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12月21日(金) 
明日は朝一番から東京でサーバの設定である。ついでに今日の夕方に別の客先に行って設定変更をしておくことになっている。それで午後から東京に移動するのである。長時間新幹線に乗るので、いま読んでいる本を中断してエンダーのゲームオースン・スコット・カード野口幸夫:ハヤカワ文庫)を読み始める。翻訳物だし厚いから時間がかかりそうだからね。しかし、面白くない。どうも訳文がこなれてなくて、原作者が言っていることがストレートに伝わってこずにもどかしい思いをする。それに、書いてある内容も大したことだとは思えない。無重量状態で上下が固定していないということを体感するのがそんなに難しいことなのか。天才少年ばかり何十人、何百人と集めてそういう連中ばかりだなんて信じられないんだがなあ。私は無重量状態を体験したことはないのだが。それに、バトルスクールでの戦闘訓練なんて、何でこんな馬鹿なことやってるのかなあ…って感じですな。地球人とまったく異なる存在であるバガーとの戦闘に役立つとも思えないんだが。自分のスーツをわざと固めてしまうなんて、まず実戦では応用が利かんでしょう。もっといろいろやるべきことがあるだろうに。書かれた時代のせいだとは思えないんだがなあ。

客先での作業が終わり、吉野家で夕食を食べる。東京でこれだけハズレのない味のものを500円そこそこで食べられるなんて、全国チェーンというのは偉大である。ホテルに入る前にコンビニで翌朝のパンとかジュースとかミネラルウォーターを買い込んでいたらそれくらいの金額になってしまい、その意を強くしたのであった。

今夜は一泊なので出張用のパソコンも持ってきていないし21時頃には寝れるのではないかと思っていたのだが、テレビを点けてみるとCDTVで「90年代のミリオンセラー全曲紹介」という特集をやっていたので思わず見てしまう。しかし、100万枚売れたというのに曲どころかアーチスト名も全然知らないのが混じっているので驚く。ううむ、分衆化のせいか、私の感度低下のせいか。



12月22日(土) 
今日は朝から東京の客先でサーバのバージョンアップである。昼過ぎになって昼食を食べに外に出たのだが、土曜日のオフィス街なのでなかなか食事ができるところが見つからない。「支那麺」という看板が出ている店に入ることになった。混んでいる。これが東京の「行列ができる店」というヤツか、と思ったのだが、食ってみるとそれほど旨いとも思えない。この値段でこの味なんですか。昨晩食った牛丼のほうが半額以下でも味の満足度は高かったんだがなあ。応対している女性たちは中国の方のようだったが、美味しんぼによれば中国人は「支那」と呼ばれるのを嫌がるのではなかったんだろうか…などと思ってしまう。まあ、中国人でも人それぞれなんだろうけど。しかし、「支那麺」なのになぜ野沢菜の炒めたものが入ってるんだろうとも思ったのだが、野沢菜というのは漬物じゃなくて植物の名前だったのね(苦笑)。それにしても応対がずいぶん高圧的である。この味でこの値段でこの応対だったら私なら二度と行かないと思うのだが、それでも満席だというのは食堂が少ないからなんだろうか。

今日も作業が夜までかかってしまった。のぞみに乗って帰る。帰りも引き続きエンダーのゲームを読む。面白くないなあと思いながら半分以上経過したのだが、主人公の兄姉がネットワーク上で活躍し始めるくだりになってようやく面白くなってきた。当時はネットワークというのはそれほど一般的でもなかったんじゃないかと思うのだが、その匿名性により子供が一般大衆の意見を操作するようになってゆくというのは先見の明を感じさせますな。このあたりはさすがである。

読書に疲れると、現在の仕事のために会社から支給されている携帯でカミさんの日記を読んだりする。便利な世の中になったものである。これもまだ1ファイルに2日分しか貯まっていないから読めるのであって、1週間分も貯まるとファイルが大きすぎると言われて読めなくなってしまうのだ。それを考えるとここの日記も最新の1日分だけを見れるようなページも作った方がいいんだろうかと思ってしまう。まあ、1日に30足らずしかカウンタが回らないくせにそういうことを考えるというのも笑止千万だが。

車内にはウチの息子と同じくらいの子供が乗っていて、ときどき声を上げたりしている。まあ、お互い様なんだが、子供を育てたことのない人は真剣に怒るのかもしれないな。苦労を知らないがゆえに怒ると言うのは不条理だが、私も昔はそうだったかもしれない。新大阪終点で降り、ホームを歩いていると男性がこちらに歩いてきた。彼は立ち止まるとしゃがみ込み、両腕を広げる。そこに件の子供が駆けていって抱きついてゆく。ああ、羨ましいなあ、と思ってしまったことであった。

