2001年 1月中旬の日記
▲1月11日(木)▼
今日からまた「祈りの海」(グレッグ・イーガン/山岸真:ハヤカワ文庫)を読んでいる。「百光年ダイアリー」を読み終えたが…凄いアクロバティックな論理の展開ですなあ。収縮する宇宙では時間が逆に流れていて、それを観測できたら…そこからこんな話をデッチ上げてしまうなんて…スゴすぎる。「誘拐」もスゴいっすねえ。ヴァーチャルな人格というのはすでに使い古されたテーマなんだが、それをさらに一ひねりしてある。この一ひねりができるかどうか、そこまで跳べるかどうかがSF作家としての資質というものでしょう。
今日は大阪の客先に行って、例のごとく22時過ぎまで仕事をした。家に帰ると翌日である。飯を食ってインターネットしていたのだが、もう眠くて眠くて仕方がない。今夜はカミさんが先に寝てしまった。カミさんがいなくなると、支えを失ったように引っくり返ってしまうのである。
▲1月12日(金)▼
今日も大阪の客先で22時近くまで仕事。今夜は早く帰れたほうなんだが、課長は夕方からの打合せが始まる前に「今日は8時に帰るぞ」といってたはずなんだがなあ。まあ、来週以降のスケジュールにいろいろとイチャモンをつけた私がイカンのだが(苦笑)。でも、そうしないと結局自分が苦しい思いをすることになるからね。
今日も通勤中に「祈りの海」を読んでいる。まずは「放浪者の軌道」を読んだ。コレもすごいですわね。宗教と思想のニュートン力学(意味がわからん? 読めばわかる)。読み始めたときは「へえ、こんな作品も描けるのか」などと思っていたのだが、読み終わってみるとやはりこの人の作品だったな。
続いて「ミトコンドリア・イヴ」……がーっ、こりゃ凄い。コレとアレを結びつけて、こういうことにしてしまうわけですか。トンデモなくアクロバティックな感じもするが、言われてみればあり得るかも、という気もする。絶妙である。こういう一見無茶なことを書いていても力ずくで納得させてしまう論理的腕力というのもSF作家に必要なものでありますな。そして最後の急展開は、読んでいて目眩がするほどでしたな。そうか、そういうことも考えられるよなあ。いま一般的に信じられている説には反するのだが、こっちの方が正しいんじゃないかと思ってしまった私だった。だってねえ、ああいうふうにきれいな結果が出るのは何となく胡散臭いというのは無意識のうちに感じていたようなんだな。
JR東日本が実演公開したIC定期券、『「改札をスイスイいけるカード」という意味で「スイカ」と名付けられた』そうですが……しーん……私ゃ、思わず全身の力が抜けてしまいましたぜ。さすがは「おはようとちぎ」のJR東日本だ。「ビバあいづ」のJR東日本だ。「E電」のJR東日本だ。我が家では、息子のために買ってきた特急電車の本を見ていて、「おはようとちぎ」や「ビバあいづ」のネーミングに呆れていたところなんだが、トドメを刺された格好だな。
▲1月13日(土)▼
今日も休日出勤なのである。昼一番から22時までぶっ続けで電話会議だった。途中で3度トイレ休憩が入っただけ。左腕が痺れた。けっきょく、フロアの戸締まりまでやることになるのである。
今日も「祈りの海」を読んでいる。「無限の暗殺者」を読み終えたが……うう、この世界は私の理解を超えている。あまりにもブッ飛び過ぎているので、描かれていることに全くリアリティを感じられないな。
家に帰ると、カミさんが電話をしていた。「木根さんが鉄コミを読んで泣きながら電話してきた」そうであるが、まさかつまらなくて泣いてるわけじゃないだろうな(おいおい)。そうだろう、アレは泣けるだろう。ぬふふふ、読んで泣くがよいぞ。
▲1月14日(日)▼
