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8月21日(日) 
昨日に引き続き、今日もカミさんはイベントに行っている、娘が痒いと訴えてきたので目が覚めた。まだ10時前じゃないか。昨日は起こしてもぜんぜん起きなかったくせに。もうちょっと遅くまで寝てようよ…と言っても通じる相手ではなく、一緒に起き出すのである。

それで朝食にトーストを焼いて食べさせる。天気が悪いので家の中で遊ばせる。しかし、すぐにオシッコとかウンチとか言い出すのでそのたびにオマルのところに連れて行って座らせて相手をし、終われば後始末をしなければならないし、繰り返し本を読んでくれとやってくるので何もできない。困ったものである。ウチはまだ保育所に預けてるからマシだが、ずっと子供の相手をしないといけないお母さんは大変だ。

昼食には娘にカレーうどんを食わせる。息子には自分でラーメンを作って食うように言う。言えば自分でやってくれるので、楽になったものである。そして息子はお義母さんに連れられて映画を観に行くということなので一人で出て行く。雨で家の前が濡れているので滑って転んだようだ。何年直立歩行してるのかね。

そのうちに娘の機嫌が悪くなってきた。泣き出したので抱いて背中をトントンしていたら眠ってしまったのであった。そのまま部屋の隅に寝かせる。やっと集中してパソコンがいじれるか。

今日のカミさんはイベント後に同好の士と親睦を深めていたので帰宅は遅かった。夕食は久しぶりに寿司を食いに行くことにする。娘がイクラが好きなので(スーパーで寿司を買ってきても、各パックに1つずつしか入ってないイクラを全部一人で食べてしまうくらいなのだ)、好きなだけ食べさせてやりたいのである。

今日は無添くら寿司である。我が家の近くにあるあきんどスシローがどうも京都の仕事場近くにある店ほど旨くないので、それほど味のレベルは変わらない。でも、茶碗蒸しはくら寿司の方が美味いですな。いい出汁を取っている。魚を大量に扱ってるんだから出汁のネタには事欠かないと思うんだよな。2杯も食ってしまった。

寿司屋からの帰りに近くの古本屋に寄る。娘はたくさんの本棚が配置されているのが迷路のように見えるようで、きゃーきゃー言いながら走り回っている。店のおじさんに同年齢の孫がいるということでジュースをもらったりしている。私の両親も客がこのくらいの子供を連れてきたりしていたら、何かサービスしてたりするんだろうか。

「各国ともブッシュ政権に入って反対に回る比率が増えており」ってそりゃ正常だよ。それが反米的とか言われたら、かなわんよなあ。今のアメリカに盲従したら、最終的にはアメリカのためにならないですよ。



8月22日(月)
もうトンボが飛んでいる。とか思ったら、出勤途中で側を通った小学校の門のすぐ内側で、鉄板の上に水を撒いてあるところに腹の先を打ちつけているのがいる。まったくこいつら、平らで光ってるものとみると見境がないな。可哀想なのはそういうところに生み付けられる卵だが、大量にまき散らして運が良いものが生き残る、というのが彼らの戦略なんだから仕方がないか。ティッシュのシミとなった精子たちもそうだしな。というか、近代以降の「個の尊重」というのが生物としては一般的ではないのだろう。個人の欲望のために大量の資源を消費し続ける世界というのは、なんか間違ってるような気もするし。

わっはっは、iTMSについて『購入したコンテンツが、「ダウンロードしたPCでしか聴けません」、「音楽CDを作るなんてとんでもありません」などという制限がかかると、咀嚼欲を制限された不満足感を感じる』『目の色変えてカネカネ権利権利言うサービスじゃないところが、ユーザーの支持を得る格好となった』というのはまさしくその通り。こういうことをこういうふうに言ってくれる人はなかなかいないよなあ。それに、従来サービスのそういう制限が、たいていの場合はクレジットカード番号などの個人情報を取られて金を払ってダウンロードしてからいざ聴こうとして判明するというのも、ダウンロードサービス全体に対する幻滅を生むだろう。ウチの弟も、ブラウザがIEじゃないといけない(ということは怪しいActiveXを入れられるんだろう)ということでPCのセキュリティを甘くしてまで買った楽曲が、落としてみると持っているプレーヤーで聴けなくて酷い目に遭ったみたいだからな。それが判明するまでにもかなり悩んだみたいだし。



