2001年 6月下旬の日記
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6月21日(木) 
目覚ましの音で目が覚めた。7時半である。しかし妻子は起きない。1人で居間に下りて日記を書く。あまり書けなかった。8時を過ぎても妻子は起きてこない。息子は何とか起き上がったが、カミさんは伸びたままである。息子と階段を下りながら「母ちゃん、起きてこーへんなあ」とか言っていたら、やっと起き上がった。雨は降っていないと思っていたのだが、外を見ると傘を差している人といない人が半々くらいである。駅まで自転車で行くかどうか最後まで迷ったのだが、けっきょくカミさんの「あと5分待ったら送ってってあげるわよ」という声に甘えて送って行ってもらうことになる。有り難いことである。

今日の職場への往路で宇宙消失グレッグ・イーガン:創元SF文庫)をやっと解説まで読み終えた。これは詐欺師の手口だよなあ(微笑)。いや、悪徳弁護士か。一つ認めると、それを前提としてトンデモナイ世界に連れて行かれてしまう。「確率を操作できるから可能性のあることは何でも起こせる」ってのは、なんぼ何でもヤリスギだと思うぞ。

今日は職場近くの書店で宇宙からオーロラは見えるの? 宇宙飛行士が答える380の質問」R.マイク・ミュレイン金子浩:ハヤカワ文庫)を買った。実際の宇宙での生活のことはよく知らないので、読んでみるとなかなかセンス・オヴ・ワンダーである。衛星軌道上では重量がほぼ無くなる(重力が無くなるわけではない)ということは知っていても、それが実際の生活にどういう影響をもたらすかというのは、私は薄々の一般人なのでよく知らないのである。

読売がイチローを中傷しているようだ。なんか、見苦しいねえ。今までは一流半の選手でも(いや、二流以下でも)読売にいるというだけでチヤホヤされていたのが、状況が変わってきて焦っているのがミエミエである。一度でも首位打者になってその難しさを知っている選手が言うならともかく(逆に、知らないから言えるんだろう)このレベルの選手が言うかね。この程度ではパリーグの球団にいたら鼻も引っかけてもらえませんぜ。



6月22日(金) 
今日は一昨日行った病院の眼科に行く。もし右目がちゃんと見えていない原因が脳にあるならば、もう一度MRIを撮られるのは避けたいからね(苦笑)。まあ、脳が原因だったらそれどころではないのだが。平衡感覚と視力が同時期に壊れてきているということは、脳が原因だということは十分に考えられるのだ。

かなりの人数が待っている。しかし、眼科の診察室の前の椅子に座って、結膜炎とか移らないだろうな。そういう意味では、視力の異常と眼の感染症は診療科を分けた方がいいんじゃないだろうか。

まずは視力を測られる。眼鏡のレンズ合わせまでされる。別に眼鏡を作りにきたわけじゃないんですけど。他の患者もされているみたいである。保険の点数稼ぎなんだろうか。そしてまた待たされるのである。

そして問診である。若い女医さんであった。医学部を出ているとはいえ、言葉遣いは若い女性である。状況をを説明されるときに「スっゴい」とか言われると、スっゴい違和感があるんですけど(苦笑)。けっきょく網膜を調べることになり、瞳孔を拡げる薬を投与される。半日くらい目が見えなくなるそうである。「車で来られてます?」と訊かれたので「自転車です」と応えると「じゃ、押して帰ってください」と言われてしまった。10分おきに目薬を点眼されるということで、また待たされるのである。

瞳孔が開いてくると、景色はだいたいわかるのだが細かい字などが乱れて読みにくくなる。それでも昔、火星のあった場所北野勇作:徳間デュアル文庫)を読み終えた。あんまり面白くなかったな。かめくんと同じ傾向の作品のように思われるが、「かめくん」ほどの深みが感じられない。