またコタツの中で寝てしまっていた。いかんなあ。8時前から起きだして通信を始める。9時過ぎに息子が起きてきた。自分で起きたので機嫌がよい。腹が減ってるらしい。「ちょっと待ってな」と言いながら日記を書いていたらカミさんも起きてきた。
カミさんは息子を連れて彼のズボンを買いに行くようである。先日彼が保育所でオシッコを漏らしたときに替えのズボンがなくて(1着も予備を持って行ってなかったんだろうか)他の子のズボンを借りて穿いていたらしいのだが、彼が穿いているときにそれが破れてしまったらしいんですな。だったら買って返さなきゃいけませんわな。
先日の日記で「小松先生の11月以降の動静が載っていないので不安だ」と書いたが、この件について、黒曜銀河さんからメールを頂いた。それによると、Web上で小松先生の日記が公開されているらしいのである。行ってみると、おお、本当だ。しかもずいぶん前からですねえ。これは知らなかったな。私のような人間でも先生の考えておられることの片鱗でもうかがえて興味深い。これを知らずに死んだら人生の楽しみを一つ損するところだった。ありがとうございます。
1月10日の日記が上がっているので、体調は悪そうですが御無事のようです。そこを見ていると、安心してついつい徳間web書店で「神への長い道」を買ってしまった。「表題作ほか、巨匠が描くハードな未来史五篇」とは書いてあるが、具体的に何が入っているかは書いてないんだな。これは書いておいた方がいいと思うぞ。ダウンロードしてみると「宇宙鉱山」「飢えた宇宙(そら)」「宇宙(そら)に嫁ぐ」「星殺し〈スター・キラー〉」「再会」「神への長い道」が入っていた。おお、「宇宙(そら)に嫁ぐ」が入っているのか。これは好きなんだよなあ。勢いがついて「さよならジュピター」まで買っちまった。1メガバイト以上のテキストで550円は安い。などと思ったら、今度は手が勝手に「飢えなかった男」をクリックしていた。まあ、いっかあ。これには「飢えなかった男」「出て行け!」「迷い子」「騒霊時代」「明烏」「高砂幻戯」「乗合船夢幻通路」「天神山縁糸苧環」が入っていた。ぐおおおおおおおお、あの名作「天神山縁糸苧環」が入っているではないかあああ。これはお買い得であった。……ああ、物欲の種は尽きまじ。
一人で通信しているとカミさんから電話がかかってくる。息子のチャイルドシートが小さくなってきたのでジュニアシートに買い換えるつもりでいたのだが、安く売っているので買ってもいいかということである。それは早く買った方がいいでしょう。今のチャイルドシートではもう彼の首がシートの上に出ているので、いざというときに彼の首を保護することができないのである。
不調の外付けハードディスクを再度初期化して内蔵ハードディスクの内容をコピーしてみる。先日System.iniのvxdの設定を変えたので、ひょっとしたらうまくいくかもしれないと思ってやってみるのである。まあ実は、トラブっているので昨年末からずっと売っ払うつもりでいたのだが、仕事が忙しくて日本橋に行く暇がないのである。例のトラブルはUSB関係のドライバを入れたために起こるようなので、それを直せばひょっとするとIEEE1394の方も良くなるのではないかと思ったのだ。USBとIEEE1394は別のものだが、OS的には共有している部分も多そうだからね。とにかく、苦し紛れだが最後の挑戦である。すると、何も起きずに書き込んでいるのである。ややっ、やはりアレが原因だったのか。しかし、本当にあれが原因だったら、一般ユーザーにはわからんですよ。いや、プロでもいきなり持ってこられたら困るよなあ。ときどき起動時にエラーが出るだけで、とりあえずは何の問題もなく動いてたりするんだから。
▲1月15日(月)▼
