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3月21日(祝) 
息子に起こされた。10時半である。「いっしょに、おきたい」とか言っている。はいはい、一緒に起きましょうね。カミさんと木根さんは当然のことながらすでに出かけている。息子は起きるとすぐにプラレールのビデオが観たいと言い出した。自分でテープを入れさせて再生させる。便利になったものである。

風が強い。ベランダの物干しがぶつかって大きな音を立てているのを息子が気にしている。そのうちに雨が降ってきたので、慌てて洗濯物を入れる。まったく最近は雨が多い。これじゃ、外には行けないな。

息子に「ゴジラ対メガギラス」を観せながら日記を書く。ビデオの最初に平成ゴジラのダイジェストが入っていた。平成ゴジラに関してはこれで充分だろう。この作品もワタクシ的にはあんまり面白くなかったからな。第3回のSFオンライン賞に入っていたのだが、やはりここの読者とは私はかなり趣味に乖離があるようだ。それまでが酷すぎたせいかなあ。

そして、先日中断していたアイアン・ジャイアントの続きを観る。これは良かったっす。内容的には単純といえばこれ以上ないほど単純な話なのだが、泣けてしまうんだよなあ。ふつうこういうストレートな話はなかなか素直に観れないものなのだが、泣けるのである。やはり力を入れて創ってるんだろうな。鉄の巨人の最後の一言に、苦笑しながらも瞳がウルウルしてしまう。息子に質問されて、それに応えるのが涙声なのが情けない。

カミさんが帰ってきた。今日は外食である。しかし、家族全員の意見が一致しない。息子はカレーとかラーメンとか言ってるしカミさんはイタ飯が食いたいらしいし私は中華が食いたいのである。そして、カミさんは中華は嫌だといってるし私はイタ飯は食う気がしないのである。とりあえず車で外に出ようということになるが、けっきょく吉野家で牛丼を食うことになった。まあ、3人で腹一杯食って(カミさんはお代わりした)一人あたり500円なんだからよかったんだろう。価格破壊は偉大である。



3月22日(金) 
今日は東京に日帰り出張である。昼一番に客先に出なければならないので早起きしないといけない。まあ、昨日指定席が取れたからまだマシなんだけどね。余裕を持ちすぎて30分以上も早く新大阪に着いてしまった。乗り慣れていない路線は難しい。まあ、待ってる間に駅構内の本屋で軍鶏の最新巻が読めたからいいんだけど。

例によって新大阪駅のコンビニで500円未満の弁当を買って新幹線に乗り込む。いつものことながら、駅弁業界はもっと危機感を持つべきだと思うんだが、それほど価格や内容が変わっているようには見えない。まあ、まだまだ旅行のときは財布の紐の緩い人が多いみたいだからいいのかなあ。

今日も夢の樹が接げたなら森岡浩之:ハヤカワ文庫)を読んでいる。往きに「ズーク」を読み終えた。遭難した宇宙船の中で「何もかも唯一つしかない」環境で育ったために「普通名詞」の概念のない少年の話である。よくもまあこういう話を思いつけるもんですなあ…というより、思いついても描くのが大変だよな。この人はけっこう「言葉」に対するこだわりが大きいようだ。星界シリーズでも言語を一つ造っちゃったらしいし。

続いて「夜明けのテロリスト」を読み終える。設定じたいはかなりトンデモだが、これだけ読ませてくれるというのは卓越した筆力の為せる業でしょう。この大風呂敷もSFの一つの側面だしね。これでこの本は読了だが、解説で森下一仁氏が私が18日の日記で書いたのとまさに同じことを書いておられるのを見て恥ずかしくなってしまったのであった。これじゃ、何のオリジナリティもないじゃねえか。

新幹線に乗っていると、窓の外でパラパラ音がしだした。また雨かよ。まったく最近は雨が多い。東京で客先に移動しているときに降るとイヤだな…と思っていたのだが、雨雲を追い抜いたのかすぐに雨音は聞こえなくなった。