瞳孔が開いたところで再度診察である。視線を上向きから45度ずつずらしながら閃光を当てられる。そして「沁みますよ」と言って薬を点眼され、眼球にレンズを当てられる。そして強い光を当てられる。あのー、眩しくて苦しいんですけど。目をこじ開けて強い光を当てるだけでも拷問になるんじゃないかと思ったひとときであった。「中心部が傷んでますね」と言われる。「網膜ですか?」「そうですね」ということで、中心性網膜炎という診断であった。ストレスで起こることが多いということである。はははは。原因が周辺部の血管から漏れているのであればレーザー治療が有効だということだが、中心部だとレーザー治療はできないそうだ。もっと詳しく調べたいということで、造影剤を入れて調べたいという。またあの痛いのは嫌だなあ…「いいですか?」「は…はあ」ということで、またまた診察室の前で待たされる。

待っていると看護婦さんが薬とコップを紙持ってきた。造影剤で吐き気を催す人がいるので吐き気止めを飲むんだそうである。そんなに身体に悪そうなモノを血管に入れるんですか。続いて血圧と脈拍を測られる。やっぱりヤバい検査なんじゃないのか?

そして、いよいよ造影検査である。今回は造影剤を点滴しながら調べるようである。あの針を刺されたまま過ごすというのは止めてほしいなあ、と思ったが、針は看護婦さんの手によってスッと腕の肉の中に潜り込んだ。ホッとする。しかしそれからが苦行の始まりであった。また強い光を当てられて検査されるのだが、目を開けていられないのである。ムリヤリ眼をこじ開けられるが、眩しい。涙がボロボロ流れる。くしゃみが出そうになる。検査を中断してくしゃみをしようとするが、出ない。また中断してくしゃみ。そのうちに、さらに眼球の表面がヒリヒリしてきた。もう顔は涙と鼻水でグショグショである。意志の力ではどうにもならない。検査しながらドクターが看護婦さんに「中心部、きれいやね」とか言ってたから大丈夫なんだろう。だったら別の原因ということも考えられるのかな。最終的には中心性網膜炎と言われたんだが。

支払いを済ませ、病院を出ようとして思い直し、トイレで小用を足す。出てきた液体を見て笑ってしまった。真っ黄色なのである。それも半端な黄色さではない。蛍光ペンのインクのような色。点滴の傷跡に貼った脱脂綿が数カ所黄色く染まっていたのでそういう色なのかと思っていたのだが、こんなに濃いとは。これは、造影剤というより蛍光剤だな。こりゃホントに身体に悪そうだ。便器が真っ黄色に染まっている。これは、第一弾だけでも病院で出して正解だったな。

病院を出ると…うわ、眩しい。そうか、瞳孔が開いてるんだったな。曇りでよかったぜ。自転車には乗らないように言われているのだが、大まかな風景は見えているので自転車にまたがってゆっくり帰ることにする。早足で15分かかる道のりを自転車を押して歩く気はしない。

目がはっきり見えないのでは仕事にならない。家にいてもパソコンも使えない(笑)。昼から出社する予定だったのだが、休む旨電話をして寝ることにする。先にお昼寝モードに入ったカミさんの横で丸くなるのである。

気がつくと、息子が起こしにきていた。17時過ぎである。「父ちゃん、起きられへんわ」と言うが、彼は容赦がない。仕方がない。彼に腕を引っ張ってもらって起き上がるのである。頭が痛い。造影剤の副作用だろうか。寝ずに水分を大量に摂って早く排出するようにした方がよかったかなあ。でも、目が見えないんじゃ起きてても仕方ないからなあ。いざ眼を使わないで何かしようと思うと、何もすることがないのである。視覚というのは重要な感覚であるということを再認識するのであった。これが壊れると人生の意義に関わる。

何とか目は見えるようになっている。イチロー、ついに首位打者ですか。まだシーズン途中とはいえ、偉いもんですなあ。正直言って、ここまでやるとは思っていなかった。転がして脚で稼ぐヒットも、あれだけアメリカ人に受け入れられるとは思わなかったし。どちらかというと、新庄選手の方が技術的にはともかく性格的・体質的には向いていると思ってたんだがなあ。あの、昨年のメジャーとの試合で喜々として小細工抜きで「来た球を打って」いた姿を見ているとねえ。彼に関しては、だいたい予想通りの成績ですけど、早く怪我を治して頑張ってほしいものですね。



