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5月11日(火)
今日もホテルから客先にはタクシーで移動。道端に間口一間くらいのサイコロ状プレハブ風の建物が置いてある。コインランドリーかと思ったら、よく見ると「コイン精米」とか書いてある。3つ以上あったから、かなり需要があるんだ。さすがは三重県。…とか書いてると、また2ボックス並んでいるのが見えた。ずいぶんポピュラーなようですな。

あー、昨日は義歯を忘れたから今朝は注意して出てきたんだが、今日は義歯を入れる小瓶を忘れた。痴呆というヤツでしょうか。昨日の義歯はそのまま置いてあったが、あれは捨てられる可能性があるなあ。困ったモンである。

今夜もホテル近くのスーパーで夕食を買う。今日は寿司を買えたので絹の贅沢を飲んでみる。独特の風味(「甘い」と表現すべきか)がある。これは途中で手が止まることもなく、無くなったときには「もっと飲みたい」と思った。

ホテルの部屋でニュースサイトを見ていたら、「岩手日報社:6月30日で夕刊を休刊 朝刊単独の発行に」というニュースが。「購読料は現在の月額3007円から2980円に引き下げる」って、1パーセントにも満たない下げ幅で「値下げ」って言えるのか? それで情報の提供サイクルを半減させて「引き下げる」と堂々と標榜するというのは口先だけとしか言いようがない。さすがは新聞社だ。まあでも、この期に及んでもまだ購読し続けている読者は惰性で払い続けるんだろうなあ。まあ、それもどんどん死滅してゆくのは目に見えているのだが。

『元巨人・中畑氏「たちあがれ日本」が公認発表』って、あまりにピッタリなんで思わず爆笑してしまった。しかし、もうちょっとマシなことは言えないものかね。



5月12日(水)
ホテルの朝食を食べていると、周囲の話し声が聞こえているのだが言葉として理解できない。あれ、ひょっとして言語障害にでもなったのか…と一瞬焦ったが、よく聞いてみるとどうも韓国語のようである。ホテルジャックされてしまったか。ここは日本のはずなのに。

同じ作業服を着てるのが多いようなので工事かなんかで集団宿泊かとも思ったのだが、別によそ行きの格好をしたカップルもいたしなあ。やっぱりグローバル化の影響か。

客先の工場もトイレは温水洗浄式になっていた。TOTOだったのでオツリも来ないし洗い心地もいい。ただ、手を洗って乾かすときTOTOは温風乾燥機の風が弱い。これじゃ、乾いたような気がしないぞ。

客先の工場では注意書きが2カ国語で併記してある。一方は当然日本語だが、もう一方が英語ではないのである。自転車のことを「BICICLETA」とか記述してある。フランス語やドイツ語じゃないなあ。たぶんポルトガル語じゃないだろうか。東海地方では日系ブラジル人労働者が多いという話を聞いたことがあるし。

今日もホテル近くのスーパーに行き、半額になった食品で夕食を調達する。500円で1000円分食えるからな。みんな不況が悪いんだ。それでビール系飲料は麦とホップを飲む。前の2本に比べて苦味が強い。しかし、嫌な苦さではないな。



5月13日(木)
明日は最終日で時間が限られているので、今日はちょっと遅くまで仕事をする。スーパーで目ぼしい総菜は残ってないかと心配だったのだが、今日も寿司を食うことができた。

本日の晩酌は金麦だが、感想が何もない。何の違和感もなく飲めるというのは、逆にスゴいことなのかもしれない。



5月14日(金)
出張は今日で最後。駅の周囲には何もないので、帰りのタクシーに途中でコンビニに寄ってもらい、弁当を買って電車…じゃないディーゼルカーに乗り込む。しかし、けっこう混んでいる。まあ、1時間に1本じゃあねえ。ちょっと弁当は食いにくいかな。

走りだして市街地を出ると、ものすごい山の中である。どっちを見ても峰々がうねっている。トンネルも多い。でも、ちょっとした谷間に田甫とかあったりするんだよね。まったく人間は(というか生物は、か)生存可能なところなら、どんなところにも進出していくんだね。

