2001年 4月上旬の日記
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4月1日(日)
今朝は9時に目が覚めた。カミさんはいない。今日は東京でイヴェントだからな。5時起きとか言っていたが、こういうときには絶対に寝坊はしない人だ。一人で通信をしていると、9時半になって階上で扉を開ける音がする。こんなに早く起きなくてもいいのに…などと思っていると息子はトイレに入ったようである。そのまままた寝てくれればいいのだが、と思っていたが、彼は居間に入ってきた。「寝ててもええで」と言うが、このまま起きるらしい。

しばらくは私はパソコン、息子は昨日プレゼントされたオモチャで遊んでいる。そのうちに彼は「るぱん、みたい」と言いだした。うーん、どうしようかなあ。テープがどこにあるか知らないしな。一緒に買い物に行くことにしようか。そう言うと彼はあっさり同意する。拍子抜けするくらいである。彼を自転車に乗せて走りだすと、あちこちで花が咲いているのが見える。空気は冷たいけど、もう春だねえ。ゆっくりと、花を見ながら走るのである。「花が咲いてるな」「そうやなー」などと言いながらスーパーに向かう。

いつもとは反対方向にあるスーパーに行ったので、店に着くと彼は「なんで、ちがう、おみせ?」と訊く。ここはいつも野菜ジュースが安いからね。店に入るとC.C.グレープを見つけた。妻子が飲みたがっていたが、見つからなかったんだ。198円で値段も手軽なんで買って帰るか。

家に帰って父子それぞれで遊んでいると、カミさんから電話がかかってきた。イヴェントが早く終わったので予定より早い列車で帰ってくるそうである。食事をしてから迎えに行く予定だったのだが、合流してから食べることになる。息子に「新幹線に乗って母ちゃん迎えに行こか」と言うと、彼は信じられないように「しんかんせん、のって?」と訊く。そうだよ。すると彼はもう、即座にお出かけモードになってしまった。おいおい、ちょっと待ちなさい。

彼はずいぶん楽しみのようである。地下鉄に乗るのも楽しいし、何てったって新幹線に乗れるのである。乗り換え駅で階段を上るときにも両足でピョンピョン跳んで上っている。そんなに張り切ると後が大変そうだなあ。新大阪駅に着いても、ホームに上がるエスカLェーターに乗るために並んでいると、早く行こうと言って私の手を引っ張る。待ちきれないのか。そのまま階段を使って上ることになるのである。

カミさんの乗って列車が着くにはまだ時間があるので、京都まで迎えに行くことにする。自由席に乗ってシートに座ると彼は窓の外を行き来する列車を指差して「あ、ぜろけい!」「れーるすたーや!」「のぞみ!」と大変な興奮ぶりである。まあ、0系が見れたのは運が良かったね。

3人掛けの席に座ったので、このままだと新幹線の車庫が見えないな。動き出してからデッキまで行って、左側の扉の窓から見せてやるか。窓の位置が高いので抱き上げて見せてやる。「あっ、ななひゃっけいとひゃっけい!」などと言って、またまた大興奮なのである。

京都駅に着いて下りホームに上がり、カミさんが乗る予定の車両の停まるところに向かって歩いていると彼は「ここで、いい」と言って歩くのを嫌がりだした。ガス欠か。ここでは寒いので待合室に行こうと言っても歩くのを嫌がる。仕方がない。負ぶって歩くのである。待合室に入ると彼は、私の膝の上でグッタリしてしまった。目の前を新幹線の車両が次々に行き来しているというのに全く反応しない。これはかなり疲れてますねえ。

駅の表示パネルでカミさんが乗ってくる電車を探したのだが、我々が着いたときにはまだ表示されていなかった。そのため、私は何本先にどのホームに着くか分かってないのである。何本目かの列車がホームに入ってきた。これかな、と思ってウエストポーチからZAURUSを取り出す。息子が腹の上に乗っているから大変だ。電源を入れて記録してある内容を見ると…あ、これじゃないか。もう停まってるぞ。あわてて息子を起こし、手近な車両に飛び込む。喫煙車両は通りたくなかったのだが仕方がない。息子は母親と落ち合い、スナック菓子をもらってやっと元気になったのであった。まあ、この程度だと長続きしないとは思うんだけど。