在来線に乗り換えたところでカミさんからPHSに電話が入った。車で迎えに来ようかということであった。もう遅いから無理して来ることもないと思ったのだが、息子も明日は休みだからということでお願いする。そうなるとJR環状線に乗って森ノ宮で乗り換えねばならないのだが、気がつくとその先の鶴橋で降りていた。馬鹿か俺は。反対側のホームに電車が入ってきたので階段を駆け上って降りてくる人々の流れに逆らい、電車の入り口に飛び込むのである。

そーゆーことで約束の時間に少し遅れてしまった。待ち合わせの古本屋の前にはカミさんの車が停められている。店内に入ると、半纏を着ている息子の後ろ姿が見つかった。マンガのコーナーで何か読んでいる。まだマンガは読めないだろうと思ったらウルトラマンコスモスの絵本を持ってきて読んでいたのであった。彼は私を認めても抱きついてきてくれない。ちょっと残念な父であった(苦笑)。



12月23日(日) 
今朝は7時前に起きて自分の部屋に隠してあったCD-Rドライヴを出してきて自分のマシンに繋ぐ。早くクリスマスアルバムを焼かないとクリスマスが過ぎちゃうからね。カミさんの分も焼かなきゃいけないし。USBだからほとんど設定は不要。ラクになったものである。ソフトはB's Recorder GOLDのみをインストールする。DVD-RAMドライヴがあるから当面パケットライトは必要ないだろう。そしてCD-Rを焼きはじめる。元のファイルはいちいちドラッグ&ドロップしてやらないといけないのか。プレイリストを指定できたら楽だと思うんだが、そういう機能はついてないんだな。ライティングソフトは競争が激しいから機能的には飽和状態になってると聞いてたんだが、まだまだ考えれば便利な機能はあると思うぞ。たとえば、CD-DAを作成するときに録音レベルを揃える機能なんてのも、あると嬉しいと思うんだが。たとえ作成するために必要な時間が倍になっても私は欲しい。

CD-Rを焼いていると妻子が起きてきた。カミさんは息子を連れて居間に入ってくると、古新聞が積んである上を指さして「あ、こんなところに何かあるわ」と言っている。見ると、白いビニールの袋が乗っかっている。クリスマスプレゼントか。今日をクリスマスにするなら昨日がイブだったはずなんだが…はて。カミさんは袋からいろいろ取り出しては「あ、こんなんも入ってるわ。ええなあ」とか言っているが、息子はまだ何が起こっているのか認識できてないようである。いきなり取り出されても、それがどう自分にとって有難いものなのか理解できないか。こういうのも経験が要るのかなあ。

CD-Rが焼き上がったのはいいが、バッファアンダーランが50回も発生したと表示される。20倍速で書き込みやがったか。適切な書き込み速度を選択するとか書いてあったが、それはディスクの品質だけで転送速度は見てないようだな。馬鹿め。まあとにかく、バッファアンダーランが発生しても回避してくれるからいいんだが…ということで1枚はカミさんに進呈である。そのままMDラジカセに入れて再生するように言われた。そうすると…ラジカセが認識しない(驚泣)。どうしたんだ、回避しているとはいってもバッファアンダーランが発生するとダメなのか。ということで、書き込み速度を8倍速に設定して書き込んでみる。しかし、それでも認識しない。ディスクのせいかなあ。今度はディスクを変えて焼いてみる。それでもペケである。ううむ、Macでは等速で書き込んでるからなあ。それで試してみるか。時間はかかるけど。

妻子はケーキを作りはじめた。今年は材料を買ってきて自宅で作るんだそうである。かなり安くできるようだ。このあたりもデフレの影響か…というより、作るのが楽しいんだな。息子は母親の横でずっと手伝っている(と本人は思っている)。完成したケーキを食卓まで持ってきて、自分がイチゴを乗せたと言って鼻を膨らませているのである。しかしデカいな。こりゃ一日では食いきれないですね。この半分の大きさのものが半分の値段でできれば経済効果も大きいんだろうけどなあ。やはり、家族は多い方が自給自足には有利か。

息子の元気がなくなってきた。座椅子の上でグッタリしている。そのうちに、脚が痛いと言いだした。右膝裏の水疱がここ数日酷くなっているので、そのせいかなあ。どういうふうに痛いのか、イマイチよくわからない。寝かせることにするか。バッファアンダーラン防止機能がついているとはいえCDを焼いている間はパソコンを触らない方がいいので、息子と一緒に寝室に行くのである。