名古屋駅の少し向こうでVAIOの飛行船が停まっているのを見た。ふうん、そういうものがあるのか。今日は曇っているが、富士山は見えた。大阪から2時間10分。頂を雲の中に突っ込んでいる。山頂は大荒れだろうな。

客先での作業が終わったときには19時を過ぎていた。客先のビルから出ると雨が降っている。すぐそこに地下鉄の出入り口があるからいいんだけどね。東京駅に着くと20時過ぎである。帰りの新幹線の指定席を取ろうとするが…21:18着ののぞみしか取れないのであった。うげげ、今日は金曜日だったか。新大阪着は24時近いじゃないか。とりあえずその指定券を確保して新幹線の構内に入り、ひかりの自由席に向かう。しかし、そこで私が見たものは、自由席車両のデッキに立つ人々であった。こりゃダメだ。大阪に着くまで3時間もデッキに立つ気力はない。次のひかりだと新大阪に着くのは指定席を取ったのぞみと変わらないからなあ。のぞみができてこのあたりは不便になった。30分くらい先までどの列車でも到着時刻があまり変わらないという状況になるのである。

新幹線の構内に入ってしまうと物価が異様に高価くなる。ホームの上を移動しながら、この店は高価い、ここは内容が乏しい…とか言っていたら、けっきょく夕食を食いはぐれてしまった。1時前に家に着くまで何も口に入れずに帰るのである。カミさんはすでに寝ていたので、インスタントのうどんを作って食べて寝る。明日も早いのである。



3月23日(土) 
今日は休日出勤である。9時に新大阪の客先なので昨日よりも早く家を出なければならない。昨日午前様だった身としては非常に辛いのである。電車に乗っていると腹が痛くなってきた。どうも、新大阪に向かうと腹痛を起こすような気がするな(苦笑)。駅のトイレは汚いし紙がないので客先に着くまで我慢する。そろそろ限界。トイレに駆け込み、ズボンを下ろすのももどかしい。何とか間に合った。用を足していると、ちょうど9時になるのである。

今日はトラブって予定の作業が完了しなかった。客先を出たときには真夜中になっている。けっきょく、昨日と同じ電車で帰ることになるのである。また家に着くのは1時近くか。日記のネタが何もない日であることよ。

家に帰るとカミさんは電話中であった。このノリは木根さんだな。彼女が電話しながら夕食の用意をしてくれたので、喋っているのを横目に寂しく食べる。しかし、疲れた。昨日は東京日帰りで、2日続けて午前様か。カミさんが電話で喋っている声を聞いていると、だんだん眠く…



3月24日(日) 
コタツの中で目が覚めた。とはいっても、コタツのスイッチは入ってない。寒い。8時半である。こんなに疲れているのにこんな寝方をしたら身体を壊すぞ…とか思いながらも起き上がってそのままパソコンを使い始める。そこでLunascapeを使っていてちょっと不便なことを発見した。私はWebページの更新チェッカとしてWWWCを使っているのだが、HTTPのアイテムを追加するときに「ブラウザから情報取得」しても現在表示中のページを取得できないのである。ネスケとかIEくらいにしか対応してないんだろうな。まあ、これはLunascapeのせいじゃないし、手でコピー&ペーストすればいいから致命的ではない。IEを使わなくていいと思えば許容範囲である。

そういえば、私はWebページを作るのにViViというエディタのbuild #0100(24-Nov-1996)を使っているのだが、htmlファイルを編集中にアイコンをクリックするだけでブラウザで表示できるのだが、メインのブラウザをLunascapeにしていると表示したときに「ブラウザの起動に失敗してしまいました。」というエラーになってしまうのだ。これもブラウザはネスケとIEにしか対応してないせいだな。え、何でそんな古いソフトを使ってるかって? それは手になじんでるからですよ。バージョンアップしたときに使ってみて気に入らなかった記憶があるからな。ソフトは新しい方がいいとは限らないのである。

カミさんが借りてきたCDが置いてあったので、「Voices」(Keiko Lee)を聴く。私ゃジャズはダメなんだよな。こういう気怠い音楽は好んで聴こうとは思わない。続いて聴いた「The Millenium Hits on TV」は、けっこうCMで耳に残る曲が集められていていい感じである。「It's Not Unusual」(Tom Jones)なんかは、テレビCMで聴いて気になってたんだ。