新大阪駅に着いたので降りる。カミさんはついさっき「コート忘れないようにしなくちゃ」と言っていたのにもかかわらず、網棚の上に置いたまま歩いてゆく。コートを持って追いかけるのである。まあ、新大阪駅で回送になったから忘れても引き返せば間に合ったんだけどね。息子は帰りに御堂筋線の「ふるいでんしゃ」にも乗れて満足のようである。昨日も寝る前に「ぼく、ふるいでんしゃ、のりたい」とか言ってたからね。



4月2日(月)
4月になった。3月末で日本経済は破滅するという説もあったようだが、何とかまだ動いているようだ。パソコンを買い換えるのを我慢して良かったと胸をなで下ろすのである。円が暴落したらパソコンなんて買えなくなっちゃうからね。

今朝は6時に目が覚めた。もう少し寝た方がいいかも…とか思いながらも通信していると7時半になった。食事の用意を始めたが妻子が起きてくる気配がない。今日は年度の初めの日だから、早く会社に行くべきなのである。寝室に上がって行くと、ちょうど起きたところのようだった。

会社の最寄り駅で地下鉄を降りると、出口のところで『セサミン3000』というドリンクを配っていた。「ゴマ3000粒のチカラだめし」ですか。でも、健康に良いといわれる食品の特定の成分を抽出して大量に摂取するというのは、最近はあまり正解だとは思えないんだよな。「科学的」な方法ではあるのだけどね。漢方みたいに「理由は分からないけど、この組み合わせがいい」という行き方の方が正しい方向のような気がするようになってきているのである。世の中そんなに単純に割り切れるもんじゃない、と思うようになってきたというのは時代の気分なのか歳を取ったということなのか。

今日も通勤中に影が行くを読んでいる。帰りに「ごきげん目盛り」(アルフレッド・ベスター中村融)を読み終えたが、面白くない。発生する事件じたいに興味が持てないし、主人公の行動にも納得できない。そして何よりも語り手の視点を一定させないのが効果を上げていない。それがネタなんだけど、ね。

ついに塔矢名人佐為のネット対局が始まったようですね。ヒカルの碁は面白いなあ。将棋好きな私が見ても面白い。しかし、それにひきかえ月下の棋士といいといい、何で将棋マンガというのは「能書きの垂れ合い」になってしまうのだろう。将棋は言葉を使わずに指し手で会話するものだぞ。それを表現できないというのは、作家の表現力に問題があるとしか思えないんだが。絵で表現しづらい世界だというのはわかるが、それを表現するのがプロというものだろう。いやいや、そんな問題じゃない。対局者同士に言葉で闘わせようとした時点で根本的に間違っている。縁台将棋じゃないんだから。互いのモノローグで語らせりゃいいじゃないか。格闘マンガみたいに観戦者に語らせるのも手だし。

なんか、米中関係がヤバげですな。不況のときには戦争を…というのは、うがち過ぎか。でも、大統領アレだからなあ。

家に帰ると22時であった。今朝カミさんは息子を早く寝かせると言っていたのでさすがにもう寝ているだろう…と思っていたのだが、玄関を入るとドタドタと足音が聞こえる。まだ起きていたのか。疲れてないのかね。今夜は、カミさんが私の食事の用意をしてから息子を連れて寝室に上がってゆく。だが、しばらくして寝室の扉を開ける音が聞こえて何かが階段を下りてきた。あの歩き方は息子だな。彼は居間に入ってくると「め、かい。めぐすり、さして」と言った。アレルギーのせいか目が痒いので、医者から目薬をもらってきているのである。以前は目薬を注すのを嫌がっていたのだが、自分から注してほしいと言うようになったのか。膝の上に仰向けにして注してやる。目薬が入るまでは必死で目を閉じようとするのだが、入ると目を開け閉めして薬がゆきわたるようにしている。こういうところでも成長を感じるのである。そしてまた彼は寝室に上がっていったのだが、またまた一人で下りてくる。今度は「ぱんつとずぼん、ぬれた」と言っている。漏らしたのか。彼はパンツとズボンを穿き換えると上がっていったが、またまたまた「おしっこ」と言いながら下りてくる。眠れないのか、子供のくせに。



