2001年 9月下旬の日記
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9月21日(金) 
今日は通勤中に「eleven carats」(CRYSTAL KING)を聴いている。これは、私が好きなアルバムとして指を折れば必ず入ってくるアルバムである。うお〜っ、やっぱりイイぜぇ! これも彼らの3枚目のオリジナルアルバムであり、私の「3枚目名作理論」を補強する材料なのである。だいたい3枚目というのが、ちょうどレコーディングの方法論が見えてきてかつ表現すべきものが枯渇していない時期だと思うんだな。クリスタルキングってえのは実力派だしねえ。このアルバム、「Church」や「祈り」のようなスケールの大きな名曲があると思えば、その間にちりばめられたちょっとした小品までホントに気が利いている。それらがメドレー形式になっていたりするのも、聴いてて本当に気持ちがいい。これもアナログレコードの頃に磨り減るほど聴いていたにもかかわらずCDが欲しかったのだが、なかなか出なかったんだな。それがQ盤で出たのを見つけて即座に買ったのだった。これもほとんどCDで聴いたことがなかったんだよね。アナログの頃に好きでよく聴いたアルバムほど、買ったままというのが多いのだ。これも「どげんしたとねBaby!」と「Fool Man」は一つのmp3ファイルにまとめたいなあ。

今夜は21時過ぎに家に着いたのだが、妻子はいない。今日は保育所で保護者の集まりがあるので、息子はカミさんの実家に行っているんだったな。とか思っていたらカミさんの車が戻ってきた。息子の声も聞こえる。お泊まりじゃなかったのか。彼は私が着替えに上がったのを追いかけてきて、何か箱を持って階段を上がってくる。「みせてあげる」と言いながら何かを取り出そうとしている。箱の中には新聞紙の詰め物。そしてその中から、焼き物のコップを取り出した。自分で作ったとか言っている。カミさんによると、彼の祖母と一緒に焼き物を作りに行っていたらしい。4歳児にしては渋い趣味だな。彼は私に見せ終わると、苦労しながら詰め物を詰め直し、箱と着ていた上着を抱えて階段を下りるのである。落ちるなよ。しかし疲れた。今週は無理をしたからな。今夜は早めに寝ることにしよう。



9月22日(土) 
今朝は8時前まで寝ていられるはずなんだが、夜中に何度か目を覚ましてしまった。早く寝たせいだろうか。疲れているはずなんだがなあ。まあ、それでも7時過ぎまで寝ていたんだが。起きてみると、階段の上り下りをするときにも身体が軽い。少しは筋力がついたかな。8時をすぎたので妻子を起こしに行ったのだが、雨戸を開けても二人とも微動だにしないのである。

息子は起きて居間に下りてくると「さむいから、これ、きよーっと!」と言ってパジャマの上から昨日着ていたジャケットを羽織る。その後も「あし、さむい」とか言う。「靴下履くか?」と言うと「おこた、ない?」とか言い始めた。いい若いモンがそういうことでどうする。

今日は、オフコースのアルバムを全て(正確には「SELECTION」と「LφIVE」を除く「I LOVE YOU」まで)mp3に変換して私のPCのハードディスクに録音する。100曲以上になるからギガ単位までにはならないけれど、その半分以上の量にはなる。それでも、聴きたい曲をいつでも聴けるようになる方が大きいだろう。それで、作業が終わって最初に聴いたのは「秋ゆく街で オフコース・ライヴ・イン・コンサート」のオープニングなのである。

冒頭、「WHAT'S GOIN' ON」から始まるのが本当に粋だし、それに続くMedleyが絶品。最初は小田さん、ソロでだいぶ緊張したのがわかるけど、鈴木さんとのコーラスになると…もう、鳥肌が立ちますなあ。こういうものをナマで聴けた人がいたというのは、羨ましいというか何というか。やはり、売れてなくてもホンモノを見つける眼というのは必要ですな。それにしてもこの二人、声の相性がいいよなあ。声質が似てるし、それでも違う。小田さんの硬い声を鈴木さんの軟らかい声がふうわりと包む。鈴木さんの声の上で小田さんの声がくっきりと輪郭をつける。アリスが売れ始めたときに谷村新司氏が「コーラスの美しさではあの二人には勝てない」というようなことを言っておられたらしいが、うなずけるものがあるな。でも、同業者の評価は高かったけど、売れなかったんだよねえ。

