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▲3月1日(火)▼ →
今月も初日から京都で仕事。環状線に乗っていると、クロスシートに座って化粧している女が。なんで電車の中で化粧する女に限ってブスなんだ。まあ、どうでもいいレベルだからついでにやっちゃうんだろうけど。でもなあ、そういうどうでもいいことに手間をかけて他人を不愉快にしているのって、すごく無駄だと思うんだけど。
暖かくなってきたせいか、京都に向かう阪急特急は混んでいる。3〜4人の集団がいっぱいいるのでうるさい。近くに座ったオッサンたちが大声で喋っている。朝っぱらから酒でも入ってるんか、アンタら。
引き続き通勤中に「時間不動産」(草上仁:ハヤカワ文庫JA:→【amazon】)を読んでいる。今日はまず「ダ・ビ・ン・グ」を読み終えた。音声や映像じゃなくて物質を再生する機械の話である。録音じゃなくて録物(ろくもん)。物質再生機のアイデアは昔からあるが、ビデオデッキになぞらえてみたところがネタである。処理も巧いが、何となく物足りないんだよな。小松先生の話を読んでたせいだろうか。「お手軽コピーで済ます人生の意義」というテーマもあるんだけどね。
続いて「蜂の幸福」。これは良かったっすね。「嗜好品が蜂だけ」という惑星。酵母が生育せず合成物を嫌っているのでアルコールや麻酔薬や麻薬で酩酊しようと思えばそれを合成する蜂に刺されるしかないという世界の話である。ハードボイルドだし伏線もちゃんと拾ってあるし、よくできた作品である。
次は「嫌煙権」だが…げろげろー、恐ろしい世界だ。煙草を吸わなければ人間性を疑われる世界。私はこういう世界では生きていけないぞ。まあ、嫌煙権の広まりに対してそれを引っ繰り返してみせるのもSFなんだろうが。
今日の最後は「明日にのばすな」。ちょっと軽すぎて物足りない、と思っていたところに…これはハードな話だ。復讐のために「事前服役」をしている男のところに思い止どまらせようとやってくる教誨師との会話から物語は始まる。20年の強制労働ののち、彼は復讐を遂げようとするが………罪と罰と人生の意味について深く考えさせてくれる作品でありました。
これでこの作品集も終わり。軽いからあっと言う間に読み終えてしまったな。まあ、最後で締まったからいいか。
帰りも阪急の特急に乗るが、始発駅じゃないので座れない。最初に停まった駅で、通路側に座っていた男性がその前の席が空いたので逃げるように移動していった後に座ったのだが、腰を下ろしてから激しく後悔した。窓際に座っている爺さんが、クサイのである。これは、ホームレスの匂いだ。コイツ、何日風呂に入ってないんだ。顔を通路に突き出して息をしてても猛烈に臭い。何で前に座ってた乗客が逃げていったのかがわかったよ。次の停車駅まで地獄の時間を過ごし、私も逃げ出す。
帰りに梅田のブックファーストで「医竜 8」(永井明:ビッグコミックス:→【amazon】:→【bk1】)を買う。やっぱり最近、新刊を買ってるのは医者モノばかりのような気がするな。
そして鶴橋駅のブックオフで、今日も少女漫画の文庫を買い込む。「はみだしっ子 第1巻」(三原順:白泉社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を帰りの電車の中で読もうとするが情報量が多くて、とても文庫本サイズでは読んでいられない。しかし、よくこんな難しいマンガ読んでたな>昔のオレ。だけどこの4人、1巻の最初ではウチの息子より歳下だったのか。すげえ。
▲3月2日(水)▼ →
今日から通勤中に廃盤CD大ディスカウントフェアで買った「Naked Without You」(Taylor Dayne:→【amazon】)を聴いている。以前音楽番組で一瞬だけビデオクリップが流れたのが耳に引っ掛かったので電子手帳に名前を記入していたのだ。今となっては、どういう曲だったかもぜんぜん覚えてない。この人が白人女性だということも実際にCDが届いてから知ったくらいで。廃盤になって値下げしているとはいえ、昼飯2日分に匹敵する金をそれだけの根拠で払うとは我ながら大胆なことである。たしかに声はデカいようだが、ちょっと曲に「引き」が足りないかな。
