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11月11日(日) 
8時半に起きる。昨夜も遅かったので辛いが、今日は10時から保育所のバザーの自転車整理をしなければならないので起きねばならない。先に出てゆくカミさんは出かける準備をしている。彼女が出て行って9時過ぎに息子を起こす。家を出るまで時間がないな。急がなくては。息子に一人で顔を洗わせてその間にトーストを焼き、彼が食べている間に洗面と着替えを済ます。しかし、居間に戻ってみると彼はまだ食卓の前でボーッとしている。ほとんど食べてない。「早よ食べや」と言うとビクッとしてこっちを見る。何してるんだか。これじゃ彼は全部食べられないな。私が食べ終えた時点で彼の食事を中止させ、着替えさせる。ギリギリだ。着替えも手伝うし、いつもは自転車には自分で登らせるのだが「大サービス」とか言いながら抱え上げて乗せる。

何とか間に合った。息子をカミさんに預け、自転車の整理係をする。私らが立っているだけで自転車に乗ってきた人は整理して停めてくれるので、ほとんどやることはない。ただ、見ている人がいないとグチャグチャになってしまうんだろうね。目を離した隙に、停めてはいけないところに置かれていた自転車もあったしな。そういう意味では、自転車が整理して配置されるかどうかというのは各個人の「心」の問題なのである。私も含めて最近は心の中の「規範」というのが緩くなっているような気がするからなあ。

指定された時間を勤め上げ、後任と交代する。保育所の中に戻ってカミさんから息子を受け取り、そこいらを巡回する。息子はまだ経済の仕組みがよくわかっていないようなので、金を渡して自分でジュースや菓子を買わせる。しかし彼は数十分も経たずに「つかれた」とか言い出した。精神的スタミナがないのは困ったもんだな。好きなことならオシッコを漏らすくらい集中してやるんだけどねえ。それじゃ、帰ることにするか。門の外に出て自転車に乗るように言うと息子は「だいさーびす」と言って両腕を広げる。抱え上げろってか? しゃーないなあ。甘い父である。

家に戻り、バザーの後片付けを終えて戻ってきたカミさんが買ってきたお好み焼きを食べる。一昨日借りてきたUSJの紹介ビデオを息子が観たがるので見せる。しかしスゴイっすねえ、アメリカ式の物量作戦は。こんなに資源を使っていいんだろうかとさえ思ってしまう。先日「人の少ないところでまったりと楽しむのが通だと思う」とか書いたが、やっぱりこれじゃ国内の遊園地は勝負にならないなあ…と感じたことであった。まあ、私は遊園地には興味はないが。

そして、今日も親子三人で昼寝である。起きると18時過ぎである。カミさんが米を炊いてないというので、今日も例のスーパーに買い出しに行くことにする。昨日の反省を踏まえて、今夜は時間を調整して20時前に着くように行くのである。おかげで、大量の食材を半額で入手することができた。本当に全部食えるのかと思うくらいである。ああ、これで今日一日を幸せな気分で過ごすことができます。しかしやはり20時以降になると安くなるということが広まってきているようで、その時間帯に惣菜コーナーに集まる人数が来るたびに増えている。少し遅く行くと確実に半額で買える…と思われちゃいけないんだがなあ。店側の立場としては。

息子はバザーで買ってきた釣りセット(ビニール製の魚を引っ掛けて釣り上げる)を気に入ったようである。家に帰ってきてからはずっと床の上に置いた魚を釣っている。「ぼく、つり、すきやねん」とか言っている。それをやるなら電車の線路を片付けてほしいんだがな。



