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12月21日(火) 
今日も歯医者に行く。引き続き上側だが、前の方に移ってきた。金属を被せている奥歯の隣の歯に穴が開いているというので、その治療である。今回は麻酔無し。麻酔をして治療するのがデフォルトだと思い込んでいたので、ちょっとドキドキする。まあ、今までの経験からしても、麻酔するというのはかなり特殊な場合だったからな。それだけ今まで治療した歯の状態がヤバかったということなんだろう。

今回は左右2本治療される。1本目を削り終わって2本目の治療をしているとき、助手のねーちゃんの持っている器具が1本目に当たる。麻酔をかけてないので痛い。治療中よりもよっぽど痛い…というか、そーゆーことしちゃイカンでしょう。治療中の歯しか見てないのか。

今まで1本ずつ治療してきたのは、複数の歯を麻酔するのはあまり良くないということだったんだろうか。それよりも、30分単位で予約を取っているので一人の患者を1回30分未満で治療しなければならないというのが最大の制約のような気がするな。私の担当の医師は、私が治療用の椅子に座って待っているときにも隣の椅子で前の患者に説明していたからな。30分単位で次々に治療をこなさなければならないというのは、なかなか大変な仕事である。我々のような仕事だとシステムの設計時にはボケーッと考えていることも許されるんだけど。それに、1週間以上先まで予約を取っているから休むこともできない。こういう仕事も私はできないなあ。



12月22日(水) 
今日も大阪で仕事。帰りはコンビニに寄ってマンガ雑誌に目を通そうと思って近大前の学生街を通っていると、なんだかずいぶん賑やかである。明かりがついている店が多い。このへんの店は閉店している時間帯だと思うんだけどな。古本屋も開いていたので屋外にある書棚を覗いていると、5冊300円でけっこう濃い本が並んでいる。おかげで10冊も買ってしまっただよ。小学生の頃に学校の図書室にあったSF入門の本で紹介されていたような懐かしい作品がいっぱい並んでいたのである。

オブザーバーの鏡とか分解された男とかイシャーの武器店とか悪魔の星とか宇宙の小石とか。懐かしいとか言いながら、どれも名前を知ってるだけで読んだことがないというのが薄々の悲しさである。果たして死ぬまでに読むことができるかどうかもわからないんだけど…なんてことを考え出すと哀しくなるのでやめよう。



12月23日(祝) 
疲れているので寝る。とにかく寝る。ひたすら寝る。買い物から帰ってきた(らしい)娘を預けられたので、腹の上に乗せて一緒に寝る。目覚めたのは15時。さすがにそろそろ起きねばマズいだろうと思って起き出す。娘はまだ寝ている。そしてカミさんと交代。HDD&DVDレコーダーでハードディスクに録画していたエヴァをDVD-Rに書き出す。1枚目は壱〜六話が入ったのに、2枚目には七〜拾壱話しか入らなかった。何故なんだろう。参話が抜けていたので、参話までは音声をDVD互換モードで録り直したせいかな。しかし、そんなに違うもんなんだろうか。2カ国語じゃなければ同じなんじゃないかと思ってたんだけど。

クリスマスイヴは明日だが、休日なので今日パーティをすることにする。娘が卵アレルギーなので、ケーキはカミさんが自作する。スポンジは豆腐入りだそうだ。しかし、ベースは固すぎてクリームは柔らかすぎる。どうも失敗したそうである。彼女は「次にいかします」とか言っている。アナタはロックスミスですか。



12月24日(金)
今日も大阪で仕事をしていたのだが、トラブルがあったようなので昼前から京都に移動することになる。データは復旧しているし原因も解消しているのだが、人手があった方がいいだろうということである。