息子が寝たので下りてくる。焼き終わったCD-Rを取り出して祈るような気持ちでラジカセに入れる。しかし、これも再生不能である。ガックリ。最後の手段で、焼いたCD-RをMacのところに持って行き、そこでまた新たなCD-Rにコピーしたら、それはラジカセで再生できたのであった。これじゃ、PDに入れて持って行くのと変わらんじゃないか。何をしてるのかわからんな(泣)。けっきょく、オレはこの半日で何枚のディスクを無駄にしたんだろ。

息子はすぐにケロッとして下りてきた。まあ、今日は一日まったりと過ごすことにしよう。

今夜は木根さんから電話がかかってくるそうなので、私が息子を寝かせる。最近はエルマーシリーズをまた最初から読まされている。息子は読み終えたところにこの本に付属している紐状の栞を挿んでいるのであるが、今夜は拡げた後に別のことをしていたので、どこから読んでいいかわからなくなったと言って泣く。ったくもう、本を拡げたときに栞を引っ張り出すからだよ。息子は泣きながら本をめくっているが、目的のページを見つけられない。まあ、文字を追っているわけではないから仕方ないか。そーゆーことは私に訊けばいいじゃないか。他人に訊くのが下手なのは私に似たのか、それとも誰かに訊いて手ひどく怒られた経験でもあるのか。

該当地点を教えてやって読み始める。読み終えると息子は「きょうは、ここまでねっ」と言ってまた栞を挟み込むのである。彼にとっては、栞というのは本を読んでいる地点を保存できる画期的な発明なんだろうなあ。長い物語は一気に読まなくても次にまた続けて読めるというのは、彼にとってはセンス・オヴ・ワンダーなのかもしれない…などと思いながら電灯を消す。すると、真っ暗になってしまった。ありゃ、豆球が点くよりも一回多く引っ張ってしまったか。息子は「だめじゃないの!」と言って怒る。へえ、すんまへん。しかし、この口調は誰に似たのやら。もう一度電灯を点けて消すと…やっぱり真っ暗である。豆球が切れたのか。しゃーないなあ。息子はまた「こわいー」と言って泣きだすのである。ふう。



12月24日(祝) 
目が覚めると10時過ぎである。久しぶりに遅くまで寝ていたような気がする。いや、10時で遅いと感じること自体、異常だ。もう少しのんびりと生きたいんだがなあ。しかし、妻子はさらに遅くまで寝ている。なかなか起きてこない。まあ、息子の体調が良くないようだから寝かせておいてやるか。どうせカミさんも昨夜は遅くまで電話してたんだろうしね。昼前になってカミさんが起きてきた。息子はまだ寝ているようである。しかし、すぐに彼も起きてきた。「横に誰か寝ていると寝てるんだけど、誰もいないと起きてくる」んだそうである。なるほど、そういうものなんですか。

息子の体調が良くないので、今日はビデオを観て過ごすようである。朝食(というか昼食)はビデオを借りに行くついでに外に食べに行くことになる。息子は出たくないようだったが、カミさんが「母ちゃんと父ちゃん、二人で行ってくるから独りで留守番するか?」と言って連れ出す。近所のスーパーにファーストフードの店が集まっているので、そこに行くようである。しかし、混んでいる。席を探すのも一苦労だし、食物を買いに行ってくれたカミさんも並ばなければ買えないようでなかなか帰ってこない。それほど美味いものが食えるわけでもないのに、こういうことで時間を潰すのは勿体ないな。一緒に座っている息子が退屈しているので、ZAURUSで地図を見せたり絵を描いたりして遊ばせるのである。

食事をしただけでは何なので、テナントで入っている本屋に行く。息子はしばらくカミさんがオモチャ屋に連れて行ってくれていたのだが、しばらくすると彼女も帰ってきて本を読み始めた。そこで息子には鉄道や昆虫関係の雑誌を拡げて平積み台の上に置き、それを彼が読んでいる間に私は自分の本を読む。しかし、昆虫の雑誌って「クワガタムシのブリーディング法」なんて記事が載ってるのね。ちょっと笑ってしまいましたわ。笑っちゃいけないのかもしれないけど、どうも昆虫には不似合いな言葉のような気がするのである。さらに、昆虫の雑誌に鉄道関係のムックの広告が載っているのを見て苦笑。やはり愛好家が重なる部分は多いのだろうか。そういえばこの出版社、私が大学生の頃に将棋関係の濃い(技術的にではなく文化的に)ムックを出していたなあ(微苦笑)。