11月12日(月) 
今日は通勤中に「Greatest Hits Volume II」(Barry Manilow)を聴いている。私はバリー・マニロウも好きなんである。バラードの名曲が数多くあるのだ。コパカバーナがヒットしたときには「バラードにいい曲があるのに、何でこんな曲が受けるんだろう」と思ったくらいで。特にライヴが素晴らしい。ナマで観たことはないんだけどね(苦笑)。ライヴのレーザーディスクを持っているが、これは珍しく何度も観たのである。しかし、大半のソフトは買って一度しか観ないのであればレンタルでもいいんじゃないかという話もあるなあ。いや、買って安心して一度も観ていないソフトさえあったりする。馬鹿である。「所有する喜び」とか言ったって、LDプレーヤーも最近動かしていないから動作するかどうか怪しかったりするのである。そういえば、バリー・マニロウのライヴのベータ方式ビデオソフトも持ってるが、まだ観てないや。ベータのデッキも、もう何年も動かしてないから動かなくなってるんじゃないだろうか(爆笑)。

今日は昼休みに職場近くの書店で定本物語消費論大塚英志:角川文庫)を買った。何となく表紙に感じるものがあってパラパラッと立ち読みしたのだが、もう少しオタク的な教養というものを身につけねばならないなと実感してしまったのである。いくら私が薄々の一般人を自認しているとはいっても、教養を身につける努力はしなければなるまい。まあ、買っても読む時間がなかったりするのだが。

今度のAIBOはなかなかカッコいいようですね。「発表会場のプロジェクタから新型AIBOが投影された時,20代後半〜30代の男性記者からドヨメキと歓声が上がった」とレポートされております。前のタイプも併売するらしいので、パンピー向けとオタク向けの両面作戦なんでしょうな。そうすると、前のタイプを先に発表したのがニクいね。アレで「ダラクした」と思わせておいて、それからこっちを発表する。これは買っちゃいますわねえ。同じ日に「isamu」というロボットのデモも行われてたみたいだし、日本全体としてみれば、かなりたくさんの芽が出てきているようだ。ロボットを作るのは歴史の流れなんだろう。これは楽しみだな。

夕食を終えてパソコンをいじる。ふとニュースのサイトを見てみると…ニューヨークでまた飛行機が落ちたらしい。この時期にあの場所で…またテロか? しかし、あの犯人たちはかなり綿密に行動しているようだったから同じことは何度もやらないと思ってたんだがなあ。まあ、離陸直後に落ちたようだからハイジャックではないんだろう。カミさんに告げると、彼女は絶句してビデオを止め、テレビのチャンネルを切り替える。テロであろうと事故であろうと、この時勢だと影響は大きいよなあ。景気後退が加速するのは確実だ。やな世の中だねえ。



11月13日(火) 
今日は通勤中に「J.I.」(稲垣潤一)を聴いている。これもいいアルバムです。まあ、何十枚も聴いて気に入ったものを買ってるんだからアタリマエか。タイトルに「J.I.」と自分のニックネームをつけていることからもアーチストの自信がうかがえます。考えてみれば、これも私の「3枚目名盤理論」を補強する材料だな。

今日は職場への往きにミドリノツキ 下」岩本隆雄:ソノラマ文庫)を読み終えた。うーん、最後のところはぜんぜん説得力がない。フィクションだから何が起こってもいいんだけど、おのずと制限というものがあると思うんだけどなあ。相手は我々から見ればほとんど万能の存在だから制限自体も作者の思いのままなんだろうけど、それじゃ読んでいる私がついていけない。そこで何が起きたって「そうかあ!」とは思えないんである。文章的にもノリが悪い。これは読むほうだけの問題ではないと思う。文章が軽い感じがする。以前は「言葉に体重が乗っている」とか感じていたのだが。上巻は良かったんだけどねえ。こうなってみると3巻を続けて出すのではなく、1冊を熟成させて出すほうが合っているのではないだろうか。

「宛先に実在しないアドレスを大量に含んでいるメールが送信された場合、iモードセンター側でそれをブロックする」ですか。なるほど、それは良い方法ですね。こういう方式が広まれば少しは世の中は暮らしやすくなるだろう。それでも、Webからアドレスを集めてくる奴には効果はないんだけど。まあ、そういうアドレスはほとんどがPCで受信してるはずだから、携帯よりは被害は少ないだろう。