昼休みをはさんで移動するので、大阪駅前ビルの古本屋や安売りチケット屋を廻って行くことにする。小松先生の「地球文明人へのメッセージ」(ケイブンシャ文庫)が400円。最近は100円の本ばかり買っているので高価いかとも思ったのだが、もともと430円の本だし今は売ってないし、状態がいいからいいか…とか思ったら、裏表紙の裏に落書きが。電子データとしては持っているが、やはり紙でも持っていたいこのファン心。まあ、電子データで入手する以前にも読んだ記憶はあるので、発行時にも買っているとは思うのだが、どこにあるかわからないのである。捨てたはずはないと思うんだがなあ。他の店で「」(集英社文庫)、華やかな兵器(文春文庫)も買う。

京都からの帰りには息子へのクリスマスプレゼントにと「2年の科学」を買いに紀伊国屋に入り児童書売り場に行くと、ものすごい人波に圧倒される。そうか、今夜はクリスマスイヴだからみんなプレゼントを買いに来てるのね。しかも、ラッピングを頼んでるのも相当数いるようだ。そのうちに、人波を見てるとどっと疲れが襲ってきた。「2年の科学」は見つからないし。気分悪い。とてもこういうところでモノを買う気にはならない。

ヨドバシに行ってみるが、ポイント3%では図書券の割引率に劣るしなあ…とか思ってると、「2年の科学」に対する購買意欲も減退してきた。たしかに『人工筋肉ロボット マイクロ・ソーラーカー 光のつぶ』の3大付録というと豪華そうに見えるが、どうも萌えを感じない。たしかに最先端だし、全学年同じ付録にしてコストを下げるためギリギリの努力をしたのはうかがえるが、どうも出来合いのものを与えられただけで、それからの発展性が感じられないのである。私だったら「動いたー」で終わり。ローテクでも興味が持続するようなものが、いい付録だと思うんだがな。

ケース入りのDVD-Rディスクも買おうと思っていたのだが、最も安いものがFUJIの製品で先日スピンドルで買ったものと同一メーカーなので悩む。重要なコンテンツはケース入りとスピンドル入りの両方で保存しておくつもりなのだが、メーカーを変えた方が安全である。将来、片方に何らかの欠陥があって読み出し不可になっても、メーカーが違えばその時点でもう片方は読み出せる可能性が大きい。そういうことで、けっきょく何も買わず環状線に乗る。プレゼントは、ショートケーキでも買って帰ってお茶を濁すか。

そういうことで家の最寄り駅で降りてからケーキ屋を何軒か廻ったが、どこも小さいのに300円以上するので買う勇気が出ない。卵を使っていないものがあれば買ってもいいと思っていたのだが、やはりそういうものはない。けっきょく、これも歩き回って何も買わずに帰る。馬鹿みたいである。

しかし、家に帰るとケーキがあった。これは、買って帰らずに正解だったな。訊くと、駅前の商店街にあるケーキ屋さんが今年末で閉店するのでお義母さんが買ってこられたそうなんである。あそこのケーキは安くて大きく味も良かったんだがな。話によると、以前はもっと美味かったのだが先代が亡くなられて、どうしてもその味が超えられなかったそうなのである。うーん、ちゃんと技術の継承ができなかったのか。そういうのは本人がいちばん辛いだろうからな。



12月25日(土)
息子は起きると枕元にプレゼントが無いとか言っている。うーむ、サンタさんを期待してましたか。やっぱり昨夜は何かを買ってきて枕元に置いておくべきだったのね。以前それをやったときにはぜんぜん反応してくれなかったので、それ以降やってないのである。なかなかうまくいかないものだな。

娘は咳が酷いので、カミさんに連れられて耳鼻科の医者に行っている。帰ってくると、私の顔を覗き込みに来てニッコリ笑う。うー、可愛いぞ。

カミさんによると、娘は中耳炎だったそうである。ひゃー、風邪・水疱瘡・中耳炎の三連発ですか。カミさんの締め切り前後によくこれだけ続いたものである。この親不孝者…とカミさんは思ってるだろうなあ。



