてたし、更迭しようという動きもあったようだけど、結果を出しているのに何でああいうことになるんだろう。自分たちより優れていると思って招聘してるんだから、理解できないからといって批判するのはあたらないと思うんだけどなあ。
今日は早く帰ろうと思っていたのだが、やはり遅くなる。仕事を終え、退社しようとして机の前から立ち上がると…なんだかフラフラする。病気のせいか、それとも薬のせいか? 薬のせいだったらもう少し早く症状が出るはずだから、やはり病気のせいなんだろうか。こういう体調だと、家に帰るのも大変である。地下鉄への階段上り下りや乗換時にも、倒れないように一歩一歩確認しながら歩く。道路でも車の前に倒れ込まないようにしなければならない。自転車も安全運転である。
家に帰るとカミさんに「ビール飲む?」と言われた(税法上は発泡酒なんだけど、そういう区別は日常生活には関係ない)。耳鼻科でもらった薬を飲んでいるのでどちらを飲むか迷ったのだが(酒と薬を一緒には、よう飲まん)、ビールを飲むことにする。頭がフラフラしているのを、酔いのフラフラで相殺できないかという魂胆である。しかし飲むと、さらにフラフラになってしまった(当たり前だ)。カミさんに、息子と一緒に寝るように言われる。なんだか、陰謀にハメられたような気がするぞ。
息子はカミさんと一緒に風呂に入り、出てから自分でパジャマを着ていたのだが、上着のボタンを何度も留めたり外したりしている。私がシャワーを浴びて出てきても、まだやっている。見かねて私が留めてやる。最後の一つになったところで彼が泣き出した。ボタンが無いと言って泣いているようである。そうか、ボタンが脱落しているのね。どうしても数が合わないから、留め間違えたと思って何度もやり直してたのか。彼はまだボタンのかけ間違いが多いのである。オレのこの数十分の苦労は何だったんだ、という気持ちなんだろう。その気持ちは分かるけどねえ、それは仕方ないじゃないか。彼は「ぼたん、つけて!」と言っては「しゃーないやろ!」と母親に怒られて、またさらに泣くのであった。
▲9月15日(祝)▼
カミさんが上がってきたので目が覚めた。3時過ぎである。足が痒い。蚊に喰われたらしい。また来るだろう。哨戒しようと思って起き上がる。するとカミさんに「起きるんならゴミ出してきてくれない? 明日朝寝するから」と言われてしまった。そのために起き上がったんじゃないんだけどなあ。尿意も催しているので階下に下りる。小用を足して居間で足に薬を塗っていたら、カミさんは「何してんのよ。早く寝たいから私が捨てに行く」と言って下りてゆく。何なんだ、たった数十秒が待てないのか。こんな時間まで通信してたくせに(実はハリー・ポッターのヤオイを書いていたらしい)。薬を塗り終えて階下に下りてゆくと、彼女はまだゴミを集めているところだった。けっきょく私が捨てに行くことになるのである。何だか釈然としないのである。
今朝はPageDownというソフトをダウンロードしてきて、新聞社のサイトから過去記事の丸ごとダウンロードに再挑戦する。Webのオートパイロットのソフトはいくつかあるようだが、まずはフリーウェアから試すのである。動かしてみると、ちゃんとHTMLのデータをそのままの形で落としてきてくれている。素晴らしい。これがあるなら、Internet Ninjaは要らない。ハードディスクの残りが1GBを切ってしまっているので、PageDownを実行しながらアンインストールする。地獄に堕ちろ。そして、Internet Ninjaの作ったファイルをゴミ箱にブチ込んで、空にしていたらOSがフリーズしてしまった。ソフトが良くても、OSがこれじゃなあ。
そして、PageDownを起動してまた寝る。数時間後に起きて、もう全部落ちてるかなと思って見てみると、まだ1年ぶんも落ちていない。ディレクトリの作成時刻を見てみると、1ヶ月分をダウンロードするのに40分くらいかかっているようだ。えらく時間がかかるもんだな。
