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5月21日(金) 
今日は通勤中に「FRENZY」(ゴスペラーズ:→【amazon】)を聴いている。いい感じである。コーラスグループとして熟成してきたというか、月並みな言い方だが「脂が乗っている」という感じだな。

そして仕事場への往路で「クォータームーン」(中井拓志:角川ホラー文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読み終えた。途中までは人々の左腕が身体から離れてその辺を走り回るわけでも街ひとつを丸ごと発狂させてしまう美少女が出てくるわけでもなく(ひどい言い方だな)ふつうの話だなと思っていたのだが(もうちょっとブッ飛んだ話を期待していた)、このクライマックスの緊張感はすごい。音楽を聴いていることも忘れて読みふけっていたくらいである。そして、このエンディングは衝撃的だ。なんか、感動してしまいましたですよ。こんな救いのない話で作者も突き放したように描いているというのに、なんで感動してしまうんだろう。

そして続いて「死霊狩り(1)」(平井和正:角川文庫 緑 383-7:→【amazon】)を読み始める。先日ブックオフで買った20冊のうちの1冊である。子供の頃に読んでいたのが実家にはあるはずなんだが、兄弟の共有財産だったし平井先生の作品を買うのは弟の担当だったんだよな。

いや読みやすい。するすると読める。そして面白い。良質のマンガを読んでるような感じだ。最近の作品よりも断然面白い。この頃に比べて小説のレベルは下がっているんだろうか。いや、平井先生や小松先生が特別なんだな。

文字を読んでいることを意識しないで読んでいる。困ったのは、聴いている音楽が聴こえなくなってしまうので、アルバムの評価ができないことだな。それほど悪い作品ではないはずなんだが。これは来週も聴くことになるか。でも、しばらくはこのシリーズを読む予定なんだが…

今日も遠方で遅くまで仕事。21時を過ぎているというのに京都で電車に乗る前に本屋に入る。そこで「122対0の青春 深浦高校野球部物語」(川井竜介:講談社文庫:→【amazon】:→【bk1】)を手に取って立ち読みしてみる。タイトルから想像したとおりの内容だったが、けっこういい感じだったので買ってしまう。いつ読むんだろう。



5月22日(土) 
しんどい.どうしても起きられない。どうしてこんなにしんどいのかね。14時にカミさんが洗濯物を干しにきた。起きなきゃ…と、必死の思いで起き出したときには14時半になっていた。階下に下りてみると、妻子は出かけるところであった。ど…どこに行かれるんでしょう。と問う暇もなく、家族の乗った車は出て行くのであった。

体調が悪いのでビタミンCを摂りたい。ビタミンCが含まれている飲料を買いに出かけることにする。娘は買い物から帰ってきたときに車の中で眠っていて、まだ寝室で寝ている。息子に一緒に行かないかと言うと、お菓子を買ってくれるならと言われてしまった。はいはい、買ったげるからついてきなさい。

自転車に乗って近所のスーパーに行く。ドリンクヨーグルトとビタミンC飲料を買ってお菓子コーナーに行き、息子に欲しいものを選ばせる。しかしなかなか決められないのである。苛ちなカミさんがいたら「父ちゃんに似て優柔不断なんだから」と言われるところだが、今日は父ちゃんと一緒だから時間をかけて選びなさい。こういうのは選んでるときがいちばん楽しいんだから。

今日は私が子供たちを風呂に入れる。娘が、顔を拭いているとエンエン泣きだした。疲れたような泣き方である。湯船に入れても泣いている。そのときに開いた口の中を見ると、下の前歯が2本、白く顔を出している。そろそろ触ると歯の先端に触れるのはわかっていたが、こうやって改めて目で見ると感慨がありますなあ。



5月23日(日) 
今日は近所の子供会の遠足ということで、息子を連れてあやめ池遊園地に行く。彼を連れて待ち合わせ場所に行くと、すでに子供たちがいっぱい来ている…が、成人男性がぜんぜん見えないなですけど。やっぱりこういう催しには父親は来ませんか。私らが子供の頃の子供会というと、オジサンが中心になってやっていた記憶があるんだが(社宅だったせいじゃないと思う)。