12月26日(日) 
朝、布団の中でまどろんでいると隣に寝ている息子がこちらに寄ってきた。私の布団に入ってきて抱きついてくる。すると、その向こうで寝ていた娘が立ち上がってこちらに歩いてきた。そして私に向かって「あたーた」と言う。ひょっとして、「お父ちゃん」という意味ですか。ううっ、嬉しいじゃあーりませんか。

娘にはご飯と昨夜のおかずの残りを食べさせるが、あまり食べてくれない。そのうちに、彼女の兄が餅を焼いて食べ始めると、それが欲しいと言い出す。まったく他人が持っているものが欲しくなるというのは、生物としての「業」ですな。私がパンを食べ始めると今度はそれを欲しがるので食べさせるのであった。

娘は、祖母に買ってもらった「おへそ どこ?」(→【amazon】:→【bk1】)という絵本がお気に入りのようである。絵本を持って「あたーた」「あたーた」と言いながら、よちよちとこちらに歩いてくる。読めと言っているのである。そう言われると、読まないわけにはいかないじゃないか。



12月27日(月)
昨夜は子供たちと一緒に寝たのだが、上がってきたカミさんに踏まれたり蹴られたりして起こされた。それからどうしても眠れなくて、寝酒でも引っ掛けるかと3時過ぎに起きる。寝られないなんて、なんと贅沢なことであろうか。

それで、アクセス解析結果やメールのチェックをするついでにHDD&DVDレコーダーに録画していた月曜組曲のCMをカットしていると最後まで観てしまったですよ。鈴木雅之氏、気合入ってますねえ。小田さんのコーラスで、あれだけ客席に近いところで歌うんだから気合が入るのはわかるが、ちょっと力が入りすぎのような気もする。まあ、いいかげんに演ってるよりは、ぜんぜんいいのだが。

そして、実家からもらってきた朝鮮人参酒をストレートで飲んで寝たのだが、やはりなかなか眠れない。けっきょく、ちょうど気持ちのよくなったところで起こされるのであった。

今日は京都で仕事。往きに「復活の地 3」(小川一水:ハヤカワ文庫 JA:→【amazon】:→【bk1】)を読み終えた。いやー、よかったー。すれっからしの読者である私でもそう思ってしまいましたですよ。途中には力づくで物語を動かそうとしているところが見えてしまうところもあったのだが、ワタクシ的には許容範囲である。逆に、よくこれだけの人とモノを動かしきったと賞賛すべきであろう。

たしかに、大災害にこういう方法で立ち向かうのは青臭い理想論である。世の中、身の危険に際してこんな立派な人間ばかりじゃない。しかし、それを信じさせ人の心を動かすだけの若さと勢いと筆力がこの人にはある。たぶん、今しかこういうものは描けないんじゃないだろうか。ポジション的にも、ちょうどそういう位置だし。

久しぶりに京都で昼食を食べるので、今日はあきんどスシローで寿司を食う。先日食中毒騒ぎを起こしたそうだが、今なら万全の注意をしているだろう。ほとぼりが冷めたらどうなるか知らないが。あんまり食欲は無かったのだが、最初の1カンを口に入れ、咀嚼しはじめて思う。「やっぱり旨いわ」 食事は安く栄養補給ができればいいと割り切っている私に、この値段でそう思わせるとは大したものである。

明日は大阪で仕事をすることになったので、今年のうちに行けるのは今日しかないということで帰りに京都のブックオフに寄る。明後日独りで留守番をする息子のために鉄腕アトム アトム誕生」を買う。やはり小学校低学年のうちに古典には触れさせておかないとな。ハヤカワ文庫SFの洋モノが安かったので3冊買う。500円購入で福引が引けるようなので100円コーナーでもう1冊探すが、なかなか買ってもいいと思うものが見つからない。最後に文庫の実用書コーナーに行くと「犬も犬なら猫も猫」(小松左京:ケイブンシャ文庫 1984)が売っていたのであった。ラッキーである。この本は古本屋に入るとまず小松先生の本を探す私でも初見である(それだけ薄々だということも言えるが)。いそいそとレジに並ぶ。さすがに福引をやっているだけに人が並んでいる。