気がつくと15時であった。せっかく代休を取ったのに、今日も一日寝て過ごしてしまったか。今日くらいは運動でもしようと思っていたんだがなあ。今朝寝てから11時間、何も感じずに寝ていた。横でカミさんも寝ている。息子は保育所か。
夕食は外食。久しぶりにラーメンを食べに行く。とんこつラーメンなのでかなり脂肪は多そうだが、まあたまにはいいだろう(爆笑)。ここのラーメンは定期的に食べに行きたくなるんだよな。いつも息子には我々の分を分けてやるのだが、今日は彼のために小盛を取って食べさせる。しばらくすると息子が食べるのを嫌がりだした。何だか身をよじっている。「オシッコか?」と訊くと否定する。ウンチらしい。「…でた」とか言ってベソをかく。おいおい、出す前に言えよ。母親に連れられてトイレに駆けてゆく。着替えは持ってきてないはずなんだがなあ。けっきょく、お尻にティッシュを当ててきたそうである。
例によって食後は隣の古本屋に入る。息子は本の山から昆虫の絵本を取り出してきて自分で読んでいる。ページをめくるたびにこれは何だとか訊いてくるが、それでも楽になったものである。ただ、ヨダレを本に落としちゃいけないぞ。彼はラーメン屋でもらった糸付きの飴玉を舐めているのだ。
息子は、今日は風呂に入らないとか言っている。ウンチを漏らしたから風呂には入ったほうがいいと思うんだがなあ。しかし母親が体を拭いてやっているときになって「おしり、かい」「ふろ、はいる」と言い出した。「自分の都合で引っ張り回すな!」と母親に怒鳴られるのである。彼は風呂に行くに行けず、冷え切った廊下で全裸で泣きわめく。ああもう、早く風呂に入りなさい。
今夜は私が息子を寝かせる。眠ってしばらくすると、息子が起き上がったので目が覚めた。尿意を催したらしい。寝室を出て行くのについていく。彼は寝室の前で用を足そうとする素振りを見せるが、いまは寝室の前にオマルはないんだぞ。彼はひんひん言いながら階段を下りる。「おしっこ、でる」とか言っている。何とかトイレに入ってオシッコをするが、ちょっと漏らしてしまったようだ。居間に入って母親にパンツを替えてもらう。かなり眠いようである。私が負ぶって寝室まで上がることにする。自分でオシッコを自覚して起きたからね。背負ってしばらく歩いたところで、彼は私の肩に頭を乗せてきた。んん、頼られている感じがして何だか嬉しい。寝室に入り、彼の掛け布団をめくって寝かせる場所を確保しようと、とりあえず私の布団の上に横たえたら彼はそのまま睡眠の体勢に入ってしまった。「さむい」とか言っている。そうか、だったらこのまま一緒に寝ようかね。
今夜、カミさんは鉄コミを読むそうである。予想通り木根さんには受けた(らしい)けど、カミさんみたいに猫な人にはあんまり受けないかもしれないな。
▲1月16日(火)▼
一度、2時ごろに目が覚めた。やはり息子と寝ていると彼がよく動くし、潰してはいけない(笑)というのがあるので眠りが浅くなる。起きて居間に下りてゆく。カミさんが鉄コミを読んでいるので様子を知りたいのである。木根さんにも猛烈プッシュされたようなんだな。訊くと、「感動したけど、泣くほどのことはなかった」そうである。まあ、猫な人にとってはそんなもんでしょうかね。それでも秋山瑞人氏の表現力には感じるものがあったようである。「完成度は『猫の地球儀』の方が高い」とか言っていたが。
「だんなさん、これ読んで犬を飼いたいとか思わなかった?」
「…飼っても、幸せにしてやれないから飼わない。オタクな子供なら、まだ幸せにしてやれると思うんだけどね」
まあ、この後世界の情勢が激変して「こんな世界に生まれさせて悪かった」と謝らねばならないことにならないとも限らないんだけれども。
今日は朝から東京に行かねばならない。昨日、新幹線の予約をし損ねたので、のぞみが予約できない場合に備えて今朝は4時半に起きねばならないのだ。あと2時間しか寝れないので、どうするかカミさんと悩むが、けっきょく2人とも寝ることにしたのであった。