子供会の会員であるということを識別するため、赤い布を渡されて身体に付ける。そして出発。切符は各自買わねばならないんだろうかと思っていたのだが、代表の方が駅員さんに何か言うと、団体用の入り口が開いてそこからゾロゾロと入場する。そうか、団体なのね。

団体だとフリーパスチケットが使えるらしい。赤いシートを服に貼って園内を廻ることになる。やはり父親で参加しているのは私だけであった。息子が知ってる子供もいないという。けっきょく、我々親子二人で行動することになるのである。弁当も二人だけで食った。

入ってみると、旧き良き日本の遊園地という感じですな。USJTDLのような演出はない。乗り物に乗るということ自体がファンタジーだということなんだろう。しかし、USJやTDLに客を取られて閑古鳥が鳴いているという話だったので空いているだろうと思っていたのだが、すごい人である。どうも、閉園するというのでみんな来ているらしい。そういうことで客が増えるというのも哀しい話だなあ。従業員の人はどういう気持ちで働いておられるんだろうか。

フリーパスだとかえって息子は何に乗ったらいいかわからないようである。まず最初は園内を一周する小振りな汽車に乗る。続いてモノレール。そのうちに彼も乗り物に乗ることにも慣れたようで、次々にヌルい乗り物に乗ってゆく。それでも、ライトなジェットコースターに乗ったときには「きゃー!」「おぎゃー!」と叫んでいたのだった。

フリーだというので並んでいる人が少ないところを何も考えずに入っていると、お化け屋敷に入ってしまった。しかしヌルい。それでも息子は建物から出てくると「ゆうれい怖いから見んようにしてた」と言ったのである。こらー、何のためにある施設だと思ってるんだ、キミは。

息子の印象がいちばん強かったようなのが、大型のブランコである。ブランコといっても普通のブランコではなく、2メートル立方くらいの檻に入って漕ぐのである。そして、いちばん上まで来ると一回転できるというものである。しかし乗ったはいいが、漕ぎ始めると息子は「怖い〜」と言って手すりにしがみついているだけである。こんな重いお荷物を乗せていると私が全力で漕いでも半分くらいまでしか上がらない。しかし疲れた。一週間分くらいの体力を使ったような気がするな。「美容と健康に最適」とか書いてあったが、なるほどねと思ったことであった。

午後になるとますます人が増えてきた。乗り物系はもう並ぶ気も起きないほど人が並んでいる。それで根性のない我々親子は、展示系の建物を廻るのである。昆虫の標本を展示してるのを見て息子が言う。
「ほんものみたいやな」
「本物やがな」
「なんで動かへんの」
「死んでるからや」
「ふーん、おどかすなよ」
なんか、そういう問題ではないような気が。

トーマスの展示をしている建物に入ると、室内のアスレチック施設があった。息子はこういうのが好きなので独りで遊ばせる。私は決まった場所に座って待っている。息子は何回か見に来たので場所は認識しているだろうと思っていたのだが、入れ替えの時刻になってもやって来ない。ギリギリまで粘っていたのだが、ついに追い出される。遊具の中には残っていないようである。気がつくと、建物の外はすごく強い雨が降っている。外に出てるはずはない。だいたいが彼の性格では独りで行動できないはずである。建物の外に出れずに滞っている人混みの中にも見えない。どうしたんだ。誘拐か。それほど金を持ってそうな格好はしてないはずなんだがなあ。

ものすごい数の子供が入り乱れて遊んでいたので、これは絶対に自分の子供を見失う親が出てくるだろうと思っていたのだが、自分がそうなってしまうとは。大笑いである。外に出るわけにもいかないので中でしばらく様子を見ようと思っていると、横からつんつんと突っつかれた。息子である。「どこに行ってたんだよ〜」とか言っている。それはこっちのセリフじゃ。