今日も京都行き特急の中はオバハンがいっぱいである。2人以上で座っている近くは避けて席を確保したのだが、後ろや横やに2人連れが座ってきてガヤガヤと喋っている。連れなんだから喋るのはある程度仕方ないとも思うんだが、途切れないんだよな。
昨日で「時間不動産」(草上仁:ハヤカワ文庫JA:→【amazon】)を読み終えたのだが、次に読めると思って鞄に入れてきていた「猫の首」(小松左京:集英社文庫 32-F:→【amazon】)は、つい先日読み終えたやつじゃないか。馬鹿である。それで「あくむ」(井上夢人:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読み始める。これがハズレだともう後がないが、まあ大丈夫だろう。
まずは「ホワイトノイズ」である。やはり読ませる力はすごい。携帯の盗聴器にハマった男の話であるが…オチはちょっとありきたりだったかな。
続いて「ブラックライト」。いきなり、交通事故に遭った男の精神と同調させられる。両腕と右脚を複雑骨折し、両眼を失明したという。しかし、どうも様子がおかしい…このオチについてはアレだが、最後までグイグイ読ませてくれたことを評価すべきだろう。予想外といえば予想外の結末だったし。
次は「ブルーブラッド」。この作品の主人公は吸血鬼らしい。気になっている女性とデートするのだが…彼女に血をを吸わせてもらう場面がなんともエロティックで官能的である。そして、最後まで読んで気づく。この本に収められている作品たちは、幻想がテーマだということに。タイトルの「あくむ」ではなく、甘味な幻想。
今日の最後は「ゴールデンケージ」である。怖いよ〜、怖いよ〜、厭だよ〜。途中からずっとそう思いながら読んでいる。何が起こるかわからされている。それなのに話はそれに関係あるような関係ないような…周辺をうろうろと歩き回っているような。これが厭だ。
▲3月3日(木)▼ →
引き続き通勤中に「あくむ」(井上夢人:集英社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。往きに「ゴールデンケージ」を読み終えた。いやー、厭といえばこれほど厭な話もありませんでしたな。
続いて最後の「インビジブルドリーム」を読み終えた。こういう不思議な話を描いてても、ぜんぜん荒唐無稽な感じがしないのがすごい。これでこの本は最後である。どれも面白かったっすね。まず、昨日も書いたが読ませる力がすごい。気がつくと物語世界以外のことは何も見えなくなっている自分に気づく。冷静に見るとどれもかなり突拍子もない話なのだが、まるでそれが目の前にあるように自然に読み進めさせられてしまう。
そして、この人の描く女性はみんな魅力的だ。それほど説明もなく、ほとんど必要最小限の会話くらいしか描き込まれてないのに、なんとなく付き合ってみたいような感じにさせられてしまうんだよな。
同じようなことを解説で我孫子武丸さんが書かれてますね。「短かい会話や文章で様々な人間模様を鮮やかに浮かび上がらせる」とか、その他にも色々な書き方で書かれているが、同業だけに表現が的確だ。
今日も京都で仕事なので阪急の特急に乗る。後ろの席に座ったババアが電話をかけまくってうるさい。一人だからやかましくないだろうと思ってここに座ったのに。ババアのくせに真っ赤な口紅つけんじゃねえ(八つ当たり)。
モーニングで尾瀬あきら氏が新連載。もう「夏子の酒」から15年ですか。そりゃそうだな、結婚前に読んでたんだから。結婚してから一気買いしてカミさんに読ませたのである。私はほとんど日本酒は飲まないのに追いかけて読んでたからなあ。ウチの弟が日本酒オタクになったのも、あの作品が原因のような気がする。あの作品は日本のマンガ史に残る名作だよな。