8月23日(火) 
朝、起きようとしているところにウチの母から電話がかかってきた。先週から入院している父の調子がおかしいそうである。ときどき妄想のようなことを口に出したりするようになってきているという。私の夏休みがなかなか取れないので今週はカミさんが子供たちを連れて見舞いに行ってくれる予定になっていたのだが、その予定を早めてもらって私も夏休みを1日だけ先取りし、一緒に見舞いに行くことにする。検査の数値的には、いつおかしくなるかわからない状況だそうだからね。脳を毒素に冒されかけている状態での人格を以前のものと同一と看做して良いか…などということをこんな時に考えるのは人非人というものである。

雨が降っているので娘は私が負ぶい紐で背負って連れていくことにする。久しぶりなので彼女は大喜びである。しかし見舞いに要する金を下ろすためにカミさんが銀行に入ったので一緒に入ると、歩けと言って背中で怒るのである。

駅に着いてからは濡れる心配はないので自分で歩かせる。地下鉄に乗るために改札機を通ろうとすると、娘が切符を寄越せと言う。それで切符を持たせて抱き上げ、自動改札機に入れさせる。そして出てきた切符を取らせて私が受け取ろうとすると、自分が持つと言って怒るのである。お兄ちゃんもそうだったけど、キミも切符が好きですか。

最寄り駅で降り、病院に向かう。駅の行先表示が不親切だったのでちょっと遠回りしてしまった。病院が見えてからも入り口がどこにあるかよくわからないので、さらに病院の建物を一周してしまう。途中で娘が歩かなくなってしまった。放っておいて先に歩くが、我々が見えなくなっても動こうとしない。強情なものである。けっきょく抱き上げて連れて行くことになる。

父はかなりくたびれた感じにはなっていたが、応対は普通にできている。息子は草野球のエースだった祖父に野球の話を聞いたりしている。しばらく割り込みが入ったのでサロンで待機していたのだが、ソファに座ったカミさんはいつしか熟睡している。私も昨夜カミさんが起きてなかったので遅くまで起きていたため眠い。彼女らが病室に戻ってからしばらく眠らせていただくのである。

娘は祖母にはすぐに馴れるのだが、祖父は男性のせいか入院中で様子が違うせいか、抱かれようとしない。仕方ないことではあるんだけどね。ただ、祖父母はちゃんと認識できるようになっている。祖母は「ばーば」と呼ぶし、祖父も言いにくそうだが「でぃーでぃ」とか呼んでいる。こういうのがいちばん喜ばれるんだよな。

病院を出る頃には娘もかなり疲れたようである。電車の中では熟睡している。梅田に着いても起きないので私が負ぶい紐で背負っていくことにする。地下鉄に乗り換えるときにカミさんに買ってもらった切符を改札機に入れようとすると、私の後ろから手が伸びてきてその切符を奪い取ろうとする。あら、起きてましたか。



8月24日(水)
「事実上、新聞販売店は広告を配るための組織になっているようだ」というのはその通りだなあ。ウチだって新聞は取っていないが、広告は欲しいもの。

一部で大騒ぎになってるようですな。アルバイトが個人のBlogに書いた発言かもしれないが、こういうこと書かれるとコミケに行くほど濃ゆくない私でもこのチェーンでモノを食う気がしなくなりますな。まあ、どうせアメリカ企業だから味は知れてるだろうけど。しかし、イメージ的には大損害ですな。こりゃ、該当アルバイトに賠償請求すべきだと思いまっせ。

しかし、書いた奴も馬鹿だよなあ。自分の勤務先がわかるようにしてこういう内容(実物ではなくコピーです)を公開するとは(自分の顔写真まで載せてるし)。ネットリテラシー小学生コースからやり直した方がいいんじゃないのか。まあ、こういうレベルの人間を雇う方も雇う方だが…一時雇いのアルバイトをそこまで管理できないだろうしなあ。運悪く地雷を踏んだと思うしかないのか。いや逆にこの対応で好感度アップした人も多いみたいだから、これを逆用する流れを作り出すべきなんだろう。

警官を刺した中学生だが、コイツも祖母と同居ですか。少ないデータで決めつけるのは危険だとは思うが、甘やかされてて欲求に対する耐性が弱いのは事実でしょうねえ。「ゲーム脳」とか言ってる連中は、「子供を祖父母と同居させるのを禁止せよ」とか言った方がいいんじゃないの?