カミさんが新聞を見て「阪堺電気軌道が100周年だって」とか言っている。私が「でも、経営が苦しいらしいよ」と応えると「あの電車、好きなのに」と言う。「だったら乗ることですよ。今日乗りに行く?」と言うと「また日本橋に行こうと思って」と返されてしまった。まあ、当面欲しいものはないんだけどね。行ったらスキャナとか買ってしまうかもしれないけど(爆笑)。
まあそういうことで、今日は家族3人で図書館に行くことになる。どこがそういうことなんだか。まあ、気分によっては日本橋に行って妻子は路面電車に乗ってくる、というオプションつきである。ところが、行ってみると図書館は休みだったのである。何でこういう連休中に休みにするかね。
ということで、なりゆきで日本橋に行くことになる。妻子は私が電気街でフラフラしている間、路面電車や地下鉄に乗るのである。電器屋と契約している駐車場に車を停めたので、駐車券をもらうために何か買わねばならない。ThinkPadの増設メモリでも買うことにするか。Internet Ninjaがあれだけ遅いのも、インデックスを作る処理で大量にスワップを起こしているようだからね。スキャナを買ってもいいのだが、さすがに少しは情報を集めてからの方がよいだろう。メモリを買うのは決めたのだが、64MBか128MBかで迷う。メモリは多い方がいいと思うのだが、「100MB以上はOSが上手く使えない。それどころか不安定になることもある」という話も聞いたことがあるからねえ。まあ結局、2時間分の駐車券をもらうには20,000円以上の買い物をしなければならないということで128MBを買ったのだった。消費税を入れると25,000円を超えてしまった。まあ、スキャナを買ったらメモリが大量に要るらしいからいいか。
レジで駐車券をもらおうとしたら、駐車場で受け取ったカードが要ると言われた。そういうものはカミさんが持っているはずである。彼女のPHSに電話をすると、呼び出してはいるようなのだが彼女は出ない。まさか、PHSを忘れたんじゃないだろうな。駐車券はこちらで必要事項を書き込めばいい状態にしてもらったが、カミさんとの連絡手段が非常に不安である。待ち合わせ時間も場所も決めてないぞ。ひょっとすると、私は一人で帰らねばならないのだろうか。店を出て歩いていると、雨が降り出した。すんごい大粒の雨である。ううっ、私はどうなってしまうのだろう。
雨に濡れて近くの店に飛び込んだところでPHSに電話が入った。カミさんからである。あと30分くらいかかるらしい。ホッとする。これで高価い金を出して手に入れた駐車券が無駄にならずに済む。妻子と落ち合ったのはいいが、雨が激しい。カミさんの日傘ひとつで駐車場まで急いだのだった。
帰る途中で食事をすることになる。カミさんが寿司かラーメンを食いたいというので、ラーメン屋に入ることにする。夫婦二人ともニンニクを大量に入れて食う。息子の皿にスープを入れてやったら「からいー」と言ったくらいの濃度である。餃子にも半生のニンニクが入ってたみたいだしキムチも食ったし、これは明日の我が家の中は大変なことになりそうだな。そして、ラーメン屋の隣は古本&中古CD&ゲームソフトの店なのである。シングルCDが10枚100円でも買う気はなかったのだが、CARPENTERSの「I NEED TO BE IN LOVE」を見つけてしまった。珍しいので買おうかと思って適当に選んでたら、20枚を超えてしまった。20枚に絞ってレジに持っていくと店員は「I NEED TO BE IN LOVE」を指して「これ、キズ有りで1枚10円ですけど、これも含めて10枚100円にしときますね」と言った。あが、これ一枚でよかったのか。不覚である。しかし私は、そのショックをものともせず古本のフロアに行くのである。以下のものを買った。
「地球の長い午後」(ブライアン・W・オールディス:ハヤカワ文庫 1977)\370→\95
