2000年 9月下旬の日記
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9月21日(木)
なんか、スロバキア大使館には「お礼」のメールとかが殺到してるらしいですな。これが原因で日本とスロバキアの貿易量が増えたりしたら大笑いだな。それを見た各国が日本の援護射撃をしだすということになったりして。そうすると、経済力をスポーツに使ったということになってしまうのかも。

昨日はギリギリまで東京で仕事をしていたので、今朝は遅めに出てゆくことにしている。いつもより遅くまで寝ていたのだが、4時半過ぎまで起きていたので眠い。居間に下りてゆくと、息子が朝飯を食っていた。私を見ると、さっそく語りだす。「よる、ととろ、みたん」「まっくろくろすけ、でてきたん」「ととろ、ねてたん」…しばらくはこれが続きそうだな。彼は食欲はある。ホットケーキを1枚食べてチーズも食べた。野菜ジュースと牛乳を飲ませたら「おなか、いたい」と言いだしたので、トイレに連れて行ってウンチをさせるのである。

今日は通勤中に「Power of Love」(B-Wish)と「sweetness」(MISIA)を聴いている。「Power of Love」がミニアルバムなので、マキシシングルの「sweetness」を一緒に入れて聴いているのである。「Power of Love」は以前、CDTVのランキングをベスト100まで紹介しているときに流れた愛がなくちゃねのワンフレーズが気に入ったのを覚えていて、レンタルCD屋で中古を売っていたのを見つけて買ったのである。ほんの数秒でも(いや、ほんの数秒だからこそ)、気に入った曲というのはやはりいいのである。しかし、アルバム全体としてみると…実力はあるんだろうけど、ちょっと空回りしているような。「sweetness」は、カミさんが借りてきた「忘れない日々(HEX HECTOR'S RADIO MIX)」が良かったので買ってきたのだ(これは新品)。しかし、メインの曲ではなくオマケのリミックス目当てで買うとはねえ。

今日は職場から帰ろうとしてたら課長に呼び止められた。新人の女の子(と言ってはイカンのだが)が、作ったSQLでうまく意図した結果が出なくて悩んでいるらしい。私の使ったことのないワザを使わなければならなかったので、本を読んで解決策を見つけるのに1時間くらいかかった。結果が正しいかどうか確かめるのにデータの中身も見なければいけなかったし。まあ、勉強になったからいいんだけど、最近はSQL文はSQL Serverが作ってくれるから、それで作れないパターンに対してはどうしようもないのね。最近の若いモンは…とか言いそうになってしまうオジサンなのである。



9月22日(金)
居間で目が覚めた。6時である。久しぶりにここで寝てしまったか。思い起こせば昨夜、日記を書き終えたところで力尽きてしまったのだ。HPを更新すると6時半になっていた。今から寝ても1時間しか寝れないが、このまま起きていては今日一日保ちそうにない。寝室に上がり、布団を被る。そして、気がつくと8時を過ぎていた。妻子はもう居ない。あらー。起きたのもぜんぜん知らなかったな。居間に下りると妻子が食事をしていたのだった。

仕事中、隣に座っている上司がどこぞのWebページを見ながら怒っている。調べものをしていたら、理解できないほどの名文で説明してあったんだとのこと。【我々は大道具アダプターにどこそしていくらとしてそうするためにそんなものが木材を伐採するという内部のインフォメーションなどを必要とします】…うーむ、なんて素晴らしい文章だ。とてもソフトウェアのことを書いているとは思えない。「機械翻訳して一度も目を通さずに公開したんでしょうねえ。これは、元の英文を推定して理解しないといけないっすよ」と言うと。「それは話が逆やろ。それやったら最初から英語の方読むわ」と言われてしまった。ごもっとも。

今日は通勤中に「POP THE TOP!」(森川美穂)を聴いている。うーむ、実力があるのは認めるけど、印象に残るものがない。彼女も曲に恵まれない一人だな。まあ、これだけ若くて実力のある女性ヴォーカリストが出てくると、ポジション的にツラいところもあるんだけどね。

職場からの帰り、地下鉄を降りて自転車で走っていると途中で額にボタッと液体が落ちてきた。雨だろうか。だったら、ずいぶん大粒である。早く帰らなければ。全速力で走る。身体が熱い。疲れた。

せんだ光雄があて逃げで捕まったそうである。こういう芸名だったっけ? 夕刊フジのサイトには「千田光雄」と書いてあったし、売れなくなった芸能人は名前をよく変えるので分からん。テレビでその車を映しているが、ナンバープレートにモザイクが入ってない。なんで映すのかと思ったら、ナンバーが「78-78」なんですな。「なはなは」っちゅーわけで。でも、やっぱり、いいんだろうか?