今日は往きに「ミドリノツキ」を読み終えてしまったので、帰りに読む本を買わねばならない。そこで早めに(といっても20時過ぎ)職場を出てジュンク堂に行く。イリヤの空、UFOの夏 その2」秋山瑞人:電撃文庫)を買うつもりなのである。しかし、見つからないのだ。ライトノベルのコーナーを一通り巡回するが見つからない。新刊だから平積みになっていても不思議ではない…というよりも、これよりもつまらん(と思われる)本たちが平積みになっているというのに。レジ前の新刊のコーナーに行っても平積みになってない。おかしいなあ、カミさんが近くの本屋で買ったからにはこういう大型の書店で売ってないはずがないんだが。再度スキャンを行うと、本棚の中に1冊だけあるのを発見した。新刊を1冊しか置いてないとは、いけませんねえ>ジュンク堂。ウチの近くの本屋にも1冊もなかったし、電撃にはもう少し頑張ってほしいものであります。これだけの実力のある作家なんだから。

店内をひととおり巡回するが、その他には買いたい本はなかった。電車に乗ってさっそく読み始めるが…やっぱり凄い。あっという間に物語の中に連れて行かれてしまう。「ミドリノツキ」のこともあるので、読み始める前に前巻に目を通した方がいいんじゃないかとか思っていたのだが、そういうことはまったく必要なかった。今回も、笑える泣ける感じられる。主人公の妹と水前寺のカラミでは読みながらニタニタ笑ってしまうし(なんて気味の悪い)、兄がヒロインを●●しているところを妹が見てしまうシーンでは泣きそうになってしまいましたですよ。カミさんは最後で泣いてたみたいだけど、私は先にイっちゃいましたね。著者は一回り以上歳下なんだが、いいように感情を振り回されて一喜一憂泣き笑いしてしまうのである。才能に年齢は関係ないんだよね。「ミドリノツキ」を読んでいて物語の中に入っていけなかったので、文章に対する感受性が壊れてきているのではないかと不安だったのだが、これなら大丈夫だろう。

降りるべき駅に着いた。なんだかイヤな感じがする。乗ってくる人がみんな傘を持っていて、それが濡れているのである。地上に出てみると…あちゃー、ずいぶん強く降ってますね。これは自転車は使えないな。もう21時半だからカミさんに迎えに来てもらうわけにもいかない。これはまた電車に乗って最寄駅まで行き、そこから歩くしかないね。また改札まで階段を下りるのである。電車が来るまでの間、ホームのベンチに座って続きを読む。なんだか右手の小指が痒いな。視界の隅で何か動いたような気がする。気がつくと、蚊が止まっている。叩き潰そうとするが逃してしまった。やはり、始動時の動きを感じて逃げるんだろうな。しかし、こんなに寒いのに蚊がいるのか。地下だからなあ。

雨の中を歩き、家に着いたときには22時を過ぎていた。足がベチョベチョである。ズボンを脱いで靴下を洗濯機に放り込み、浴室で足を洗う。情けない格好で居間に上がってゆくが、妻子はいなかった。息子が起きてしまうといけないので、背広とズボンを干してパソコンを出してくる。ひととおりWebを巡回するが、カミさんは下りてこない。寒くなってきたのでパジャマと半纏に着替えるために寝室に上がるが、妻子は熟睡している。カミさんが掛け布団に抱きついて背中を出して寝ているので、彼女の半纏を掛けて寝室を出るのである。

腹が減った。自分で何とかするしかない。おでんと炒飯を温めて食おうとするが、炒飯が美味しくない。これはちょっと食べられないな。冷蔵庫の中を探すと、チリソース煮入りのパンが見つかった。日曜日に例のスーパーで半額で買ったものである。賞味期限は11日である。もう14日になっているので3日前だな。今朝私が見つけたときにはカミさんは食べると言ってたんだがなあ。生ものだからちょっとヤバいかもしれないが仕方がない。食べることにする。おでんとパンだけではやはり足りない。日曜日にキムチも半額で買ってきていたことを思い出し、それでご飯を食べる。やはり韓国産のキムチは、私には旨味が足りないな。それならグルタミン酸を入れて食え、とか言われてしまいそうだが。