ビデオを借りて家に帰り、妻子が観ている間に私は自分の用事を済ませる。夕食もスーパーに総菜を買いに行くことになる。私はついでに息子へのクリスマスプレゼントに、彼が言うところの「ちっちゃいぷられーる」を買いたいのである。前に買ってやったとき、ずいぶん嬉しそうだったからね。安いし(苦笑)。カミさんがレジに並んでいる間に息子を預けて買いに行く。しかし、商品を持ってレジの前に行くとスゴい行列である。これは、息子に気づかれないように買うのは無理だな。あきらめて商品を棚に戻し、妻子のところに戻るのである。

家に戻り、昨日切れた豆球を買いに行くということで家を出ることにする。もちろん本当の目的は息子へのプレゼントを買いに行くことである。ここしばらく忙しくて、ロクに買い物に行けなかったからな。しかし、ついでに居間の蛍光灯が暗くなってきたので買ってくるよう頼まれる。現物を持っていった方が間違いがないし古い電球の処分も依頼できるので、蛍光灯を外して持ってゆく。電器屋で蛍光灯を買い、ぷちプラレールを探してスーパーを廻るのである。2軒目で見つかったが…しかし、ずいぶん荒らされてるな。先頭車両はまったく残っていない。仕方がないので、前に買ってやった500系の中間車両を買って帰るのである。

昼間に車で外出したときに見たのだが、今日は家近くのコンビニの前に露店を出してクリスマスグッズを売っている。おねーちゃんがサンタの格好をして売っているのだが、ずいぶん積極的なのである。歩道にまで出てきて客引きをしている。信号待ちの車の中に向かって愛想を振りまいている。車の中から「ずいぶんハイだねえ」とか言いながら通り過ぎたのだが、いま自転車で前を通って理由に思い当たった。寒いからなんじゃないだろうか。寒くて、ハイにならなきゃやってられないんだろう。カラ元気を出さなきゃやってられないくらい、寒い。

今夜も眠い。必然的に私が息子を寝かせることになる。私が買ってきたものを靴下に入れて息子の枕元に置いておいてくれるようカミさんに頼んで、寝室に上がるのである。



12月25日(火) 
7時過ぎに目が覚める。息子へのプレゼントは、靴下に入れて彼の枕元に置いてある。ちっちゃいものを選んで正解だったな。しかしこのままでは彼が見つけることができないだろうから、靴下の端を彼の水筒にくくりつけておく。そして居間に下りて通信していたが起きてこないので起こしに行く。息子は水筒に見知らぬモノがくくりつけられているのを見て、誰がこんなモノをつけたんだと怒っている。いやいや、怪しいモノではないのだよ。けっきょく私が取り出して示してやることになる。しかし彼は「それ、なかみ、はいってるん?」と不審げである。うう、そこまで信用されてないのか。今年のサンタさんプロジェクトは失敗であった。もう少し事前の教育が必要だったか。

先週あたりから通勤中にMDを聴いているレコーダーで右チャンネルの音が途切れたり割れたりしていたのだが、今朝になって装着しようとして右のイヤホン部が物理的に割れているのを発見した。イヤホンが割れていたから音が割れていたのか、はっはっは(寒ぶ…)。原因がわかってよかった。ヘッドホンだったら買い換えればすむことだ。ヘッドホンを換えれば音が良くなるといってわざわざ買い換える人もいるくらいだし。とりあえずは割れたところを指で押しつけたら元の形に戻って音も出るようだから、この状態で聴き続けることにする。電器屋に行く暇もないしなあ。

先週の金曜日から「TWIN BEST」(尾崎亜美)の2枚目を聴いている。新幹線で往復するので曲数の多いものを選んだのだ。でも、けっきょく新幹線の中では聴かなかったんだよな。初期のベストのようだが、それほどよくない。やはりあれだけ「深い」世界を表現できるようになったのは最近になってからなのか。それでも発売日は5年前なんだがなあ。ジャケットの隅に昔の東芝のロゴ(ローマ字の筆記体のやつね)を見つけてすごく懐かしい気分になったくらいだから、ずいぶん古そうなんだが。これもアナログで出てたのをCDで再発売したのかな。とか思って調べてみると、やはり「1980〜1985年の作品」のようであった。

「昔の尾崎亜美」で思いだした。そういえばずいぶん昔(学生時代だったかも)、スター誕生か何かのTV番組でアマチュアの女の子がパステル・ラブを歌っているのを聴いて「凄げえ、いい曲だなあ」と思ったんだった。それ以上の情報は何もわからなかったんだが、この記憶力のない私がメロディーとサビの歌詞は20年以上経った今でも覚えているくらい強く印象に残っているのである。最近になってそれが尾崎亜美さんの曲であることを知って「そうかー」と思ったのである。まあ、その前から「このメロディーラインは、ひょっとしたら…」と思ってたんだけどね。そういう意味では20年以上前から私の心の琴線に触れる曲を創られてたわけですな。