6月23日(土) 
昨日は昼寝をしていたのだが、今朝起きたのは7時過ぎだった。頭が痛い。やっぱり造影剤のせいだろうか。トイレに行くが、薄くなってはきたもののまだ尿が黄色い。後で確認してみたが、やはり精液も黄色かった(自爆)。

夕食は今日もカミさんのリクエストで例のラーメン屋である。以前は「月に一度は」とか言っていたような気がするが、最近はもっと頻度が増えているような気がする。やはり中毒化しつつあるのか。

眼の負担を軽くしようと眼鏡に電磁波防止用のフィルターを付けていたら、カミさんに「それ以上眼が悪くなりようがないでしょ」と言われてしまった。あのー、失明してないかぎり、常に悪化する可能性はあるんですけど。余計な心配をかけないように眼のことは黙っているせいであるが、ちょっと落ち込んでしまった。

今夜はカミさんが息子を寝かせてくれるようである。しかし彼女は息子が「もう、ねようよー」と言っているのにゴールデン洋画劇場の「アンタッチャブル」を観ながら「もうちょっとで終わるから、終わるまで待って」とか言っている。仕方がないので「父ちゃんと、先に上がっとくか?」と言って息子と一緒に寝室に上がる。本を2冊読まされたが、カミさんは上がってこない。しかし早く寝たいようなことを言っていたのに息子は元気だ。今夜も、なかなか寝てくれないのである。



6月24日(日) 
寒さで目が覚めた。昨夜はカミさんが上がってきたら交代するつもりだったので布団を被ってなかったのである。……やっぱり裏切られたか(憫笑)。歯も磨いてないので口の中はネトネトである。こうなるんだったら、バックアップも走らせてから寝たかったなあ…などと思いながら、布団を被って丸くなるのである。

今朝は息子より先にカミさんが起きてきた。珍しいことである。11時を過ぎても息子は起きてこない。彼女はパソコンを使いながら「こうなるんだったら、また寝るんだったわ」とか言っているのである。昼前になって息子が起きてきた。今日はカミさんが動物園に連れていってくれるそうである。私は先週に彼とベッタリつきあったので、今日は家でCDの整理をすることにする。

ということで、レンタルしてきてCD-RWにコピーしたまま放ってあったアルバムの整理をする。さすがにWindows2000だけあって、音楽を再生しながら他の作業をしていると突然音が出なくなって再起動するまでウンともスンとも言わないというようなことは起きない。OSとしては当たり前のことなんだが、こういうことで感心されるというところにMicrosoftのOSの脆弱性が現れている。とか言っていたら、CD2WAVを起動したら青画面が出て、リスタートしなければならなくなってしまった。やはり、脆弱である(大爆笑)。

まず「The Changing Same」(Ken Hirai)を聴くが……この、最初の曲は…これは、あの曲だ。3年前、客先に行く途中で入ったコンビニでかかっていて足が止まってしまった曲。探していたんだ、このゴスペルテイスト。こんなところで巡り逢えるとは。あのときはバックの女声ヴォーカルに惹かれたんだけどね(苦笑)。とりあえず、そのときに書いたものを引用しておこう。
足を止めさせる曲

1998年08月10日 00:23

それは、月曜日の朝だった。私はコンビニで雑誌を立ち読みしていた。そろそろ
店を出ないと遅刻するなぁ。しかし疲れた。本来なら休み明けのはずなんだが、
土曜日も日曜日も仕事だった。そういえば、先月から2日しか休んでない。

ふと、足が止まった。天井のスピーカーから声が聞こえてくる。男声ヴォーカルだ。
無伴奏。よく伸びている。声のうねりに、心に響くものを感じる。ちょっと聞いた
だけでも、自分の声をちゃんとコントロールできているのがわかる。