今日も移動中に「祈りの海」を読む。まず「イェユーカ」を読み終えたが…重い話ですなあ。まあ設定はSFでも、私にはあまりSFではなかったんだが。続く「祈りの海」だが、私みたいに「宗教なんてどうでもいい」というふうに育ってしまった人間にはどーでもいい作品でしたな。異性人の宗教の描写が退屈で退屈で仕方がない。もっと短くしてくれよー、などと思いながら読んでいたのだった。これで「祈りの海」は読了だが、全体としてはすばらしい作品集でしたね。これは「買い」です。
新大阪を出てしばらくすると、北側の窓に水滴がつきはじめた。走行中の新幹線の外側には水滴はつきにくいと思うから、結露かなあ。京都を過ぎたあたりから、窓の外は一面の雪景色である。オレンジ色の太陽が地平線上に顔を出して、朝焼けが雪を染める。なかなか美しい光景である。気がつくと北側の窓の水滴は結晶化しはじめていた。空いている席のところに行って触ってみたが、窓の内側には付いていない。外側なのか?と思ったが、いま考えると新幹線は2重窓だから、その内側かもしれない。しばらく本を読んで外を見ると富士山が見えていた。やっぱり大きい山だなあ。単体で存在するから、余計に大きく見えるんだな。
今夜は発注元でなかなか解放してもらえずに、20時過ぎまで打合せをやっていた。何とか20時35分ののぞみに乗れないかと急ぐが、新幹線の切符売り場に着いたときには20時31分であった。窓口には人が数人並んでいる。自動販売機で指定券を買おうとするが、5分以上先の切符しか売ってくれないのである。けっきょく、そののぞみには乗れなかったのであった。30分以上遅くなってしまうなあ。
帰りに「躁宇宙・箱宇宙」(梶尾真治:徳間文庫 1985)を読み始めた。どうもこれは読んだことがあるような気がする(苦笑)。まず「玲子の箱宇宙」であるが、イーガンの短編の後に読むと、かなり迫力不足だな。次の「即席ゴルフ上達法・ハードウェア編」は…いわゆるひとつのふつーの馬鹿SFですわな。続く「夢の閃光・刹那の夏」は、作者お得意のリリカル系ですが、キレが今ひとつ。続く「鏡の国の胎児」はなかなかホラーでしたな。続いて「一九六七空間」…やっぱり梶尾先生の時間モノはよろしゅうございますな。そして「ファース・オブ・フローズン・ピクルス」。いやこりゃなかなか楽しいっすねえ。次の「多重人格創世記」も何ということもないふつーの馬鹿SFだった。
名古屋駅のホームには雪が舞っていた。この調子で米原のあたりは大丈夫なんだろうかと思ったが、何とかそれほど遅れずに新大阪に着いた。しかし、大阪駅で環状線に乗ろうとすると、京橋行きしか無いのである。とりあえず京橋まで行き、寒風の吹き荒れるホームで待つ。しかし、次に来た電車も京橋止まりであった。何なんだ、いったい。運行間隔もかなり長くなっているというのに。
家に帰ると真夜中をはるかに過ぎている。妻子は寝ていた。息子にはオシッコをさせておいた方がいいだろうな。着替えに上がったついでにオマルを持って上がり、息子を抱き上げて寝室の前に連れて行く。しかし、彼のズボンを下ろすか下ろさないかのうちにオシッコが出始めた。パンツも床も濡れてしまったな。彼を自分の布団に寝かせ、替えのパンツを取りに再度階下に下りるのである。寝ている息子のパンツを履き替えさせようとするが、慣れてないのでなかなか上手くいかない。どこかの関節を外してしまうようなことはないだろうけどね。
パソコンを広げて何だかんだとやっていたら4時になってしまった。ほぼ24時間起きていたことになるか…馬鹿だなあ。
▲1月17日(水)▼