8月25日(木) 
今日は昼一番から船場のユーザで打合せ。昼休み無しで客先に入ったので、仕事を終えて食事をしたついでに心斎橋のブックオフに寄る。そこで24冊も買ってしまった。ブックオフはコミック文庫の100円コーナーを縮小する方向なのかと思っていたのだが、店によるようだ(というか、よく行く店は私が大量に漁るせい?)。不漁ならば難波まで足を延ばすことも考えていたのだが、こんなに買ってはもう歩くのも困難だ。素直に本社に戻ることにする。これだけ本が買えて、台風が来ているのに雨風に遭わずに帰ってこれたのはラッキーだった。

心斎橋駅でエスカレータを下っていると、「チケットゆずってください」と書いた札を持ったねーちゃんたちが立っていた。何でこんなところにいるんだろう。何のチケットなんだろうかと思ってよく見てみると、「SMAP」と書いてあるように見える。ふーん、そんなに入手困難ですか。あんなにテレビに出てるのにねえ。

「梅田駅周辺のダンジョン地下街は東京人には攻略不可能」ですか。たしかにねえ。ダイヤモンド地下街ができてからは、あそこは道が東西南北に交差してないので私でも道を間違えたりしますからな。

にゃるほど、チューナーを2つ積んでるんだから、同じ番組を2つ録画しようってのは、コピーワンスの時代においては一つの考え方ですな。でもなあ、たくさんバックアップが欲しければその数だけ録画装置を買えってのは何か間違ってるような気がするんだけど。



8月26日(金) 
今朝の娘は珍しく自分で目を覚ました。しかし、なかなか階段を下りてくれない。おーい、朝は忙しいんだよー。私が顔を洗っていると横にやってきたので手を洗わせ、顔を洗ってやる。彼女は顔を洗われるのが嫌いなのだが、今日はそれほど嫌がらなかった。そして手を拭かせると、手の甲まで拭いている。今までは握ってニギニギしてるだけだったんだけどね。朝ご飯もモリモリ食べている。今朝はいい調子だね。

現在通勤中にクロゼット石嶺聡子)を聴いている。しかしこれも、どうも印象に残る曲がない。上手くは歌ってるんだろうけど、ただそれだけ…って感じ。アルバムが新しくなればなるほど、それが顕著になってくる。もともと淡々と歌う人ではあったのだが、ますます歌が心に響いてこなくなっている。

「この人は歌うことが本当に好きだったんだろうか。子供の頃からコンテスト荒らしのようなことをしていたらしいが、それは親の望みだったんじゃないだろうか(いわゆる星飛雄馬症候群)」とまで思ってしまったですよ。本人も「親が勝手に申し込んだ」ということを言ってたみたいなんだけど。

仕事中にビルの窓から外を見ると、大阪城公園のグラウンドに櫓のようなものが組み立てられ、その上でヘリコプターが静止している。何かの訓練でしょうか。調べてみたが大阪市の総合防災訓練の関係かな。しかし、それは9月1日に実施されるらしいから、その練習なのか。訓練の練習をしなくちゃいけないようで大丈夫なんかいな、と思ってしまうのだが。

ヴィーブですか。どうもアメリカ人のネーミングは品がなくて好きになれんなあ。無線LANにWindows XP MCEが必須ですか。だったらオラ要らね。こうやってパソコンを作るメーカーの自由度が減っていくと、どんどん面白くなくなっていくと思うんだがな。まあこれも、ベンダーから搾り取る金額を増やすための戦略なんだろうか。というか、これに乗ったんじゃアメリカに決められた規格の範囲内でいかに安く作るかの勝負になっちゃうから、日本のメーカーは生き残っていけんよなあ。やっぱり特にソニーみたいな趣味性で売るメーカーは、Wintelに乗っていくのは無理があるんじゃないだろうか。



8月27日(土)
今日は平日よりも早く起きて休日出勤。しかも夕方からは息子と海遊館のナイトツアーに行くことになっている。少なくとも定時までは仕事をしなければならないので、18時に森ノ宮で待ち合わせてカミさんに車で送っていただくことになっている。

仕事は私の出番前の作業に時間がかかり、けっきょく定時には完了しなかった。引き止められたが、事前に「今日は定時で帰る」と宣言していたので最低限の動作確認だけ行って仕事場を出る。

ちょっと遅くなってしまった。自動車と待ち合わせなので遅れるわけにはいかない。大阪城公園から森ノ宮まで1キロもないので電車に乗るか歩くか迷ったのだが、電車が来ないならその間にトイレに行けばいいやと思って駅に急ぐ。車に乗るのでトイレは済ませておかなければ。久しぶりに駅まで走ってしまった。