カミさんは昼前に起きてきて朝食を食べ今朝のハリケンジャー仮面ライダー龍騎を予約録画したテープの再生を始めると昼寝に入ってしまった。今日も雨が降ったりしている。まったく最近は雨が多い。外に出られないし体調も悪いので、今日も息子と室内でまったりと過ごす。ちょっとは外に出たほうがいいんだろうけどなあ。カミさんが再生を始めたテープには延々と今まで録り貯めた特撮番組が入っているので息子は喜んでいるんだが。しかし息子は何度も「まだ、よるにならない?」と訊いてくる。彼は最近、カルシウムのサプリメントを食べているのだが、なぜかこれが気に入っているのである。夜になると1錠食べることができるのだ。今でも標準より充分デカいんだから、これ以上食事以外からカルシウムを取らなくてもいいと思うんだがな。

夕方になってカミさんが起きてきたので一家3人でスーパーに夕食のネタを買いに行く。安くなるまでに少し時間があったので(笑)、私は息子を連れて上のフロアにある本屋に行く。息子は最初は嫌がっていたのだが、電車の本を見に行こうと言うと、いそいそとついてきた。彼はまず時刻表を見つけてめくり始めるが、電車の写真は表紙くらいしか載っていないのですぐに「おもしろくなかった」とか言ってくる。しかしすぐに彼は幼年向け雑誌のコーナーに行って「龍騎」の塗り絵とかを見つけて見はじめた。彼ももう5歳になって4月から保育所の最年長なので幼稚園児向けの学習雑誌でも買ってやろうかとも思ったのだが、表紙を見るとどうも「ハム太郎」がメインのようなのである。「龍騎」や「ハリケンジャー」よりも扱いが大きい。これじゃあ買う気がしないなあ。



3月25日(月) 
今朝は先週の作業で不具合が発生したときのために朝一番から客先に出なければならない。今日も早起きなのである。それでも、待機していて何も起きなかったからよしとしよう。何をしに来たんだと不審がられるくらいの方がいい。

客先から本社に戻る途中、昼休みに本屋で90年代SF傑作選 下」山岸真編:ハヤカワ文庫)を買った。翻訳物のアンソロジーは「20世紀SF」で懲りたところもあるのだが、グレッグ・イーガンロバート・J・ソウヤーの作品が載っているとなると買わないわけにはいきますまい。そういう意味では20世紀SF 6」も買わなきゃいけないんだっけ。

そして、客先からの帰りに海底牧場アーサー・C・クラーク高橋泰邦:ハヤカワ文庫)を読み終えた。SFというより、小説としてよくできた作品でしたね。訳が古いせいか、途中でかなり退屈なところもあったんだけど。でもこの訳者の人、関西の人じゃないんだろうか。かなりくだけた表現が多かったような印象があるけど、何となく関西風の言い回しのような気がするんだな。

そして早速「90年代SF傑作選 下」を読み始める。まずは「マックたち」(テリー・ビッスン中村融)を読み終えた。インタビューだけで構成されている凝った小説だが、効果を上げているとは思えない。最後までネタを開かさないのだが、なんか、勿体ぶりすぎの感じですね。テーマ的にも、それほど大した話ではないと思う。



3月26日(火) 
今日は代休を取るのである。疲れたのである。とにかく疲れたのである。ここ数日の仕事には心身を擦り減らされてしまったのである。しかし朝食を食べていると、息子の体温が高いという。今日は保育所を休ませるそうな。うう、今日はまったりと過ごそうと思ったんだがなあ。まあ、こういう日に休んだほうがカミさんの負担が小さくなるから良かったと思うべきか。

そういうことで、カミさんは郵便局に出かけた。私は明日に予定されている会議が今日に変更になる可能性があるので、定期的にメールチェックをしながら息子と過ごす。日程が変更になれば急遽出て行かねばならないのだが、午前中にはメールが入らなかったのでどうやら今日は出て行かなくてもすみそうだ。

