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▲12月1日(金)▼
今日は朝一番から京都の客先で操作研修の立ち会い。いつもより2時間以上早く家を出る。朝食は阪急に乗ったときに食べる予定でパンとジュースを鞄に入れている。
引き続き移動中には「やみなべの陰謀」(田中哲弥)を読んでいる。「秘剣神隠し」を読み終えた。いや、こりゃすごい。今まであの調子でやってきたのに、この話になっていきなりちゃんと時代小説になっている。これは、小説家としての基礎体力があるということなのだろう。その実力の使い方が間違ってるんじゃないかと気がするのは、きっと気のせいなんでしょうね。
この時間帯は阪急の特急は桂に停まらないので、急行に乗らねばならない。やってきた列車はクロスシートとロングシートの車両が連結されていた。クロスシートの方が食事はしやすいのだが、座席数が少ないタイプなのですぐに埋まってしまった。仕方がないのでロングシート車両の隅っこの席に座る。前に立った高校生が本を読み始めた。背表紙を見て角川ホラー文庫かと思ったのだが、よく見ると一問一答日本史B用語なんたらという参考書のようだった。よく見ると大きさも違うしぜんぜん似てないのだが、どうしてそう思ってしまったんだろう。
パンを食っていると車内アナウンスで「後ろ2両は桂で切り離します」とか言っている。何じゃそりゃ。私ゃそれに乗ってるんですぜ。それで後ろ2両はロングシートだったし乗ってる客も少なかったのね。
帰りも「やみなべの陰謀」を読み続ける。なんか断片的には凄いが、全体的にはどんどんわけがわからなくなってくる。この寺尾というのがタイムリープを繰り返しているせいでこうなっているらしいというのはわかるのだが、こんなにややこしくする必要性があるんだろうかという気になってくる。
そりゃ本人に制御できない能力なんだから無茶苦茶なのは仕方ないというのかもしれないが、読ませる物語としてどうよ、と思ってしまうのである。これじゃあ最後に全部つながっても感動できないんじゃないかと。
そして読み終えた。この残り枚数でちゃんと繋がるんだろうかと思いながら読んでいたのだが、けっきょく何のことやらよくわからない。私ゃ最近ボケてきてるから、もうややこしい時間モノはよくわからんのよ。困ったモンである。
携帯で読んでいた「十八時の音楽浴」(海野十三)も読み終えたが、やっぱり旧いとしか言いようがない。こういう作品が他にない時代ならどうかわからないが、今の時代ではちょっとなあ。
家に戻ったとき家族がテレビで観ていた「ALWAYS 三丁目の夕日」を、評判がいいという話をWebのあちこちで読んでいたので見ていたのだが、途中から観たにもかかわらず大泣きしてしまう。もう、顔が涙でグシャグシャ。映画を観てこれだけ泣いたのは久しぶりだ。馬鹿にして見に行った客がみな泣かされて帰ってきたというのがわかりますなあ。こういう先入観を覆すには、大変なパワーが要ると思うのだ。
世間の感想では昭和時代の風景とか人情を描いているためだというようなことを書いているものが多いようだが、それよりも何よりも心理描写が素晴らしいと思うのだ。複数の登場人物を巧みに組み合わせながら、(画面に出てこない人も含めて)それぞれを丁寧に愛情を込めて描いている。昭和時代を描けば誰でも客を泣かせられるわけではないのではないかと。
▲12月2日(土)▼
今日は土曜日なのにいつもより早く家を出て船場の客先で打合せ。しんどいなー
今夜はカミさんが子供たちを風呂に入れてくれる。娘の身体を拭き、薬を塗ってパジャマを着てもらい、その上に羽織るものを取りに行くというので寝室についていく。そして降りてきたとき、身の毛もよだつような光景が私の目に飛び込んできた。猫が浴室の窓脇に上がり、金魚が入っている洗面器に足を入れていたのである。
「あ〜!!!!!!」思わず大声が出る。猫は逃げる。この野郎金魚に手を出しやがったな畜生ちくちょう畜生チクショウ。水に突っ込んでた足でそのへんを逃げ回ったので、あたり一面ビショビショである。くっそお、オレが飼い主だったらオマエなんか保健所行きだぞ。