何とか待ち合わせ時間前に所定の場所に着くことができた。すぐにカミさんの車がやってくる。乗り込むと、コンビニで買ってきた食物を食うという。隣のチャイルドシートに座っている娘におにぎりを食べさせろというので渡したが、自分のサンドウィッチを食べながら見ると、彼女は崩れかけたおにぎりを持ったまま固まっている。どうも米がパラパラのようだ。おにぎりにするならもう少し粘りを出すべきだと思うんだがな。それを受け取ると片手がふさがる。大量にこぼれ落ちた米粒を拾わねばならないし息子はチーズかまぼこの包装を開けられないとか言い出すし、もう大変である。

息子と二人降ろしてもらい、海遊館に入る。しかし集合場所がよくわからない。けっきょく出場口のお姉さんに訊いたら、下のフロアだと言われる。ああ、下は1階のように見えて2階だったですか。あれは人工の地面なんだな。

ナイトツアーというのは飼育係の人に連れられて海遊館を廻ることになるらしい。最近は飼育係の人も大変だな。動物の世話をしていればいいだけじゃなくて、こういう人間たちの相手もしなければならないとは。

最初の説明を受けているときに職場から電話がかかってきた。何度目かの呼び出しに出ると、作業がうまくいっていないらしい。こんな状況では資料を調べるわけにもいかない。これは、明日も出勤しなければなりませんか。

展示コースに入り、いちばん上の「日本の森」のところでコースの裏側に入る。通常はアクリルガラス越しにしか見れない巨大水槽を上から見せてくれるんだそうである。物を落としてはいけないということで、ポケットから落ちる可能性があるものや鞄はロッカーに入れさせられる。そして水槽の上に出る前には消毒液で靴底を拭いてから出て行く。子供たちはジンベエザメが大きいとか言っているが、ワタクシ的には通常のコースから見るのとそう変わらないように思える。

そして通常のコースを飼育係の人の説明を聞きながら団体で観覧。息子は面白い質問をしようとしているみたいだが、同じパターンのネタを続けるのはやめなさい。最初はウケてくれるかもしれないが、何度も繰り返すとバカだと思われるぞ。

巨大水槽を螺旋状に回りながら下りてゆく(これは太平洋を右に見ながら一周することをイメージしているのだという説明が最初にあった)のだが、ずっと下りのスロープなので足腰に負担がかかる。ちょっと前までは下り坂ほど楽なものはないと思ってたんだがな。とにかく疲れた。仕事中も立っていることが多かったせいもあるが、やはり老化現象だろう。

けっきょくそれ以降はずっと通常のコースを廻る。もう少し裏側を見せてくれると思ってたのだが、最初に水槽の上を歩いてジンベイザメが泳いでいるところを上から見ただけで、あとは既定のコースを飼育係の人の案内で廻っただけだった。まあ、このときに気の利いた質問をすれば興味深い情報は手に入るんだろうけど、なかなかそういうわけにはいかない。とくに今回は仕事が忙しくて事前準備も頭の切り替えもできてなかったからな。

そして帰りは電車である。息子が途中で腹が減ったというので「食べるもん買うんと鶴橋のブックオフで本を買うんとどっちがええ?」と訊くと、本がいいという。よしよし、それでこそ私の息子だ。

家に戻ってテレビを観ていると、廊下からシャーッという音が聞こえてきた。見ると娘が自分でズボンとパンツを脱ぎ、一人でオマルに座ってオシッコをしている。偉いもんだ。そしてパンツを穿こうとしているので「ちゃんと拭いたんか?」と訊くと、頷いてオマルを指さす。中に紙が落ちていた。自分で拭いたのか。しかしそれがお尻拭き用の濡れティッシュだったので、母親に「それはトイレに流せないから使わないでよ〜」と言われているのであった。



8月28日(日) 
今日も朝から休日出勤。家を出て駅に向かって歩いていると、茶髪をなびかせ背中を出したねーちゃんが自転車で私を追い越しざま何かを投げ捨てた。火のついたままの煙草である。朝っぱらから気分が悪い。

そして職場に向かってツイン21の中を歩いていると、イベントホールで24時間テレビの収録をやっていた。黄色いTシャツでいっぱいである。世間ではこういうことをやっているわけなのね。オレには関係ないけど。

今日は出勤してみると昨日の障害は解決したということだったので早く帰れるかなと思っていたのだが、また別のトラブルが発生してしまう。これはなかなか根が深いようで、ぜんぜん解決策がわからない。日曜日だからベンダの開発部門の人間はつかまらないし、けっきょく開発部門に問合せのメールを投げ、環境を元に戻して作業を終える。ああ徒労。