カミさんは柔道の「世紀の誤審がネット上で大騒ぎになっていると言っている。これは先日のスロバキアとは逆で、ニュージーランド製品のボイコットでも起きそうな感じですな。まあ、我々にできるのはそれくらいしかありませんから。誤審があると選手は一生を棒に振ることもあるわけですから、審判も間違ったら腹を切るくらいの覚悟でやってもらわないとねえ。



9月23日(土)
ここはどこだ? なぜ寝返りできない? 周囲の状況を認識できるようになると、居間の座椅子の上に寝ているのがわかった。そうか、昨日はカミさんの通信が終わるのを待っていると気分が朦朧としてきていたので、彼女に押し倒されて寝かされてしまったのだった。彼女はチャットをしていたので、私を寝かせてしまうと心おきなく通信できるのである。

雨がジョボジョボ降っている。今日もカミさんに息子を保育所に連れていってもらうことになるのか。しかし、9時近くになっても妻子は起きてこない。寝室に行ってカミさんに「今日はお休みですか?」と訊くと「今日は祝日ですよ」と返されてしまった。あ、そうだったか。横に転がっている息子が「また、ふってきたな」と言う。そうだね。そのまま寝室を出るのである。

しばらく階上でドンドン音がしていたが、ついに息子が起きてきた。私がThinkPadを使っているのを見て「かーちゃんのぱそこんで、しょーぎ、する」と言う。だいぶ我が家のパソコン環境がわかってきたな。

日記を書き終えてそろそろ通信が終わるので、カミさんが起きてくる前に息子と納豆ご飯を食べようかと思っていたら、彼女が起きてきた。それでも息子と納豆を食うのである。息子が納豆を食べると言ったので、カミさんは自分の分だけトーストを焼いてきた。しかし息子はそれを見てパンを食べたいと言いだすのである。母親に拒否されて彼は泣く。やはり、カミさんが起きてくる前に食べるべきだったか。

明日、大阪で青×赤オンリーがあるので、今日から木根さんが泊まりに来られるのである。電話が入ってカミさんが車で迎えに行った。木根さんが来られてカミさんが通信を始めると、私のThinkPadは息子に取られてしまった。彼が将棋をしているのを後ろで見ていると眠くなってきた。さすがにここ2日ほどまともに寝てないからなあ。失礼して寝室に上がるのである。

起きてくると、もうサッカーは始まっていた。カミさんは息子を実家に預けに行くという。彼は明日電車に乗れると言われているので、上機嫌で連れられていく。まあ、泣かれると困るんだけどね。

TVを見てると、アナウンサーがアメリカの選手の名前を「マッカーΘィー」と発音している。何度か「マッカーシー」と言ってしまっていたので、意識的にああ発音してたんだろうな。放送局の日本語の発音に対する考え方も変わってきたものである。しかし、試合の方はどうも見ていて安心感がない。前半戦、点を取ってからもハラハラしながら見ている。相手もそれほど強そうには見えないんだがなあ。それに、どうも中田の調子が悪そうだ。なんか、シュートも押さえが利いてない感じだし。後半に入って各選手も足にボールがついてきた、と思ってたんだが、ボールを持った相手をちゃんとマークできないようになってきた。危ないんじゃないかと思ってたら、あらー、取られちゃったよ。これは負けパターンだぞ…とか思ってたら、得点! 凄い! 一人で取っちまったよ。アレをノートラップですか。凄い反応だ。リードして何とか局面が落ち着いてきたかなと思ったのだが…がああ、あそこで倒しちゃイカンじゃないか。あの場面は押す必要なんて無いだろ。けっきょくPKで同点である。そして延長。もう、前に出ていけない。疲れてるのね。あれじゃ点は取れないな。PK戦に持ち込んで、運を天に任せるしかないか。敵のディフェンスもそうとう疲れてるようなんだが。そしてPK戦にはなったが、こうなるともう運だよなあ。あんまりサッカーの能力とは関係ないような気がする。そして、あの結果ですか。まあ、PKの失敗は仕方ないです。目一杯でしたね。樽崎が万全ならばもう少し違う結果だったかも、とは思うんだけどね。あのファウルが全てだったな。あー、声が枯れちまったぜ。思わず声を上げちゃうんだもんなあ。あの時間帯は、日本中から声が上がってたんじゃないだろうか。