最後にメリーゴーラウンドに並んでいたのだが、やはり列が長く帰りの集合時刻の5分前になってしまった。ヤバいかなと思っていたのだが、メリーゴーラウンドは乗れる人数が多かったので何とか待ち合わせ前に乗り終わることができた。指定時刻ジャストに待ち合わせ場所に到着する。しかし、子供が一人戻ってこないらしいのである。「3年生以下は保護者同伴」ということは、4年生以上は子供だけで行動するということだったんだな。しかし、ウチの息子が4年生になったときに独りで遊園地を廻らせることができるだろうか…と考えてしまう過保護な親なのである。

30分くらい経って最後の子供が見つかったという。待ち合わせ場所を間違えていたそうだ。やはり小学生だからな。世話役の人も大変だ。そしてまた団体で電車に乗る。乗換駅のホームで電車を待っていると、息子が抱っこしてくれと言う。小っちゃい子がお母さんに抱かれているのを見て甘えたくなったようである。まあ、最近ストレスが溜まっているようだから、抱っこしてやるか。電車が来るまでだぞ。

しかし疲れた。やはりボックスブランコが応えている。それでも買い物に行く。もちろん娘を負ぶって行く。息子も嫌がっていたが、ドラゴンボール 巻6を出してやるからと言うとついてくる。自転車で走り始めると、娘は背中できゃあきゃあと声を上げる。喜んでいるようである。



5月24日(月) 
今日は通勤中に「死霊狩り(1)」(平井和正:角川文庫 緑 383-7:→【amazon】)を読み終えた。いやー、面白かったー。ストーリー展開も登場人物の造形も見事。理屈抜きにそう思える作品は滅多にないからなあ。そういう意味では、この人の小説の面白さを正統に受け継いでいるのは夢枕獏氏くらいのものなのかもしれない。しかし今気づいたが「600万ドルの男」って、これのパクリじゃないの?

また初老のオッサンである。例の回転寿司屋である。これも同年代の女性を連れて入ってきた。歩いてきたときはマトモそうに見えたのだが、我々の隣の席にふんぞり返って座ると、いったん自分のテーブルに置いた皿をポイッとコンベアに戻して入れ替えたりしている。こらー、食い物を粗末にするなと教わってこなかったのか…と思っていて気がついた。今の50代60代はもう、戦後の教育を受けてきてるんだ。それまでの教育の基準というものがすべて否定された時期に基礎教育を受けてきているのである。

戦前の教育を受けた年寄りは老いれば「身を慎む」なんて古風な考え方を持っていたのだが、彼らにはそういうものはない。やたらと大手を振ってのさばっている。そういえば、「最近の若い者は」というのは昔から言われているが、近頃は昔に比べて非常識な年寄りがずいぶん増えたような気がする。回転寿司のような新しいシステムの中では、若者よりも年寄りの行動が目立つのかもしれないが。

悪名高い団塊の世代もこれに入る。私の認識では彼らは既存のものをことごとく破壊しようとしてきたが、けっきょくそれに代わるものはろくなものを生み出してこなかったのだよな。何でも否定してかかる連中である。若い頃は思考も速いし柔軟性もあるからそれで何とかなってきたが、これが歳を取ってくると日本という国の大きなお荷物になるんじゃないだろうか…などと、隣の客を見ながら心配してしまったのであった。私の妄想であればよいが。

カミさんに「トリビアを録画してほしかったらテープを持ってくるように」と言われたので、今日も閉店ギリギリにヨドバシに駆け込む。8ミリのテープを買おうと思ったのだが、記録媒体のフロアに行って、もうすでに8ミリビデオという規格は過去のものになってしまっていることを思い知らされる。置いてはいるが、ほとんど選択の余地がないのである。私としてはスリムケースで10本2000円以下であれば買おうと思っていたのに、そういうものは無かったのだ。テープを買うのに悩むくらいならハードディスクレコーダーを買った方が…などと危険なことも考えたが、けっきょく買わずに諦めて帰る。

我が家ではまだ8ミリビデオがメインなのである。薄々の一般人なので最新の技術について行けてないのである。8ミリというのは動画をアナログで記録する媒体としては最後の規格のような気がするから、ある意味究極の規格であると言えないこともないと思うんだがな。それでもやっぱりアナログの弱点はあるのだが、時間がないので録り貯めたテープのデジタル化は老後の楽しみということになってしまうのであろうか。