まだ妻子が出て時間が経ってなかったので、金魚はまだ食われていなかったようである。しかし、かなりのストレスだったようで動きがおかしい。かなりいたぶられてる可能性もある。私はこれを恐れていたので浴室のドアは意識して閉めるようにしているのだが、妻子が入った後は開けっ放しだったのだ。もう誰も金魚のことなんか考えてないんだな。かわいそうにかわいそうに。猫が来て家族の愛情を盗られたうえに危害まで加えられるとは。
私の母から電話がかかってきた。明日は父が倒れてから40周年になるのだが日曜日なので、土曜日の今日に恩人であるドクターのところに行ってきたそうである。30年目には行ったので私も行きたかったが、仕事だからなあ。というか、それを忘れていたところでダメだよ。
▲12月3日(日)▼
寒くなった来たので息子が隣の部屋にコタツを出してほしいと言っている。それでカミさんとロフトに上がって出してこようとしたのだが、コタツだと動きが制限されるので2畳ほどのホットカーペットを買ってくることにする。ロフトでカミさんは突っ張り棒を見つけて出してきたのだが、私が持っていると娘が自分が持って行くと言う。それで彼女に渡したのだが、隣の部屋に入ると両手に1本ずつ握って立て、棒の最下部を足と一緒に動かして歩いている。竹馬のつもりらしい。年長の子がやっているのかと思って訊いてみると「らいおんぐみさんのにいちゃん、してるん」と応える。よく見ているもんだねえ。
アジア大会で日本が韓国にサヨナラ勝ちしたですか。こちらはアマで向こうはプロのオールスターなのに。しかも、呉昇桓(オ・スンファン)から打ったですか。メジャーの打者でも打てなかったのに。しかし、7回から投げさせてたんですね。アジアシリーズで日本に来るときも倒れたらしいし、酷使しすぎなんじゃないの。前に「藤川の速球は日本プロ球界全体の宝」だと書いたことがあるが、彼の速球も韓国球界の宝だろうと思うのだ。
見下してた相手に負けたんじゃ、そりゃ屈辱でしょうなあ。台湾にも負けたらしいしなあ。兵役免除もかかってたのか。逆にそれがプレッシャーになったか。WBCのときは格上相手だったから思い切り行けたんだろうけど。
カミさんはお義母さんと一緒に子供たちを連れてトイザらスに行っている。娘はおままごとセット、息子は「SASUKE&筋肉バトルスポーツマンNo.1決定戦」というゲームを買ってもらってきた。ゲーム盤の上で遊ぶものかと思っていたのだが、テレビに接続したシートの上で足踏みして画面上のキャラクターを動かすもののようである。これなら運動になっていいか。しかしうるさい。新築だから家の床が丈夫でよかったね。
▲12月4日(月)▼ →
今日、生まれて初めて精神関係の医者に行った。Webで調べて良さそうなところを予約していたのだが、初診だと木曜日(予約したときから2週間先)しか空いてないということだったので、仕事のことを考えると苦しくて苦しくて仕方がないため別に1日でも早く診てもらえるところを探して行ったのである。
どこも初診は予約が先になるだけあって、けっこう長く話を聞いてくれた(まあ、それが仕事なんだろうけど)。けっきょく、家の施錠をしたか心配になることが多いというようなことを問題にされて、不安感が強いということで抗不安薬と抗鬱薬を処方される。ただ、抗鬱薬は効果が出るのに1ヶ月くらいかかるというのがツラいね。何とかこの苦しみを楽にしてほしくて行ってるんだが。薬も、急に入れると反動が大きいということで、最初は少量から始めるようである。
まあ、精神状態に影響を与える薬を使うというのはいいことなんだろうかと思う自分もいるのだが、この精神的な苦しみはちょっと耐え難い。自分ではけっこう忍耐力のある方だと思っていたんだが。
それと、睡眠時間を増やすように言われた。6時間を切るとちょっとヤバくて、7時間は欲しいそうである
これで私も、晴れてめでたく精神病患者の仲間入りだ(独身時代だったが顔面にチックが派手に出てマイナートランキライザーを処方されたことはあったが)。肉体崩壊どころか精神も含めて全壊しつつある。でも、「過去の作品すべてから『キチガイ』の文字を消せ」とは思わんけどなあ。
今日も昼から船場の客先で打合せ。地下鉄の今里筋線は24日開通ですか。もう少し先だと思ってたんだが。まあ、これについては私の暮らしにそれほど影響はない。そもそも、こういうルートにそれほど需要はあるんだろうか。