帰りに「こちらニッポン 上」(小松左京:角川文庫 緑 308-29:→【amazon】:→【bk1】)を読み始める。これは大学時代に朝日新聞に連載してたので学校の図書館で読んでいた記憶がある。そして、この作品のオープニングの舞台は就職した会社の所在地だったんだ。連載を追いかけてるときは、こういうことになってしまうとは思いもしなかったな。
紀伊国屋の中を通ってたら書棚の隅っこに「ホミニッド −原人−」(ロバート・J・ソウヤー/内田昌之:ハヤカワ文庫 SF:→【amazon】:→【bk1】)があるのを見つけた。ソウヤー氏の新作じゃぁあーりませんか。どうしてこんな目立たないところにあるの。そしてなんでこんなに数が少ないの。それもこんな狭っ苦しい取り出しにくいところに。こりゃ新作の扱いじゃありませんぜ。いったいぜんたいどうなっているのだ。「グイン・サーガ」や「ペリー・ローダン」は目立つところに大量に並べられているのに…私の趣味がヘンなのですか?
帯に「ハヤカワ文庫SF1500番刊行記念作品」と書いてあるから、送り出す側としてはとっておきの作品なんじゃないかと思うんだけど。誰かそう言ってくれ。それがこういう扱いを受ける(他の本屋で平積みの台やSFの棚を眺めたときには発見さえできなかった)ということは、やはりこういうSFが売れないということなんだろうか。「グイン・サーガ」や「ペリー・ローダン」は売れると思われてるようなのに。やっぱり私の趣味が…
ふーん、「パチンコの雑誌広告の半分以上が消費者金融という現状がある」ですか。私はそういう世界は知らないが、そういうのは意志の弱い人が多いんでしょうなあ。他人のことは言えないが。しかし、昔から「暇つぶしにパチンコをする」という人がいるのが信じられなかった。私なんか寝る時間を削らないといろいろできないのに。
▲3月4日(金)▼ →
今日は大阪で仕事。しかも長編の「こちらニッポン 上」(小松左京:角川文庫 緑 308-29:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいるので書くことなし。聴いているのは引き続き「Naked Without You」(Taylor Dayne:→【amazon】)である。「Whatever You Want」はいい曲だが、それ以外は頑張って歌ってるけど印象に残らないなあ。
以前Linuxザウルスが「サスペンドからの復帰時にタスクが切り替わるようになってしまった」と書いたが、どうもこれはQtjitenというアプリケーションが原因のようである。ちょっと前にキーボードからタスクの切り替えができるようにしたのだが、切り替えを行うときにこのQtjitenが起動していてもそれがタスク一覧の中に出てこないのである。どうもこれは画面のコントロールを、標準とは別の世界で行っているのではないだろうか。そう思ってQtjitenは目的の事項を調べ終わったら毎回終了させるようにしたら(すぐに言葉を調べたいのでそれまでは常駐させていた)サスペンドからの復帰時にタスクが切り替わってしまう現象は発生しなくなったのである。
▲3月5日(土)▼ →
今週も土曜日は昼前まで寝ている。息子は今日、カミさんに連れられて近くの行政サービスセンターで開かれている将棋教室に行くことになっている。彼らを送り出した後、娘の相手をしながらHDD&DVDレコーダーに録り貯めているエヴァを観る。CATVで放送しているのを録画していて、まだ観てない回があるのを発見してしまったので、1話ずつ観てから消すことにしているのである。最近、録画する量が増えてきたのでディスクの残量が少なくなってきているからな。
しかし、何度観ても「見知らぬ、天井」は素晴らしいねえ。この緊張感。構成の見事さ。すべてがハイレベルである。観たら消すつもりだったんだが、これは消すに忍びない。DVDには録画してあるんだけどねえ。