そして福引のガラガラを回すと…オレンジ色の玉が出てきた。およ、当たったか。1等1000円である。あらー、ツイてますな。500円で1000円が当たるとは。

それで何を買おうかゆっくり考えようと思いながらウキウキと店を出て歩き始めて気がついた。たしか、有効期間は1月5日までとか言ってたな。今年京都に来るのはこれが最後で、来年もたぶん5日までには来れないぞ。使える店が金券の裏側に印刷してあったよな…と、街灯の下で出してきて薄明かりに透かしてみる。我が家の近くにある店は入ってなかった。だったら今日中にあの店で使わなきゃいけないじゃないか。また引き返すのである。かなり時間をロスしたな。人生すべて塞翁が馬である。

弟に「月曜組曲」をDVDに焼いてやらねばならないためケース入りのDVD-Rが足りなくなりそうなので、今日は帰りにヨドバシにも寄る予定なのである。間に合わないかもしれない。1000円で買うものをじっくり選んでいる時間はない。巨人の星」の文庫巻を買う。持ってるのは2巻までなので間が跳ぶが無いものは仕方がない。またレジに並ばねばならないが、これも仕方がない。1冊350円なので前回もらった50円のクーポン券と合わせてピッタリである。さて駅に急がねば。

20時前の快速特急には間に合わなかったが、直後の快速急行にギリギリで飛び込む。これで間に合うだろう。空いているので座れたし。そしてヨドバシで20枚組3000円を切る薄型ケース入りDVD-Rを持ってレジに並ぶが…相変わらず、というか年末のせいかいつもにも増して待たされる。前の数人が精算を終えたところで、このレジに並んだことを激しく後悔する。大阪駅に行くのに使えるエスカレーターに近いので周辺機器売り場のレジに並んだのだが、ここは客が持ってきたカードに対応する商品を店員が倉庫に取りに行ったり箱を開けて保証書の処理をしたり、一人あたりの処理時間が長いのである。メディアやサプライ売り場のレジに並ぶべきだったのだった。馬鹿である。

でもなあ、オープン直後ならともかく、今ではポイントがあっても冷静に見ればそれほど安くないし、こんなに待たされたんじゃヨドバシの天下もそれほど長くは続かないんじゃないか…などと思ってしまった。消費者が賢ければの話だけどね、とか思いながらそのヨドバシに並んでいる私。閉店間際に飛び込んだ方が悪いのかもしれないが。

帰りに「池袋ウエストゲートパーク」(石田衣良:文春文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読み始める。カミさんからの課題図書である。こっちからは課題図書は出してなかったな。こちらは「波のうえの魔術師」を読み終えたのに彼女はリスクテイカーもまだ読んでないみたいだし。で、この本だが、なかなかリズムが良くて読みやすい文体である。問題は、それで何を見せてくれるか、だな。今のところは私の好みの話じゃないが。



12月28日(火) 
カミさんは今日から1泊の予定で、イベントに参加するため東京に行っている。今夜はお義母さんに娘を迎えに行ってもらって子供たちはカミさんの実家でご飯を食べさせてもらっているが、明日は私が娘の送り迎えをして息子は留守番である。彼が独りでいるときに読めるように、帰りに鶴橋のブックオフに寄って巨人の星」の3巻を買う。350円。ちょっと高価いような気がするし本の状態は悪いが仕方がない。

そして今夜は外食である。職場の近くはオフィスやショッピングをするところが集まっていて安く飯を食えるところがないので、帰りに近大前の松屋で食うことにする。100円高価くても牛めしにしようかとおもったのだが、キンピラゴボウが付いてくるというので豚めしと豚汁のセットにしてしまう。味としてはそれほど牛丼に劣るとは思えないが、常食できるかと問われるとちょっと苦しいかな。