みんなでテレビを見ていたら遅くなってしまった。エマノンが職場近くの書店で売り切れてしまっていたようで見つからなかったため、今日は外食して帰りに本屋に寄ってもらうことにする。先日のラーメン屋をカミさんが気に入ったようなので、そこに行く。誰もニンニクラーメンを注文しなかったので、ラーメンにニンニクを入れられなかった。それでスープがかなり重い。家に帰ってもちょっと胃が苦しかった。そして帰りの車の中でカミさんに「もう本屋、閉まってるわよ」と言われてそのまま家に強制送還されてしまったのだった。

ネットに繋いで占いの結果を読み上げている。木根さんが「●●座の運勢は?」と訊くとカミさんは、「これ、誕生日登録してるから…デタラメだけど」と言った。はあ? それを聞いて私たち二人は、しばらく開いた口がふさがらなかったのだった。デタラメの誕生日で出てくる占いに何の意味があるのでしょうか。まあ、占い自体がそういうものだといえないこともないんだけどね。ああ、こんなん連れてやってまんねん。



9月24日(日)
今日は昼過ぎまで寝ていた。息子は実家、カミさんはイベントなのである。一人でずっと寝ていられるというのは久しぶりである。などと言いながらも、昨夜(というより今朝)は5時半まで起きていたんだが。居間に下りてパソコンを開くと、女子マラソンで高橋尚子さんが優勝したというニュースが目に入ってくる。ありゃりゃ、もう終わってたのか。しかし前にも書いたが、こういう競技で前評判通りに優勝してのけるというのは大変なことでございます。ま、シモンに負けなくて良かった。日本の選手に敵意むき出しでイヤな感じだったからな。日本選手が要注意という評価は正しかったようなんですけどね。

今日は一人なので、テレビでオリンピックの競技を見ながら通信して一日を過ごす。だが一人だからといって、いつもと別段変わったこともできないのがツラいところである。

ニュースのサイトを廻っていると、日本の首相が韓国の大統領に無礼な発言をしたという記事が載っていた。それはないだろう。気を遣って言ったつもりかもしれないが、そんなこと言われると相手は怒るぞ。なんで、こういう奴が日本の「顔」なんだ? 私は情けない。

カミさんと木根尚子さんは、今日は宮本春日さんと外食してくると言っていたのだが振られたようだ。そのまま帰って来るという。やはり女の友情よりもオトコの方が強いのだな(勝手にそうと決めるんじゃない!)。

家に帰るとカミさんは車で息子を迎えに行った。けっこう時間がかかっている。実家で夕食を食わしていたらしい。息子は帰ってくると、さっそくPCを触りたがる。「でんしゃ、つながってる?(インターネットに繋がっていて電車のホームページが見れますか)」と訊いてから、将棋かネットサーフィンをするのがお決まりのパターンである。将棋を指しているのを見ていると「あとで、きょーで、とる(端の歩を突いて取られても香車で取り返せる)」と言いながら端の歩を突っかけている。おお、「三手の読み」じゃないか。もう、そういう高度なことができるようになってるんだな。そう言いながらも、それ以外のときには香車が前にいくらでも進めることを判ってないようなので、条件反射のようなものなんだろうけどね。「このせんより、むこうにいったら、ときんになる」とか言いながらも、その意味を理解していないようだし。

夕食の用意ができたのでPCをいじるのを止めるように言うと、息子は「ねる」と言ってテーブルの下に潜り込んで横になってしまった。ふて寝か。座椅子の上で寝ろと言っても、床の上でいいと言う。しかし、食事が始まると「げんきになったよ」と言って這い出てきた。夕食はカミさんの実家で済ましてきたはずなのだが、またいろいろと両親が口の前に差し出すものをパクパク食べる。お腹はパンパンである。食後はまたPCを触り始める。そろそろ風呂に入れて寝かせねばならないのだが、カミさんは木根さんとの話に夢中でなかなかそういう雰囲気にならない。気がつくと23時を過ぎていた。カミさんは自分で息子を風呂に入れるつもりだったようだが、彼は父親と入るという。そして、寝るのも父親と一緒だと言っているようだ。かなり遅くなるぞ。明日は大丈夫か。



9月25日(月)
今日は8時に客先に行かねばならないのである。遅刻するわけにいかない。6時過ぎに目覚ましが鳴ったので目が覚めた。もう少し寝ようかな…と、悪魔の囁きが聞こえたが、「ホームページの更新をしなければ」と思い直して起き上がる。昨夜は息子と一緒に寝てしまったから更新できていないのだ。一緒に起きたカミさんは、私の朝食の用意をするとまた寝てしまった。昨夜も木根さんと遅くまで語り明かしていたのであろう。