カミさんが帰ってきて昼食を食べると、妻子は昼寝に入る。その間に私はパソコンのバックアップをしながら自分の用事をこなす。終わりかけたところで寝室の扉が開き、階段を下りる音がしはじめた。一段ずつゆっくり下りてくる。あの音は息子だな。カミさんは起きてきていないようである。仕方がないなあ。私が相手をすることになるか。

カミさんは19時頃になって起きてきて「寝過ぎた〜」とか言っている。息子を医者に連れて行くつもりだったようなのである。ううむ、それじゃ明日も休ませることになりますか。息子に元気がないので、膝の上に乗せて電車関係の動画が置いてあるページとかを探して観せる。ちょっと前に探したときには動画なんてほとんど無かったのだが、今ならけっこう見つかる。インターネット人口の増加とブロードバンド化を感じるひとときである。ここのGIFアニメが面白い。このページの下に貼ってあるやつなんか、息子が観て大喜びである。

今夜はカミさんが息子を寝かせてくれる。下りてきた彼女に「寝た?」と訊くと、まだ寝てないそうなのである。なかなか寝ないので「すぐ上がってくる」と言って下りてきたそうな。今日は長時間昼寝をしてるからなあ。「放っとけば諦めて寝るでしょ」とか言っている。「駅で『すぐに戻ってくる』とか言って放っとかないようにしなくちゃ。お菓子なんか渡して」とも。おいおい、そりゃシャレにならんぜ。子犬を捨てるんじゃないんだから。

代わりに私が上がっていって息子の相手をする。たしかに寝そうにない。しばらく相手をして下りていき、私が風呂に入っている間のお相手をカミさんにお願いする。急いで風呂に入って上がってくると、ちょうどカミさんが下りてきた。交代かと思ったら、やっと寝たそうである。ふう。



3月27日(水) 
強い雨が降っている。明け方、目覚めかけた頭で「また雨か」と感じている。まったく最近、雨が多い。けっこう大粒の雨である。干していた洗濯物がずぶ濡れだとカミさんが嘆いている。これだけ濡れてしまったら、あとは放置して自然に任せるしかないですな。

カミさんは今朝も車で送ってくれると言ってくれている。雨が強いので有難いことである。しかし、朝食を食べた後で息子が胸が痛いと言い出した。どうしたんだ。先日も胸が痛いと言っていたが、そのときよりも激しいようである。先日胸が痛いと言ってから胸のX線写真や心電図を取って異常なしだったはずなんだが。しばらく様子を見ても治まる様子がない。カミさんが「父ちゃん送って行ってビデオ借りよか」と言っても、行きたいけど行けないとか言っているようである。何か好きなことに対して注意がそれるようなら安心なのだが。妻子を置いて濡れながら駅に向かうのである。こういう日に限って風も強いのだ。

今日は通勤中に「NEUTRAL」(ANRI)を聴いている。この頃の杏里は好きなんだな。音楽のスタイル自体が私には非常に心地いい。なかでも「Voice of my heart」は良い曲である。デュエットのお手本のようなパフォーマンスだ。男性ヴォーカルのハモリへの入り方が素晴しい。名前を調べてみると…PHILLIP INGRAMですか。聞いたことがないなあ…とか思ったのだが、James Ingramの実弟ですか。それはそれは。

発注元からの移動の途中にSportivaを買った。もちろん、付録のDVDのためである。家に帰ってカミさんに見せると「FIFAワールドカップ・ベストゴール56」のラインナップに感心されたのであった。まだ観てないけど。

今日も通勤中に90年代SF傑作選 下」を読んでいる。「ホームズ、最後の事件ふたたび」(ロバート・J・ソウヤー内田昌之)を読み終えた。ちょっとブッ飛び過ぎかな。ネタも一つだけだし。この人は長編でアイデア満載の方がいいのかもしれない。

会議中に懐のPHSがブルった。カミさんからのメールである。予約が取れたので大きな病院で検査してるとのこと。何もなければいいのだが。仕事を終えて電話すると、検査では異常なしで様子を見るということになったそうである。今はピンピンしているらしい。そういうことで、車で迎えに来ていただくことになる。