「エンダーのゲーム」(オースン・スコット・カード:ハヤカワ文庫 1987)\660→\200
「あやうしDNA」(岬兄悟:富士見ファンタジア文庫 1990)\500→\200
「京美ちゃんの家出」(東野司:ハヤカワ文庫 1989)\500→\200
「故郷から10000光年」(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア:ハヤカワ文庫 1991)\660→\200
「愛はさだめ、さだめは死」(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア:ハヤカワ文庫 1988)\520→\200
しかし、ティプトリーは面白くなかったと言いながら買うわけね。まあ、200円なら一般教養として買うということだけど、問題は価格よりも格納スペースと読む時間なのである。そして私が息子の相手をする番になると、彼に絵本のコーナーに引っ張って行かれる。ノドが痛いので、読むのはちょっとツライ。
カミさんは、幻水のオンリーに参加している木根さんに委託した青×赤の同人誌の売れ行きを気にしているようだ。木根さんのところにゲストとして書いてボツになった作品である。私が校正をした中では今シーズンでいちばん力が入った作品だと思うんだけどねえ。まあ、カミさんによれば、力が入りすぎてて、ちょっとツライそうなんだが。
家に帰り着いたときには、もう夜になっていた。こんなに遅くなる予定ではなかったので、玄関の電灯も点けていない。真っ暗である。我々が荷物を下ろしている間に先に家に入った息子が居間に入ろうとして「くらい」と言っている。
出発するときにPageDownを起動して出てきたので、1年分くらいは新聞記事が落ちてきているのではないかと思っていたのだが、見てみるとほとんど進んでいない。データを入れているフォルダの中を覗くと、何か訳の判らんサイトからもデータを落としてきているようである。「なんじゃこりゃぁ。要らんとこまで落として来やがって」と怒声を発する。膝の上に乗っている息子がビビっている。よく確認してみると、「他のサーバをたどらない」という設定が外れていた。OSがフリーズしたせいだな。途中で死んだら設定変更が有効にならないのか。それで、広告のリンク先からもデータを落としてきていたのである。何と無駄なことを…
そして、落ち着くとさっそくThinkPadにメモリを取り付けるのである。メモリは値動きが激しいから、買ったらすぐに使わないと値崩れして激しく後悔する可能性があるのですね。
「ひっひっひ、お嬢さん、ワシが改造してあげるよ。大人しく身体を開くのぢゃ」とか言いながら裏側のカバーを開く。そしてメモリーボードを挿入する。カチッ。ああ、なんて快感。カバーを閉じて起動時の設定を変更し、メモリーを認識させる。いつも起動時にメモリーチェックが走っていないと思ったら、省略して立ち上がる設定だったのね。たしかに入っている。これでお前のメモリは192MB、史上最強のThinkPad i1200じゃ。世界征服も夢ではないぞ(夢だって)。この時点で、「家庭内で最も多くメモリを積んでいるパソコン」の座も、MacからWindowsに移ったのであった。Macの160MBだって、トンデモナイ量だと思ってたんだけどなあ。
▲9月16日(土)▼
今朝は7時に起きた。まだノドが痛い。なかなか治らないなあ。免疫力が落ちているんだろうか。
昨日、ThinkPadのメモリを増設したのだが、心なしかアプリケーションを切り替えるときにスムーズに切り替わるようになっているような気がする。まあ、その程度である。メモリも増えたことだしPageDownを裏で実行しながら通信しているのだが、表で実行している処理の邪魔をしないので快適である。このあたりはなかなか上手くできている。Windows上で動いているソフトだとは思えない(苦笑)。ただ、すでにダウンロード済みのファイルも落としてきているような気がするのである。「更新されたファイルのみダウンロード」という設定にしているはずなんだがなあ。