こういうところだと、子供は出て行ってしまうだろうなあ。しかし、生存が最優先される時代なら、ギリギリ生きていけるだけの収穫があれば、こういう「征服してもメリットがない場所」で細々と暮らすのも悪くないかと感じる草食系オヤジであった。暇だろうけど、それでも楽しみを見つけるのが創造性というものである。

逆に、こういう時代になってくると、ネットワークにアクセスさえできればそれで充分なような気がする。

途中の駅でずいぶん長く停まってるなあと思ったら、向こうから来る列車を待っていたのだった。そうか、ここは単線か。

列車を待っているときにカミさんにメールをしたら、車で迎えに来ていただけるそうである。到着時刻を訊かれたので携帯で調べて返信する。往きに送っていただいた駅に着き、乗車した切符を精算機に入れると処理できないと言われてしまった。ひょっとして、磁気記録対応ではないのですか。無人駅もあるようなところだからなあ。けっきょく、改札の窓口で人力精算することになる。車に同乗していた娘は遅いと文句を言っていたそうだ。すまないねえ。



5月15日(土)
今日も娘を連れて耳鼻科に行く。いつものように娘は起きるのが遅く、食事をさせたり家を出る前に何だかんだと言い出すのに対応していたらギリギリの時間になってしまった。 しかし今回も娘は自分の自転車に乗って出発する

しかも近鉄の踏切に引っかかった。急がねばならない。耳鼻科に着いて自転車を駐輪場に停めたら娘が見えない。見ると、信号の向こうで停まっていた。しまった。焦りのあまり渡る前に彼女の位置を確認するのを怠っていた。

彼女も間に合うタイミングだと思ったんだがなあ。父ギツネ失格だな。まあ、先行する親が行ったのよりも信号を優先して(たぶん私が渡ってから黄色に変わったんだと思う)止まったのは偉いぞ。



5月16日(日)
朝っぱらから宅配が来たので何かと思ったら、娘の机に取り付ける電気スタンドだった。彼女は母親と起きてきて朝食を食べるため食卓の前に座ると、隣の部屋の方を見て、ものすごく嬉しそうな顔をした。カミさんは気づいてなかったみたいだが。

娘は大先輩の作成現場を見せてもらって、予想通りさっそく自分でもコピー誌を作っているようだ。手順は違ってて、コピー用紙を綴じてから絵を描いているが。どうやら、「桃太郎」らしい。

カミさんは「桃太郎の同人誌」とか言っている。まあ、後で見たらオリキャラのカラスとか出てきてたみたいだし、そういうことになるのかな。アニパロじゃなくて「童パロ」。

娘がホッチキス(商品名だが)の針を入れたいと言って持ってきた。開けてみると、まだ1ブロックの半分くらい残っている。補充するのは無くなってからでいいと言って拒否する。見ると、こんどは入れるためにブロックを割ろうとしているので怒ってやめさせる。

気がつくと、涙をポロポロ流している。針の補給を禁止したせいかと思ったが、左手の親指から大出血していた。ありゃー、指に刺しちゃいましたか。どういう使い方をしたんだか。キミはひたぎですか?

傷テープを貼ってやったが、ずっとめそめそ泣いている。仕方がないので録画していた迷い猫オーバーラン!の6回目「迷い猫、困った」を再生すると、そちらに注意を逸らされたようだ。しかし、急に作画のレベルが落ちたなあ。もともとそれほど志の高い作品だとは思ってなかったが。



5月17日(月)
今日は帰りにLinuxザウルスAngel Beats!の5回目「Favorite Flavor」を観る。このバカバカしさは何だ? 今回のライヴシーンも凄い出来だっただけに、彼らの行っている「ごっこ遊び」じみた行動に違和感ありまくりである。やはりこれは、意図があっての演出だと考えた方がいいんだろうか。

そしてなぜか「天使」がしおらしくなっちゃってるし。これじゃあ、ゆりっぺが完全に悪役だ。実際にそうだった、という展開にはならんと思うんだが…自信がない。とか思ってたらラストで新展開が。果たしてどうなるのか、まったく予想ができない。

今日は娘のベッド用のスタンドも届いたそうだ。彼女はさっそくベッドの中で本を読んでいたらしい。こういうのは嬉しいんだよねえ。



5月18日(火)
今日も帰りにLinuxザウルスAngel Beats!の6回目「Family Affair」を観る。あの「天使」が、だんだん可愛く見えてくる。というか、最初から可愛かったんだが、そうでないという情報を植え付けられてたんだがな。