今日は昼休みに職場近くの書店でSFマガジン 創刊550号記念特大号 2002・2」を見つけた。秋山瑞人氏が書いておられるのである。しかも、表紙は幸村誠氏か。これは記念すべき号だな。秋山瑞人氏の作品のために短編小説のアンソロジーだと思って買おうとしたのだが、値段を見て驚愕。2,190円…私の予想していた金額の倍近い。読みたい作家は数人しかいないのにこの値段は出せない。ああ、私は薄々の一般人だなあ。滂沱の涙を流しながら諦めるのである。せめて、千円安ければ買ったのだが。

今夜は家に帰って居間に入ると息子が抱きついてきた。ちょっと嬉しい。カミさんは風邪気味だというので息子を連れて早めに寝室に入ってしまった。ということで遅くまで通信できるのだが、疲れているので2時過ぎで中止して(苦笑)寝るのである。



12月26日(水) 
今夜も遅い。家に帰り着くと23時である。息子はもう寝ている。カミさんも風邪っぽいといってすぐに寝室に上がっていった。一人でパソコンをいじる。私も疲れ気味なので早めに(1時半くらいに(^^;))寝ようかと思っていたのだが、SFオンラインが休刊すると聞いて見に行ったら『ロード・オブ・ザ・リング』を絶賛してて、それなら予告編でも置いてないかと思って公式サイトに行ったらムービーがあったのはいいが大画面のものは圧縮して30MBもあって落とすのに6〜7分かかって、落としてみたらZIP版がうまく解凍できなくて、代わりにまた6〜7分かけてSIT版を落としてきたのはいいが解凍ツールがインストールされてなくて、置いてあるところがなかなか見つからなくて、見つけてインストールしたらマシンを再起動させられて、やっと解凍できたのはいいがその動画ファイルはQuickTime5でなければ観られなくて、QuickTime5を落としてインストールして観ることができたときには3時になっていた。何をしているのやら、オレは。

しかしこの予告編、圧縮して30MBもあるだけあって凄い高画質である。インターネットから落としてきたパソコンの動画だとは思えないな。やはり個人的には動画はストリーミングなんてセコいことをせずに、多少ファイルサイズが大きくなってもダウンロードして好きなときに観れるようにしてくれた方が有難いんだな。パソコンという情報をコントロールする道具を使ってるんだから、それが当たり前だと思うんだが。テレビみたいに受動的にダラダラ見てるようなメディアじゃないんだから。



12月27日(木) 
今日から通勤中に「TWIN BEST」(尾崎亜美)の1枚目を聴いている。2枚目よりはまだいいが、それでもやっぱりこの当時の作品は歌謡曲みたいだな。まあ、時代のせいなんだが。

そして、今日やっとエンダーのゲームを読み終えた。ラストはなかなか衝撃的であったが、何よりも訳が酷すぎる。かなり手を抜いてるんじゃないか。私みたいな人間でさえ、もう一度読み直せばまともな日本語になるだろうに…と思ったところが何カ所もあったくらいだから。

今日も22時近くまで仕事をしていた。家に着くと23時である。息子はすでに寝ている。今夜もカミさんは風邪気味で早く寝ると言いながらダラダラとパソコンをいじっている。インターネットジャンキーめ。咳をするので「それやったらイヴェント行けへんな」と言ったらようやく重い腰を上げたのであった。

Googleのイメージ検索けろりんさんのイラストを大量に置いてあるところを見つけた。ああ、やっぱりこの人の絵、好きだわ。ちょっとここ数日、日記を書くのに倦んできていたのだが、美しいイラストを観ていると、また頑張って書こうという元気が湧いてくるのである。



12月28日(金) 
昨夜は日記を上げたところで力尽きて、パソコンの前で倒れていた。いくら美麗なイラストを観て元気が出てきたといっても、体力は有限なんだからな。そういう意味では、精神力によって無限に体力が絞り出されるわけではない、ということをマンガのストーリーを考える方々には認識していただきたいものであります(苦笑)。

今日は仕事納めなので定時で仕事を終え(ざるを得ず)、キタに向かう。カミさんは今日からイヴェントに行ってるし、息子はお義母さんに保育所に迎えに来てもらって実家に行っているはずだから、早く帰っても妻子は家にいないのである。久しぶりの独身生活である。自由なんである。