待ち合わせ場所のレンタルビデオ屋で待っていると、懐のPHSが震え始めた。電話である。取るためにMDプレーヤーを停止させたりモタモタしていたら、店内に息子が駆け込んできた。母親が車から降りられないので自分が一人で呼びに来たというようなことを言っている。そうか、偉いぞ。役に立つようになったものである。

どうも、左手の甲が痛い。打撲した記憶もないのにどうしたんだろう…と思っていたのだが、家に帰ってパソコンを使い始めて原因が判明した。Windowsのショートカットの使いすぎである。私は左手の薬指でCtrlキーを押しながら人差し指でAとかCとかSとかVを押したりするので、そのときの指の上下運動で手の甲の筋肉を酷使しているのだった。今日は発注元で慣れないパソコンで(NECのノートはキーボードの左下にCtrlキーが無いのだ)文書を作らされたからなあ。そのせいもあるのかもしれない。腱鞘炎にならないようにしなければ。カミさんに湿布を貼ってもらおうとしてたら、息子が貼ってやると言ってやってきた。やらせてみると、案の定クチャクチャにしてしまって途中で投げ出し、母親に怒られている。これはまだキミには無理だねえ。



3月28日(木) 
今日も通勤中に90年代SF傑作選 下」を読んでいる。往きに「理解」(テッド・チャン公手成幸)を読み終えた。これは凄かったですね。今まで見たこともないようなビジョンを見せてくれるのがSFならば、これは紛れもなくSFである。薬剤の治療によって脳の活動が爆発的に強化された男の話。まあ、アルジャーノンのタイプになりますか。それでも、この作品の考察の方が私には迫真的である。やがてこの男は自らのために新しい言語を創造し始めるが、このイメージが先日読んだ夢の樹が接げたならとシンクロするのが興味深い。

今日は客先から客先へと移動するので、昼飯は180円ラーメンの店で食う。ここも以前入った難波の店のチェーンのようである。焼飯とセットで370円。得々セットとか言いながら単品の合計よりも10円しか安くなってないのだが、この値段から10円を引くことの重みを考えると納得できる。そういう意味では他の店は「10円くらいならいいだろう」の積み重ねで100円200円の差がついているような気がする。30席ほどのカウンターに店員3人ですか。このあたりもギリギリですな。しかもこの店も店員の日本語に訛りがある。どこまでも徹底してますな。ここまで徹底しないと生きていけないというのも苦しいと思うんだけどね。そういう時代なのか。

客先に移動する途中で、地下鉄梅田駅の改札の隣に安売りチケット屋ができているのを見つけた。自動券売機よりも近いかもしれないな。これだったらプリペイドカードとかはここで買った方が便利だし安い。しかしこれ、昔立ち売りのおばちゃんがやってたことと変わらないんじゃないか。市から排斥されたのは見た目が悪いから市の世間体が悪いというだけなんだよな。なんか、釈然としないものを感じるのであった。チケット屋じゃ乗り換えルートを訊いても教えてくれないぞ。

今日は難波の客先で定時に仕事を終わらせたので日本橋の電気街に行く。まずは「バリュー将棋2」(マグノリア)というのを780円で買った。同じ会社のソフトで398円(!)のものもあったが、やはりバージョンが新しい方が強いだろうし、400円以下の差だったら新しい方を買うよね。

そして「マイペディア」の2000年ミレニアム記念保存版が2000円、「発見ナビ」が500円で売っていたので買う。私は運がいい。「妻には添うてみよ、日本橋には行ってみよ」というが、まさしくその通りである。その上、「世界大百科事典」第2版のベーシック版が9999円で売っていたのだった。38,000円もするソフトが1万円未満で買えるとは…思わず買いそうになっちまったじゃないか。価格改訂後のものを持っていることを思い出して、すんでのことで思い止まったのだった。