5月25日(火)
今日は通勤中に「BEST 1990-2000」(BEGIN:→【amazon】)を聴いている。涙そうそうがこの人たちの曲だというので聞いてみたのだが、やはり私の趣味ではない。アコースティックで淡々と演られるのは地味すぎる。ベストアルバムでこれだということは、通常のアルバムではもっと地味な曲が並んでいるのだろうか。

往きに「死霊狩り(2)」(平井和正:角川文庫 緑 383-12:→【amazon】)を読み終えた。途中まではゾンビーハンターになりきれない主人公の苦悩がメインで、けっこう淡々と進んでいたのだが、やはりクライマックスのアクションと大ドンデン返しと考えさせる結末は素晴らしい。荒唐無稽な話なのに読んでいる間は不自然さを感じさせない。このあたりは科学的に正確に書きさえすればリアリティが出るというものではないのである。さて、主人公はどうなってしまうのであろうか。

そして、帰りには「死霊狩り(3)」(平井和正:角川文庫 緑 383-13:→【amazon】)まで読み終えてしまったのであった。けっきょく今日一日で文庫本を2冊読了してしまったことになる。恐るべきリーダビリティである。最後は予想を見事に外されてしまった。いやしかし、本当にこれで終わったのかどうかを判断するには情報が足りない。ハッピーエンドなのかアンハッピーエンドなのかさえ判断できない。これで終わりはあまりに不親切である。何とかしてくれー。

そろそろ当面読むべき長編小説が尽きてきたので、買ってきた本や読み終えた本を放り込んである押入に入っているものを整理してみる。まだ読んでない本が山ほど出てきた。とりあえず時間があれば読んでおくべきだという優先度の本だけでも2山くらい出てきたのである。いくら読めども、読むべき本は尽きまじ。



5月26日(水) 
今日は通勤中に「シングルス24(1972〜84)」(チューリップ:→【amazon】)の1枚目を聴いている。こういう曲もあったか。あの曲も聴いたことがある。などと思いながら聴いている。1曲ヒットさせるだけでも限られた人にしかできないのに、これだけ続けていい曲を世に送り出してきたというのは大したものである。

今日から「ムジカ・マキーナ」(高野史緒:ハヤカワ文庫 JA:→【amazon】:→【bk1】)を読み始めている。買って押入れの奥にしまい込まれていたものを昨日引っ張り出してきたのである。この作品がたどった運命と、いまここにいる意味を考えれば読まねばいけない作品でしょう。表現力はなかなかありますな。すくなくともパラサイト・イヴよりは楽に作品中に入っていける…って、基準がそれかい。

今夜も京都で20時まで仕事をしていたので家に帰り着くと23時近く。着替えるために寝室に入ると、横になっていた息子が脚にしがみついてきた。まだ起きてたのか。最近、両親を妹に取られて愛情に飢えているようなので、一緒に横になって抱きしめてやる。彼も抱きついてくる。しばらくそうしていると、やがて私の腕から逃れて自分の布団の上で寝息を立てはじめた。さて、起きて階下に下りようか、と思ったはずだったのだが…



5月27日(木) 
けっきょく、夕食も食べず歯も磨かず下着姿のまま布団も被らずに眠ってしまっていた。夕食の用意をしてたのに、とカミさんに文句を言われる。1食抜いたくらいでは死にはしないとは思うのだが、健康には良くないよなあ。

今日は「シングルス24(1972〜84)」(チューリップ:→【amazon】)の2枚目を聴いている。3枚組の2枚目だというのに、ほとんどレベルが下がらない。ほんとうに長期間にわたって高水準な曲を創り続けてきたのだなあ、と改めて認識させられる。まあ、後半になってちょっとパワーが落ちてきたような気はするが。

12GBのコンパクトフラッシュですか。すごいですねえ。しかし値段が…ひゃくろくじゅうごまん、きゅうせんえん…こりゃ宝くじにでも当たらなきゃ買えないですねえ。

17日の日記を上げてから読み直してみると、どうも「パラサイト・イヴ」が「SFじゃないから面白くない」と言っているように見える。いやいやそうではないのです。この作品はフィクションとして出来が悪いと思ったから読む気をなくしたのだ。