明日の娘の食事はカミさんの実家にお願いするが、息子の夕食は私が一緒に外食させることにする。何を食べたいか彼に訊くと、寿司がいいという。ラーメンじゃないのか。寿司だと自転車で行くのはちょっとキツいなあ。そのとき、松屋で「キムチ豚めし」というのがあったのを思い出し、「今日行った店に豚キムチ丼があったんやけど」と言ってみる。すると彼は明らかに心を揺さぶられたようである。けっきょく、明日の夕食は松屋で外食することで同意したのだった。私は連日の松屋だが、寿司やラーメンよりも安くつくのでいいんじゃないかな。

とうぜん、今夜は私が子供たちを寝かせる。夜中に娘が泣き出した。4時である。彼女を抱き上げて寝かせ、息子にオシッコをさせる。明日は早起きしなければならないのでこのまま起きていてもいいかなとも思ったのだが、明日は倒れるわけにはいかないので、またこのまま寝ることにする。



12月29日(水)
起きてみると雨が降っている。何てこった。今日はカミさんがいないので娘を保育所に送り迎えしなければならないというのに。しかも今日は保育所も最終日なので、お昼寝用の布団も持って帰らねばならないのである。しかし雨であろうと雪であろうと、やるべきことはやらなばならない。子供たちを起こしてカミさんの実家に連れて行き、朝食を食べさせてもらう。私は自分の家でトーストを焼いて食う。

そして自転車に傘を装着して荷物と着ぶくれた娘を載せ、保育所に向かう。自転車は傘を付けたまま駐輪場に置いて、娘と荷物を抱いて保育所の玄関までダッシュ。彼女が所属するクラスの部屋に入って私が持ってきた着替えをロッカーに入れようとしていると、娘は自分で靴下を脱いでロッカーのところに持ってきた。偉いもんである。

この時期になると保育所に預けられる子供が少なくなっているせいか、保母さんは年長組の部屋にしかいない。その保母さんに娘を預け、保育所を出る。駐輪場に戻ると、自転車のサドルがビショビショに濡れていた。うー、そこまで考える余裕はなかったなあ。それに乗って家に戻ると、パンツまで濡れてしまった。スーツのズボンを穿いてなくてよかったと思うのである。

今日はうちの会社の御用納め。夕方には納会がある。ビールやつまみが出てくるが、缶ビールは飲まずに持って帰る。このあと家に帰って娘を保育所から連れ帰って息子を食事に連れて行かねばならない。そういうときに酔っていてはいけない。というか、家の外で酔っているのはみっともないという感覚があるんだよな。しかし、酒を飲んでなくても昼頃から頭が痛い。大丈夫なんだろうか。

そういうことで、定時前に職場を辞す。何とか17時半前に娘を迎えに行くことができた。幸いにも雨はやんでいたが、娘を抱いて汚れ物や連絡ノートが入った袋と昼寝用の布団(今年は今日で最後だから)を持って移動するのは大変だ。

娘をカミさんの実家に預け、息子と一緒に自転車で松屋に向かう。しかし寒い。今日はとくに寒く感じる。頭痛を抱えている身には苦痛である。しかし息子との約束は守らなくちゃいけないからな。

松屋に着き、息子は予定通り「キムチ豚めし」を頼む。私は食欲がないので、例によってご飯と豚汁に納豆と漬物というサイドメニューの組み合わせである。息子は美味い美味いと言いながら食べている。上に乗っているものを先に食べてしまってご飯が余っているようなので、納豆を入れてやる。また美味い美味いと食い始める。それにも飽きた頃に漬物を追加で入れてやる。こうやって目先を変えるといっぱい食べられるのである。けっきょく、彼は美味い美味いと言いながら丼一杯を食べてしまったのであった。