食事をしている間に今日聴いたCDをPCに録音する。しかし今日も途中で画面が真っ暗になってしまってシステムを再起動しなければならなくなってしまった。まったくもう。同時に明日聴くために「It's Your Night」(James Ingram)をMDに録音しようとするが、MDラジカセがCDを認識してくれないのである。どうしたんだろう。反ってるようにも見えないんだが。PCのDVD-ROMドライブに入れると認識したので、そこでmp3に変換して食事をしながら聴くことにする。なんてことをしていたら、食事が冷えてしまった。はあ。アルバムの内容だが、弟が持っているにもかかわらず自分で買ってしまっただけあって、なかなか良い曲が入っている。「Whatever We Imagine」なんかは特に好きなんだよな。

いろいろやっていると、今日も3時を過ぎてしまう。やっぱり馬鹿なんである。



11月14日(水) 
カミさんが怒っている。冷蔵庫にパンが見つからないといって怒っている。あわわ、それは昨夜私が食べてしまったんですう。昨日の日記を読めばわかると思うけど、仕方なかったんですう。許してちょーだいっ。

今日は通勤中に「Body Language」(ANA)を聴いている。前作の「SHY BOY」が良かったのでレコード屋で見た瞬間に買ったのだが、あんまり良くなかったですね。「Everytime We Say Goodbye」あたりは前作のイメージはあるが。やっぱり10代はいろいろと変わってゆくのよね。

今日はミナミの客先から直帰することになってしまったので近鉄奈良線で帰ることにする。今日も自転車は地下鉄の駅近くの駐輪場に置きっぱなしである。駅から歩いて帰っていると、東の空にひときわ明るい星が見える。太陽の反対側にあってあれだけ明るいとなると…木星だな。いつもは自転車に乗ってるから空を見る余裕はないのである。歩いてるときは天気が悪いからな。よく見ると、他にもけっこう明るい星が多い。ああ、あれはオリオンじゃないか。前に見たときから太陽の向こう側を回って空を一回転してきたのね(いや、こっちが回ってるんだが)。もうそういう季節になってるんだな。



11月15日(木) 
今日は通勤中に「SAYONARA」(GEORGE YANAGI & RAINY WOOD)を聴いている。柳ジョージ&レイニーウッドの最後のアルバムである。やっぱりシブいっすね。こうやって久しぶりに聴いてみると、柳ジョージさんはソロよりもこっちの方がいいなあ…とか思ってしまう。そう言われちゃ、本人は立つ瀬がないだろうけど。

昨日は客先で実行した処理が終わらなかったので、今日は客先に直訪して結果を確認した。昼前に本社に移動する。地下鉄の大国町駅から四つ橋線の西梅田行きに乗る。イリヤの空、UFOの夏 その2」を読みながら本町に着いたのを車内アナウンスで知る。次の駅だな…と思っていたのだが、着いてみると肥後橋でない駅の名前がアナウンスされた。「え? 淀屋橋?」乗る電車を間違ったのだ。大国町では四つ橋線と御堂筋線が同じホームから発車するのだが、左側が四つ橋線だと思い込んでいたのだ。路線図を見てくださいよお。四つ橋線はずっと御堂筋線の西側を走ってるんだから、北向きの列車は右側に行くはずがないと思うんだがなあ。

今日は昼休みに職場近くの書店で漢字と日本人高島俊男:文春新書)を買った。日本人が漢字とどのように出会い関わってきたかということには非常に興味があるのだが、この本はその点に関して「目からウロコ」的なことがいくつも書いてあるのである。