4月3日(火)
昨夜はカミさんが息子を寝かせてくれたのでネットサーフィンしていたら、例によってパソコンの前で気を失っていた。気がつくと3時である。風呂に入らなければ…とか思いながらも、血圧が絶望的に下がっているのでこのまま風呂に入ったら生命の危険を感じる。心臓が目覚めるまで、またしばらくパソコンをいじるのである。風呂から出てくるとカミさんはもう起きていた。そして水入らずで夫婦の時間を過ごすのである…とは言っても、二人きりで黙ってパソコンに向かっているだけなんだが。

今日は東京に出張である。昼からということにしたので朝5時起きということにはならない。しかも昨日ひかりを予約しようとしたら満席だということだったためのぞみを押さえたので、定時に出社するよりは遅く家を出れる。こういうふうにありたいものだねえ。

大阪駅のHeart Inで弁当を買って新大阪まで移動する。駅の構内でコンビニ弁当を買えるようになったのはありがたい。半分近い値段で買えるからね。駅弁の業者には大打撃だろうが。まあ、周囲を見回してもコンビニ弁当を食べている人は少ないんだけどね。やはり旅をするときにはそういうせせこましいことは考えないんだろうか。

往きの電車の中で影が行くの最後の「唾の樹」(ブライアン・W・オールディス中村融)を読み終えた。これは面白かったですね。エイリアン物だが、次に何が起こるのか期待しながら読み進めさせてくれる。物語というのはこうでなくっちゃ。

往きの新幹線では窓際の席に座っていたのだが、京都から通路側の席にオジサンが乗ってきた。そして彼が上着を脱いだ瞬間、息が詰まった。臭いである。香料の臭いである。甘ったるい臭いに、胃の内容物を吐き出しそうになる。しばらくすると慣れるかもしれないと淡い期待を抱いていたのだが、オッサンが身体を動かすたびに、安物の菓子と線香を混ぜたような臭いがムワッと押し寄せてくる。コレを東京までの2時間以上我慢しなければならないのか〜。助けてくれ〜

東京での作業が昼からだったので打合せが終わらない。予約していた帰りの列車の発車時刻を過ぎてしまった。これはもう、当日のひかりの自由席で帰るしかないんだな。遅いので乗れる列車も限られてくる。火曜日だから帰りは混んでいないと思うんだが。東京駅に着き、次のひかりが発車するホームに駆け上がると列車が入ってくるところだった。自由席禁煙の1号車まで走り、列の最後尾に並ぶ。何とか座れたのだった。大阪に着き、環状線から地下鉄に乗り換えるが、終電一つ前である。家に帰り着いたときにはすでに翌日になっていた。とうぜん息子は寝ているのであった。

家でニュースのサイトを巡回していると、「東海地方で震度5強の地震」というニュースが見つかった。いつでも最新のニュースが見れるというのがインターネットの素晴らしさである。しかし、危なかったな。もう3時間早かったら大変なことになるところだった。下手をすると脱線してた可能性もある。少なくとも新幹線が止まるのは確実だから、大阪に帰っても家に帰る電車が無い可能性が大きい。しかし、東海地方ですか。ちょっといや〜んな感じですな。あんまり東京方面には行かない方がいいんだろうけどねえ。

しかし眠い。新幹線の中ではほとんど寝ていたのだが、昨夜はあまり寝てないからなあ。パソコンの前で何度か気を失う。そのうちにカミさんは寝室に上がっていってしまった。そうするともう…