仕事をしていると左の脇腹(というかアバラ)がピキッと痛んだ。痛くて痛くて、しばらくは動くどころか息もできないほどであった。しばらくじっとしていると痛みは去ったのだが、また体を動かすと再発した。それからしばらくの間は怖くて体を動かすときには胴体の周囲を取り囲む筋肉を緊張させて動かなければならなかった。触ってみるが、肋骨が傷んでいるわけではないようだ。継続的に痛むようではないから筋肉でもないと思うんだがなあ。なんか、痛んだあたりが筋状にグリグリ触れるものがある。リンパ腺ってこんな痛み方をするもんなんだろうか。

仕事場から外を見ると、今日も大阪城公園の前にギッシリと人が詰めかけている。私は仕事なのにああいう人たちもいるんだなあ…とか思いながら見ていると、思わずげんしけんのスザンナのように「ヒトガゴミノヨウダー」とか言いそうになってしまうのである。

帰りに大阪城公園を通ったのだが、コンサートにしては歩いてるのがオバサンばかりである。連れられてきたとおぼしきオジサンもけっこういる。今日もポスター売りが出ているので見てみると、なんか韓流な雰囲気ですな。なるほど、それでオバサンばかりだったのか。



8月29日(月)
今日から夏休みを取って実家に帰省である。それで長期外出用のノートファイルサーバのデータを同期しようとしたのだが、途中で終わってしまった。ファイルサーバに繋いでいる常時使用データ格納用ハードディスがエラーを起こしているようだ。なんでこういうときに。やはり夏場に空調のない部屋で24時間運転というのは無茶なのか。

ディスクのチェックをかけてみると、やはりエラーを起こしたディレクトリが無くなっていた。それで自分のパソコンからそのディスクに同期を取ろうとしたら、またエラーが出たですよ。こりゃもうダメですかね。

カミさんがネスケのブックマークが壊れたとか言っているので、それも復旧しなければならない。壊れた状態のものをバックアップしてしまっているので、バックアップも壊れた状態になってしまっているのである。バックアップはデータ消失には有効だが、データが壊れてしまった場合には役に立たない場合もあるのだなあ。仕方がないので、正月に帰省したときのブックマークを現状のブックマークファイルの後ろにテキストエディタでくっつけて更新したが、ネスケを起動してみるとブックマークが初期化されてしまう。うーん、単純にhtmlファイルをくっつけるだけじゃダメですか。これはちゃんとやろうとすると時間がかかりそうだなあ。

そうこうしているうちに出発予定時刻が来たので家を出る。私の母が父の付き添いで病院に行っているので、我々が今日の夕食を調達してゆくことになっている。カミさんが阪神百貨店で買い物をしている間、前回と同じく私は子供たちを連れて西梅田駅の北にある地下の滝で流れる水の見物である。娘は喜んで端から端まで歩き回り、柵の上によじ登る。子供たちが飽きたところで改札内に入る。

やってきた特急はクロスシートではなかった。カミさんは車両の隅がいいと子供たちを連れてシルバーシートに陣取ったが、私は老人や身障者が前に立たれると無視できないと思う小心者なので彼らとは離れて座る。そして鞄の中に入っていた本を読み始める。移動途中で本を読むことはできないだろうから鞄から出しておこうと思っていたのだが、出すのを忘れていたのである。無為に重い思いをすることになってしまったと思ったのだが、こういうことになるとは。

それでまず消滅の光輪〈1〉眉村卓:ハルキ文庫)を読み終えた。まあ、なかなかハードなことを描いているのはわかるが、いやそうだからこそ、読むのがキツかった。しかも、これだけキツい思いをしてここまでしか話が進んでないのであれば、次を読むのはちょっと精神的に負担を感じるなあ。

続いて「象と耳鳴り―推理小説」(恩田陸:祥伝社文庫:→【amazon】)を読み始める。まずは「給水塔」を読み終える。話としては何も起こっていないし起こっていた証拠もあるのかないのか曖昧である。事件は会話の中だけにある。それをどう評価するか微妙。ただ、主人公たちの物の見方がユニークで面白い。それだけでも読んだだけの価値があると思うよな。月の裏側」のときも思ったが、これだけいろいろな物の見方ができる登場人物を創り出せるというのは、作者は本当に頭が良くて普段からいろいろな角度で物事を考えているんだろう。そういう友人もいるのかもしれない。凡人としては羨ましいことである。