しかし、高校生の男女を独房に閉じ込めるだなんて、何という了見だ。羨ましい、という感想がまず出てくるのは毎度のこと。でもああいうシチュエーションになったら、ふつう襲わないか? オレならそうする…いや、やっぱり命は惜しい。

ベッドに上がるときに靴を揃えるのが「天使」の性格を表わしてて、なかなかいい演出である。やっぱりオレなら軽くジャブを打って反応を見るくらいはするぞ。それがオスの本能というものだらう。

なんか、今回は妙にマジである。とか思ってたら。おろろろろ。これは、やおい…なのか?



5月19日(水)
カミさんに先に読まれてしまったので、今日からゼロ年代SF傑作選秋山瑞人おれはミサイル」を読んでいる。ネタバレ禁止はお願いしているのだが、無意識にポロッと出てくるのが怖い。

世界観は猫の地球儀と同種のものである。人類の喪われた世界で、それによって創り出された連中が創造主の記憶をなくして意味が歪曲され自己目的化した規律に従って生きている。

機体間のコミュニケーションが漢字1文字なのも「猫の地球儀」を思い出させるな。まあ、通信はなるべく短く効率的に、ということで洗練されてこのような形になったということなだろうけど。

彼らのアーキテクチャが大脳と複数の小脳から構成されているようなのもいい感じである。それにしても、なんでプロペラなんだろう。航続距離を延ばすためなんだろうか。だったらグライダーみたいな方式の方がいいんじゃないだろうか。

機械の「思考」がそのまま文章に変換されて頭に流れ込んでくるようなこの感覚。以前の作品でも文体のスピード感に凄い凄いと感じていたのだが、この作品はスピード感はそのままだが、それがあからさまに意識されないようになっている。これも「洗練」なんだろうか。

今日は帰りにLinuxザウルスけいおん!!の3回目「ドラマー!」を観る。相変わらず他愛のない日常の描写である。こういう作品なら他にもあると思うんだが、なんであんなに受けたのかねえ。いやでも、さわちゃん先生、やっぱりいいなあ。組んだ脚がステキ。

とか、ぼんやり考えながら観てたんだが、後半は少し締まった感じになりましたな。しかし、今どき高校なのに修学旅行は京都なんですか。そういえば、なんとなく舞台は関東だと思い込んでいたけど(標準語しゃべってるし)、雪が積もってる描写があったな。方言を使わないのが演出じゃないとしたら、これも北海道の可能性が高いか。

しかし、澪ちゃんは「縁の下の力持ちがいい」とか言ってたのに、エンディングでは前面に立ってるんだよなあ。まあ、そうだからこそ彼女をフューチャーしたんだと好意的に考えることにしようか。

「JASRAC徴収額、下げ幅過去最大に」というニュースが。けけけ。もうすでに時代は変わっているのだよ。



5月20日(木)
引き続き通勤中にゼロ年代SF傑作選秋山瑞人おれはミサイル」を読んでいる。作者は他人の作ったプログラムをいじったことがあるんだろうか。サイバースペースにおける各処理単位の擬人化についても、違和感を感じない。これは、かなりコンピュータのアーキテクチャに関する経験(もしくは洞察力)があるものだと思われる。少なくとも、「プロトコル」の意味さえ理解できていなかった某おバカ作家よりは、はるかにマシだな。

そしてまた、えらく哲学的な話になっております。サイバースペースでは存在というのは電気信号にすぎないから(というよりハードウェアとの結合度が低いせいか)、「自己」とか「人格」とかいうものも、よりあやふやで頼りなく感じてしまうんだな。このあたりもSFファンのツボを突いている。

今日は帰りにLinuxザウルスけいおん!!の4回目「修学旅行!」を観る。今回も、おバカな女子高生たちの話。でも、嵐山とか京都駅とか、見たことのある風景や修学旅行の宿舎での描写とか、懐かしいなと思いながら観ていた。

しかし、女の子っつーのは、何があっても笑うもんなんだねえ。あれだけ何でも楽しめるというのは羨ましい(おお、今回はいつもと羨むポイントが違うぞ)。


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