9時前になって息子が起きてきた。「おきた」とか言いながらやってくる。私の側に来て「また、あとで、しょーぎ、みせてな」とか言う。カミさんのFIVAで柿木将棋IVを立ち上げて遊ばせる。やはり、彼のために1台用意した方がいいんだろうか。息子は、歩兵が一つずつ前に進むということは分かったようだが、こんどは飛び駒の動きがわからないようになっている。他の駒は一つずつ動かしてもいいのだが、桂馬の動きがまったく理解できないようである。まあ、この駒の動きは大人でも慣れないとなかなか直感的には解りづらいからねえ。
いま、将棋は彼にとっては「成り駒作りゲーム」になっている。駒を動かすと変化するのが面白くて仕方ないらしい。実際の駒を動かしているわけではないので、ひっくり返るという認識はないのだが。「ときん、つくりたい」とか「なりけいに、なりたい」とか言いながら指している。一手ごとに「これ?」と訊いてくるので、新規対局にして放っておいたら、「ほら、ときんができたで」と言って私の袖を引っ張る。見ると、いつの間にか端にと金を作っている。おおー、六枚落ちとはいえ、もう一人でそこまでできるようになっているのか。親が子供を天才だと誤解する瞬間である。
おろ、朝日のサイトにスタパ齋藤氏が出ている。メジャーになったもんだ。しかし、朝日に取り上げられると、もう終わりなんじゃ…(笑)。しかしここ、参考のサイトのURLを書いてるくせにリンク張ってないのね。やっぱりどうしようもないな、朝日。
今日は昨日のリベンジで図書館に行った。息子が「でんしゃのほん、よみたい」と言うので、床の上に座って読める子供の読書コーナーに行く。彼はトーマスの本を持ってきて、指差しながら「これ、とーます」とか言い始めた。すると、彼と同じくらいの大きさの子供(たぶん年上)がやって来て、我々が見ている本のページを勝手にめくりながら「ゴードン、ヘンリー、…」と全部の絵に載っているキャラクターの名前を読み上げて、行ってしまった。何なんだ、アレは。着ている服は汚かったが、首からゲーム機をぶら下げていたし、腕には電気仕掛けらしい腕輪をつけていたので、甘やかされているんだろうなあ。ウチの子は、ああいうふうにはならないようにしないとな。
図書館からの帰りにレンタルビデオ屋に寄る。自分の借りるものを選んで妻子のところに行くと、息子はモニターの前で立ち止まって動かない。カミさんによると「学校の怪談 3」という映画らしいのだが、それから目が離せなくなっているそうなのである。でも怖いので独りでは見れないらしい。カミさんが自分の借りるものを選んでいる間、私は彼に手を握られて動けないのであった。
帰ってきてからも息子はThinkPadで将棋を指す。ずいぶん長くやっている。そろそろ私の指示がよく理解できなくなってきたようなので、いいかげん止めようかと言うのだが、彼は続けると言ってきかない。3歳児というのはもう少し飽きっぽいものではなかったんだろうか。
▲9月17日(日)▼
足が痒くて1時過ぎに目が覚める。蚊がいるようだ。蚊取り線香を焚かねばならないか。居間に下りてくると、カミさんがICQの日本語化でわからないことがあるという。訊くと、「C:\WINDOWS」がどこにあるか解らないと言われたのだった。 一瞬……いっしゅん私は言葉を失った。うううっ、いったい、何から説明すればいいのだろう。頭の中が真っ白になって困っていると、カミさんが蚊取り線香を寝室に持っていってくれた。半分寝ていて頭が働かないので、フォルダの場所だけは教える。そして最後に「マシンを再起動してください」と書いてあるのを見て、彼女はマシンを裏返してリセットスイッチを押そうとした。ちょっと待てええええー。再起動にはちゃんとした手順というのがあるんじゃー。そういうことも知らずに使っていたというのも凄いことではあります。寝室に上がると、ぷっくり膨らんだ蚊が私の布団の上で大きな態度で寝ていた。この野郎っ(メスだって)。怒りの張り手を喰らわすと、ぶちゅっと血が吹き出したのであった。