今日は通勤中に「WONDER OF DREAM」(Harumi Tsuyuzaki)を聴いている。全曲英語ですか。耳障りはよいが、でもやはり強烈に印象に残る曲がない。まあ、そういう曲は何十枚に一曲しかないんだけどね。しかし、コンビニでマンガ雑誌を立ち読みしているときに今週ののクライマックスシーンで「I TRIED」が流れていたのは盛り上がったね。そう、外界から侵入してきて認められるからこそ本物なのだ。

早く起きすぎたせいか、どうも調子が悪い。身体がフラフラする。自分の身体が自分のものではないようだ。帰る途中でも、舌がザラザラして唾液が出てくる。胃は痛くないんだがな。それに背中が痛い。風邪を引いてしまったかな。

今日は比較的早く退社できたので、おもいでエマノン梶尾真治:徳間デュアル文庫)を買うためにジュンク堂に寄る。しかし、気がつくとレジの前で手に持っていたのは鵺姫真話岩本隆雄:ソノラマ文庫)だった。前作が良かったからね。エマノンシリーズの単行本を図書館で借りて世間での評価ほど面白くなかったことも思い出したのだ。まあ、「おもいでエマノン」は次に寄った本屋で買ったんだけれども。

しかしこの徳間デュアル文庫というのはハルキ文庫が過去の名作を復刊して受けたので、モロにその路線ですな。これは良いことですね。「おもいでエマノン」なんて読みたかったけど、まったく手に入らなかったんだから。さらにどちらもSFの書き下ろしも出してくれそうなので、楽しみである(じ、時間が…)。

そういえば、電撃hpの最新号に秋山瑞人氏の作品が載っていた。しかも後編である。えーー、前編はいつ載ったんだああああぁ? この雑誌は気がつけばウォッチしてたつもりなんだがなあ。しかし後編だけ買うわけにはいかないし、文庫になるのを待つしかないか。まあ、次は一度バックナンバーを漁ってみよう。

家に着いたのは22時頃だったのだが、玄関の前に立つと「おかえりー」という声が聞こえる。戸を開けると、パジャマを着た息子が下りてきた。まだ起きていたのか。私がうがいをしていると、「シンちゃん(仮名)、かばん、もってくれる」とか言っている。「それは『持って上がってあげる』やで」と言うと「もってあがってあげる」と言い直す。そして、私の鞄を持って階段を上り始めた。今までは鞄を引きずりながら上っていたのだが、今日は左腕に掛けて上っている。何段か上ったが、途中で「おもたい」と言って立ち止まってしまった。「もうあかんか」と言うと「うん」と応えたので私が持って上がる。彼は「ちょっと、あかんかったな」と言いながら上るのである。

私が食事をしていると、息子が四つん這いになってやってくる。私の横で停まると「ねこばすです。のってください」と言った。ほう、ごっこ遊びですか。本当にあの映画が好きなんだねえ。

木根さんは我が家で夕食を食べてから帰られたそうである。私は体調が悪いので、ビールを飲んで早く寝てしまうことにする。カミさんも自分で息子を寝かすつもりはないようである。食事を食べ終えて息子と一緒に寝室に入ったときには23時を過ぎていた。明日も辛いんじゃないかねえ。



9月26日(火)
だいぶ涼しくなってきた。いよいよ秋である。今年の夏は暑かったから、過ごしやすくなって嬉しい。そういえば先日カミさんに「天高く肥ゆる秋やね」とか言ったら、「天高く妻肥ゆる年がら年中!」と返されてしまった。うう、否定できない自分が哀しい。

今朝は6時半に目が覚めた。昨日も息子と一緒に寝てしまったので、起きて通信しなければならない。居間に下り、日記を書いて上げると7時半を過ぎていた。しかし妻子は起きてこない。仕方がないので独りでパンを焼いて食う。背広に着替えるために上がっていくとカミさんが目を覚ました。それで雨戸を開けると、息子も目をこすりながら身を起こしたのであった。今日はそれほど機嫌も悪くなさそうだ。

今日は通勤中に「心の鐘を叩いてくれ」(J-WALK)を聴いている。ヴェテランだけあって非常に手堅い作りだが…うーん。まあ、かなりパターンが固定してきてたようだから、新しい血を入れたのは正解でしょう。