私はSF好きだが他のジャンルでも面白ければいいのである。宮部みゆきさんなんて何を描いても面白いし。ホラーでもリングは怖かった。別に科学的整合性が厳密でなくても素晴らしい作品だ。しかし、「パラサイト・イヴ」は科学的整合性に関して首尾一貫してないので読んでいて白ける。読者にそう思わせたら失敗だと思うのだ。

途中までは科学的に正確であることに執拗に(というより几帳面に)こだわっていながら、それをあっさり放棄したような展開に、読んでいて途中で醒めてしまう。そのアンバランスさを「SFじゃない」と表現しただけのことなのである。これだったら原因を「ミトコンドリア」なんてことにしないで単なる「悪霊」にした方がよっぽど首尾一貫している。解説に書いてあるように「わかりやすく」するのなら、そうすべきでしょう。わざわざ「ミトコンドリア」なんてものを出してくる必然性が感じられない。いや逆に前半が科学的に厳密な描写をなされているぶんだけ違和感が大きくて、なんとも厭な気分になってしまったのである。まあ、このあたりはすでにあちこちで書かれていることなんだろうけど。



5月28日(金)
今日は通勤中に「シングルス24(1972〜84)」(チューリップ:→【amazon】)の3枚目を聴いている。さすがにこの時期になると、曲のクオリティがかなり落ちてきているように感じられる。発声も、無理やり(というか体力を使わずにというか)高い声を出しているようなところがあってツラい(思えばさだまさし氏の近年の作品にもそれは感じられた)。老いるということは哀しいことだなあ、と思ってしまったことであった。

引き続き通勤中に「ムジカ・マキーナ」(高野史緒:ハヤカワ文庫 JA:→【amazon】:→【bk1】)を読んでいる。歴史に興味のない私には、当時の国際間のゴタゴタの描写が読んでいてつらい。このへんに興味のある人には面白いのかもしれないが。ワタクシ的には、そのへんを省いて音楽ネタに絞った中編にしてくれれば良かったと思うんだがなあ。

しかし、なんでこんなところで「月に代わってお仕置きを」てなセリフが出てきますか。笑いを取るところじゃないと思うんだけどなあ。

Linuxザウルスであるが、最近またサスペンドからの復帰時にタスクが切り替わるようになってしまった。Capsをoffにしても同じだ。どうも、復帰してすぐにキーボードを使うとそうなってしまうような感じである。と、そのときは思ったのだが、電源を入れてしばらく触らずに放っておいても切り替わってしまうようである。何が原因なんだろう。



5月29日(土)
昨夜は家に帰り妻子が寝てからパソコンをいじっていると、どうにも座っていられなくなって、けっきょく居間で転がって眠ってしまっていた。気がつくと外は明るくなりかけている。今日はカミさんが娘の保育所で開催するバザーの準備に行かねばならないので午前中は娘の世話をしなければならない。今から寝てしまうと昼過ぎまで眠ってしまいそうなので、そのまま起きていることにする。

階上で目覚ましが鳴った。30分経っても下りてこなければ起こしに行こうと思っていたのだが、カミさんはすぐに起きてきた。やっと普通のウンチが出たとか言っている。娘が昨日、下痢をしていたのである。

娘も起きたので朝食を食べさせる。お茶を飲ませたら、身体を前に傾けて身体を固くする。するとお尻のあたりからブリブリという音が。ウンチですか。しかも柔らかいようである。カミさんが家を出てからまたウンチをした。これも薄い便の中にヒジキとかコーンとかが出ている。やはり下痢は治っていないような気がするなあ。

娘は音楽に興味があるようなので、私のPCで音楽をランダム再生している。彼女は横にしてもそれほど動かないので毛布を掛けてやるとすぐに眠ってしまったのだった。ちょうどPCからは思い出を盗んでが流れていた。キミも小田さんの曲を聴くと落ち着きますか。10時半頃に泣きだしたが、抱き上げてやるとまたすぐに首を反らせて眠ってしまった。