まずはチケット屋で私鉄のプリペイドカードと図書券を買う。しばらく行けてなかったから残り少なくなっていたのだ。そして、ジュンク堂でSF Japan Vol.03(西暦2002年冬季号) 手塚治虫スペシャルを買った。1,714円…この値段なら何とか買える。それにこのテーマだったら、みんな力を入れて書いておられそうな感じがするしね。この値段を見ると、やっぱりSFマガジン 創刊550号記念特大号は高価すぎだよなあ。この2冊が同じ値段で出てたとしても、薄々の一般人的には「SF Japan」を買うぞ。まあ、「SFマガジン」は薄々の一般人よりも多少高価くても確実に買ってくれるコアなユーザーをターゲットにしてるんだろうから、私ごときが文句を言うべきものではないのかもしれないけど。

そしてついでにソフマップを経由していま話題のヨドバシカメラに行ってみることにする。まず第一印象は…広い。1フロアがこの広さで、あの高さですか。こりゃ大変だ。最初にジュンク堂に行ったときにも感じたことだが、これだけ広いと目的のものを探し出すのが大変ですな。目的のコーナーを見つければ、選択肢はいっぱいあるんだろうけど。まずはRuputerのベルトを探しに時計売り場に行く。さすがにベルトの品揃えも豊富だ。探し回って22mmのスチール製のベルトを見つけた。レジに持ってゆくと、Ruputerは23mmだからダメだと言われてしまった。えー、23mmのベルトなんて、ここしばらく何軒か廻ったが見たことないぞ。店員に探してもらったがけっきょく見つからず、22mmのウレタンベルトで妥協することになる。ウレタンベルトは分厚いので、1mm程度の隙間があってもそれほど動いたりしないだろうということである。

続いてポータブルMD用のヘッドフォンを探しに行く。安いのものあるが、やっぱりソニー製を買ってしまう。10年以上前、Turboタイプが出たときに使ってみてその音の良さに吃驚した印象があまりに強烈なのである。「ベースの音階が判る」というのは衝撃であった。だから、いまだにヘッドフォンを買うならツインターボなのである。

そして、DVDやビデオのデッキを売っているフロアを廻る。DVDとLDのコンパチプレイヤーが4万足らずで売っているのを見て思わず買いそうになってしまうが「こんなデカいもの、どこに置くんだ」ということで断念。私の部屋に新しいハードを入れようと思うと一日仕事だし、居間には置かせてもらえないだろう。なんせ、LDがオートリバースなので大型なのである。

それからついでにCDやDVDのソフトを売っているフロアに行く。Off Course 1969-1989 Digital dictionaryを見つけて買ってしまう。日本橋で2割引(モノによっては3割引)で買える店には置いてなかったんだな。取り寄せするのは面倒臭いし、ここで10%引き+ポイント13%なら損はないだろう。

けっきょく、閉店時間までヨドバシにいてしまった。無料の情報誌が積んであったので帰りの電車の中で読んでみたが、これはソフマップの方がいいね。家電のカタログの域を出ていない。地下鉄を降り、レンタルビデオを借りてコンビニで弁当を買って家に帰る。そしてヘッドフォンを取り替えようとして気がついた。プラグがマイクロジャック用だと思って買ってきたのだが、挿そうとしてみるとプレイヤー側は普通のミニジャックであった。その機械で音楽を聴きながら選んでいたのに間違えてわざわざ高価いものを買ってしまうとは、オレこそ史上最低の馬鹿である。このヘッドフォン、どうするかなあ。一度も使ってないんだけど。次の機械はマイクロジャックのものを買うしかないか(苦笑)。

夜になってカミさんから電話がかかってきた。宮本春日さんがまだホテルに着いていないそうである。どうしたんだろう。カミさんとか見てると死にでもしない限り欠席はしないだろうと思うんだが。頼まれて彼女のサイトやいくつかの掲示板を見て廻るが、消息はつかめない。PHSに電話しても(圏外じゃなくて)出ないらしいし、自宅に電話しても誰も出ないらしい。彼女はパラサイトシングルの独身貴族だから、家族も含めて尋常じゃない状況に陥っているということになる。とくにPHSの呼び出し音が鳴っているのに出ないというのは気になるな。果たして、何が起こったのであろうか。



12月29日(土)
今朝もパソコンの前で冷凍マグロになっていた。2日続けて布団の上で寝ていない。妻子がいないから思う存分寝ていられると思ってたんだが、明るくなってパソコンの前で目を覚ましてそのままインターネットを巡回しはじめる。妻子はいないが、パソコンのバックアップをして自分の用事をしていると一日が終わる。あ、年賀状の宛名も書かなきゃ(でもやらない)。