伴奏が始まった。なかなかいい感じだ。もう少し聴いていたい。足が動かない。

ゴスペルコーラスが重なってきた。日本語の曲でこういうことをやりますか……
でも、心のどこかで、こうなることを望んでいたような気がする。
女声のコーラス(というより、バックグラウンドヴォーカルだ)が切れ込んできた。
背筋がゾクゾクする。……いいぜ……そう、生きている実感。

…というわけで、こういう曲をご存じの方、いらっしゃいます?(爆)
(曲名がわからなければ歌詞は書けないしなぁ (^^;)ヒトコトダケデモ、ダメ?)
もうちょっとバックグラウンドヴォーカルの迫力があったような記憶があるんだが、これはシングルと同じヴァージョンなんだろうか。あのときも、リードヴォーカルがずいぶんファルセットを使うなあと思ってたんだ。それで最近平井堅がブレイクして彼の曲をよく聴くようになって、ひょっとしたら彼かもしれないと心のどこかで思っている部分もあったんだけどね。けど、このアルバム、この曲以外はあんまり…

そして「expansion」(Yuki Koyanagi)であるが、シングル曲以外は何度も聴きたいと思うような曲は少ない。まあ、アルバム全曲あのテンションだったらトンデモナイ名盤ができてしまいますわな。制作時間もかかるだろうし。

続いて「Soul Serenade」「FIVE KEYS」(THE GOSPELLERS)だが、ゴスペラーズは泥臭いねえ。この泥臭さが彼らの「味」なんだが、ちょっと今聴きたい気分ではない。

しかし、ハードディスクの容量が増えたのでバックアップ用のDVD-RAMディスクも大量に必要になるのに気がついた。うちのドライヴで書き込めるディスクは両面で5.2GBしか入らないから、52GBをバックアップしようとするとキッチリ詰め込んでも10枚必要だということになる。危険分散をするとなると2枚以上を交互に使うべきだから、その数倍か。それだけでも数万円かかるな。先日日本橋に行ったときに5枚まとめ買いしてきたのだが、それではとても足りない。大変だ。

妻子が帰ってきた。息子が玄関で「ぼく、たがめとげんごろう、みた!」と叫ぶ。そうか、動物園でも昆虫の展示はあるんだな。最近彼は昆虫に興味があるようなので今度自然史博物館とか箕面公園昆虫館に連れていってやろうかと思っていたのだが、必要ないかな。いや、昆虫はタガメやゲンゴロウだけではないし、昆虫を見て喜ぶということが証明された今、昆虫中心の展示があるところに行く必要性は高まっていると考えられるのではないだろうか。

妻子はそのままシャワーに入る。今日は暑かったからねえ。家の中にいても暑くてたまらない。息子は居間に上がってくると、裸のまま昆虫図鑑を取り上げて持ってこようとする。こらこら、服を着てからにしなさい。彼は急いで服を着ると、図鑑を持ってきて何を観たかを私に説明してくれる。知識の基準となるものがあるというのは良いことだね。

今日も外食である。昨日カミさんは寿司も食いたかったようだったので、今日は回転寿司を食いに行く。この店は安くて味が良く大人気なので18時前に行ったのだがかなり待たされた。すぐそこの高架を地下鉄が走っているので、電車が通るたびに息子を持ち上げて見せてやるのである。

妻子は疲れているようである。カミさんは機嫌が悪いし息子はゴロゴロしている。21時過ぎに「寝るか?」と訊くと息子は大人しくついてくる。しかし、今夜も寝室に入るとなかなか寝ない。4回くらいオシッコに起こされたのであった。元気なのなら、ということで俯せになって彼に背中を踏ませる。背中の上でなかなか上手くバランスをとっている。成長を感じるひとときである。