そして今朝は9時半に起きた。息子は10時半に起きてきた。すぐにカミさんも起きてきた。息子は今日もThinkPadで将棋を指す。よく飽きないものだ。しばらくやらせていると、彼はマウスを動かしながら「ちょっと、とどかへん」とか言っている。見ると、マウスを動かそうとしているのだがPCの本体が邪魔でそれ以上先に動かせないようである。ああ、そういうのは持ち上げて戻せばいいんだが、まだわからないのね。オジサンがやると笑い者だが、幼児だと微笑ましいのである。
いま、これを書きながら野球のアメリカ×日本戦を見てるんですが…いやー、文化の違いというのがモロに出ますなあ。筋力で野球をやっているアメリカに対して、キレで勝負の日本。双方のピッチャー、同じ150キロ投げてても球質がぜんぜん違う。日本はランナーが出たら送るし。やはり、オリンピックというのは文化の戦いでもあるんですよねえ。向こうはバッターもパワフルだ。まだ球にキレがあるから外野フライで済んでるけど、ちょっと球威が落ちると軽くオーバーフェンスされちゃいそうですね。こういう勝負は分が悪いから、自分は乗りたくないなあ(苦笑)。敵の投手の調子が上がってきてイヤな流れだなあと思っていたら、やっぱり長打を喰らってしまったか。これは負けパターンだな。しかし、松坂大輔の悪運の強さがあれば、もう一波乱あるかなと思っていたのだが、やはり同点になってしまった。松坂大輔おそるべし。息子がトーマスのビデオを観たがるのでしばらく見れなかったのだが…あらー、サヨナラホームランですか。やっぱり、層の薄さが命取りでしょうか。「五輪を重視する球団は、リーグから出ていけばいい」と言っているヒトがいるのに、プロ中心のアメリカや韓国に勝とうというのが間違っているのかもしれないですねえ。
カミさんが息子を買い物に連れ出してくれた。その間に私は自分の用事をする。3時間くらい出ていると言っていたのだが、1時間程度で帰ってきた。どうしたんだろう。玄関に入ってくると息子は「●●、いたい」と言っている。最初は「●●」が「むね」と聞こえたので「打ったのか」と訊くと彼は「ぶらさがったねん」と応えた。よく訊くと、腕が痛いらしい。左腕のようだ。私の指を握らせてみると指は曲がるようだが、腕が上がらない。ヒジか。カミさんによると、彼女の両手にぶら下がってズルズルと滑っていて痛めたらしいとのこと。医者には明日連れて行くそうだ。まあ、昔はこの程度の怪我だったら、ろくに治療もできなかったんだろうけど。
今夜はカミさんに言われてCD-Rを焼いている。いちいち時間がかかるものである。待っている間に、弟が買って読んだのを送ってきた「奥さまはマジ」(火浦功:スニーカー文庫)を読む。花見沢Q太郎氏のイラストに惹かれたのである(苦笑)。まずはタイトル作であるが。まあなかなか楽しめましたわな。でも、これはマンガと同じだなあ。何も考えずに読める。
私が自分の部屋でCD-Rを焼いていると、息子が「こわかったよお」と言いながら下りてきた。一緒に上がっていくと、カミさんが「学校の怪談 3」のビデオを観ていた。彼は、「こわい」と言いながらも観ている。怖ければ観なければいいんじゃないかと思うんだが、そのあたりはカミさんと同じである。
おお、サッカーは勝ちましたか。さすがですなあ…でも、ブラジルが負けたって? 先日の試合を見てて、南アフリカの選手の身のこなしは尋常じゃないと思ってたんだけど、しかし…そうすると、次の試合、ブラジルは大マジでかかってきますねえ。勝たなきゃ確実に予選落ちだから。予選落ちなんかしたら国に帰れないぞ。決勝戦よりも気合いを入れてくるに違いない(苦笑)。こりゃ大変だ。しかも日本は負けると無条件で予選落ちですか。これは苦しい。しかも中田が出られないって? 何てこった。