カミさんに起こされるが、寒い。寒くて寒くて布団の外に出るのに多大な決心を必要とする。起きて居間に入ってからも、身体が冷たく冷え切って温まらない。身体が弱っているからなあ。カミさんが息子のアレルギーの薬をもらいに小児科の医者に行くので彼を車で送っていくというので、ついでに駅まで送ってもらう。コレステロールを減らすには歩いたほうがいいのだが、その気力が無いのである。
息子は起きて私の顔を見ると「あした、ほいくしょ、やすみ?」とか言っている。「休みちゃうで」と言うとカミさんが「明日、お母さんがラピートに乗せてくれるの」と言った。へえ、再挑戦させてくれるんですか。ありがたいことだな。今度は気後れしちゃいけないぞ。
私が洗面所から出たときに、カミさんが息子のパンツを持って下りてきた。茶色く汚れている。母親がトイレを占拠していたのでウンチを漏らしてしまったそうな。ううむ、まだまだ自分の身体のコントロールは不自由なんだねえ。まあ、制御しすぎると便秘になってしまったりするんだけどね。
大阪駅で歩いていると「…は14時間遅れで到着しております…」というアナウンスが聞こえてきた。大雪で北陸の方の鉄道が止まっているというニュースは聞いていたが、そういうことになっていたわけですか。今の日本で半日以上も遅れることなんてあるんですね。乗ってた人は大変だっただろうなあ。自分の身に起こったら…などと想像するだに恐ろしい。
今日も「躁宇宙・箱宇宙」(梶尾真治:徳間文庫 1985)を読んでいる。通勤途中に「包茎牧場の決闘」を読み終えた。下ネタ馬鹿SFだが、体調が悪いせいか「祈りの海」を読んで要求レベルが上がっているせいかあまり楽しめない。チーズのネタではニヤリとさせてもらったんだが。
家に帰るとカミさんがビデオで「攻殻機動隊」を観ていた。「アヴァロン」の予告編を見てハマったらしい。今度の土曜日に観に行かないかと言われてしまった。さて、今の仕事の状況だと、どうなりますかねえ。
▲1月18日(木)▼
今日は普通に起きるが、やはり布団から出るのに強い意思を要する。息子は今日は祖母と一緒にラピートに乗りに行くので早起きしなくてもいいのだが、母親が起きると身を起こした。「寝ててええんやで」と言っても母親についていくのである。こういう日に限って起きるんだから。息子はラピートに乗るのをかなり楽しみにしているようである。私の顔を見ると「きょう、らぴーとに、のるねん」とか言っている。「ちゃんと乗れよ」と言うと「はい!」と応える。今回はビビらないようにしてくれよ。
昨日から「ラッキー・カード」(草上仁:ハヤカワ文庫 1990)を読んでいる。まず「夜を明るく」を読み終えたが、ふつーのSFですね。いまこのネタだと、ちょっとツライかもしれない。続く「セルメック」も疲れているせいか、あまり楽しめない。いや、やっぱり「祈りの海」を読んで要求レベルが上がっているせいのような気がする。よい作品を読むのも善し悪しだな。
今夜も大阪の客先で22時過ぎまで仕事である。昼休みに立ち寄ったコンビニで週刊モーニングに『ΠΛΑΝΗΤΕΣ(プラネテス)』(幸村誠)が載っているのを見つけたので帰りに家の近くの本屋で買おうと思っていたのだが、ボロボロのが1冊しか残っていなかった。明日、職場近くの同じチェーンの本屋で買うことにするか。
家に帰るとさすがに息子はもう寝ていた。着替えに上がるついでにオシッコをさせようとすると、すでに彼の下半身はしとどに濡れていた。寝てからそれほど時間は経っていないはずなんだが。カミさんに聞くと、祖母にもらった缶ジュースを飲んだせいじゃないかということであった。彼は父親用にグレープフルーツの缶を残してくれているそうだ。ありがたいことである。今日、息子はついにラピートに乗ったそうである。よかったね。