そして最後にソフマップでリストカメラの電池を買ってそれでも物足りなくて店内を巡回してたら、「Intel Pocket Concert」が8,980円で売っているのを見つけてしまったっ。128MB内蔵で漢字表示対応で手持ちのMP3ファイルを著作権のウザい制限なくそのままUSBで転送できてこの値段なら買うべし買うべし買うべしっ…と思ったのだが、1個だけプラスチックの透明ケースに入れて置いてある。店員さんに「この形で売ってるんですか?」と訊くと「あ、これはサンプルです。ここのは無くなってるみたいですけど、上にあるかもしれないので見てきます」と言って階段を上がっていった。それを待っている間にも何人かがそのケースを手にとって見ている。しばらくして下りてきた店員さんは何も手に持ってなかった。やっぱり売り切れですか。これがこの値段なら仕方がないか。でも悔しい。まあ、これも縁というものか。個人的には充電できる方がいいからな…って強がり。

今週のモーニングにはプラネテスが載るので買おうと思っていたのだが、家の近くの本屋に無い。遠回りして3軒廻ったがどこにも無い。仕方がない、図書券は使えないがコンビニで買うか…と思って我が家の最寄りのコンビニに行くが、そこにも無いのである。泣きながら駅の近くまで引き返す。そこでやっとボロボロになったのを2冊見つけたときには、もう買う気が無くなっていた。立ち読みで済ます。しかし、今週号も力の入った作品が並んでおりますなあ。私のような人間でも金を出して買う価値があると思える作品が何本もある。「プラネテス」はまたトンデモナイ展開になってるし、バガボンドは今週も泣ける。この年頃の男の子を育ててる身としては、身につまされて身につまされて仕方がない。家族が無くて仕事も無くて他人の子を育てなければならない羽目になってその子が障害児で食わしてやるために自分の人生を賭けてきたものが何の役にも立たない…並べてみればこれほど不幸なことはないようにも思えるのだが、後から考えてみるとこれほど幸せな時もなかったと思えるのかもしれない。そういうふうに見えてしまうのである。まあ、オレだって不治の病に冒されてて会社は潰れそうで妻がオタクで自分は薄々の一般人なんだけど。

今夜も息子が玄関まで下りてきて鍵を開けてくれた。「バリュー将棋2」の入った袋を渡すと、取り出して「しょーぎの、そふと!」と叫ぶ。すごく嬉しそうだ。なんか、最近買ってきたものの中でいちばん喜ばれているような気がするな。



3月29日(金) 
今日は通勤中に「One More Time Sing A Song」(尾崎和行)を聴いている。ポプコンでグランプリを取ってデビューしたときのアルバムだけあって勢いがありますな。この人もけっこう好きだったんだが、これ以降あまり名前を聞かないなあ。今になって聴いてみると、骨太のロックを目指してはいるが、少し線が細いような気がする。

今日も90年代SF傑作選 下」を読んでいる。往きに「誕生日」(エスター・M・フリーズナー幹遙子)を読み終えた。この作品もあまり面白くない。これも勿体ぶってネタを明かさない作品である。こういうスタイルが流行ったのか選者の好みなのか。とにかく背景が説明されないから登場人物に感情移入できないし、わかってきたときに衝撃を受けるほどのネタでもない。このあたりはマックたちと同じだな。私の読み方に問題があるのかもしれないが。

今日も夕方からミナミの客先に行く。トラブル対応なので遅くなってしまった。日本橋に寄って昨日買い損ねた「Intel Pocket Concert」がないか探したかったんだがな。まあ仕方ないか。帰りになんばCITYを歩いていると、地下に下りる階段のところに「旭屋書店」と書いてあるのを見つけた。へえ、こんなところにあるのか…と思って下りてみると、端が見えないほどの広さの本屋である。最近は大型書店が増えたな。そこで展翅蝶 昭和80年、夏東野司:EX novels)とさまよえる海 スター・ハンドラー 2 上草上仁:ソノラマ文庫)を買う。探していたところだったのである。

帰りに「フローティング・ドッグズ」(イアン・マクドナルド古沢嘉通)を読んでいたが、まったく面白くない。趣味なんだから嫌なものを無理して読むこともないので、パスするのである。賛美歌百番あたりもそうだったが、ただ異形のものが出てくるというだけでは私にはSFだとは思えないのである。これはワタクシ的にはファンタジーだよなあ。途中でで彼らの正体について明らかになってきたようだが、今どきありふれた設定なんじゃないの。60年代ならともかく、これで90年代のSFというにはちょっとツライような気がするんだけどね。まあ、途中から真剣に読んでないのであまり貶すのも何なのだが。