怪談を観た後の口直しというわけでもないだろうが、カミさんは「となりのトトロ」のビデオを再生し始めた。今から観始めると23時を過ぎちゃうけど、大丈夫なんだろうか。物語が始まると、息子が激烈に反応しはじめる。だいたいメイちゃんと同じくらいの年頃なので、画面の前で彼女と同じような反応をしている。彼女が小トトロを追いかけてトトロに会うシーンなんて、飛び上がってキャーキャーいいながら観ている。やはり宮崎アニメの動きというのは、脳の奥深くを直接刺激するような効果があるんだろうか。
さて、そろそろ23時を過ぎようとしているので息子を風呂に入れねばならない。カミさんは「説得して連れてきてね」と言って先に行ってしまった。彼は、サツキちゃん中心の話になって当初ほどの興奮はないが、それでもトトロに夢中である。適当なところでビデオを停めると、彼は「しんどい」と言ってその場に横になってしまった。「風呂に入ろう」と言っても「ねる」としか言わない。抱き上げて脱衣場まで連れていくが、泣き続ける。母親に洗われて浴室から出てきても「ととろ、みたい」と言って泣き続ける。そんなに気に入ったのかねえ。続きが始まったので、私はシャワーを浴びに下りる。私がシャワーを浴びて出てきたときには翌日になっていたのだが、息子は母親の横で座椅子の上に横になって私を待っていた。これは明日が大変だな。
▲9月18日(月)▼
今朝は6時過ぎに起きた。珍しく息子が私にくっついて寝ている。というか、左腕が使えないので寝返りが打てなかっただけなんですけど。日記を上げてデータをICカードにバックアップしていると7時半を過ぎた。階上からは何の音もしない。今朝は8時半から開いている接骨医にカミさんが息子を連れていくはずなので、起こしに行く。昨夜寝たときには夜半を過ぎていたにもかかわらず、雨戸を開けると息子は起き上がった。しかしやはり、腕の痛みを訴えている。食欲もない。野菜ジュースとコーヒー牛乳を少し飲んだだけである。チーズも食べない。大丈夫なんだろうか。
家を出て、自転車で走りだしてから気がついた。「あ、通勤時に読む本が無い」 ちょっと早めに出ていたので、引き返して昨日読み始めた「奥さまはマジ」(火浦功:スニーカー文庫)を鞄に入れる。そして、自転車を駐輪場に置き、地下鉄の改札口の前に来てから気がついた。「あ、鍵を外してくるの、忘れた」 馬鹿である。なんだか信号の巡り合わせも悪かったし、今日は厄日だな。で、通勤中に「父カエル」を読んだが、やはり面白くは読めるのだけれども後に何も残らない。ネタ的にも鮮度が必要なものがあるし。まあ、作者はその辺は覚悟の上なんだろうけどね。
そしてCDは「家族の肖像」(さだまさし)を聴いている。中古が300円だったので買っていたのである。昨日録音するために開けてみたらケースが壊れていた。まあ、ディスクに傷がついているよりはマシだけどね。それで思ったのが、やはりさだまさしは歌詞が理解できるような環境で聴かねばならないということ。通勤時の電車の雑音の中で、本を読みながら聞いちゃイカン。でも最近はそういう環境での評価なんだよな。さだまさしもソロになった頃は弟妹がファンだったのでよく聴いたのだが、「風に立つライオン」あたりで説教臭くなってしまったので聴くのを止めてしまっていたのだ。久しぶりに聴くと、声の伸びがちょっと落ちていてツライかな。最初から出すつもりで踏ん張っているところはまだいいのだが、その他の軽く歌うべきところがね。
今日は家に帰り着いたのは22時前だったが、妻子は居間にはいなかった。階上から声は聞こえる。寝かせているところなんだな。シャワーを浴びて上がってゆくと、カミさんは起きて居間に下りてきていた。息子の腕は、やはり脱臼だったそうである。治療は5分で済んだらしい。でも、もう少し早く治療した方がいいと接骨医に怒られてしまったそうだ。でもなあ、日曜日だったからなあ。当直医で脱臼を直せるものなんだろうか。あんまり当直医は信じていないのである。