帰りも寒い。身の危険を感じるほどである。しかしカミさんに怒られるのでまた寝込むわけにはいかないのである。家に着くと、ちょうどイベントから帰ってきたカミさんが彼女の実家から娘を抱いて出てきたところであった。これで、ようやく我が家も冬休みモードに突入だな。



12月30日(木) 
昨夜は早めに寝室に入ったのだが、頭が痛い頭が痛いと思いながら寝ている。眉間から針を突っ込んで中に入っているものを吸い出したり薬を注入して中を洗ったりできないかと思うくらいの痛みである。これは年末まで使い物にならないかも…と思いながら寝ていたのだが、起きたときには何とか治まっていた。11時である。半日寝ていたことになるか。

明日から私の実家に行くのだが、年末年始には録画しておきたい番組が多い。しかもそれらは概ね長時間放送されるのだが、HDD&DVDレコーダーのハードディスクの残りが10時間を切っているのである。DVDに焼けるものは焼いてハードディスクから消さねばならない。そういう作業をしていると今夜も遅くなってしまう。けっきょく、寝たときには5時近くになっていたのであった。



12月31日(金)
今日から家族全員で私の実家に帰ることになっている。しかし、起きてみると今日も雨である。今年の年末は雨に祟られるなあ。元日は全国的に大荒れらしいから、それにぶつからなかっただけでもラッキーと思うべきなんだろうか。家を出る前に電話してみると、実家では雪が降っているらしい。お義母さんによると、ここも朝のうちは雪だったそうだ。

プラネテスをDVDに焼いて消す前に朝食を食べながら観ていたらロックスミスが登場したところで息子が「あ、エゴリストや!」と言う。「それはエゴイスト!」と両親から同時にツッコミが入るが、何回指摘してもうまく言うことができない。難しい言葉を使いたいのはわかるが、それを間違って使うとかえって恥ずかしいんだぞ。反省しろ。

雨が降っているしベビーカーを含め荷物が多いので、タクシーを呼んで駅に向かう。すれ違う車のフロントグラスの隅にワイパーで氷の固まりが集められたりしている。やはり雪だったのだな。我々の乗った近鉄の電車も、行先表示板が雪で覆われていて字が読めないくらいである。山の上は吹雪でしょうか。

今回もカミさんは阪神百貨店の食料品売り場で土産を買い込んでいくそうである。混んでいるだろうということで私は子供たちを連れて書籍売り場のあるフロアにでも行っているように言われたのだが、またエレベーターの乗り場が絶望的に混んでいる。白い上っ張りを着た人が列の整理をしてたので何かと思ったら、おせち料理を受け取りに来ている人が多いようなのだった。引き渡し場所が10階なのに列が7階まで伸びていて、受け取るだけでも1時間待ちだとか言っている。オバサンが「このためだけに来たのに」とか文句を言っている。しかし、どういう不合理なことをしたら商品を渡すだけのために1時間も待たせますか。大名商売してるなあ。ブランド志向の客が馬鹿なのか(あ、ウチもそうか)。

なんとかエレベーターに乗り込み、書籍売り場のある階に上がる。ギュウギュウ詰めなので押されて娘がベビーカーの中でピーピー言っている。やっとの思いで降り、書籍売り場に向かう。息子は電車関係の本がある場所に連れて行ってやれば自分で本を選んで読んでいるので無問題であるが、問題は娘だ。息子もこの年頃はそうだったのだが、ベビーカーを停めたままだと退屈して騒ぎ出す。ずっと店内を回遊していなければならない。そのうちに「わうわうわう!」というので何かと思ったら犬のカレンダーを指さしていたのだった。うん、ワンワンだね。ページをめくって各月の写真を見せてやると「っぎい!」と言って喜ぶ。ほんとうにキミは犬が好きなんだねえ。