続いて「象と耳鳴り」を読み終えた。うーん、この話はタイトル作なんだが、よくわからない。読み手の頭が悪いせいだろうけど。

ここまで読んでちょっと疲れたので、あとがきを読んでみる。えっ、これみんな主人公が一緒だったんですか。ぜんぜん気づかなかったな。この人がいつも単なる傍観者だからか。



8月30日(火)
昨日から私の実家に泊まっている。昨夜ウチの母が父のポットを熱湯消毒しようとして火傷したので、いつもより早く起きて洗濯物干しを手伝う。自分一人で干せるつもりだったのだが、何をどこに干すべきかという「その家の流儀」がわかってないと干せない。けっきょく、かなり母の手を借りることになってしまったのであった。役立たずである。

昼過ぎからバスで病院に行き、私の父を見舞う。カミさんと息子がジュースを買いに行き、残されて泣き出した娘を私の母が連れ出した。父と二人だけになってしまうと、何も言うことが無い。二人で話せる時間なんて、もうほとんど残ってないとは思うんだけどね。日本の父と息子というと、こういうものなのだろうとは思うが。まあ、「これが最後かもしれない」という前提で話すのもねえ。

私が今の息子より小さい年頃の時に父が倒れたので、それ以降はほとんど遊んでもらった記憶がないんだよな。そういう意味では、巨人の星みたいな「父を乗り越える」という経験もしてきていない。倒れる前には私に野球を仕込もうとしたこともあったようだが、あいにく私は母に似て運動神経が悪かったし精神的にもタフじゃなかったので人前で怒鳴られてすっかり萎縮してしまい立ち消えになってしまったようなのだ(本人にはあまり記憶はないのだが)。こういう私でも息子を育てられるものなんでしょうか。

父は今も常人なら意識不明になっているほどの検査数値にもかかわらず手は震えるがふつうに過ごしているし、何度も死地を乗り越えてきた(私が小2のときに大病を患い、奇跡的に恢復して退院するときに「あと何年も保たないだろう」と言われたらしいのだが、その5年後に挨拶に行くとドクターが振り向いて顔を見た瞬間、文字通り椅子から飛び上がって驚いたらしい)スーパーマンのような人なのだが、その体質を私の兄妹3人の誰も受け継がなかったのは、父にとっては残念なことだったのかもしれないなあ。

病院から歩いて駅に向かい、大阪に帰る。電車に乗ると、どうも車両内が臭い。誰か妙な物を食ったのか。別の車両に移動し、4人掛けのクロスシートを確保して座ると、しんどくて眠ってしまう。気がつくと、一家4人全員が寝てしまっていた。左腕が息子の頭と鞄に挟まれて痛い。梅田に着いたので起こしたが、すぐにまた寝ようとする。顔に鞄の跡がついてヨダレが糸を引いている。

地下鉄に乗り換えてからも息子は私の膝に頭を乗せてまた寝る。起きたときには私のズボンにヨダレの染みをつけてくれていた。娘はさらに深く熟睡していて、ベビーカーに移しても起きない。けっきょく、彼女は家に着いてベビーカーから降ろされてもずっと寝ていたのであった。

カミさんには子供たちを連れて先に家に戻っていただき、私がスーパーに寄って夕食を買い込んでくることになる。家に戻ってパソコンをいじっていて、「PRIDE GRANDPRIX 2005 決勝戦」の録画予約するのを忘れていたのに気づいた。馬鹿ですよ。何のために早めに帰ってきたのやら。まあ、ヴァンダレイ・シウバ初めて負けるところを目撃できたからいいか。



8月31日(水) 
しかし疲れた。土日までみっちり働いて(そのうえ夜には子供と海遊館ツアー)それから実家に往復したんだからな。私のような虚弱な人間には大変なことである。

昨日録画していた「PRIDE GRANDPRIX 2005 決勝戦」の後半部を観る。アローナは決勝で負けちゃいましたか。前の試合でシウバとフルラウンド闘ってるからなあ。やっぱり1日にトーナメントの2試合以上を闘うというのは良くないと思いますねえ。

そして何といっても注目はヒョードルミルコヘビー級タイトルマッチである。しかし開始直後からミルコが圧されている。下がりながらではあのキックが出せないですよ。そして、結果的にはヒョードルが倒せば勝つだろうという予想通りであった。しかし、倒されてからミルコがあれだけ凌げるというのは予想外だった。ノゲイラでさえどうしようもなかったのにねえ。観終わったときには真夏なのに鳥肌が立っていたのであった。

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