帰りに家の近くの本屋で「週刊 PCサクセス」を買った。付録のCD-ROMにゲッターWebというソフトが入っているのである。インターネットからデータを集めてくるソフトらしい。図書券3枚でお釣りがくるなら試してみてもいいだろう。…とか思ったら、画像しか収集できない機能制限版でやんの。それだったらパッケージに書いておけよ。こういうのが続くようだと、もう買わないぞ。

今日も家に帰り着いたのは22時過ぎである。居間には妻子はいない。息子を起こすといけないので背広を脱いでパソコンをいじっていたら息子が起きてきた。おお、髪を切ったのか。彼は「みずぐすり、のまして」と言う。しかし飲ませるための計量キャップを探すが見つからない。探していると彼は「さむい」と言いだした。私のカーディガンを着せてやる。袖がダラリと垂れる。しばらくそれで我慢してくれ。どうしても見つからないので、手近な皿に目分量で注いで飲ませる。そしていっしょに寝室に上がり、カミさんと交代するのである。



11月16日(金) 
今朝は妻子は早起きである。息子がお義母さんと一緒に私の実家に行って七五三のお参りをするのだ。カミさんは以前私の両親に買ってもらった息子の服のネクタイを探している。どうやら見つかったようだ。しかし、あらたまった格好をするともう「男の子」という感じだな。ちょっと前までは「幼児」だったのに。まあ、もうすぐ5歳だからな。1年ちょっと経てばもう学校に行っていたりするのである。早いものだ。しかし、髪を切って、なんだか私に似てきたような気がするぞ。

今日は通勤中に「KEIZO」(Keizo Nakanishi)を聴いている。中西圭三氏のデビューアルバムである。もう、アルバム全体に才気が漲っている。アップテンポな曲も静かな曲もレベルが高い。こういう、才能がキラキラ輝いているような作品を鑑賞するというのは、本当に気持ちがいいことである。今日も通勤中にイリヤの空、UFOの夏 その2」を読んでいるのだが、主人公が彼女との待ち合わせ場所に向かっているところでちょうど「彼方へ」が流れていたので、これはもう非常に鮮烈な体験ができたのであります。

しかし、何でこのアルバムを買ったのかイマイチ記憶が曖昧なのである。たしか「タンジェリン・アイズ」あたりを気に入って買ったような気がするのだが、それくらいでアルバム一枚買ってしまうものだろうか。まあ、もう10年も前のことだからな。そういえばこのアルバムを買って聴いていた頃、キッチン吉本ばなな:角川文庫)にハマってたんだった。これもなかなか雰囲気が合っていて相乗効果があったんだな。最初は「何だこのデカい字は?」と馬鹿にしてたんだけどね。こいつも何で読むことになったのか記憶にないなあ(苦笑)。健忘症か?

それで今日「イリヤの空、UFOの夏 その2」を読み終えたのだが、ワタクシ的にはどうも後半になってノリが悪くなったような気がする。カミさんは最後が良かったようなのだが。「KEIZO」を聴いていたせいかなあ。けっこう小説と音楽でいい勝負をしていたような気がしたのだが。

今日は客先で明日の作業の準備をして早めに帰れた。しかし疲れた。息子もかなりハードスケジュールだったようで疲れているそうである。カミさんは風呂に入れずに寝かせるとか言っている。母親が身体を拭いて薬を塗ろうとすると寒いと言って怒る。かなり機嫌も悪いようだ。私もパソコンを触らずに息子と一緒に寝ることにするのである。



11月17日(土) 
今朝は6時に起きて通信を始める。昨夜は早く寝たから8時間くらい寝たことになるか。自分で起きたくらいだから、眠気はあまり無い。パソコンをいじっていて気がつくと、腕時計のベルトが切れている。うぎゃー、これは大変だ。Ruputerが使えないかと思って引きずり出してくるが、電池が見つからない。リストカメラの新しいのが出るらしいしそうすると前のタイプが安くなるだろうしカラーで撮影できれば表示はカラーでなくてもいいしカレンダーも表示できるようだし、そうするとこれは私に買えという神の思し召しだろうか。でも金がない(爆笑)。有り金をはたいて今のマシンを買ってからまったく金がないのである。不況でボーナスが少ないから、そこからまったく手持ちの資金が回復していない。毎日の食事と移動と本で精一杯なのである。これは、今月末に出るはずの定期代を…