6月25日(月) 
何か、カミさんの怒っている声で目が覚めた。息子が彼女を起こそうとしているのに怒っているらしい。まだ5時である。雨戸を開けてあるので寝室内はもう明るくなっている。それで起きてしまったんだな。彼は怒られて横になりはしたが、その後も布団の上でゴロゴロしているようである。やはり母親が恋しいようで、向こうに転がっていこうとしているようである。おいおい、また怒られるぞ。7時前だが、起きるか。

今日から通勤中に夢魔異形コレクション:光文社文庫)を読んでいる。往きに飯野文彦氏「花林塔」を読み終えた。別に何ということもない話だったな。

今日は職場近くの書店でパソコン関係の雑誌を見ていると、SP2が付録のCD-ROMに収録してあるのを見つけた。Windows2000の雑誌のようである。Windows2000のことはよくわからないというのもマズいので基礎知識を仕入れるため買おうと思ったのだが、雑誌名の「Windows2000」の脇に小さく書いてある文字を見てやめた。「Windows2000 World」という誌名だったのだ。私はこの会社の雑誌、すなわちコンピュータ関係で「〜World」という名前の雑誌は買わないことにしているのである。Macユーザーはあの中傷事件を忘れてはいないのだ。自分がWindowsを使い始めても、いや、そうだからこそ、こういう会社の出している本を読んではいけないのである。

ということで、今日も早めに仕事を終えて、それ以外にWindows2000関係の雑誌はないかとジュンク堂に行く。しかし、無いのであった。やはり、Windows2000を使うようなユーザは自分で何とかしてしまうのかなあ。いや、でもLinux関係の雑誌は多かったぞ。まあ、SP2はWebから落とせばいいか。105MBあるといっても、空いているときに落とせば30分もかからないだろう。そして気がつくと千の王国百の城清原なつの:ハヤカワ文庫)を買っていた。しかし、水樹和佳(あえて「子」はつけず)に佐藤史生清原なつのですか。早川にはウチの弟妹と同じ文化の中で育ってきた人間がいると見た(笑)。

しかし、疲れた。職場からの帰路なんて、1時間ちょっと本屋を徘徊しただけなのに息も絶え絶えである。早くも夏バテかなあ。

カミさんが「キムチのイタリアンドレッシング和え」というのを買ってきていた。だいたいこういうのはハズレが多いのだが、とか思いながら食べてみると…げげげ、クスリ臭せえ! こりゃ、客の舌をナメてるな。まあ、美人になら舌を舐められても…(バキっ!)

ビル・ゲイツ、批判に対して『「どうすればウチが新機能を追加しても批判されずに済むのか。年間50億ドルの研究開発費を何に使えば納得してもらえるんだ?」と憤りをあらわに』と書いてあるが、新機能を追加する前に既存の機能の安定性を上げろとみんな言ってるのを知らないのか? まあ、知らないふりをしてるんだろうけど。そういうヤツだ。



6月26日(火) 
あー、蒸し暑い。そのせいか、嫌なニュースばかり目につく。Microsoftがまたライバルを攻撃しているらしい。うーむ、いかにも連中らしいやり口ですな。

生保の予定利率引き下げ「容認」…って、それって詐欺じゃないの? 「契約」という言葉の意味をわかってるんでしょうかね。「破たんを回避した方が、破たんより契約者の損失は少ない」って、そんなこと言ってるとけっきょく自分は痛い目を見ないで他人に損を押しつけるヤツが得をすることになっちまう。銀行に税金をつぎ込むのもそうだけど、損得の問題じゃないんだよ。モラルの問題だ。「泥棒は捕まえない方が税金がかからなくて得でしょ」と言ってるのと同じような気がするんだがなあ。

仕事を終え、家に着くと玄関が濡れている。エアコンをつけたか。まだ6月なんだがなあ。昨年はこういうことはなかったような記憶があるんだが。同時期の日記を読んでみてもそういう記述はないみたいだし。