昼休みに職場近くの本屋でアンネナプキンの社会史小野清美:宝島社文庫)を買った。興味本位です。すみません。いや、本としてはしっかりした内容ですよ。念のため。

今日は家に帰ったときには21時頃だったのだが、昨日のように家の中で動く気配がしない。居間に上がっても誰もいなかった。階上からかすかに息子の声が聞こえる。寝かせているんだな。これは上がらない方が良さそうだ、と思って2階で着替えていたのだが、階上から「とーちゃーん」と声が聞こえる。「はーい」と応えるとまた呼ぶ。これは上がらねばならないか。寝室の隣の部屋で電灯を点けると「あかるくなった」と息子の声が聞こえる。「いま、よる?」「もうすぐ、あさに、なるん?」とか母親に訊いている。大人しく寝ようとしているようなので、そのまま下りることにする。電灯を消すと、母親に「『おやすみ』言いや」と言われて「おやすみー」と復唱するのであった。



9月27日(水)
カミさんが「あ!」と言って起き上がったので目が覚めた。8時過ぎである。今朝は少し遅れて出社することにしているのだが、それでも8時には起きないといけなかったのだ。まあそれでも、ちゃんと朝食はとって家を出たんだけどね。

今日は通勤中に「DUETS」(Kiyomi Suzuki)を聴いている。鈴木聖美と海外のヴォーカリストとのデュエット集だが、聴いててちょっと辛い。声の伸びも「音圧」も、アドリブの入れ方も、まったくレベルが違う。思わず相手に対して「申し訳ない!」と謝りそうになってしまいましたよ、はい。でも、「これで鈴木聖美が居なけりゃ素晴らしいアルバムなのに」などと思われちゃイカンよねえ。

昼休みに職場近くの書店でぼくらは虚空に夜を視る上遠野浩平:徳間デュアル文庫)を買った。実はカミさんがブギーポップは笑わないを買っているのだがまだ読んでいなくて「読んで、良かったら勧めて」と依頼されてるのだ。他人を何だと思ってるんだ。そっちの方が本を読む時間は圧倒的に多いくせに。まあ、どうせ読むのならSF色が強い作品の方がいいからね。

今日、やっとの思いでブラッド・ミュージックグレッグ・ベア小川隆:ハヤカワ文庫)を読み終えた。名作だというので読み始めたのだが、あー、しんどかった。何でこんなに読み進むのが辛いのかと思ったら、10年以上前に出た本なんで文字が小さいんですな。最近のお子さま向けの文庫本に比べてページあたりの情報量が倍以上あるような感じである。そりゃ、重力が倍のところで運動してるように感じますわな。まあ、辛かったのはそれだけではないんですけどね。本当に面白ければ、どんなに小さい文字でも気にせずに読み進められますから。やっぱりこの人、SF的な発想やイメージはいいんだけど、話が面白くない。まあ、訳もいかにも翻訳調の文章で辛かったんだけれども。それに、最大の問題点は「これが起きてもこういうふうにはならんだろう」と思うところが多いのである。知能のある細胞を体内に入れたからといって、近視や肥満が治るとは思えないんだけれどねえ。他にもいくつかあったけど、ネタバレになるしいちいち覚えていられないので書かない。こういうところが出てくると、醒めちゃって話の中に入れないんだよな。あんまり騙し方が上手くないですね、この人。ホーガンみたいに、とは言わないけれど、もう少し上手く騙してほしいもんだ。まあ、作品世界の整合性よりもイメージやアイデア優先なんでしょうね。確かに新しい発想というのは出てくるんだけど。こういうのを「SFだ」と言って絶賛する人がいるのも理解できますが、ワタクシ的にはSF的な用語は多用されているにもかかわらずSFというよりはファンタジーに近いと思ってしまったんですね。

今日も早めに退社したので、家に着いたのは9時前であった。風呂場の電灯が点いている。妻子は入浴中なんだな。風呂から上がって息子は両親のどちらと寝るかを問われて、「かーちゃんと」と答える。ふーん、珍しいね。最近は保育所で別れるときに泣かれてるらしいし、母親大好きモードになっているのかな。まあ、私としては通信してから寝れるからいいんだけどね。

ついにbk1で本を買ってしまった。買い物カゴには入れたが、まだ購入手続きは済んでいなかったのだ。今月末で送料の無料期間が終わるらしいので駆け込み購入である。けっこうこういう人は多いんじゃないだろうか。だったら今頃bk1の配送部門は大忙しだろうな。