家に帰って昨日買った「バリュー将棋2」をインストールしてみる。起動すると、「この画面仕様には対応していません」というようなメッセージが表示された。見ていた息子は「また…」と言って泣きそうになっていたが、これも画面の解像度を1024×768に落とすと起動できた。起動した状態で1600×1200に戻す。ちゃんと動いている。これで大丈夫だろう。ちょっと指してみたが、乱戦に持ち込まれてあっさり負けてしまった。ううむ、定跡を知らないくせに妙に力強い。田舎将棋の力自慢という感じですな。



3月30日(土) 
なんか、さいきん朝日のサイトが妙に遅い。攻撃されてるのか?

「バリュー将棋2」と指してみる。定跡はまったく知らないが、独自の感覚を持っている。飛車先の歩を突いてから平気で飛車を振ったりする。指し手に思想というか、一貫性というか、そういうものが無いように見えるのだが、乱戦に持ち込まれて、いつのまにかおかしくなってたりする。無茶苦茶指しているように見えて、何となく辻褄が合っている。何となく非人間的で、いかにも別種の知性とコミュニケートしている感覚である。強い人が筋良くプログラミングしたんじゃなくて、局面の評価関数のチューニングで強くした感じですな。こういうソフトも面白い。でも、棋譜の保存形式は統一してほしいなあ。他のソフトで読み込めないんですもの。

「発見ナビ」をインストールしてみる。CD-ROMが必須なのか。当時のマシンはハードディスクの容量が少なかったから仕方ないんだろうけど、今やノートで50GB以上積んでるんだからハードディスクにコピーして何とかできる方法くらい用意しておいてほしかったなあ。

「マイペディア」の2000年ミレニアム記念保存版もインストールしてみる。「マルチメディア百科事典」とか言っているのに、ぜんぜんマルチメディアじゃない。これじゃ、EPWING版で充分だぞ。これもCD-ROMを入れないとマルチメディアにならないのかな。しかも、これらをインストールすると、「世界大百科事典」が動かなくなってしまった。後から古いソフトをインストールしたから共用しているモジュールを古いものに置き換えてしまったんだな。困ったもんである。

タダで仮想CD-ROMを作成する方法を見つけたが…やっぱり圧縮できた方がいいよなあ。いや、CD-ROMをコピーしたドライブ自体を圧縮してしまえばいいのか。



3月31日(日) 
今日も「バリュー将棋2」と指している。何となく勝ち方はわかってきた。とにかく玉を堅く固めて駒得を拡大し、入玉させないように指すのである。けっきょく腕力はあるが定跡を知らない人間に対するのと同じだな。人間なら学習能力があるからこういう指し方をしているうちに指し手が洗練されてくるのだが、ソフトはまだそういうわけにはいかない。まあ、それができないからこういう野性的な手を指してくるんだけど。

金曜日に「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」と大怪獣ガメラを借りてきた。ゴジラはそろそろやめて平成ガメラシリーズに続く道を歩みはじめようと思ったのだが、息子にはガメラはあまり面白くなかったようである。昨日再生したのだけれども、遊びの方に夢中なのであった。古いし妙な人間ドラマが入ってるからねえ。大映(うっ、この社名、ATOKの辞書に入ってないのか)最初の怪獣映画だから、怪獣が出てくるだけの映画を作っては沽券に関わるとか思ったんだろうか。そういいながらも馬鹿にして作ってるように感じる。子供とガメラが通じ合ってたり、ぜんぜん説得力がないんだよな。

今日は息子がお義母さんと一緒に山に馬に乗りに行くのである。起きてきたカミさんは眠そうで、かつ非常に機嫌が悪そうである。これは、私が息子を連れて行ったほうがいいな。