いやー、ご立派な人が首相をしてますねえ、日本という国は。「当時の社長から『あんたの仕事は次の選挙に当選することだ。会社なんか来なくていい』と告げられた。全部、社員と同じように仕事をすればいいというものではない」ですか。「見返りを期待しない、いい社長」って、ほんとにそう思ってるのか? 政治家になる人間に対しては普通の仕事をさせて、一般国民が1000円を稼ぐためにどれだけしんどい思いをしているかを教えるのが本当の「いい人」だろう。楽をさせたって、長い目で見ると本人のためにならないぞ。…なんてこと、もう書くのもイヤになってきた。

カミさんは帰ってくると娘を連れて寝室に上がり、昼寝に入ってしまった。私は階下で息子と過ごしていたのだが、さすがに今朝はまともに寝てないので眠くなってくる。居間の隣の部屋で座布団を枕にして横になる。息子が起こしに来たような気がするが、起きられないのである。



5月30日(日) 
今日は息子が通っていた保育所の同窓会があるということで、彼を連れて前に住んでいた家の近くにある公園に行く予定だ。カミさんは娘の保育所のバザーなので、娘はカミさんの妹さんに預かってもらうことになっている。ずっと前から今日は雨が降るという予報だったので息子の同窓会は中止になるかと思っていたのだが、起きてみると晴れている。これは出かけることになりますか。

カミさんは先に出かけて行った。おにぎりとお茶を用意して来るようにということだったので、途中でスーパーに寄っておにぎり4つと500mlのペットボトルを買っていく。ビールも必要ならばということだったので、バーゲンブローをクーラーボックスに入れて持ってきている。これは発泡酒だがベルギーのブランドなので、それほど薄々には見られないだろう。

会場まで直線距離ではそれほど遠くないのだが、電車で行くとなると遠回りになる。それでも息子が自転車で行くには遠いので電車で行く。公園に着いたが、広くて集合場所が見つからない。けっきょく3周くらいしてしまった。息子はぶーぶー文句を言っている。

やっと見つかった。まだ準備中のようなので、子供たちは木に登って遊んでいる。息子も私が持ち上げて枝の上に乗せてやったのだが、女の子でも自分の身長よりも高いところにある枝に飛びついて登っていたりするというのに、彼は自分が置かれた枝に腰掛けてそこから動けないでいる。やっぱりキミは私に似て運動は得意ではないようだね。

バーベキューをするということだったのだが、焼きそばとか焼肉を焼いている。用意していた500mlのお茶は、行く途中でほとんど無くなってしまっていたのですぐに空になってしまった。公園の外にある自動販売機まで買いに行く。暑い。

戻ってくると、同じテーブルに座っていたお父さんが「風で飛ばされたで」と言う。見ると、私が置いていた紙皿やボトルとかプラスチックのフォークが無くなっている。あー、公園の一番高いところだから風が強いのね。拾ってきたが、ペットボトルは再利用できないなあ。これだけでも息子のリュックに入れておけばよかったか。紙皿とかは最初から使い捨てのつもりだったし、100円ショップで買ったのをそのまま持ってきてるから予備はあるんだが。

お茶は「広口ボトル」と書いてあるものがあったので、それを買ってきた。息子はペットボトルから飲むときに飲み口をくわえ込んでしまうので、飲みにくいし中身が逆流してしまうのである。2歳の頃からそうだったのだが、5年経っても進歩してないのである。それで広口のものを息子に飲ませてみると、さすがにこの飲み口はくわえ込めないので端っこに口を当てて飲んだのだった。しばらく息子にはこれで練習させるべきだな。

親たちは座って飲んだり食ったり喋ったりしているだけである。息子は他の子供たちとボールを蹴って遊んでいる。それだけでも来た甲斐があったということか。

アルコールで脳細胞を麻痺させて木陰で風に吹かれている、というのもたまにはいいか…などと思いながら遠くを見つめている。そういえば、遠くを見ることもしばらくなかったよなあ。しかし暑い。木陰とはいえ、それでも屋外なので日光は当たる。誰だよ雨だという予報を出してたのは。みんな平気で飲み食いしてるけど、大丈夫なんだろうか。