そのうちに息子が起きてきた。「ぼく、ねつ、あるねん」とか言っている。たしかにしんどそうだが。ちょっと熱いような気もするな。トーストを焼いて食べさせるが、半分も食べられない。8時前になってもカミさんは起きてこない。冬コミの原稿でもしてたのかな。私はそろそろ仕事に行かねばならないので、起こすことにする。カミさんもノドが痛いので医者に行くとか言っている。ううむ、こういう日に休日出勤しなければならないというのは辛いなあ。

時計でトラブったので家を出るのが少し遅くなってしまった。今日行くのはミナミの会社なので、近鉄奈良線で行くことにする。しかし、駅についてもまったく普通電車が来ない。奈良線は特急とか急行とか快速急行とかいろいろ走っているので、乗れる電車の運行間隔が長いのである。しかも、各駅停車は他の列車が通過するのを何度も待たねばならないので地下鉄よりも時間がかかる。逆算するとどうも間に合いそうにない。これは遅刻してしまうかな…という恐れを感じながら乗っているのである。

難波駅に着いた。急いで降りなけれ…あれ? 鞄を網棚の上に乗せていたのだが、それが持ち上がらないのである。あれあれ、どうしたんだ。下から見ると、肩掛け紐を鞄本体に接続するためのフックが網棚の網に引っかかっている。あらー、このままじゃ降りられないじゃないですか。終点だからこの電車はすぐに車庫に入ってしまう。おろおろ。こんなに高いところに引っかかっているのは急には外せないぞ。焦ってるし。急いで靴を脱いで座席の上に上がり、フックの状態を調べる。何とか扉が閉まる前に外すことができた。外せなかったらどうなっていたか、考えるだに恐ろしい。「出してくれ〜」とか言いながら車庫に運ばれて行ったのだろうか、それとも鞄を見殺しにして駅員のところに走るか、どっちにしてもロクなことではない。でもまあ、終点だったから座席が空いたので外すことができたんだな。その点では幸運だったかもしれない。難波から早足で歩く。何とか、待ち合わせ時間の2〜3分遅れで着くことができた。

今日は客先で古いサーバから新しいサーバにデータを移してソフトのバージョンアップをするのである。休日しかできないのである。慣れない作業だし、いつものように机の前に座って考えていればいいという仕事ではないので、肉体的精神的にかなり疲れた。日本橋の電気街に行くのは無理だが難波で本屋を廻れる程度の時間に作業を終えたのだが、本屋に入ってもどうも集中して本を読めない。歳かなあ。けっきょく本は1冊も買わないのである。

今は通勤中にこちら郵政省特配課小川一水:ソノラマ文庫)を読んでいる。最初は、何だかノリが悪いなあ…とか思っていたのだが、読みながら帰りの電車に乗っていて扉が開いたのでふと目を上げると、なんだか見たような駅である。ひょっとして降りるべき駅か? もう人は降り終わりつつある。あと1秒未満で判断しなければならない。たしか、直前に停まったのを意識していた駅から以降は、こういう雰囲気の駅はないはずだ。降りろ! …ということで、本と鞄を両手に持って電車から飛び出す。やはり目的の駅であった。危ない危ない。2話の最後の立ち回りのシーンで夢中になっていたのである。知らないうちに2〜3駅過ぎてたんだな。

帰宅したときには22時前だったのだが、玄関に入っても階上で動きがない。居間に入ってゆくと、妻子がいた…のだが、息子は赤い顔をして口を開け、座椅子に寄りかかってグッタリしている。熱があるのか。カミさんは38度台だとか言っているが、触った感じではもっとあるような気がする。再度測ったカミさんが39度を超えていると言う。彼は座薬を入れられてしまうのであった。かなり屈辱だったようで、母親に向かって「あやまってよ!」とか言っているのである。