4月4日(水)
昨夜も居間で寝てしまっていた。妻子が起きてきたので目が覚める。息子は先日私がもらってきた『セサミン3000』がテーブルの上に置いてあるのを見て興味を惹かれているそうである。そこで、朝食後に家族で飲むことにした。で、感想だが…あんまり美味いもんじゃないっすね。クエン酸を大量にブチ込んで味を誤魔化しているのが見えちゃって、ちょっとねえ。カミさんも「スゴい味(>_<)」とか言っている。もう二度と飲む気はなさそうだ。息子も母親がそう言っているのを聞いて「すごいあじ」とか言っている。それでも平気で飲んでいるようである。「こんなの、のんだことない」とか言いながら、残りはぜんぶ彼が飲んだのであった。

今日も仕事を終えて家に着くと22時過ぎだったのだが、息子はまだ起きていた。ちょうど寝るところだったらしい。父親と寝たいとゴネたが、けっきょく母親に連れられて寝室に上がってゆくのである。カミさんによると、彼にC.C.グレープをどこで買ってきたか訊いたら、ちゃんと地名を言ったらしい。へえ、スゴいもんだな。まあでも、地下鉄の駅の近くだから言えたんだろうな。

カミさんが誕生日プレゼントにホームページを作ってほしいとか言っているのでいろいろと調べている。管理が鬱陶しいから自分では掲示板は作らないつもりなのでCGIはリサーチしていなかったのだが、彼女が作りたいと言っているので調べなきゃいけないな。まずはどこのサーバ上に作るかが問題だ。我が家が加入しているCATVのプロヴァイダは、専用のCGIしか置けないようである。たぶん気に入らないだろうな。@niftyなら自由にCGIが置けるらしい。私が開設した頃にはCGIが置けなかったんだけど。まあ、そういう時代じゃないですからね。しかし、調べてみるとカミさんの料金コースではホームページが開設できないのだった。カミさんと協議の末、とりあえずはCATVのサーバ上に作ることにする。

しかし眠い。やはり週初めに東京に日帰りというのはキツイな。もう何も考えられない。今日は居間で寝てはいけないという思いだけで寝室の布団に潜り込むのである。



4月5日(木)
今日も家に帰るのが遅かったし通勤中に読んでいる本は長編だからなかなか読み終わらないしで何も書くことがない。仕事からの帰りにモーニングを買ったことくらいか。



4月6日(金)
4月から日記のページの背景色を変えようかと思っていろいろといじっていたのだが、なんか、変わらないのである。変だなあと思っていたら、今年になってからの日記のファイルの記述がぜんぶ間違っていたのが発覚してしまった。ありゃー、コレは恥ずかしいことですな。会社で私が与えられてるマシンは未だにIE3だったりするのだが、それで見ると背景がグレイになってしまってまことに見苦しい限りである。家のマシンのIE5だと色が抜けてしまうから気がつかなかったんだな。「ずいぶん色が薄いな」とか思ってたりして…あー、恥ずい。HTMLの文法的に正しくないわけだから、他のブラウザだったらひょっとするともっと深刻な状況になっていた可能性もあるな。何だかなあ。テキストエディタでページを作ってると、こういうことがあるんだよなあ。

今日は、息子の自転車の空気が抜けていたので自転車屋さんに入れてもらいに行ったらしい。私の両親に買ってもらったのだが、年齢的に早すぎたので使っていなかったのである。ついでにサドルもギリギリまで上げてもらったそうだ。使わないうちに、もう彼には小さくなってしまっているらしい。もったいない事だなあ。近所には安心して走らせられる場所がないというのもあるよなあ。小さな路地まで車が走り回ってるし、空き地や学校の校庭は部外者立入禁止だし。まあ、最近の時勢を見ると仕方ないかとは思うんだが。それでも、子育てするのには難しい世の中になったもんだよな。自転車屋さんはその店で買ったわけではないので当初は迷惑そうだったらしいが、車体が息子にとっては小さくなっているのがわかると急に愛想がよくなったそうだ。買い換えが近いという判断か。帰りは息子に漕がせて帰ってきたらしいが、まだまだ危なっかしいようだ。路肩のほうが低いと、そっちの方に突っ込んでいってしまうらしい。途中で疲れちゃったらしいしね。ちょっと自転車に乗る練習をさせたほうがいいね。私にとっては、自転車というのは人類が発明した最高の乗り物なのである。燃料がいらないし、歩くよりも運転者が持っている力を効率よく発揮できる。はやく息子と一緒に自転車で遠出ができるようになりたいものである。