娘を抱きながらエヴァを観ていると、彼女は眠ってしまった。カミさんが帰ってきたので2階の寝室に連れて上がる。
息子の迎えは私が行く。教室に入って彼に「楽しかったか?」と訊くと「うん、楽しかった」と応える。「ぼく、気に入った」とか言っている。まあ、禁煙ならいいんじゃないかな。申し込みは多いようなのだが、見学に来たのでハガキを出せば優先的に入れてくれるとのことである。それじゃ、申し込みますか。
「低解像度の動画から高解像度画像を自動生成する技術」ですか。そりゃすごい。現状で人間がコンピュータより優れている点の一つは、与えられているない情報を経験により推測することが可能だということだからな。別の記事を読むと「複数フレームに含まれる情報を分析し、より多くのディテールを再現する技術」なのね。まあそれでも、そういうことができれば嬉しいのは事実だ。この技術を使えば、モザイクで隠してあるモノも見えるよな、きっと。
▲3月6日(日)▼ →
今日はカミさんの車でホームセンターに息子のスキーウェアを買いに行く。ついでに古本屋にも行くというので、気に入らなかった本やCDを持って行く。カミさんはエヴァのLDボックスを売りに行くと言っている。まあ、CATVで放送してたのを全部DVDに録画したからな。私はソフト以外のものはそれほど要らない人だし。
それで買い取りコーナーに持って行ったのだが、レーザーディスクは値段がつかないと言われてしまった。引き取っても1円だそうである。私のCDや本も、手提げ袋に一杯分持って行ったのだが半分くらいは買い取れないと言われて300円台。うーん、ちょっち哀しい。
息子はゲームコーナーで母親にソフトを買ってもらっている。それからデモ機でずっとゲームをしている。本のフロアにはまったく行こうともしない。困ったものである。
行ったのは古本市場だったのだが、どうも書棚を見て廻ってもブックオフほど楽しくない。なぜなんだろう。ブックマートと違って規模的には同程度だし、価格は逆に原価によって決まっているから明朗なのに。100円コーナーがショボいせいかなあ。ブックオフは100円コーナーにかなり掘り出し物があったりするんだよな。コミックスの100円コーナーは回転も速いし。古本市場はマンガで読めないものがあるのもイヤンな感じ。ちょっとケチくさいかな。やっぱり客が気軽に買えるようにした方が最終的には得なんでしょう。1冊100円ずつでもかなりの数を買ってるので、考えてみたらここしばらく通勤経路にある2軒のブックオフで月に数千円ずつ使ってるような気がする。
ささやかながらもamazonのポイントが何点か貯まっていた(このサイトから跳んで買ってくださった皆様のおかげです)のだが、最後のポイントを使ってしまった。目的は「星に願いを」(navy&ivory:→【amazon】)である。ファーストシングルの「指輪」を有線で聴いて非常に感銘を受けたのだが、この曲が入っているアルバムがamazonでは買えないのでどうしようかと悩んでいたのだ。
しかしキャノンのCMで別の曲が使用されていてかつそれも思わず注意が向いてしまうようないい曲だったので、とりあえずamazonで買えるアルバムから買ってみようということなのである。これが良かったら、ファーストアルバムが買えるサイトもあるようなので、そこで買うことにしよう。
ポイントが少し余るので、同時に「BRAZILIAN RHYME」(塩谷哲)も買う。露崎春女さんが参加しているというので聴いてみたいのである。ただのファンである。とか言いながら、最近の本人のアルバムは聴いてないなあ。やっぱCCCDだと買う気がしない。またレンタルしてくるか。…あ、ライヴのDVDも出てるのか。これも欲しいなあ。でも高価い。5000円以上もするような金額、リストラに怯える子持ちの中年サラリーマンがそうそう出せるもんじゃありませんぜ。
▲3月7日(月)▼ →