帰りに心斎橋のブックオフに寄り、何冊か本を買う。今日は難波まで行く気力はない。家に戻ってカミさんに「エロマンガ、見る?」と言って花見沢Q太郎氏の本を見せると、「あ、この人知ってる。この人女性でしょ」と言われてしまった。「キャプ翼の同人誌を描いてた」そうである。えーっ、そうなんですか。たしかに女性っぽい線だと言われればそうなんだけど、この人の作品はけっこう「抜ける」んだけどなあ。以前は「やっぱり同性が描くエロがいいんだろう」とか言ってたんだけど、けろりんさんも女性のようだったし、この分野もグローバル化が進んでいるのかなあ。しかし、さすがにウチのカミさんは濃ゆい。
ニセ札を作って祖父の財布の金とすり替えたって? こりゃまた最低の人間ですな。年寄り、しかも身内を陥れるようなことをするか? しかも、こういうのはすぐにバレるだろう。世間をナメているとしか思えない。「派遣社員」ということは社会に出て働いてるんだろうに。
▲12月5日(火)▼
現在、気分が落ち込んでいるので通勤中に読むのは軽いものをということで「江路村博士のスーパー・ダイエット」(草上仁)を持ってきている。短編集かと思って持ち出したんだが、全体で一続きの作品のようだな。
仕事が終わらない。今日は23時近くまで粘ったが、周囲の人間がほとんど帰ってしまったので私も退社することにする。最後になってしまうと戸締まりしなければならないからな。
日曜日に丸一日かけて「タップ」の名場面を切り出して圧縮し、Linuxザウルスに挿しているSDカードに入れている。疲れて本を読むのがつらいのでこれを再生してみる。けっこうキレイだ。30fpsでも、画面全体が細かく動く場面でもない限りコマ落ちすることもない。ふつうの動画は15fpsで充分だが、こういう動きの速いのは30fpsだな。
ドジャースの斎藤隆投手の年俸は約575万円だったのか。しかも「家族を説得し“1年勝負”で挑戦した」って…男だねえ。しかも慣れない環境で誰が教えてくれるでもないところから這い上がってきたのである。偉いもんだ。
異国で這い上がったといえば、バークレオ氏がアスレチックスの打撃コーチに就任したですか。彼は日本で育った選手なんだよな。2年目に大活躍した後はそれほどの成績は残せてなかったようなんだけど、彼もマイナーでコーチとしての実績を積み重ねてきてたんだね。自国の育成方法に加えて日本での指導方法も知っているというのは、指導者としては大きな武器だろう。
とか言ってたら…げーっ、多村と寺原がトレードですか。こりゃ大型トレードですねえ。大型といっても盛りの過ぎた名前だけ大きい選手の交換じゃなく、これからが旬だと思われる選手同士だよ。どちらのチームも出すのが惜しいような選手だが、それだけに獲得した選手に対する期待も大きいだろう。
▲12月6日(水)▼ →
今日は年末調整の資料を提出する締め切りなので記入している。もっと早くやればいいのだが、どうしてもギリギリになっちゃうのよね。記入していて、住宅控除の申請書が必要なことに気がついてしまった。あれは初年度に確定申告をしたときにもらってきてるから家にあるんだな。総務から催促の電話がかかってきたが、明日の朝一番に出すということでお願いする。明日もまた早起きしないといけないな。
▲12月7日(木)▼
娘は最近、上着を自分で着れるようになったのが嬉しくて仕方がないらしい。着る前に上着を両手で前向きに持って「みとってやー」と注目するように言い、「せーのっ、で」と言って振り上げて後ろに回し、袖を通して「ぱちぱちしてー」と賞賛を強要する。
薬の副作用だと思うが、ここ数日眠くて眠くて仕方がない。仕事中でも、油断すると意識を失っている。今日も午前中にドキュメントを読んでいたら、気がつくと30分以上経ってたですよ。上着の袖にヨダレの跡が。これじゃあ仕事に支障が出るなあ。それに、意識を失っている間に夢を見る。夢の世界と現実との間を行き来している感じなのである。
帰りの電車の中で、気分が落ち込んでいるので面白いビデオでも観ようと思ってLinuxザウルスで再生しようとすると、一瞬だけ音が出るだけで画面には細かい縦線が出て固まってしまう。
しばらく再起動してなかったからなあ…と思って再起動し、また再生を試みるが、状況は変わらない。画面は白くなったが。と思ったら、今度はOSごと固まってしまいましたですよ。Cancelボタンを押しても電源ボタンを押しても無反応である。
こりゃ電池蓋のロックを解除してリセットするしかないかなあ…と思ってやってみたが、それでも画面は真っ白なままなのである。こういうのは初めてだな。けっきょくバッテリーを外して電源を切るのである。