カミさんは私の夕食のために餃子を焼いてくれたのだが「お腹が空いたわ」とか言いながら私の横からパクパクつまみ食いをしている。見ると、半分以上が無くなってしまっていた。追加で焼くことになるのであった。そのうちに彼女はビールが飲みたいと言い出した。いまは冷蔵庫で冷やしてないらしいのだが。それでも昨年買った缶がまだ残っているのを持ってきて開け、私に差し出す。けっきょく二人で飲むことになるのである。ああ、こんなものを飲んでしまうと……



4月7日(土)
気がつくと居間で寝ていた。タオルケットが掛けられている。そうか、カミさんに眠らされてしまったのだな。しかし、昨年の夏に買ったビールがまだ残っているのに「もうこれだけしかない。これは早かったわね」とか言っているというのは、世間的に見るとかなり微笑ましいかもしれないな。まあ、家庭内のことを世間にあわせる必要なんてまったく感じていないのだが。

私の死体を見てカミさんは「寝室に行って寝てきたら」と言ってくれるが、私が起きて朝食を食べはじめたのを見ると、けっきょく私が息子を保育所に送って行くことになってしまった。息子は進級したので、連れて行く部屋が変わっているそうだ。着替えなどの荷物を置く場所の位置も変わってるらしいし。そうか、4月になったんだねえ。

保育所に着いて荷物を置くと彼は父親には目もくれずプラスチック製のキックボード(とは言わんのか?)でそこらへんを走り回りはじめた。まあ、寂しいと言ってメソメソしているよりは良い傾向だろう。しかし、今日はまた空気が粉っぽいな。花粉が盛大に飛んでるんだろうか。

夕食時にWOWOWで録画した小田和正 ライブ「ちょっと寒いけどみんなでSAME MOON!!」を観る。スゴいっすねえ。ちゃんと映像作品になってますねえ。で、やはり楽しみだったのはゲストの山本潤子さんとのジョイントである。何を演るのかと思ってたら…「歌を捧げて」ですか。何という渋い選曲。流石である。しかし、あれだけ分厚いコーラスがついていた原曲をどう料理するのかと思いながら聴いていたら…凄い。2声であれだけのことができるのか。もう、泣いてしまいそうである。鈴木さんと二人で演ってた頃のライヴも聴きたかったよな。そして…そして、「歌を捧げて」に2番があったのかぁ。この曲をはじめて聴いてから20年以上、ずっと好きだったのに、知らなかったのである。これが、今日の最大の収穫であった。まあ、それだけ私が薄々だということですな。息子は「さよなら」のサビを歌っている。すぐに覚えられるというのもヒット曲の条件だよな。そして、「YES-YES-YES」を演りますか。この曲はライヴでは不可能なんじゃないかと思ってたんだが。スタジオ録音のときにも最後に転調してからのサビを歌うときは体調を整えてそこだけを歌ってたはずだと思ってるんだな。それでも気合いで振り絞って出してましたが、やっぱり苦しそうでしたね。



4月8日(日)
今朝は6時に起きた。ThinkPadを起動するとScanDiskが走りはじめた。USBの外付けDVD-RAMドライブを繋ぐとシステムが終了しなくなってしまうので、昨日は強制的に電源を切ったのである。かなり時間がかかるので自分の部屋に行きMacで遊ぶ。PDドライヴが使えないのでNiftyログCD-RWにバックアップする。前回バックアップしてから更新されたファイルだけをバックアップするわけにいかないので、時間はかかるが仕方がない。

新聞社のサイトを見ているとこういうニュースを見つけた。やはり、線路に落ちて電車が来ても、車両の下に潜り込めば助かる可能性があるのか。まあ、体型にもよるんだろうけど(笑)。