今日も通勤中に夢魔を読んでいる。帰りに霜島ケイ氏「夢憑き」を読み終えた。これはまあまあ読ませてくれたが、好みの作品ではないな。

今日は家に帰るのが少し遅くなってしまった。それでカミさんが息子を寝かせてくれることになるが、日記を上げてそろそろ風呂に入ろうかと思っていると彼が寝室から一人で下りてきた。23時過ぎである。「せなかが、かいいの」とか言うので薬を塗ってやる。しかし彼は寝室に戻る気はないようである。そのへんでゴロゴロしている。ここででも寝かせなきゃいかんなあ。座布団を並べてその上に寝かせ、横に座椅子を倒して並んで横になってやる。顔を見合わせると彼はケラケラ笑う。何だか楽しそうである。普段と違うことをすると、何だか嬉しいんだよな。しばらくすると彼は上に行くのでついてきてくれと言った。んじゃ、一緒に寝ますか。



6月27日(水) 
今日も通勤中に夢魔を読んでいる。往きに新津きよみ氏「明日、見た夢」と安土萌氏「十三番目の薔薇」を読み終えた。「明日、見た夢」は読ませてくれましたが、これもオチがイマイチかな。好みのテーマじゃないし。まあ、本のテーマがこれだからなあ。「十三番目の薔薇」は何ということもない話だった。

今日は昼休みに職場近くの書店で看護婦だからできることII」宮子あずさ:集英社文庫)を買った。自分の経験のない仕事の話は面白いし、医療関係はいろんなことを知っておきたいから、こういう本を見るとつい買ってしまうのである。

今日もNiftyのサーバが落ちているようである。朝起きて自分のサイトを見ようとしても見えないし、職場に着いてからちょっと覗こうとしてもエラーになる。Niftyはもうダメかな。高価い金を取ってるくせに、無料サーバにも負けるんじゃないか。パソ通の会社はインターネット時代に対応できないという評価になってしまうぞ。



6月28日(木) 
今日も通勤中に夢魔を読んでいる。往きに奥田哲也氏「ドクター・レンフィールドの日記」と江坂遊氏「浮人形」を読み終えた。前者はあんまり印象に残らなかったが、「浮人形」はなかなか読ませてくれた。帰りに山田正紀氏「夢は破れて(あるリストラの記録より)」と田中哲弥氏「げろめさん」を読み終えたが…うー、げろげろ。どっちも凄いっすねえ。好んで読みたいタイプの作品ではないけれど。やはり山田正紀氏の表現力は凄い。文章に重みがある。「げろめさん」はいかにも夢の中という感じの不条理感を表現してますね。

駅からの帰路に野菜ジュースを買おうとスーパーに寄ったのだが、2リットルのミネラルウォーターが99円だったので4本買う。野菜ジュースも買ったので重い。ぜんぶで9kgか。

今日も少し遅くなってしまった。自転車を停めると家の中から息子が「おかえりー」と声をかけてくる。門の前に移動して鍵を探していると玄関の中で電灯が点いた。息子が下りてきたのだ。内側からガチャガチャと鍵を開けようとしている。まだ無理なようだ。

今日も家に帰るのが遅かったのでカミさんが息子を寝かせてくれる。私が夕食を食べ終わると二人は寝室に上がっていった。私はシャワーを浴びて上がってきて階上の様子を窺う。静かだなと思ったのだが、すぐにドンと音が響いてきた。やはり息子はまだ寝ていないらしい。これ以上寝るのが遅くなると、またカミさんが怒りだしてみんな不幸になる。私が上がって交代するべきですな。まだ、家では全くパソコンをいじってないんだが。



6月29日(金) 
ウチの妹の受賞作が主催者によってWebに上げられているのを発見した。あー驚いた。それにしてもGoogleは強力である。妹が知ったら怒りそうだからリンクはしない。Webで公開しているものは、どこからリンクされても文句は言えないと思ってはいるのだが、不肖の兄のこういう薄々なサイトとの「関係」が生じるということを嫌がられそうだ。私ゃ妹には嫌われてるからねえ。よっぽどリンクしてやろうとも思ったのだが、本名が載ってるからやっぱりマズいだろう。ここは私の本名を知ってる人しか見てないような気もするんだけどね。まあ、これで保存しておけるな。しかし、大賞賞金50万円ですか…(こらこら)