▲12月8日(金)▼
今朝は環状線でいちばん前に乗ったのだが、運転席を覗き込むと前面窓の下に(読みにくかったがたぶん)「塗油器取付車」と書かれたすごく年代物のパネルが取り付けてあった。あれはいったい何なんだろう。ググってみると「軌条塗油器」というらしい。レールに油を塗る機器が取り付けられているということなんだろうか。
今日はメンタルクリニックの2回目。まず前回受けた性格診断の結果を説明される。抑鬱と強迫傾向があるそうである。家に帰ってカミさん見せたら、「すごく当たってる」と言って笑われてしまった。
病名としてはどうなのか訊いてみると、鬱病と言っていいと思うと言われた。やっぱり鬱ですか。「小松先生と同じだ〜」などと喜ぶのは不謹慎か。まあ、私らの子供の頃は、精神科に行ったとわかったら村八分になりかねなかったからな。
眠くなることを訴えると、朝食後の抗不安剤はやめて「とんぷく」にしましょうと言われる。不安になったときに飲めばいそうである。「とんぷく」って、スクランブルで飲む薬のことだったのか。知らなかった。寝る前に飲む抗鬱剤は増量するそうである。それでも効果が現われるのは1ヶ月先なのよね。辛い。
それで今朝からは眠くなるという薬は飲んでないはずなのだが、今日も猛烈に眠い。眠くて眠くて仕事にならない。目が覚めているときも、鬱々として仕事に手をつけることができない。夕方になって上司が派遣先から帰ってきたので話をして少しは気分的に楽になったのだが、けっきょくその間は何もできてないので、今日はぜんぜん仕事が進んでない。月曜日までにやらなきゃいけない仕事がいっぱいあるのに。こりゃ明日も休日出勤しなくちゃいけませんな。
20時半過ぎに大阪城公園駅で電車を待っていると、やってきた車両には誰も乗っていなかった。京橋で誰も乗らないなんてことは有り得ないだろうから、こりゃ始発ですか。そこの車庫から出てきたのかな。しかも、行き先が天王寺。たった6駅ですぜ。何のために走らせるのか。天王寺で別の路線に入るのかな。
▲12月9日(土)▼ →
昨日はぜんぜん仕事が進まなかったので、今日は休日出勤しなければならない。昨日のうちにチャキチャキとこなしていれば、今日はゆっくり休めるはずなんだけどねえ。頭ではわかっているんだけど、どうしてもできないのである。
今日はゆっくり出勤するつもりである。それでも起きるべき時刻になったのだが、目は覚めているのに起きられない。ひょっとするともうダメかなとも思ったが、なんとか誤魔化しながら起きて朝食を食う。カミさんが車で駅まで送ってくれた。
今日の昼食は100円マックを食うつもりだったのだが、どうもアレを食うと鬱が酷くなっているような気がする。いや、証拠はないんだが。それで、予定を変更し、コンビニでサンドイッチを買う。ちょっと高価いんだけどね。
▲12月10日(日)▼
今日は子供会の行事で映画を観に行くことになっている。娘はまだ映画は見れないので、私と留守番である。彼女はカミさんと息子が出かける前に起きたのだが、留守番することに同意したようだ。しかし、ずっと「ばーちゃんとこ、いきたい」と言っている。
テレビを見ながら待たせて昼頃にカミさんの実家へ電話をかけてみたが、誰も出ない。それで一緒に散歩に行くことにしてその前に洗濯物を干していると、お義母さんが帰ってくるのが見えた。階下の娘に「お祖母ちゃん、帰ってきたで」と伝えると、彼女は自分で玄関の鍵を開けて出ていったのだった。お義母さんが「あら、レイちゃん(仮名)来たんかいな」とか言っているのが聞こえる。迷惑ではないようだ。
HDD&DVDレコーダーで編集しようとしてたらエラーが出た。またデータが全滅か。まったく東芝の製品はどうしようもないなあ。まだ論理的な不整合は編集しようとした番組中だけのはずだと思われるので、カミさんには消えたら困る番組を彼女のPCにバックアップしてもらう。
そして私もDVDに焼けるものは焼いてしまい、「ひょっとしたら起動時にポインタを作り直してくれるかも」という淡い望みを込めて電源を切る。しかし、再度電源を入れたときには「番組がありません」という状態になってしまっていた。けっきょく、ハードディスクを初期化することになるのである。おのれ東芝めぇ!
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