カミさんはホラー映画のビデオを観ている。子供が風邪をひいているときに観るべきものではないとおもうんだけどなあ。しかもそれが面白くない。こけおどしの映像ばかりで、恐怖を感じないのである。CGが使えるからといって、あんなにクリアな映像を見せちゃダメでしょう。もうちょっと「何かわからんけど怖い」というのを表現しないと。あれじゃ、ホラーじゃなくてパニック映画だ。「CGに溺れている」という典型のような映画でしたな。

カミさんが息子を寝かせてくれたので、今夜はパソコンをいじれる。「週刊 PCサクセス」の付録のゲッターWebを使ってみようとするが、「Winsockエラー」とかになってしまう。マニュアルを見るとプロキシの設定をしろとしか書いてない。それは最初にやってるってば。HTTPじゃない特殊なプロトコルを使ってるんだろうか。まさかウチの環境では使えないんじゃないだろうな。それだったら、ちゃんとパッケージの使用条件のところに書いておくべきだろう。これじゃ使いものにならんぞ。金返せ



11月18日(日) 
またまた居間で果ててしまっていた。6時頃、カミさんが下りてきたので目が覚めた。彼女はオマルを持って上がり、息子にオシッコをさせている。うう、私がやらなければならなかったのに、すみませんねえ。

妻子はまた寝たようである。私は起きる。やることはいくらでもある。今日はレンタルCD屋で叩き売っていた中古のCDシングルを整理する。そのうちに10時頃になってカミさんが起きてきた。「シンジ(仮名)、苦しくてなかなか寝れないみたいなの」とか言っている。寝室に置いておいていいのかなと思っていたら、すぐに彼は泣きながら下りてきた。熱があると気弱になるからね。体温もかなり高い。これは昨日よりも熱いかも。

カミさんが息子の体温を測って40度あると言っている。息子は嫌がるが、また座薬を入れられてしまうのである。息子はヨーグルトとアイスクリームを少々食べただけで、その辺でゴロゴロしている。寝室で寝るのも嫌なようである。座布団を並べて居間で横になれるようにする。今日は一日家族3人、室内で過ごすことになるか。

息子は咳をしては「せき、なんで、でるのん?」とか言いながらキーキー怒っている。辛いようである。空気が乾いているのがいかんのかなあ。それで私が通勤用に準備しているガーゼマスクを掛けさせる。しかし大きすぎるのですぐにズレてしまう。耳紐を短くして調整するが、そのうちに「いきができない」とか言って外してしまった。うう、それは一つ100円くらいしたのに… カミさんが「しょうが蜂蜜」をお湯に溶いて飲ませると咳は治まった。科学が「おばあちゃんの知恵」に敗れることもあるのである。

昨日休日出勤をしたので、今日PCのデータのバックアップをする。自分のところでエンコードしたmp3ファイルが1枚のDVD-RAMディスクに入らなくなってしまった。私のDVD-RAMドライヴは片面で2.6GBしか入らないからなあ。さてどうするか。ディスクミラーリングツールだと指定日付以降に更新された情報をシンクロできるみたいだから、これを試してみるか。でもすでに500曲近くをPCに録音したことになると思うと、感慨深いものがあるな。



11月19日(月) 
昨夜は、宮本春日さん(サイトは休止中)が京フェスに行って『「萌え」について真面目に語る部屋』でパネラーをした(笑)らしいので、カミさんに電話をかけてもらって3人で話していた。なかなか楽しかったそうである。来年は企画を持ち込みそうな勢いだな。

獅子座流星群はかなり派手に見えたらしい。うーん、悔しいなあ。こういうことにはいつも裏切られているので、今回は見なかったのだ…というか全く忘れていた。2時ごろには起きてたんだけどね。私は別にいいけど、息子には見せてやりたかったな。300年に一度とか言ってたから、一生の記念になると思うんだけど。まあ、彼は高熱でうなされてたんだけどね。まあいいか、俺はトリフィドに食われたくはないからな。