息子は「となりのトトロ」の内容をかなり覚えているらしい。「とーちゃん、なんで、でんしゃ、のれへんかったん?」とか「ねこばす、のったな」とか「かーちゃん、むかえにいったん?」とか言っていたらしい。
▲9月19日(火)▼
今朝は寒かった。つい数日前までは暑い暑いと言っていたカミさんが布団を被って寝ている。私が彼女の布団の中に潜り込んでも蹴り出されたりしない。こういうところに季節の変化を感じるのだ。日本の四季である。しかし、息子だけはその変化に乗っていない。布団を蹴り飛ばして大の字になって寝ている。居間に下りてからも、パジャマを脱いでパンツひとつになってグズグズしている。咳は酷いがぜんぜん寒そうじゃない。大丈夫かいな。
そういえば昨日も、家に帰り着いてMDプレーヤーを自分の部屋の充電器にセットしてから洗面所に入ったときに、妙に脚が痒いので見ると黒いものがくっついていた。ぺちっと叩くと、蚊であった。おいおい、私が歩いているのにしがみついたままだとは、よほど腹が減ってたのか弱ってたのか。そもそも、血を吸ってるときに、それを気づかれちゃイカンだろうが。
今日は通勤時に「ABBA GREATEST HITS」を聴いている。輸入盤だが、アメリカ製のCDのようである。ベストと言いながら「DANCING QUEEN」とかが入っていないのはヘンだなあ。「FERNANDO」が入ってるから、それほど古いCDではないはずなんだが。まあ、「DANCE(WHILE THE MUSIC STILL GOES ON)」のために買ったからいいんだけどね。個人的にはこの曲がいちばん好きなのである。同じフレーズを繰り返しながら盛り上がってゆくところが何ともよろしい。しかし、こうやってまとめて聴いていると、よくこれだけキャッチーな曲をコンスタントに作れたもんだなと思いますね。聴いてると、なんだか「ARRIVAL」を聴きたくなってきたな。あれを買ったときはまだアナログレコードだったんだった。CDを買おうかな。
で、小説は「異形コレクション 帰還」を読んでいる。まず太田忠司氏「リカ」であるが…読みやすくはあるけれど、特にどうということもなかったな。これだけホラーがあふれている世の中だと、この程度じゃ誰も驚かないと思うけんだど。帰りに友成純一氏「地の底からトンチンカン」と小中千昭氏「You'd be so nice to come home to.」を読み終えたが、これはどちらもイケてましたね。これは読んで怖いと思う人もいるんじゃないかな。
▲9月20日(水)▼
今日は東京に出張なのである。夕方からでいいということになったので、今朝は医者に行ってから直接東京に行くことにする。まだまだ朝起きたときにノドが痛いのである。医者では、快方に向かいつつあると言われた。本人には、あまりその実感はないのだが。まあ、言われてみれば確かに昨日よりは痛みは軽くなっているんだけどね。
今日は移動中に「ウィッシュ」(尾崎亜美)を聴いている。やはり尾崎亜美さんのバラードは良い。最初の「奇蹟(ピアノ・ヴァージョン)」のイントロのピアノの響きが聞こえてきただけでジーンとしてしまうのである。でも、アルバム全体としてはそれほどテンションは高くなかったな。
東京への移動中に「異形コレクション 帰還」を読む。まず田中文雄氏「鏡地獄」である。これも読みやすいけど、あんまり面白くなかった。オチにはヤラレタと思ったんだけどね。続いて安土萌氏「月夜にお帰りあそばせ」であるが、こういう作品はどこが面白いのかわからんなあ。さらに続いて山下定氏「リターンマッチ」。これも読みやすいけど面白いとは思えん。やはりこのシリーズは私の好みとは少し方向性が違うんだよな。でも、ときどき面白いのがあるからやめられないのだ。次の石田一氏「復帰」は面白かった。こういうのは面白く感じるんだよな。科学やテクノロジーがテーマになってるせいでもないと思うんだが。もしそのせいだとしたら、科学用語が入ってると怪しいものを信じてしまう馬鹿と同じかも。そして久美沙織氏「失われた環」。いやー、これは良かったっすね。心に訴えかけてくるものがある。編者はこれが怖かったそうなんだけど、そういうもんなんだろうか。それから倉阪鬼一郎氏「骸列車」を読んだが、どうも感性のすれ違いだな。