娘が愚図りだしたので、横抱きにして寝かせる。しかし、いつも家でやっててもキツいのに、背中にパソコンが入ったバッグを背負ってこの重いのを抱いて歩いているのは大変である。周囲にも気を使わないといけないし。抱いていると携帯がブルったが、両手がふさがっているので出ることができない。いま体勢を変えると起きてしまう。この状態で泣かれると対処に困る。寝入ったようなのでベビーカーに乗せて携帯の着信履歴を見るとカミさんからだった。彼女にはこちらに来てもらうのである。

地下まで降りようとするが、どれも満員でエレベーターにも乗れやしねえ。けっきょく、いちばん上まで上がってそこから下りる。それも11階で人がいっぱい乗ってきて(おせちの引き渡しは11階だったのか?)、ギュウギュウ詰めになる。中でオバサン2人が「私初めてなんですけど、いつもこんなに混んでるんですか」とか言い合っている。なんか、みんな堰を切っておせちを買って済ますようになってしまったんだろうか。ライフスタイルの変化というのは一挙に流れが変わるけどなあ。下に着いても、いつもにも増して人がいっぱいで荷物を持ってベビーカーを押しているとまともに歩けない。くっそお、どいつもこいつも金出して楽しようと思いやがってえ。これだったら多少遠くてもジュンク堂に行った方が良かったかも。

ヨレヨレになりながら阪神梅田駅に着いた。やって来た直通特急はクロスシートではあったのだが、乗ってみると方向を変えられないタイプなのである。向かい合わせのボックス席にできない。しかも我々が確保したところは後ろ向き。座席の方向を変えられる車両がないかと息子を連れて調査に行くと、前の方の車両は反転可能であった。しかし、そのときにはもう、2列続けて空いているところは無くなっているのであった。もう踏んだり蹴ったりである。

カミさんが買ったものが増えたのでさらに荷物が増えているため、実家に向かうのもタクシーを使う。娘は人見知りして、なかなか祖父に抱かれようとしない。実家ではヤマトの取次をしているので、その大口客への景品である黒猫の人形を見せてそれに気を取られているうちに膝の上に乗せている。それは犬じゃないんだが娘にとっては同じようである。

大晦日の夜はテレビで何を観るかによって趣味嗜好の違いが明白になる。ボブ・サップファンの息子はK−1を、私の弟は別の部屋でPRIDEを観ている。私はPRIDEを家のHDD&DVDレコーダーで予約録画しているのでK−1を観る予定なのだが、やはりK−1はあまり観る気がしない。それでもボビー・オロゴン凄かった。あっという間に引っくり返してタコ殴り(これはホイス・グレーシーにやられたそのままだ)。上になっても絶妙のバランス感覚で返させない。すごい才能である。それでもアビディは情けないなあ。「ケンカ屋」と言いながらキックボクシングしかできんのか。

続いてサップの試合。サップファンの息子に「どっちが勝つと思う?」と訊かれて「サップは勝てへんやろ。気が弱いから。1ラウンド頑張ったら何とかなるかもしれんけどな」と応える。その予想通り、サップは数発殴られるともう逃げ腰である。しかしそれにしてもサップは情けない。苦しいときこそ攻めなきゃいけないのに、殴られると逃げ回るだけである。まあ、ルールの変わる2ラウンド以降に期待しているのかもしれんけど…とか思いながらも見る気を無くしてPRIDEを受像しているテレビの方に行く。

吉田秀彦ルーロン・ガードナーの対戦は予想に反して立ち技の攻防。どっちも寝技の勝負は怖いんだろう。途中で吉田の立ち姿のバランスが悪いように感じたが、やはり足を負傷してましたか。しかしこれだけ体重差のある相手と密着した攻防を続けていると軽いほうの体力の消耗は激しい。最後はもう、やっている人間がいちばん勝敗がわかっている、という感じでしたな。でも、あれではヒョードルには勝てんと思うんだけどね。