家に帰ってPC系のサイトを見るとモバイル関係のニュースが大量に上がっていて驚いたが、Java対応の携帯電話が発売されたせいなのね。朝日新聞には「ゲーム携帯」とか書いてあるが、ゲーム以上のことができる無限の可能性があると思うんだけどなあ。「ゲーム携帯」と括ってしまうのは、あまりに見識が無いと思うんだが。
▲1月19日(金)▼
階上で妻子が起きる気配で目が覚めた。ああ、また居間で寝ちまったか。巡回の途中で気を失ったから、日記も書けていない。メールをチェックすると…ああ、仕事のメールが来てるよ。カミさんに何を食うか訊かれてジャムトーストと応えてから気がついた。もう家を出るべき時刻じゃないか。けっきょく、用意してもらった飯も食わずに家を飛び出すのである。
今日も通勤中に「ラッキー・カード」を読んでいる。往きに「割れた甲冑」を読み終えた。これは面白かったっすね。ただ、こういう状況になった経緯については納得いかない点もあるのである。いきなり、こううまくスッポリとはまるはずはないと思うんだけどねえ。続く「牛乳屋」もなかなか面白かったが、もう少し巧く落とせなかったかなあ。
今日は忘れずに昼休みに職場近くの本屋で週刊モーニングを買ってきた。カミさんはまだ読んでなかったようで、喜んでいただけたようである。よかったよかった。
今日も22時まで仕事。家まで1時間半かかるから、家に着くともう真夜中である。今夜も息子はパンツとズボンを濡らしていた。ううむ、オネショはしないようになったと思ってたんだがなあ。まあ、子供の成長というのは「三歩進んで二歩下がる」だからね。
▲1月20日(土)▼
今日も休日出勤である。しかし、しんどい。「遅くなってもいいならシンジ(仮名)を送ってから行ってあげるわよ」とカミさんに言われて、ついフラフラと車に乗ってしまう。息子を保育所に引き渡したら…あらー、もう仕事場に着いているべき時間だわ。カミさんにお願いして職場まで送ってもらうことにする。ありがたいことである。電車で行くと一度大阪に出なければならないので1時間半かかるが、車だと数十分で行けるはずだ。しかし、途中で私が道の指示を間違ってしまった。Uターンして元の道に復帰しようとするが、なかなかルートが見つからない。慣れない道なのでカミさんもかなり動揺している様子である。こういうときに事故が起きがちなんだ。気が気ではない。雪までちらついてきた。私が安心できる情報を提供できればいいのだが、ふだん車に乗っていないので、そのへんの勘というのが働かない。辛いことである。まあ、結果的には何とか仕事場に着いたからいいのだが。
カミさんは帰りにもうまく帰れなかったようである。川が2つと鉄道2本が密集しているところを横切らないといけないからねえ。橋とか踏切の場所がバラバラなんである。何とかならないものなんだろうか。「もうあそこに行くの、イヤ」と言われてしまったのだった。
往きに自転車を使わなかったので近鉄奈良線で帰る。鶴橋駅前の本屋で「侵略者の平和 第3部 融合」(林譲治:ハルキ文庫)を買った。これで完結ですか。どうなるのか気になる点がいくつかあるのである。
今日も「ラッキー・カード」を読んでいる。帰りに「ラッキー・カード」を読み終えた。これは面白かったっすね。「ラッキー・カード」ってのはそういう意味でしたか。何でわざわざそういうことをするのかよくわからんが(笑)、それによって起こることは面白い。まあ、それでいいんじゃないでしょうか。
家に帰ると妻子は寝ていた。さて、メシの用意をせねば…などと思いながらコタツに入って休んでいると…
狼谷辰之 | 新書館*ウィングス文庫 |
対なる者の誓い |
¥620+税 | ISBN4-403-54021-X |
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