今日はカミさんがラーメンを食べたいとか言っている。それなら私の希望で食事に行く前にカラオケに行かせてもらうことにする。カミさんと一緒に保育所に行き、車を停めて私が息子を迎えに行く。土曜日の夕方は子供が少ないので、みんな一部屋に集められていた。息子がブロックを組み立てて遊んでいる横で、まだハイハイしている子供がそれを触っていたりする。私が息子に片づけるように言うと、彼は横の子が触っているものも含めて箱の中にしまおうとしている。泣かさないかと心配したのだが、どちらも平気である。まあ、子供というのはこういう環境で育った方がいいんだろうね。

出発が少し遅れてしまったので、カラオケは今日も1時間である。息子は歌える曲が少ないので、少々不満のようである。保育所で歌っている曲とか調べた方がいいかなあ。カラオケ屋から出てくると、下のレンタルビデオ屋でくじ引きをやっていて、我々にも引かせてくれる。1等はUSJの入場券だそうである。何で通りがかりの人間にまで…と思ったのだが、結果を見て合点がいった。親子3人で引いたうち1枚が当たりだったのだが、それがauの端末だったのである。こりゃ無料で端末を配っても利用者を増やそうというヤツですな。ウチはPHSで充分に満足しているので、その場で辞退するのである。

ラーメンは新しい店を開拓したいというので、いつも寿司屋からの帰りに見える店に入る。ラーメンはまあまあだが、やはり例のラーメン屋に比べると弱い。それでも餃子が1人前6個で90円というのは安いね。この店の近くにも古本屋があるので帰りに寄ってみる。また2冊本を買ってしまった。いったいどうするんだろう。でも、今まで見たことがない本だから買わないと後悔するかもしれないからなあ。

そういえば先日、技術書を探して梅田の本屋を巡回したとき玩具館(光文社文庫 異形コレクション)とイルカと私が歩く街中井紀夫:EX novels)を買ったんだった。しかしこれ、岡野史佳さんがイラストなんですか。今の状況だと読む暇がないんだけどね。どうしようか。雨が降った日にしか読めないなあ。このままではここは音楽系のサイトになってしまう。まあ、それもアラーの思し召しか(違います)。



9月23日(日) 
私のマシンが起動直後とかスタンバイから復帰したときにUSBマウスを認識しなくなる件だが、調べてみると以下のようなページが見つかった。「弊社ではこの問題を Microsoft(R) Windows 2000 の問題として認識しており、現在調査中です。詳細がわかり次第、サポート技術情報にてお知らせする予定です」って、それだったら新しいOSを出す前に解決せんかい>Microsoft

あと、マウスドライバの最新が上がっていたのでアップデートしてみる。しかし、何も変わらない…どころか、何か動きがおかしいんですけど。けっきょく、元に戻すのである。かなり時間を無駄にしてしまった。どうしてくれる>ELECOM …くっそお、みんなで結託してオレの邪魔をしようとしてるな。

今朝も熟睡できない。起きたのは5時半である。肉体は疲れているはずなんだがなあ。私がパソコンをいじっていると9時頃になって息子が下りてきた。「おはよう」と言うと「おはよ」と応える。今日は機嫌がいいようだ。彼は起きるとさっそく腹が減ったと言い始める。ちょっと待ってくれい。私がパンを切って焼いていると、彼は冷蔵庫からジャムの瓶を出してきて蓋を開ける。かなり飢えているようだな。

朝食を食べ、息子がダイナソーを観たいというので再生し、「『このきなんのき』みたい」と言うので私のPCを使わせ、さらに「しょーぎ、したいなー」と言うのでソフトを起動して指し手を指示する。休日の毎度の風景である。しかしコイツ、パソコンに対してまったく恐怖心を持ってないな。ビックカメラに行ったときにも勝手にいじって遊んでたし。生まれたときから身近にあるからねえ。いいことなのか悪いことなのか。私なんか、電話だって怖いのに。ウチに電話が来たのは中学生の頃だったからなあ。