今日はサッカーのブラジル戦をやっている時間帯は東京で会議をしているので、試合は見れないのである。残念だ。会議中、試合開始から10分も経っていない頃に、隣に座っていた奴が携帯電話をいじりながら言った。「負けてるらしいですよ」…え、すると開始5分以内で入れられちゃったのか。さすがは本気のブラジルだな。でもまあ、会議中にそういうことがわかるとは、エライ時代になったもんですな。
打合せが延びてしまい、東京駅に着いたときには20時近くになっていた。これは、のぞみに乗らねばならないか。ビジネス切符を窓口に出して、のぞみも含めて最も早く大阪に着く列車を探してもらう。「のぞみが一枚残ってました」というので、それを予約してもらう。金を払い、係員は「19時56分発です…」と言って渡そうとしたところで気がついたようである。それじゃ、今からだと乗れないぞ。そこで、その後ののぞみを探して、30分以上後の列車にされてしまった。それだったら、今からひかりの自由席に乗っても大阪に着くのは変わらないんじゃないか。なんだか、騙されたような気分である。まあ、差額は会社に請求するからいいんだけどね。自由席だと座れるかどうかわからないし。
出発まで30分以上あるので、駅の中をブラブラして弁当を探す。東京駅の中も、ここ数年の間にずいぶん店が増えているねえ。だいたい弁当は、まともなものを食おうとすれば1,000円くらいになるのが相場のようである。やはり高価い。歩き回っていると、590円の弁当を見つけた。のぞみへの変更料金で得た30分で410円を得したことになるか。
乗る列車の大阪到着時間を調べてみると23時過ぎである。ドキッとする。ちゃんと帰れるんだろうか。新婚時代に東京に行かされていたときに電子手帳(当時はZAURUSが出た頃だった)に入れていた時刻表データがZAURUSに入っているので、通常のルートで帰れることを確認する。何年も前のデータだが、おおよその傾向は変わっていないだろう。新大阪で乗り過ごさなければ大丈夫だ。
のぞみに乗る。初めてののぞみである。700系である。個人的には500系に乗りたかったんだけどね。車両に入ると、何だか甘ったるい匂いがする。空調で香料でも混ぜてるんだろうか。個人的にはイヤーンな感じ。飯が不味くなるじゃないか。中は予想していたより広い。500系はずいぶん狭そうに見えたんだけれども。しかし、やはりよく揺れる。ZAURUSで字が書きにくいくらいである。
サッカーの結果は、大阪に着いてから電車の中で隣で読んでいた夕刊紙を見てわかってしまった。しかし、この結果は…スロバキアは予選落ち決定だから、南アフリカは楽勝だと思ってたんだがなあ。スロバキアも全敗では国に帰れなかったということでしょうかね。いや、よく考えると日本が勝ってればスロバキアにも望みがあったのか。しかしやはり日本は得点力がありませんね。まあ、本気のブラジルと闘ったというのは良い経験になるでしょう。そう思おう。このチーム、あんまり海外で強い相手とやっていないのが不安だったからね。
新大阪に着くのは23時過ぎだということがわかったときにはどうなることかと思ったのだが、何とか家に帰り着くことができた。カミさんは起きて通信していた。今日は息子が「となりのトトロ」を観たがるので寝る前に観せたら、大興奮して寝なくなってしまったそうな。とくにまっくろくろすけが好きらしい。カミさんは「3歳児だって、面白い作品を観たら語りたいのねー」と言っていた。
狼谷辰之 | 新書館*ウィングス文庫 |
対なる者の誓い |
¥620+税 | ISBN4-403-54021-X |
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