9月28日(木)
今朝、目が覚めたのは8時前であった。およよ、早く起きなければ。妻子はもう居間でパンを囓っている。急いでパンを腹に入れ、家を出る。今日は特に引っかかることもなくスムーズに会社に着いた。それでもギリギリなんだけどね。相変わらずエレベーターホールは混んでいる。みんな、先を争うようにしてエレベーターに乗り込む。大人数が一斉にドーッと入ってきたものだから、エレベーターが重量オーバーの警告音を発した。これは乗り方にもよるんだよね。そっと乗れば鳴らないのに。鳴り響くブザーに押されるようにして2〜3人が出ていったが、まだ鳴っている。一度鳴り出すと、規定重量よりかなり軽くしないと警告が解除されないのである。このあたりはセンサーをもう少し改良してもらいたいもんだね。ブザーは鳴り続けているが、いちばん後から乗ってきたにーちゃんは動かない。入り口のところにいた3〜4人のうち他の人間は出てしまったので、彼だけがドアの側に一人で立っている。他の人間はみんな「あんたが出るべきだろ!」と思っているんだろうが、気にもしていないようである。これは我慢比べだなと思っていたら、私の横にいたオジサンが怒号を発して出て行ったのだった。私が職場に入ったときにはチャイムが鳴り始めたところだった。あのまま我慢比べが続いていたら遅刻だったな。

今日は通勤中に「THANK YOU!」(Harumi Tsuyuzaki)を聴いている。ライヴアルバムである。最初はちょっと空回りしてるかなという感じだったのだが、だんだん調子が上がってくる。やはり大出力のエンジンを積んでいるとこういうもんなんだろうか。でも、私の理想からするとちょっと線が細いな。まだまだ成長の余地はあると思うのである。でも、ライヴアルバムなのに、最後にオマケで入っていたスタジオでピアノをバックに独唱していた曲の方が感動的だというのは困ったものである。

例の世紀の誤審だが、ドイエは「疑いようのない判定に抗議したのは横暴」とか言ってるらしい。こりゃまた日本人を刺激する発言ですな。フランスじゃ「弱いから負けた」という発言ばかりが大きく報道されてるらしい。そういう意味じゃないと思うんだが。ドイエに負けたというより自分に負けたという意味だと思うんだけどなあ。まあ、フランス人なんてそういうもんでしょう(偏見爆)。その調子じゃフランス製品の不買運動が…って、私ゃ核実験の頃からフランス製品は買わないようにしてるから同じだな。私が買う可能性があるフランス製品なんて、ミネラルウォーターくらいしか考えつかないけど。

野球でメダルが取れなくてセ・リーグに抗議が殺到してるらしいが、どうして負けてからそういうことするかね。やるなら代表を決める過程でやらなきゃダメでしょう。ああいう形でも勝てるかもしれないと思ってたのなら、それは甘いというもんです。

今日は昼休みに職場近くの書店で侵略者の平和 第1部」林譲治:ハルキ文庫)を買った。作者にはNiftyの会議室でお世話になったのだが、今まで書いておられたのは架空戦記だったので買えなかったのだ。部屋の容量は有限なもので。この方の非常にユニークな発想には何度も眼から鱗が落ちる体験をさせてもらったので、それがSFでどう発揮されるのか楽しみなのである。

昼休みに書店に行くために隣のビルの中を歩いていたら、ちょうどテレビで女子走り高跳びの予選をやっていた。太田陽子さんが跳ぶところだったのだが、思わず足を止めて見てしまう。やっぱり走り高跳び選手の肉体は美しい。最も選手の体型が好みの競技の一つだな。あの、高く跳ぶために無駄なものをそぎ落とした肉体。しかし、無意味に体重を落としているわけではない。跳ぶための筋肉はちゃんとついている。そして、バーをギリギリで越えるための柔軟な動き。素晴らしい。そういや、私ゃ佐藤恵さんもファンだったんだ。でも調べてたらこの人、中学のときには800Mを除く全種目で県ベスト10に入ったんだって。スゴイなあ、世の中にはこんな人もいるもんなんですね。

あと、私がファンだったスポーツ選手といえば、陣内貴美子さんですか。なんだか、マイナーな競技の選手ばかりだな(苦笑)。彼女もメジャーになっちゃったけど、10年以上前から好きだったんだ。「熊本出身でこの容姿なら理想的」とか思ってた記憶があるな(笑)。