昼前になってカミさんが起きてきた。今日はカミさんが息子を海遊館に連れて行ってくれるつもりだったようだが、明日にしてもらって今日は私が息子の世話をすることにする。当初は電車に乗せてどこかに連れて行って、ついでに地下鉄乗り放題の海遊館の入場券を買ってくるつもりだったのだが、倹約して自転車で近鉄の車庫に連れて行くことにする。ちょっと会社の将来が不安になってきたのでね(苦笑)。金なんか使わなくても人生は楽しめるのである。彼は「じんべえざめの、かいくん、うみにかえって、しもたん?」とか言って楽しみにしてたんだけどね。明日になったと聞いて、ショックだったようである。「ぼく、かいゆーかん、いきたかっ…」と言ってベソをかいている。おいおい、泣くほどのことじゃないだろう。

日射しが強いので出発は遅らせることにする。息子はずっと「きんてつのしゃこ、いきたい」と言い続けている。仕方がないな。最終兵器を出すか。「ウルトラQの新しいやつ、借りてきたんやけど、観るか?」と言うと彼は急に態度が変わる。目を輝かせて「みる!」と言うのである。カミさんが映画を観てたので申し訳ないことではあるが。何の話か訊くので「観たことあるやつも入ってるねん。『ゴメスとリトラ』と『ペギラ』やで」と応える。息子は2本だけなのが不審そうだが、これは2本だけなのだよ。重複している話もあるし、4本入りのやつとは別のシリーズなんだろうな。彼はペギラのことを何度も「ぺぎゅら」と言う。そういうふうに覚えてしまったらしい。何度も訂正してやっと正しく言えるようになった。怪獣の名前を間違えちゃいけないぞ。

ウルトラQが終わり、ちょうど日記を書き終えた。サイトにアップして出発する。車庫までは自転車で10分以上の道のりである。遅くなってしまったので、日が暮れるまでに着かねばならない。目的地に近づくと、アーバンライナーが見え始めた。息子、喜ぶ。彼は自転車から降りるという。塀があるから下りると見えなくなると思うんだが。歩いて施設に沿って歩いていると、近鉄ラグビー部の寮があった。へえ、ここがそうですか。私はラグビーには興味はないが、ここは名門だからなあ。そしてその隣に門があって、中に入れるようになっている。ちょっと失礼して入らせてもらう。何もやましいことはしないからな。目の前に回送になった車両が停まっていて遠くに奈良線を往復する電車が見えるだけなのだが、息子は飽きもせずかなり長い時間をそこで過ごした。

息子を即して外に出て施設に沿って自転車で走るが、道との間に民家が建っていたりしてなかなか中が見えない。そのうちに、駐車場があった。空き地なので停まっている電車が見える。息子が「おれんじの、でんしゃ!」と叫ぶ。そう、例の「奈良線大型車両登場40周年記念」の車両が停まっていたのである。駐車場に侵入し、車庫との間に柵があるのでまずは肩車をして見せてやる。そして私が柵に登って中を見ていると、彼も金網をよじ登ってきた。恐怖心もまったく感じていないようである。ずっと柵にしがみついて観ているのである。キミはずっとあれが見たかったからね。

続いて車庫の線路のいちばん端まで行く。中を覗いていると特急電車が入ってきた。停車すると、作業員の人がホースで水をかけてブラシで洗い始めた。なかなかこういうものは見れないよなあ。息子も喜んでいる。しばらく見物して帰ることにする。自転車を走らせ始めると息子が「ぼく、ここ、きたことある」と言った。そうか、よく覚えているな。西の空を見ると、オレンジ色の夕陽が地平線の建物の陰に沈んでゆくところであった。息子と「夕焼けやなー」とか言いながら帰る。明日も天気だ。

帰りにまた例の駐車場に入り込み、「おれんじの、でんしゃ」を観る。息子は金網フェンスにしがみついて「ぼく、おれんじのでんしゃ、みたくて、みたくて、みたかったん」とか言っている。そうだな、走ってたら一瞬だけど、これは停まっていてじっくり観れるからな。そのうちに、彼は両手を放してポンと手を打った。「そうや、おかーちゃんに、いおー」そうか、それじゃ早く帰らなきゃいけないな。夕焼け空を見ながら親子で帰るのである。帰り道、息子に「どうや、海遊館に行くよりも良かったやろ」と言うと「うん!」と応えたのであった。よしよし。

家に帰って夕食を食べ、親子3人で過ごしていると階上から目覚ましの音が聞こえてきた。私が止めに上がる。しかしこの目覚まし時計、スイッチを押し込んでもロックしないのである。手を放すとまた鳴り始める。最近、朝にカミさんが寝ながら鳴っている目覚まし時計をガンガン叩いていたのはこのせいか。慎重にスイッチを押し込んで止める。そっとやれば大丈夫なんだな。でもこれじゃ、新しいのを買った方がいいか。目覚ましを止めて気が緩んだのか、私はそのまま気を失っていたのであった。