引き続き通勤中に「こちらニッポン 上」(小松左京:角川文庫 緑 308-29:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。「世界中の人間が消え失せて若い女性と二人きり(厳密にはそうではないが)」というシチュエーションは萌え萌えだが、主人公が子持ちの中年男なので、同じ立場の今の方が読んでいて萌え度が高い(苦笑)。まあそれでも、彼は今の私より10歳も若い。もうそんな歳になってしまったんだなあ。もう21世紀だもんなあ。
ネタとしては「霧が晴れた時」と同じだが、初期条件を変えるだけでこんなに違う話になるもんなんですねえ。まあ「霧が晴れた時」はこの現象が起こるところまでだったけど、この作品はその後にどうしてゆくかという話だからな。
「消え残り」が見つかってくる過程というのはいいよなあ。読んでいてわくわくする。ただ、みんな善人ならいいんだが…と考える私は、悪い小説を読みすぎだろうか。
そして帰りに読み終えた。いやー、面白いねえ。ストーリーとしては世界中から人間が消え失せて消え残りがどう生きてゆくか、という単純なものなんだが、やはり遭難モノというのは黄金パターンの一つである。
先日、Googleの検索結果からBlogを排除したいということを書いたのだが、その方法を「検索の鉄人」優勝者が語っているのを見つけた。そうかあ、「ブログ以外のサイトを検索したければ“-トラックバック”と頭にマイナスを付ける」といいんですか。なるほど、それは目ウロコでしたな。でも、毎回この条件を入力するというのも鬱陶しいよなあ。何とかならないものか。当面はATOKの辞書にでも入れておくしかないのか。
▲3月8日(火)▼ →
昨日から通勤中に「こちらニッポン 上」(小松左京:角川文庫 緑 308-29:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。心配していたことだが…やっぱり人が集まるといろいろあるもんですな。そして…ひゃー、そんなものが出てきますか。そりゃ大変だ。
今日も今日とて京都で仕事。帰りに阪急の特急に乗り、本を読んでいると、妙に煙たい。煙草の煙だ。どこの馬鹿が吸ってるんだと思って車内を見回してみてもどこからも煙は上がっていない。このままだと隣の車両に避難することも考えないといけないな、とか思っていると、太ってハゲている黒メガネをかけたジジイが隣の車両との間のドアを開けてヨタヨタと入ってきた。たしか座席をボックス型にして2人分を占拠してたヤツだ。犯人はコイツか。車両の結合部で吸ってたんだろう。犯人を探しているときに、あのデカい態度してたのがどこに行ったんだろうと思ってたんだよな。梅田に着いて降りるとき、すでに煙草をくわえている。意志の弱いことよ。
梅田でカミさんに頼まれていた「ハウルの動く城 スタジオジブリ絵コンテ全集 14」を買うため紀伊国屋書店に入る。目的のものを購入し、店を出ようとしたところで「隔週刊泣いてたまるか DVDコレクション」を見つけて買ってしまう。さすがはデアゴスティーニ・ジャパン、的確にツボをを突いてくる。私にとって渥美清氏は「寅さん」じゃなくて「泣いてたまるか」の人なんだよな。
今日は通勤中に「ケツノポリス3」(ケツメイシ:→【amazon】)を聴いている。有線で流れていた「さくら」が良かったのでアルバムを聴いてみようということである。彼らの曲はグループ名でパスしてたんだよな。グループ名というのは自らの姿勢を示す重要なものだと思っているので、この名前を見て大したことはないだろうと思ってたのである。なんせ頭が「ケツ」ですよ「ケツ」。この名前が「決明子」という生薬の名前であることを知ったのは、このグループのことを意識してから読んだ雑誌の記事でだったりする。でもやっぱりこの名前は問題があると思うよなあ。まあ、この名前でも聴いてくれれば本物だという意識があるのかもしれないが。