サップの試合は総合ルールのラウンドになって盛り返し、けっきょく引き分けだったそうである。うーん、しょっぱい試合やってるなあ。魔裟斗山本は途中まではいい感じだったが、急所にキックが入って観る気を失う。

やはり今年もPRIDEの方が見応えのあるカードが揃っている。K−1で観て面白かったのはボビーの試合と魔裟斗・山本の対戦くらいか。弟とも
私「K−1は素人さん向け、っちゅう感じやねえ」
弟「谷川がプロデュースしだしてから、競技性っちゅうもんが無くなってしまってるからな」
私「遺恨とか何とか、プロレス化しとるというか何というか…」
弟「プロレスの世界でやってきた人間やからな」
とか言いながら観ている。

肋骨を骨折したという桜庭の代役が誰になるかテレビを観るまで知らなかったのだが、マーク・ハントだそうである。そうきましたか。ハントが有利なのは体重差だけか。吉田の試合があのように終わってしまったが、それでもハントは引っくり返されて何もできずに終わりだろうと思っていた。ハントK−1の優勝賞金を使い果たして金に困っているらしいから、直前に試合を受けられるのは彼しかいなかったのだろうと。「ここだけK−1になってるなあ」とか言いながら観はじめたのだが、いやいや、いい勝負になってます。転がされてもパワーで抜け出してしまう。それだけじゃなくて順応性もあるのだろう。立っての打ち合いになるとK−1で優勝経験のあるハントの土俵だし。けっきょく判定でハントの勝ち(スプリットだったが)。やはり体重差というのは大きいのだなあ。

K−1の試合がトリのようである。何を考えてるんだか。それだけでもK−1の競技に対する姿勢に疑問を持つよなあ。そろそろ観に行くかなあ…とか思いながらヒョードルノゲイラの試合から目を離せないでいると息子がやってきた。「負けるん当たり前やけど、負けたー!」えー、もう負けましたか。何じゃそりゃ。リプレイだけでもと慌てて観に行くと、倒して上になったのはいいが、そこから腕を極められたようである。腕や脚が細いもんねー。ハントみたいな腕の取りにくさが無いんだろうねー。というか、相撲取りは倒した後の技がないんだよな。それを覚えられない順応性の無さも今までの闘いでわかってたはずなんだが…まあ、K−1だからな。

PRIDEの方は、やはり今回もノゲイラが技を出せずにヒョードルの完勝(といっていい内容だろう)。やっぱり早いうちにヒョードルヒクソンと闘らせるべきですよ。

外出用のノートを実家のルータに繋いで、コタツに入ってインターネットする。以前は暖房のない玄関まで行って電話機から電話線を抜いてパソコンに繋ぎ、震えながら通信していたんだから快適になったものである。

奈良市の小学1年女児殺害事件は容疑者逮捕ですか。しかし、ロリコンは肩身が狭くなりますなあ。これはこの犯人が異常なんであって、ほとんどのロリコンは世間の片隅で身を潜めて生きているのですよ。ロリコン即犯罪者というのは、男はすべてレイプ魔だと言っているのに等しいのである。

しかしこの犯人、携帯電話に凝ってたみたいだが、パソコンはやっていなかったようである。それほど濃くはないということなんだろうな。気質的にはオタクだが、頭はそれほど良くない感じ。こういうのがいちばん始末に悪い。

年が変わって我々が年越しソバを食べ終わってから、娘と一緒に寝ていたカミさんが下りてきた。紅白のマツケンサンバを見逃したとか言っている。アナタは紅白派ですか。彼女が私のノート(彼女のブックマークを入れている)を使わせろというので、私は実家のパソコンを使うことにする。2台で同時にインターネットできるというのもルータを入れた効果である。実家のパソコンはメニューのフォントが変だったのだが、画面のプロパティのデザインで詳細設定を行ってメニューのフォントをTerminalの10にすればOKだった。おお、これでカンペキだ。

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