先週の土曜日から通勤中にYUMING BRAND荒井由実)を聴いている。最初のベストアルバムなんだろうな。思いだせば、私が大学に入学した頃が荒井由実が一部で(あくまでも一部で)ブレイクした頃で、キャンパスに入るとあちこちでクラブの勧誘をしているのだが、そのほとんどがこのアルバムに入っている曲をラジカセから流していたんだな。そうか、もう四半世紀も前か。

だいたいが天才が出現したときと言うのはそういうもので、「ニューミュージック」というジャンル自体を背負ってくるわけだから社会全体に認められるのは時間がかかるが一部では熱狂的に迎えられる。私も第一印象は「変な発声だな」と思ったのだが(今でも思っている)、それでも「あの日にかえりたい」のムードは代わるものがないし、「ルージュの伝言」は本当に楽しいし、「魔法の鏡」は何てユニークなメロディだろうと思うし、「12月の雨」もセンスがいいし、「瞳を閉じて」や「翳りゆく部屋」は感動的である。

どうも疲れているようだ。仕事中も眠くて仕方がない。一昨日は休日出勤だったしその夜はロクに寝てないし昨夜も遅くまで起きていたからな。今日は上司も早く帰ったので私も早めに帰る…といっても19時過ぎだったのだが。家に帰ると、息子はある程度回復しているようである。医者に行って薬をもらったせいかもしれないが。まあ、扁桃が炎症を起こしていたらしいから、そろそろ回復する時期でしょう。

今夜は私が息子を寝かせる。寝室に入り、窓が開いていたので空を見る。ひょっとして流星でも流れないかと思ったのだが、世の中それほど甘くない(苦笑)。しかし、目の前に木星が輝いている。オリオンも見えるし冬の大三角も辛うじて隣の家の屋根の上に見える。息子を呼ぶと彼は「きれいやねー」と言って星を見上げる。星の名前を教えようとするが、木星以外は覚えにくいようである。「しりうすって、へんななまえやねー」とか言っている、親子でしばらく星を見た後、息子が絵本を読みたいというので雨戸を閉めるのである。



11月20日(火) 
今朝は7時過ぎに起きる。昨夜は早く寝たのに早起きできなかったか。やはり疲れてたのね。首が痛い。寝違えたかな。

今日は通勤中に「LOVE ZONE」(BILLY OCEAN)を聴いている。これも弟が持っているにもかかわらず、それを聴いて買ったのである。アーチストの個性としてはそれほど好みではないのだが、それでもやはり買ってしまっただけあっていい曲が揃ってますね。「There'll be sad songs (to make you cry)」なんか、本当に名曲だと思うし。そういう意味では、ワタクシ的には稲垣潤一氏に近い位置にいるのかもしれない。

そして会社からの帰りにこちら郵政省特配課小川一水:ソノラマ文庫)を読み終えた。著者は岩本隆雄氏とはまた違った意味で子供っぽいところがある(こんなこと実際あるわきゃねーだろ、みたいな(笑))のだが、あまりそれは気にならずに読める。しかしこの人、どんどん巧くなってるんじゃないだろうか。冒頭では「子供っぽい」(というより少年っぽい)ところが気になったのだが、最後の方ではほとんど気にならなくなっていた。1冊の中でも成長しているのがわかるというのは大変なことである。以前読んだ「アマリアロード・ストーリー」と「イカロスの誕生日」でも一年ちょっとの差でまったくレベルが違ったしなあ。これは、続編の追伸・こちら特別配達課を読むのが楽しみだ。

今夜も遅い。家に着くと真夜中である。夕食を食べているとカミさんは本を読んでいてまったくこちらを見てくれない。ちょっと寂しい。相手をしてくれなくて退屈なので、彼女が読んでいる本の背表紙を見ながら思わず地口をひねってしまう。「ビョーキ淋淋膿の色」…とか口に出して言うと怒られるか脱力されるか…なので黙っておくことにするのである。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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