それで感想だが…うーん、聴いていて腹が立つほどではないが、金を出してCDを買うほどではないなあ。
">日本人のラップがダサいと思う私でもそれほど違和感なく聴けるが、ラップというよりもレゲエに近いような気もする。
今日も家に戻ると23時近く。私が食事をしている間にカミさんが娘を寝かせてくれていたのだが、彼女が寝室から下りてくるとすぐに娘の泣き声が聞こえてきた。寝室に入ってからかなり時間が経っているのですぐに眠るだろうと思って歯も磨かずに上がってゆく。たしかにしばらく抱いていると腕の中では寝るのだが、布団の上に降ろすと泣く。それを3回以上繰り返し、どうしても眠ってくれないので一緒に布団の中に入る。すると…
▲3月9日(水)▼ →
今日、通勤中に「こちらニッポン 下 角川文庫 緑 308-30」(小松左京:角川文庫 緑 308-30:→【amazon】)を読み終えた。面白かったっす。ネタとしてはそれほど大したこともなかったが、読み物として面白く読めた。まあ、新聞は読者層が広いから仕掛けよりも話の面白さでしょう。しかし、これを新聞連載してたのか。すごいな。
続いて「ホミニッド −原人−」(ロバート・J・ソウヤー/内田昌之:ハヤカワ文庫 SF:→【amazon】:→【bk1】)を読み始める。ソウヤー氏の新作である。ずいぶん久しぶりのような気がするな。3部作のようなので全部出てからまとめて読もうかとも思ったのだが、本当に出るかどうかイマイチ信じられないからな(苦笑)。いちおう、次は「6月刊行予定」とか書いてあるんだけど。「占星師アフサンの遠見鏡」の続きも未だに訳されてないしなあ。あんなに面白いのにやっぱり売れませんか。
そういうことで、次以降の巻を読むときのためにあらすじを書いておくことにしようか。
オープニングはカミオカンデと同じ原理のニュートリノ観測所。ただしこれは日本ではなくカナダにあるようだ。その観測器がいきなり大量の光を検出する。特定の方向からではないので超新星ではない。そして、密閉された観測装置の中にいきなり男が出現する。
その男をポスドクのお姉ちゃんが下着姿で水槽に飛び込んで助ける。萌え萌え(こら)。しかし、彼と言葉が通じない。舞台がカナダだから英語とフランス語で問いかけてみるのは当然なんだが、居合わせた日系人が日本語を試してみるシーンがあるのが面白い。作者も日本に来たことがあるので、この国で人気があることを意識しているようだ。表紙のセンスは日本版がいちばんいいと言ってたらしいし。
続いて、ネアンデルタール人の生活の描写。宇宙線の影響が少ない地下深くで量子コンピュータの研究をしているらしい。そこで、ポンターという研究者が消失する。
それから、遺伝学教授であるメアリ・ヴォーンが学内でレイプされるシーン。彼女は警察に通報せず、自分の胎内より「汚物」を採取して冷蔵庫におさめた。これがどう本筋に関わってくるのか。
こちらの世界に跳ばされたポンターは、手首に埋め込まれた「コンパニオン・インプラント」と会話して現状を分析しようとしている。かなりインテリジェントな機械のようだ。ポンターは空気が汚いとか言っている。彼らは高度な技術文明を持っているにもかかわらず、かなりナチュラルな生活をしているようだ。家の中にカーペットがわりに苔を生やしているようだからな。
そしてポンターとこちらの医者たちが、互いが互いの頭蓋骨のレントゲン写真を見て驚愕しているシーンの後、彼らは群がる報道陣(そりゃ巨費を投じて造られた実験装置をオシャカにしたんだからな)に捕まってしまう。そこでポンターは、自らがネアンデルタールであることを公開してもいいと示す。なかなかいい感じである。
あちらの世界で、ポンターと一緒に実験していたアディカーは殺人の疑いをかけられる。あちら側の記述も続けているということは、いずれこちらと関わってくるんだろうか。