息子がノドが渇いたというので、またお茶を買いに行く。これだったら2リットルのボトルを買ってきてもよかったよなあ。まあ、この公園は駅から歩いて20分くらいかかるので、持ってくるのも大変だったろうけど。

息子も元気である。会がお開きになったので呼びに行くが、公園の遊具で遊んでいるのでもうちょっと遊びたいと言っている。それでも荷物をまとめて歩き出すと、暑いと言って文句を言い始める。カミさんが車で迎えに来ると言ってくれているからいいが、これがまた駅まで歩かなければいけないとなると大変だったな。

娘を車に乗せたカミさんと合流する。私と息子は水分を補給しなければならないし、何よりも冷房の効いたところで体温を下げたい。それで、スーパーに寄ってもらうことにする。C.C.レモンの1.5リットルボトルを買い、息子と二人でラッパ飲みする。たちまち半分くらいに減ってしまうのである。

家に帰るとカミさんは息子を風呂に入れると言っている。どうも今日はもう雨が降らないようなので、私は散髪に行くことにする。以前は1000円だったのだが、今回は1050円になっていた。まあこの値段でやっていくのは大変だと思うのだが、値段がちょっと中途半端だな。税込み表示が義務化されたせいでこういう値段が一般的になったせいだろうか。

家に帰ってパソコンをいじり始めるが…暑い。身体の内側が熱い。身体の中心で金属が溶けていて対流しているような感じさえする。いま私の身体を輪切りにすれば、断面が白色光を発しているに違いない。空冷では体温が下がるまで時間がかかって、それまで身体が保ちそうにない。というかもう手遅れかも。これは水風呂に入って体温を下げるしかないか。

私は、独り暮らしをしている頃は冷房のない部屋で5年間を過ごしたのである。古いコンクリートの固まりのようなマンションで北向きの1階だったから、一般的な環境に比べて温度変化は少なかったとは思うのだが(まるで地下室)。それでも、暑いときは暑い。どうしても我慢できないときは水風呂に入って身体を冷やしていたのである。

水風呂に入ったが、身体の中心部からマントル対流のように熱が湧いてきて、なかなか身体が冷えない。ずっと水中にいられる海底原人ラゴンが羨ましい、とか思ったのだが…なんでそういうことを思ったのか、自分でもわからない。

けっきょく同窓会に用意していったおにぎりはぜんぜん食べなかったので、夕食時にはそれを焼いて食べることにする。オーブントースターに入れて焼いたのだが、取り出そうとするとボロボロに崩れてしまった。型に詰められて辛うじて形を保っていただけで、「握られて」いたわけではなかったようだ。



5月31日(月) 
毎日新聞のサイトがMSNに吸収されてしまって、過去記事へのリンクが全部切れてしまった。ここは2年くらいは記事のデータを残していてくれたので、新聞記事へのリンクが必要なときは優先的にリンクするようにしていたのだが。それで、サイトのデザインも見にくくなってしまっている。もともとMicrosoftのWebページのデザインは嫌いなんだよな。妙な小細工をいっぱい仕込んでるみたいなのもイヤだし。ウチのリンクからこんなところに行ってしまうようにされてしまうのか。悔しいなあ。あーあ、世の中銭持ってる奴のやりたい放題か。嫌な渡世だねぇ。

今日は通勤中に「青春歌年鑑 1985」(オムニバス:→【amazon】)を聴いている。しかし「BOYのテーマ」(菊池桃子)はいい曲だな。それを何でこういうのが歌ってるんだ…とか、いつも思ってしまうのである。そして「ボーイの季節」(松田聖子)もほんとうにいい曲だ。この頃は林哲司氏といい尾崎亜美さんといい、歌謡曲でもニューミュージック界の才能のある人たちから曲の提供を受けるのがヒットさせる定石みたいになってきたんだな。

しかし、私の佐野元春氏に対する評価はそれほど高くなかったはずなのだが、「Young Bloods」を聴いていると思わずノってしまった。私の負けか。

新書館ウィングス文庫 狼谷辰之 
 対なる  【Amazon】
【bk1】
ISBN4-403-54021-X ¥620+税 



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