夜になってカミさんが帰ってきた。それから電話をしているが、相変わらず宮本春日さんに連絡が取れないようである。カミさんは「このまま音信不通なら、警察に電話して調べてもらわないと…」とか言っている。今の段階でそこまですることはないと思うけど、もうしばらくこういう状況が続くようなら考えないといけないな。

昨日買ってきたOff Course 1969-1989 Digital dictionaryを観る。まずは添付の小冊子で内容をざっと眺めてみるが、私が欲しいコンテンツは「We are」ツアーの映像以外にはめぼしいものはないようである。しかし、それが見つからないのだ。「We are」ツアーの映像が入っているというのは勘違いだったのか? いや、たしか確認したはずだ、というのでパッケージを見る。やはり「TVスポット、ライブ『We are』他、約40分」と書いてある。どうやら「MOVIE SHOW」ではなく「BIOGRAPHY」の中にあるようだ。これですよ、これ。何かのイベントの時に流していたという話は聞いていたので存在は知っていたが、今まで観ることができなかった幻のライヴ映像フィルム。昨日ポイントとか割引とかのセコい話をして何だが、これが入っているなら10倍の値段でも買っていたと思う。いや、独身時代だったら100倍でも出すだろう(!)。今の私がまだ観ていない自分に言うとしたら、「100倍出してもいいから買え!」である。

まず最初の「時に愛は」を観ていて思ったのが、「よくこれだけレベルの高いヴォーカリストを4人も集めたな」ということ。それが、こういうコーラスをしている。しかも、凄げえツインリードギターだし。そして「いくつもの星の下で」と「一億の夜を越えて」を聴いて、買って良かったと思う。本当に買って良かったと思う。ここまででも充分元は取った。しかし、まだまだ続く。「Yes−No」は本当に名曲だねえ。冷静に観るつもりだったのだが、思わず身体が揺れてしまう。そして、そして、「きかせて」の美しい映像とコーラスには思わず、観惚れて、聴き惚れておりました。何で、4人でこんなに分厚く美しいコーラスができるんだ。そして、そのバックに流れる映像。こんなものをナマで体験することができた人々がいたなんて、何と羨ましいことなんだ。その上に、その上に流れてゆくテロップ。最後の一文を見て身体が震えた。ああ、なんて凄いんだ。一生ついていきます…って20年経ってもまだこういうものを買ってるくらいだから、まだまだついていけそうだな。しかし、これほどのものを今まで世に出してなかったなんて、犯罪ですよ、これは。(以上、興奮状態の中で一気に書いておりますので乱文乱筆深謝)

しかし細かく見ていると、「LMC全国グランプリ大会」のときの音声が入ってたり(巧いけど、地味だねえ)、CMソングを集めた「ANTHOLOGY」(非売品のようだ)のサワリとかも入ってて、お買い得でございます。しかし、「ANTHOLOGY」B面の「CMメドレー」というのは入ってないのか。これも復刻したら売れると思うぞ。いや、これに入ってない仕事もいっぱいあったはずだから、それを集めて売れば大儲けだ。誰か企画しませんか。まあ、まずこのDVDが売れることだけど。しかし、やはりこの「ANTHOLOGY」もジャケットのデザインが洒落ている。この頃はカモメがモチーフになることが多かったのね。



12月30日(日) 
朝から凄い風だ…といいながら、昨夜は5時前まで起きていたので午まで寝ている。息子を迎えに行くのもカミさんに行ってもらって、私は一日ダラダラと過ごす。年賀状の宛名も書かない。通勤しないから本も読まないし新しい音楽も聴かない。ただWebを巡回しているだけである。

ASAYANで「超歌姫」のオーディションというのをやっていて2人出てきたが…こりゃずいぶん実力的に差がありますなあ。CHEMISTRYのオーディションのときは5人とも粒がそろってたんだが、これだけ差があると本人も辛いんじゃないかなあ。たまたま今週見ただけで、どういう経緯でこうなったのかは知らないんだけど。女性歌手はルックスも必要なのかもしれないが、「歌姫」と言ってるからにはねえ。

行方不明の宮本春日さんであるが、やっと今日連絡が取れたようである。倒れて意識不明のまま入院しておられたらしい。詳細はここの2001/12/31分を参照のこと。



12月31日(祝)
今日から私の実家に帰省するのである。昼過ぎに家を出て、自転車で駅に向かう。息子はいちびってカミさんの自転車の荷台に後ろ向きに座っている。後ろから私が追いかけてゆくと「ぶつかるー」とか言って喜んでいる。駅に着き、改札を入ったところで乗るべき電車が来たようである。ホームへの階段を上っていると息子が転んだ。腕を引っ張って急ぐ。靴が合わないのかな。かなり大きめのマジックテープで留めるタイプのものを履いてるんだが。