帰りに「国境を駆ける医師イコマ 3」(高野洋:ヤングジャンプ・コミックス:→【amazon】:→【bk1】)を買う。やはり買うのは医者マンガである。電車に乗って、「ホミニッド」の続きを読みたいからちょっとだけ、と思って最初の数ページを見るつもりで開いてみると…最後まで読まされてしまいましたですよ。いや、すごいすごい。地雷という兵器の出口のない恐ろしさを描いているのだが、甘っちょろい解決策など提示していない。青年向けのマンガ雑誌で、よくこんな硬派な作品を連載しているものだ。
今日から通勤中に「IMAGINATION」(石嶺聡子:→【amazon】)を聴いている。巧いのは巧いのだが、アルバムを重ねるごとにテンションが落ちてきているように感じられるのが気になるところ。この流れでいっちゃうと、アルバムがぜんぶ廃盤になってしまったのも仕方がないような気がする。
▲3月10日(木)▼ →
今日も通勤中に「ホミニッド −原人−」(ロバート・J・ソウヤー/内田昌之:ハヤカワ文庫 SF:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。以下あらすじ。
傷ついて家に戻ったメアリは留守電が入っているのに気づく。「ネアンデルタールを、おどろくべき状態で発見した」という。そりゃ信じられませんわね。ニュースを見るとニュートリノ観測所で重大な事故が発生してこの鉱山で生きているネアンデルタールが発見されたというんだから、どうみても眉唾だと思うよなあ。しかし彼女は、ライバルの名前を出されて行くことを決意するのであった。
こちらとあちらの世界が交互に描写される。ネアンデルタール人は会話にフェロモンも使っているらしい。まあ我々も気づかないうちに使っているのかもしれないが。
医者であるルーベンは、ポンターが我々のトイレで排便の後始末がちゃんとできていないことによって、彼が「どこかよそから来た」ことを確信する。このあたりも巧いな。非常に納得できる経過である。
彼らはまず数字から互いの言葉の学習をしようとしたのだが、「コンパニオン・インプラント」であるハクが割り込んでくる。すでにある程度の単語を解読しているという。言葉の習得では、我々はチンパンジー以下だとか言われてしまったよ。けっきょく、言語の学習はハクとの間で行うことになるのである。「彼(彼女?)」が通訳になるのかな。
あっちの世界では女たちは新月に合わせて一斉に生理になるんだそうだ。そのへんはフェロモンで同期してるんだろう。ホモサピエンスでも、共同生活していると匂いによって生理の周期が合ってくるというからな。
そして向こうの世界では、建物も「樹木栽培」で育てられるんだそうだ。やっぱりナチュラルライフですなあ。それから、殺人者は遺伝のせいだということで断種手術を受けさせられるということである。このへんはよくわからない。
こちらの世界では事故の原因を調査する会議の中で参加者が、あの男は「実体化」したとしか考えられないと言って「スター・トレック」のテーマを口笛で吹くシーンでニヤリとさせられる。実際、他の場所からここに「実体化」すると言うと、これを連想するのが一般的なんだろうね。
あっちでも、ポンターが姿を消したところで採取した液体(重水だ)を分析しようとしている。こちらの進展も楽しみになってきたな。向こうにはロボットもいる。ただ、なんだか向こうでは生理中の女性は凶暴化する(こっちでもそうか)ようなことをほのめかされているのが気になる。
阪神タイガース創立70周年記念ノートPCというのが出るんですか。しかも、OSがターボリナックス。うーん、タイガースファンとLinuxって、私の頭の中ではかなり遠い位置に配置されてるんだけど、大丈夫なんだろうか。息子がもう少し大きかったら買ってやるんだがな。やっぱり子供にはLinuxを覚えさせるべきでしょう。でも、Windowsが入ってないのにスペックから見るとずいぶん高価い。やっぱりキャラクター製品は高価くなるのね。
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