9月29日(金)
今朝は目が覚めたときは8時半を過ぎていた。慌てて朝食を摂り、家を出る。何とか間に合いそうだ。しかし、駐輪場に自転車を停め、鞄を持ち上げたときに気がついた。「…あ、昨日借りたビデオ、持ってくるの忘れた」 今日中に返さねばならないのだが、もう引き返すわけにはいかない。明日は休みだし、だいいち1泊2日100円のビデオの延滞で300円も払うのはどう考えても不条理だ。家に帰ってから、また自転車で往復30分かけて返しに来るしかないか。ちょっと危険かもしれないが、息子を乗せてやれば喜ぶだろう。

ビクターからHDDとS-VHSのハイブリッドビデオレコーダが出るらしい。なんだか、これは買ってしまいそうな気がする。音声付1.5倍速再生ができるらしいからね(しかも録画中の番組を)。音声付きで速く観れる機能は私にとっては必須なのである。なんせ、時間が足りないもので。考えてみれば結婚前は毎年平均30万円近くはビデオ関係のハードウェアに注ぎ込んでいたのだが、結婚してからはほとんどビデオデッキは買っていなかったのだ。TVよりもネットワークに興味が移ったということもあるし、ビデオの機能が飽和してしまって購買意欲を湧かせるような目新しい機能が出てこなくなったこともある。

今日はカミさんが保育所の打合せに出るのである。子供は連れていかない方がいいというので、私が早く帰らねばならない。急いで帰る。家に着いたときには息子は食事を始めたところだった。カミさんは私の食事の用意をして入れ替わりに出てゆく。息子がいきなり「これ、かけすぎやな」と言った。見ると、のりたまの袋を指さしている。パッケージに描かれている絵で、ご飯の上に過剰と思えるほどのりたまがかけられていることを言っているのだ。言われてみれば確かにそうだねえ。メーカーとしては、これだけかけてくれた方が嬉しいんだろうけど。

息子に飯を食わせていたら、TVから「この消毒液、美味いんだぞ」という声が聞こえてきた。ギョッとして画面を見る。iモードのTVコマーシャルで「ここのショートケーキ、美味いんだぞ」と言っていたのだった。あー、びっくりした。

息子とパソコンをいじりながらオリンピックの放送を見る。400メートルリレーは頑張ったねえ。見ていて思わず手に汗を握ってしまったぜ。でも、1600メートルリレーは残念でしたな。スタートが悪かったんでダメかなと思ってたんですが、新聞を読むと3位の選手を追い越そうとしてアクシデントが起こったようですね。それはツラい。バトンを落とした選手は号泣しておりましたが…これまで費やしてきた努力を、4年間の努力を、仲間の分の努力を考えると…もう一生夢に見るでしょうなあ。私も運痴だったんで、集団から圧倒的に離されて走っている情けなさはわかります(え、そういう問題じゃない?)。まあ、何年か後に4人で集まって酒でも飲みながら「あのときは…」とか言いながら笑えるようになってほしいものですが…今はそういうこと、考えられないと思うけど。

今日、bk1から百光年ハネムーン梶尾真治:出版芸術社)が届いた。個人のアンソロジーである。ずっとこれが欲しかったんだ。目次を見ただけで、切なげな作品が並んでいる(日本語がヘン)。たぶん、もったいなくて読めないような気もするんだけれど。まあ、持っていていつでも読めるというだけでシアワセなのである。でも、読まないで死んだら後悔しそうだからなあ。

どうもここ数日、咳が出る。どうもアレルギーっぽい。妻子も咳をしている。屋根の修理のときに、妙な薬品を使ったんじゃないだろうな。まあ、寝室に埃があるのも事実なんだけれども。

カミさんが保育所から帰ってきて、駅のそばのレンタルビデオ屋まで車で連れていってくれた。有り難いことである。



9月30日(土)
昨日書いた梶尾先生の本、書名が間違っておりました。出張中だったので記憶で書いたもので。やっぱり、記憶を頼りにしちゃいけませんね。直しておきましたのでよろしく。

今朝は8時に起きた。通信していると息子も起きてきた。食パンとチーズを食わせる。9時を過ぎてもカミさんは起きてこない。そろそろ息子を保育所に送っていかねばならんのだがなあ。雨がけっこうな勢いで降っているので、自転車で行くのは大変なのである。起こしに行くと何とか起きてくれた。

息子を送っていったカミさんはなかなか帰ってこない。朝飯も食ってないはずなんだがなあ。かなり経って、マクドナルドのハンバーガーを買って帰ってきた。おいおい、私らが食べたパンは賞味期限を過ぎてたし、まだ残ってるんですけど。彼女は食べ終わるとヤオイ同人誌を持って寝室に昼寝に行くのはいつも通りである。