お義母さんとの待ち合わせ場所は近鉄からJRに乗り換える改札の前である。いちばん安い切符を買って息子を渡したら隣の駅に戻ってくるのが最も経済的なのだが、金曜日の夜は雨が降っていたので自転車を使わずに帰ってきたのを思い出した。まったく最近は雨が多い。通勤に使用している路線で戻ってきて自転車で帰ってくることにする。そうすれば日本橋で降りられる。一昨日に「Intel Pocket Concert」を買い損ねたのがあまりに悔しかったらしい(苦笑)。

そういうことで、駅までは歩いていくことになる。路地に入って花とか見ながら歩いていたら少し遅くなってしまって駅の前では少し急いだのだが、待ち合わせ時間の15分前に着いてしまった。出がけにカミさんは上着に何を着せるか悩んでいたのだが、袖無しのものを着せてきても彼は暑いようである。汗をかいている。明日はもう4月だからねえ。

お義母さんには「お父さんも来ない?」と誘われたが、丁重にお断りして日本橋に行くのである(爆)。パソコンソフトを見ていたら「SCREEN Music100 SCREEN Music100-Vol.1」というのを見つけて買った。CD1枚に100曲で2,180円というのはお買い得でしょう。著作権の方がどうなってるのか知らないが。しかし、CDにMP3ファイルを入れて売るというのはいいアイデアですね。私なんかは、通勤途中に音楽を聴くのはMDよりもMP3にしてしまいたいくらいだからな。MP3の形で売ってたら変換の手間がかからないし、1枚にたくさん入る。

そして、『Zip250ドライブ』が2,980円というのを見つけて思わず買ってしまった。外付けドライブは接続するのが面倒臭いしバックアップ装置としてはより大容量のDVD-RAMドライヴを持ってるのに何を考えてるんだ馬鹿じゃないかと思ったが、よく考えるとけっこういい買い物かもしれない。パラレル接続というのは普通のユーザにはデメリットかもしれないけど、我が家のプロキシサーバはWindows95でPCカードスロットはLANカードで塞がっているのでファイルサーバとしても使おうと思うと難しい。そういうマシンに接続できる大容量記憶装置があれば理想だったのである。「Microsoft Windows Printing System 対応のプリンターとはデイジーチェーン接続できません」と書いてあるところをみると、どうやらプリンタとデイジーチェーン接続できるらしいし。それができれば本当に完璧だ。でも、よく考えればこの製品、ディスクも1枚同梱されてるけど、ZIPってディスクだけで1枚千円以上するんじゃなかったっけ。あ、最大の問題はコンセントの数か。

家に帰るとカミさんは寝ていた。パソコンをいじっていて気がつくと真っ暗になっている。まだ日が暮れるには早いんだが…とか思って外を見ると、どうも雲行きが怪しい。急いで洗濯物を入れるのである。案の定、しばらくすると大粒の雨が降ってきた。まったく最近は雨が多い。

カミさんが起きてきて私の部屋を片付けろとか言い出した。片付けねば捨てるとか言っている。何でいきなり…とか思ったら、昨日行った息子の同級生の家の中が片付いていたのにショックを受けたらしい。そりゃねえ、本を読まない家庭で引っ越し前で客を呼ぶ状態だったら片付いてるでしょうな。婚約時代にウチは他の家よりも荷物が多いという前提で家を探したくらいだから、そのくらいはわかっていると思ってたんだが。でもまあ、最近掃除をしていないのも事実だし、片づけないといけないなあ。けっきょく、6月末までに部屋からはみ出さないようにしろということになってしまったのだった。

その勢いに押されて居間の荷物を整理することになる。近くのホームセンターに収納用具を買いに行く。カラーボックスを2つ買ってきて各人で組み立てる。積んであったものを詰め替える。大仕事である。

そして、夕方から自分の用事を開始する。来週の土日は仕事が入りそうなので、今週はやっておかねばならない。その間にカミさんはハンバーガーを買ってきたので二人で食べ、彼女は息子を迎えに実家に行く。

しかし今日は忙しかった。仕事をしてるのと変わらないな。まだ日記が書けてないのだが、今夜も私が息子を寝かすことになったようである。これは、更新は一日休みだな。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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