今朝は7時過ぎに目が覚めた。昨夜も以前よりは早く寝たはずなんだがなあ。妻子は扇風機の前で並んで寝ている。急いでWebを巡回し、日記を書く。こういうときにWebの更新チェッカーは便利である。すべての作業を終えて、昨日から更新したファイルをインターネットディスクにバックアップする。さすがに3.5MBも転送しようとすると遅い。秒あたり10KB程度しか出てないから6分くらいかかることになるか。

今日も通勤中に夢魔を読んでいる。往きに五代ゆう氏「どっぺる・げんげる」を読み終えた。これは良い話でございましたね。なかなかの表現力でございます。今回はいつもよりレベルが高いような気がする。今までのように「読んで時間を損した」と思うような作品はあんまりない。テーマが好みじゃないのは困ったもんだが。

うーん、何か凄そうですねえ。もう、そういう時代になってきてるのか。ゲームがその方向に行くのは必然なんだろうけど。

怖ろしいことである。しかも、いかにもMicrosoftがやりそうなことだ。それも、バグ付きで。やはりWindows XPは個人では使わない方が良さそうだな。Windows2000にしてヨカッタと思う今日この頃である。

今日は仕事を早く終えて本のアウトレット店で息子への土産に「身近な昆虫 ポケット図鑑」(日本昆虫協会編:主婦の友社)を買う。430種の昆虫の写真が1ページ1種類で載っているというのは幼児向けだろう。そこで、ハイブリッド新辞林が1,980円で売っているのを見つけた。本とCD-ROMでこの値段は安い。よっぽど買おうかと思ったのだが、EPWINGでハードディスクに入れている辞書と重複したらいけないと思いとどまる。家に帰って確認してみると、辞典館の中に含まれていた。内容も同じようである。買わなくてよかった。紙の辞書なんて、今の世の中、邪魔になるだけだからね。

家に帰ると、息子の送り迎え用の自転車がない。まだ帰ってないのか。息子が出迎えに下りてきたときに土産を渡したかったんだけどな。そういえば、今日は保育所でファイアストームがあるとか言ってたなあ。

息子は相変わらず電車の数を数えている。最初の車両を指さして「いーち…」と言っても自分の方を見てくれないので母親に「ねえねえ、『いち』ってしってる?」と訊く。彼女は「知ってるよ!」と言っているが、私は悩んでしまった。私なら即答できないぞ。それは「0とは何か?」と問われるのと同じくらい深遠な問いのような気がする。直感的には解ってるような気はするんだが。てなことを言うとカミさんに「何言ってんだか」と一蹴されてしまうのである。



6月30日(土) 
今日は6時に起きて通信を始める。5GBのPCカードが出るらしい。これを買えば、このマシンの寿命も少しは延びるだろう。ちょっと無理して高スペックのものを買ったので長持ちさせねばならないのである。

とか言ってたら…ああ〜、DELLのサイトで48GBのハードディスクが選択可能になっているぅ! しかも、DVD-ROMドライヴをCD-RWとのコンボドライヴにしても値段がウチのマシンより安い! こういうモノは時価とはいえ、ツラい。値段はともかく、ハードディスクの16GBはデカいなあ。

今日は先週の検査の結果を訊くために病院に行くのである。そこで、息子を保育所に連れていくのはカミさんにお願いする。家を出るときには雨が降っていなかったので自転車で出たのだが、出発するとすぐに大きな雨粒がボタッボタッと落ちてくる。「今日はついてないな。こんな日に検査結果を訊くのはイヤだなあ」とか思いながら走っていたのだが、なんとか本降りになる前に病院に着くことができた。