PageDownで落としてきた新聞記事をDVD-RAMにバックアップしていたら、長い時間をかけてコピーしたあげくにオーバーフローしてしまった。ハードディスク上で容量を調べてみると1GB程度しか占有していないのである。しかし、DVD-RAMは2.6GB近く容量があるのにすべて使用済になっている。いろいろ調べていたら、DVD-RAMをフォーマットするときのデフォルトがFAT16であることに気がついた。FAT16でフォーマットしていたら、こういう大容量の媒体は格納効率が悪いよな。もう一度フォーマットし直して再度バックアップするのは時間がかかるので、ドライブ コンバータを使ってファイルシステムを変換することにする。変換対象のドライブを指定して実行すると「変換する前にシステムを再起動する」というダイアログが出てきた。それは困る、と思ってキャンセルしようとしたら……ダイアログには「OK」ボタンしか無いではないか。馬鹿じゃないか、microsoft。こんなことを今まで提示しないで、しかも気づいたときには手遅れというのはどういうことだ。それに、このドライブはシステムが入ってるわけじゃないから再起動は必要ないと思うんだがなあ。仕方がないので、ドライブ コンバータを強制終了させる。しかし、次にThinkPadを起動しようとしたときにドライブ コンバータを実行しようとしたのであった。何なんだ、これは。

ドライブ コンバータは使い物にならないので、フォーマットし直してバックアップを最初からやり直すことにする。しかし、バックアップを開始すると…速いっ! こんなに速いとは。10倍とは言わないまでも、4〜5倍は速くなっているような感じである。ファイルシステムが違うだけで、何でこんなに違うんだ。今まで、DVD-ROMのアクセスが遅すぎるとは思ってたんだ。1つのファイルを書き込むために秒単位の時間がかかっていたりしたからなあ。

やっぱり家族で同時にインターネットできないのは不便なので、ルータを使えないかとか抜け道を探していたら、Windows上でプロキシサーバを構築できるフリーソフトを見つけた。ちょうどメビウスが余っているので、これをプロキシサーバにできるんじゃないだろうか。おあつらえ向きに、こいつはカードスロットが2つ付いている。これにLANカードを2枚挿して、片方をケーブルモデムに、もう片方を家庭内LANに繋ぐのである。そうすればCATVの回線に繋がっているのは契約通り1台だけだし、家庭内LAN内のマシンからはプロキシサーバに繋いでみんなインターネットが使えるようになる。しかも家庭内LANはインターネットから見えにくくなるので、外部からアタックされる可能性も圧倒的に低くなる。セキュリティ上も有効である。攻撃されるとしてもサーバーなので被害が小さくできるしね。さらに、このソフトはファイアウォール的な機能もあるようだ。そして、このサーバにキャノンのマルチパスを繋げば、家庭内LANに繋がったマシンからプリンタを共用できる。私はこれがやりたくてFAXとしては運用が難しいこの機械を買ったのだ。今はThinkPadを繋ぎっぱなしにできないので、FAXとしてしか使っていないからね。おお、なんだか理想の環境のように思えてきた。ひょっとするとNapsterICQが使えなくなるかもしれない(どういうプロトコルを使っているか知らないから)が、それくらいは甘受すべきでしょう。ICQなどは、セキュリティ上とても問題があるソフトだからね。まあ、さらにメビウスをファイルサーバとしても使えれば理想なんだが、カードスロットはふさがっているし、旧いマシンなのでUSBやFireWireも付いてないのでハードディスクが繋げないのだ。まあ、プロキシサーバは攻撃される可能性があるからファイルサーバとしては使わない方がいいだろうな。メビウスのベイに内蔵できるMOドライブも売っていたらしいんだが、さすがにもう売ってないだろうし。

雨が止んだので、私が息子を保育所に迎えに行く。カミさんにスーパーでモズクを買ってくるように頼まれた。まあ、遠回りだけど昨夜も今朝もお世話になったからね。私が保育所に着いたときには、息子は独りで泥の団子を作っていた。裸足である。他の子と遊んでいないところが自分と似ているようで、ちょっと辛い。泥団子は自分の下駄箱に入れているようだが、それはマズいんじゃないか。手と足を洗って連れて帰る。保育所の門を出て、息子を自転車に乗せているところでPHSがブルった。カミさんから電話である。「ついでに早売りのヤンマガ買ってきて」だそうである。おい、それはスーパーとは反対方向じゃないか。そういうことは保育所に行く前に言ってほしかったよ。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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