今朝は10時前に息子が起きてきた。私がカミさんの借りてきたLove you closeをMDに録音していると彼は「いい、おうたやねー」とか言っている。たしかにいい曲だね。音楽の趣味が近いというのは素晴らしいことである。まあ、一緒に住んで育ってるんだから影響されちゃうのかな。ウチの弟妹も私と音楽の趣味は近いし。そういうのは「洗脳」というのかも。まあ、趣味が近い人間がいるとメリットも多いんだよな。好きなもので語り合って盛り上がれるし、良いものがアンテナに引っかかる範囲も拡がる。キミも早いこと良いものを見つけてきて教えてくれるようになってね。

昼過ぎになってカミさんが起きてきた。予定していた京×涼は5月には間に合わないとか言っている。枚数が増えすぎるんでじっくり書くことにしたそうである。「んじゃ、『文×涼』書くの?」と訊くと、何だか真剣に考えているようである。そして突然、彼女が言いだした。
「ねえ、リスペクトって、何?」
「『尊敬する』『敬意を払う』。アナタにあげたパソコンにも英和辞典、入れてあるでしょ」
「だって、カタカナで引いても出てこなかったもん」
私は、ひっくり返るしかないのである。もう言葉も出ない。英和辞典をカタカナで引くのか、アナタは。

カミさんが朝食を食べ終えた。息子を外に連れだした方がいいだろう。彼に「自転車に乗ってC.C.グレープ買いに行こか」と言うと、彼は即座に「うん、いく!」と応える。先日買ったのは、私が飲む前に妻子に飲まれてしまったのである。息子は自分の自転車に乗れるようになったので、サイクリングがマイブームになっているようである。先日C.C.グレープを買ったスーパーに行く途中は遊歩道になっていて、車が通れないようになっているのである。路上駐車もしてないので、ぶつかって傷をつける心配もない。ただし、そこまでにいくつか交通量の多い道路を横断しなければならないし、通る道じたいが車の交通量が多いのである。曲がりくねった路地なのにクラクション鳴らしながら突っ込んでくる車もいるからなあ。自分が注意しなくても他人が避けるべきだと思ってるというのは腹が立つよなあ。とっさに自分で危険を避けられない人間が通行しているかもしれないという可能性を考えるアタマも無いのであろう。息子の自転車に合わせて歩きながら周囲に気を配って、車が来たら道の隅に寄せる。まるで、子ギツネを巣穴の外に連れ出す父ギツネの気分である。

息子はカミさんから聞いていたよりも運転は上手い。彼女によると、道が傾いているとそっちの方に行ってしまうらしいが、ちゃんとハンドルを操作しているぞ。まだブレーキは使えないようだが。使い方を教えるのはどうすればいいかなあ。反射的に使えるようにならないといけないし。息子は車の進入防止のポールが立っているところも、スラロームして通り抜けている。へえ、すごいぞ。そう言ってやると「シンちゃん(仮名)、じょーず?」と言いながら走っているのである。

スーパーに着いたが、C.C.グレープは売っていなかった。息子と「残念やなあ」とか言いながら店内を巡回する。500gのプレーンヨーグルトが98円だったので2つ買ってしまった。パンも見切処分のものがあったので買う。息子に「のど、渇いてるか?」と訊くとうなずいたので、58円のペットボトル入りのジュースも買った。しかし、こんなに買って大丈夫かね。私はこれを手に持って息子の自転車に随伴して歩かねばならないのだが。まあ、まだそんなに速くないからいいか……と思ったのが甘かった。帰りはすんごく速いのである。走らなければ追いつかない。すげえ、これだけの時間でこんなに進歩するものなのか。それもまだ、補助輪の片方が歩道に乗り上げてしまうと後輪が浮いて空回りしてしまうのに対応できない。しばらく漕いで無駄だと判断すると、足で地面を蹴って進む方式に切り替えるのだが、平らなところになってもペダルを使わないのである。このあたりがまだまだ経験不足なんだな。家に帰ってきたが、玄関前に桜の花びらが散らばっている。もうそういう季節なんだねえ。