また待たされるだろうから20世紀SF 4 1970年代 接続された女」を持っていった。いま読んでいる夢魔を持って行きたかったのだが、分厚すぎてウエストポーチに入らない。まあ、「20世紀SF」もけっこう厚いのだが。でも「20世紀SF」の方が高価いんだよね。まずは「デス博士の島その他の物語」(ジーン・ウルフ伊藤典夫)と「変革のとき」(ジョアンナ・ラス小尾芙佐)を読んだが、何が面白いのかよくわからない。「アカシア種子文書の著者をめぐる考察ほか、『動物言語学会誌』からの抜粋」(アーシュラ・K・ル・グィン 安野玲 )はネタがなかなか面白かった。

まずは眼科である。今日も視力と眼圧を測られるが、その後に碁盤の目が描かれた紙を見せられて視野に歪みがないか訊かれる。やはり右目で見るとはっきり見えない領域があるのである。今日も眼底検査をしたいと言われるが、用事があるということで拒否する。もうちょっと患者に負担をかけない検査はできないのかね。

ドクターとの問診では先週の検査では血管に漏れているところは見つからなかったと聞かされる。けっきょく原因はよくわからないということのようである。ストレスを溜めないように気分を楽に…などと実現不可能なことを言われる。網膜に異常がないということで安心したような気もするが、よく考えると原因が脳にあるかもしれないということだからかえって悪いかもしれない。MRIの結果に対する不安が少し増したのである。

続いて耳鼻科でMRIの結果を聞く。異常はなかったようである。一過性のものであろうという診断であった。ホッとした。脳腫瘍でもできてたらどうしようかと思ってたんだ。手術してQOLが下がるようなら拒否して緩慢な死を選択することも検討しなければならないと考えていたのだ。まあ、放置して何年保つかにもよるのだが。息子が自分で物事を判断できるようになるまでは生き延びて教える責任があると思うからなあ。あと10年、せめて5年は生きなければ。

今夜はカミさんの実家の家族と一緒に外でお食事をするのである。家に帰って用事を済ませ、カミさんと一緒に息子を迎えに行く。時間がないのでそのまま会場に直行である。こういうときはだいたい心斎橋の豆腐料理屋になる。食事中に息子が便意を訴えたのでトイレに連れて行く。この店のトイレでは便座シート(便座と臀部が直接接触しないようにするために便座の上に置く紙)が備え付けてあったので便座の上に拡げて息子を座らせる。いつもと違うので彼は嬉しそうである。しかし、彼が用を足し終わってお尻を洗おうとして事件が起きた。シートの使用説明には中央部をU字型に切り取って水の中に垂らせば水を流したときに流れてゆくというふうに書いてあるのだが、そうしているとお尻を洗おうと水を出したときにそれが邪魔をしてしまうのである。気がつくとその辺がビショビショになっている。自分が座ってればすぐに気がつくのだろうが、息子を座らせているのでしばらく気がつかなかった。今まで問題は起きなかったのかなあ。いったいどういう考えでこういう組み合わせになっているんだろう。

往きは時間がなかったので心斎橋まで地下鉄を使ったのだが、帰りはお義母さんと難波まで歩く。途中で甘いものを食べる。この店は窓から例の有名なグリコの看板が見えるのである。息子はずっとそっちの方を見ている。しかし、グリコや雪印の看板って、ネオンサインの動きにすごくいろいろなパターンがあるのね。なるほど、こりゃ見てて飽きないわ。

駅からの帰りにカミさんが古本屋に寄るというので、ついでに薬屋で漢方薬を買う。ここしばらく、経済的な要因により漢方薬を飲んでいなかったのである。最近体調がすぐれないのはそのせいもあるかもしれないと思うのだ。カミさんの薦めにより養命酒も買う。薬酒が何種類かあったから効能を確認して選べば良かったかな。

電車を降りてから腹具合が悪かったのだが。家に帰って下痢をした。息子も下痢をしている。何が悪かったのだろう。カミさんは無事のようだから彼女が食べていないものというと…ペットボトル入りの人参ジュースかなあ。賞味期限内だということは確認しているのだが。台所の流しの下に入れていたので、ひょっとするとここしばらくの陽気で高温になって変質したのかもしれない。処分した方がいいかな。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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