何とか電車に駆け込む。先頭の車両に乗ったので、いちばん前に行って息子に前方を見せてやる。いきなり特急電車がやってきたので息子は「にかいだてや」「かいそう!」と大喜びである。昨年は持ち上げてやらないと前が見えなかったのだが、今は伸び上がるようにして見ている。楽になったものである。鶴橋を過ぎて地下に入ろうとするときに上から白い電車がやってきた。息子は「ならときょーとの、でんしゃ!」と声を上げた…いや、あれは大阪線では走ってないはずだ。よく見ると、違う。デザインが違うし、側面にj何やら字が書いてある。息子と「何やろな。初めて見たなー」と言い合うのである。いま調べてみるとこれのようですね。こういうのも走ってるのか。知らなかった。

地下鉄で梅田まで出て阪神百貨店の地下で土産物を買う。カミさんが腹が減ったというので電車の中で食うものも買うことにする。生ハムのサンドウィッチを売っていたので指さすと、カミさんが欲しそうにしていた。イカ焼きも買いたかったのだが、長蛇の列なので諦める。しかし、凄い人出だ。まともに歩けない。息子が辛そうなので、カミさんが一人で買い物をして私は息子と外で待っていることにする。しかし、彼女はなかなか帰ってこない。息子は待ちくたびれて「もう、じかん、すぎちゃうよ」とか何度も言う。座り込んでしまう。ようやく帰ってきた彼女は、生ハムのサンドウィッチとは別に、自分用におにぎりを買ってきている。いや、サンドウィッチはアナタが食べたそうにしていたので買うように言ったんですけど。私はハム類は好きじゃないんで。食ってみると案の定、私好みの味ではない。高価いのにコンビニのサンドウィッチ以下の価値しか感じない私のような人間に食われるとは、不幸なサンドウィッチであるなあ。かといって、おにぎりを食う気にもならない。おにぎりというのは、私は温かいご飯が食べられないときに仕方なく食うものだと思っているのである。…こう書いてると、スゲエ扱いにくい奴だな、オレって。

息子はJRと併走する区間になると、席を立ってJRの線路が見える側の扉に張り付いて外を見ている。ちょうどJRの普通電車と並んで走っていたので「ぬかしたー」とか言って喜んでいる。こっちは特急なんだけどね。新幹線と併走しているところでは走っているのが見れればいいなと思っていたのだが、途中で高架の上を走っているのが見えた。車両の上部しか見えない。あの汚れ方は…とか思っていたら、息子が「ぜろけい!」と声を上げた。そうか、0系か。いいものを見たね。今はもう珍しくなってるからな。彼は「はじめて、みたなー」とか言っている。こら、前にも見ただろうが。

実家の最寄り駅に着き、疲れたという息子を歩かせて実家に向かう。そういうことをしていた私自身が、座椅子に座ってコタツに入ると気を失っていた。ここ2日、休んでるはずなんだがなあ。けっきょく、手伝いもせずに飯を食ってテレビを見ているだけなのである。大晦日の夜のテレビというと、猪木祭でしょう(笑)。カミさんは紅白を観ていたみたいだが。しかし、最初のマイク・ベルナルドVS高田延彦の試合を見て、いきなりトーンダウンしてしまう。どっちも攻める気がぜんぜん無いんですもの。終わった後、明らかにホッとした表情をしていたからなあ。引き分けてこういう表情をする奴に試合をさせちゃいけませんぜ。しかもこの試合だけ3Rだなんて、どういうことだ。「引き分けにしてもいいよ」ということか。だったら、ずいぶんと客を馬鹿にした話だな。

猪木が出てきたときもなあ、茶番だよなあ。いわゆる「プロレス」だが、みんなこういうのが見たいんだろうか。まあ、会場にいれば盛り上がるのかな。そして、安田忠夫の父娘関係のビデオが流れる。「こんなもの見せるくらいなら試合を見せろ!」とか言っていたのだが…こういう結果になりますか。それでしつこく流してたのね。いや、この結果は予想外でございました。

そして、ムトゥ 踊るマハラジャを演っているのが新聞に載っていたので、どんなものかちょっと見てみようとチャンネルを合わせたら…いつの間にか観てしまっていた。こういうものを見ないはずの私の両親も見入っている。テンポがいいんですな。1カット3秒以上というのがほとんどない。次々に場面が変わって飽きさせない。こういうのを見ると、日本映画はいかにもダラダラしているように見えてしまいますな。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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