今夜も外食することになる。出がけに息子は母親から「車の中で『関東裸会』聴きたいやろ。これ、君のやで」と言われてMDのディスクを渡される。受け取った彼は「これ、シンちゃん(仮名)の?」と言って信じられない面持ちである。こういうものを「所有」できる、というのは彼の想像の範囲外だったようである。ソフトを媒体に記録するという意識はあるのかな? で、車の中で『関東裸会』を聴いたが、やはりあれはLァイヴの方が面白いね。そういう点では「作品」というよりは「演芸」なんだよな。

今日はカミさんの機嫌が悪い。息子に氷のような棘のある言葉を投げつけている。今日は昼過ぎまで寝てたし、息子を外に連れだしたのも私だから、それほど疲れてはいないはずなんだが。同人誌のせいなのかなあ。同人誌ごときで家庭内の雰囲気が悪くなるというのも困ったもんだが。息子も疲れているので母子関係はサイアクである。疲れている4歳児に大人と同じことを要求しても仕方ないと思うんだが。私が息子を寝かせた方がいいので歯を磨きに行くために階段を下りていると、トイレから息子が呼ぶ。「ひとりは、こわいー」とか言っている。かなり弱気になっているようである。抱きしめて「父ちゃん、歯、磨きに行くから、一緒に来るか?」と言っていると、階上から「早よ歯ぁ磨いて上がって来い!」という怒鳴り声が降ってくる。息子は怯えたように私の膝から降り、階段を上って行ってしまうのである。このまま母子二人きりにするといけないな。私もそのまま寝室に入る。口の中が気持ち悪いが仕方がない。息子は独りで座って号泣している。「あー、あー」と泣いているのである。

母親を部屋から出し、泣いている息子をしばらく布団の上で抱きしめていると落ち着いてきたようである。そこで一緒に布団に入って絵本を読み始める。彼は眠いようで、私が読んでいる途中でページをめくってゆく。そういうことをするんだったら、もう途中で止めて寝た方がいいと思うんだけどね。しかし彼は多少省略しても最後まで読まなければいけないと思っているらしい。読み終えると彼はすぐに自分の布団の上に移動して動かなくなってしまった。寝息を立てだしたら寝室を出ようと彼の気配を窺っていたのだが…



4月9日(月)
今朝は6時過ぎに目が覚めた。息子を寝かしてから歯を磨くつもりだったが、寝てしまったか。口の中が気持ち悪い。歯を磨かなきゃいけないな。ThinkPadのデータをHDにバックアップする処理も走らせてから寝るつもりだったんだが、起動する暇がなかったな。起きるとするか。もうちょっと寝た方がいいと思うんだがな。バックアップ処理を起動してから歯を磨き、途中で放り出してあったヴィデオの編集作業を行う。こういうことをやりだすと、もう寝られないな。カミさんに対抗するわけではないが、息子のためにヴィデオテープを作ってやることにする。ヒッパレで演っていた関東裸会KENYA with J-TRAPの「愛のMelody」、辺見えみりSMOOTH ACELove you closeをダビングしてやる。カミさんが「関東裸会」の振りを覚えたいとか言ってたしね。たぶん同じところを何度も再生するはずだから30分テープを使用する。

起きるべき時間になったので居間に上がっていき、ThinkPadの蓋を開けるとバックアップ処理が中断していた。バックアップ先のドライヴに異常があるとかいうメッセージが出ている。うう、このドライヴはこのバックアップソフトでしか更新していないはずなんだが。ScanDiskを走らせていると妻子が起きてきた。うう、中断しなきゃいけないか。息子は機嫌が悪い。昨日の疲れがまだ残っているのか。景気づけに彼のためのヴィデオを観せてやると元気になった。まあ、そういうもんだろうね。いつまで続くかはわからないけれど。カミさんが「この子のビデオ、どんどんマニアックになっていくわね」と言っている。息子の将来を案じているような口ぶりである。え? ふつう、好きなものを集めてゆくとそうなるのが当たり前なんじゃないの。

今週半ばまでに仕上げなければならない仕事があるので、今日も21時半まで仕事をしていた。家に帰ると23時である。さすがに息子は寝ていた。今日は保育所からの帰りに、母親が引っ張っていった彼の自転車に乗って帰ったらしい。カミさんも彼が速いのに驚いていたようだ。「幼児三日会わざれば刮目して見よ」というヤツかな。彼は明日の朝も「関東裸会」を見せてほしいと言っていたそうである。今日も帰ってきてから見たんじゃないかと訊いたら、そうだという。ううむ、よっぽど気に入ってるんだなあ。



4月10日(火)
昨夜もパソコンの前で気を失っていた。気がつくと5時過ぎである。ちょっと寒い。今からでも布団で寝たほうがいいだろう。寝室に上がって行くと息子が掛け布団を蹴飛ばして寝ていたので、私の布団の中に引っ張り込んで一緒に寝る。こういうときでもないと一緒に寝れないのである。気がつくと、息子がもぞもぞ動いている。どうやら起きるようだ。両親よりも先に起きるなんて、やはり関東裸会を見たいからなんだろうか。そういう意味では、朝起きれないというのは人生が楽しくないからなのかもしれないよなあ(自爆)。

今朝、電車から降りるときに隣にいたお姉さんが肩から掛けていた鞄の中身が丸見えであった。財布さえも露出している。ちょっと手を伸ばすだけで引き抜けるな。不用心なものである。まあ、こういうのがいることにより私の安全度が相対的に上がるから、いいか。帰りの電車の中では、演歌が流れているのが聞こえていた。どうやら、爺さんと言ってもいい年代のオッサンが耳に掛けているヘッドフォンから聞こえてきているらしい。耳が痛くならないのかね。そういう意味では、ヘッドフォンステレオに抵抗のない世代が耳が遠くなる年代になってくると、かなり迷惑なことになるかもしれないな。若いモンでも何を聴いてるのかわかっちゃうヤツが時々いるけど。

仕事からの帰りに家の近くの本屋で最終兵器彼女 4」高橋しん:Big spirits comics)を買った。コンビニで見つけたので本屋に売ってないかと探してたんだが見つからなかったんだな。この本屋は新刊が入荷するのが遅いのだ。こんなんで大丈夫なんだろうか。

今夜も遅い。家に帰るともう少しで翌日になるような時間である。今朝も息子に「はやく、かえって、きてね」と言われたのになあ、などと思いながら玄関に入る。すると、上の方から足音が聞こえてきた。カミさんが迎えに下りてくるなんて珍しいよな。何かのついでかな。でも、どこかで聞いたような足音だな……息子だ。まだ起きてたのか。
「まだ寝てなかったんか?」
「ひとりやから、さみしかったん」
「母ちゃんは?」
「おりていって、しもーたん」
そうか、寝る前に下りられてしまったのか。彼は私の鞄を持って階段を上ろうとしたが、重いのでバランスを崩して鞄を持った体勢のまま玄関の土間にごろんと落ちてしまった。腕を打ったらしい。「いたいー」とベソをかくのである。

息子は元気である。寝室で寝るのを嫌がってカミさんが座ってる横に座布団を敷いてその上で横になるが、すぐに起き上がってそこらへんを歩き始める。私が夕食を食べ終えてカミさんがシャーベットを持ってくると、私の膝の上に乗ってきて「ちょーらい」と言う。歯を磨いたんじゃないのか。しゃーないなあ。甘い親である。そして、私がThinkPadを広げると絵本を持ってきて読めと言う。しゃーないなあ、日記を書き終えるまでにはまだ間があるしなあ。けっきょく2冊読まされた。しかし、気がつくと彼はカミさんの横で寝息を立てていた。明日の朝は大変だろうなあ。1時過ぎになって、カミさんは私が寝るときに息子を連れて上がるように言いつけて寝室に上がって行った。しかし、明朝には親子二人で居間に倒れていそうで不安なんですけど…

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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