9月24日(祝) 
息子が起き上がった。時計を見ると7時である。私の方にやってくる。起こしにきたのかと思ったら、(彼から見て)私の向こう側にある毛布を取り上げて横になった。しかし、寝ぼけているせいかうまく被れないようである。寒いのか。私の布団に引きずり込む。そうすると、彼は寝ないのである。結局そのまま起きることになる。

今日はカミさんが息子を海遊館に連れて行ってくれる予定なのだが、「昼まで行かへんから、それまで寝とけ」と昨夜寝る前に言っていた。その言葉の通り、彼女は昼まで起きてこない様子である。息子が起こしに行くというのを押しとどめて、今日もビデオを観せたりパソコンを触らせたりして過ごすのである。

妻子は昼前に出かけていった。かなりの時間を一人で過ごせるはずなんだが、今日は以前実家から送ってきた弟の本を整理しなければならない。段ボール箱3箱分なので、かなりの時間がかかる。一通り残しておく本を選択し、埃を拭き取る。汚れの酷いものはアルコールで拭く。また本が増えるなあ。もう保管スペースがないので、今度は自分の本で処分すべきものを洗い出さねば。しかしこういう作業は時間がかかるんだよなあ。内容を確認してたら思わず読みふけったりして。

とりあえず弟の本をすべてチェックし終わって、中古で大量に買い込んだCDシングルの整理を開始する。うーむ、最近のさだまさし氏はまったくダメだな。90年代前半はまだいいのだが。何があったんだろう。老いたということか。CDシングルの整理をしながら先週廻れなかったサイトを見ていたら妻子が帰ってきた。3連休といっても、あまり大したことはできないものである。この調子で人生が過ぎ去ってしまうのであろうなあ。

息子は結構いろいろなものを見て興味を持てるようになっているようである。クラゲを見たとかジンベエザメが大きかったとか大きなカニがいたとか、いろいろ教えてくれる。前回行ったのは1年半も前だったからな。もちろんシャトル列車に乗ったことも。彼はシャトル列車のチョロQを買ってもらってきていて、それが載っているページを見つけてやったら気に入ったようで何度も見せろと要求する。ずっとそれを走らせて遊んでいる。今日も楽しかったようだな。

帰ってきてカミさんはラーメンが食べたいと言いだした。一昨日食べにいったところなんだが、それでも食べたいらしい。私はその辺で安売りの総菜を買ってきて食う方が安上がりだしいいのだが、今日は長時間息子がお世話になったので彼女の意向を尊重した方がいいだろう。しかし、息子が食べに行きたくないと言っている。調整を重ねて「しょーゆらーめん」を食べるということで妥協点を見いだした。そういうことで、残念ながら例のラーメン屋には行けない。先日開拓したところに行くことになる。ここもまあ旨いのだが、例のラーメン屋と比べてしまうとどうしても満足感が低いなあ。私は五目ラーメンの大盛りとご飯を食べて、さらに息子の食べ残しまで処分したので胃がパンパンに膨れ上がってしまった。満腹になると身体がダルくなる。7時に起きたことでもあるし、今日も早く寝ることになるか。

家に帰り、息子が父親と風呂に入りたいというので一緒に入る。彼の身体をざっと流して湯船に入れる。彼は自分で湯をかき混ぜてから入ったが、何度も「あつい」と訴える。見ると、風呂の火がついたままだった。後で訊くと、カミさんが火を消しに行ってなかったのだった。危うく息子がタヌキ汁になってしまうところだったな。息子がかなり疲れているようなので早く寝かせねばならないのだが、彼は「『このきなんのき』みてから」と言って譲らない。まあ、コマーシャルが4〜5本くらいなので、私のPCをスタンバイから復帰させて彼に操作させるのである。

息子と一緒に寝室に入り、絵本を読んで電灯を消す。彼はなかなか眠れないようである。「つかれた」と言いながら「ねられへん」とか訴える。困ったもんだねえ。毛布を持って私の上に乗ってくる。以前は胸の上に丸く乗っかってるだけだったのだが、もう私の顎のところに頭があって足の先は私の膝よりも先まで伸びている。大きくなったもんだなあ。しばらくは彼が喋りかけてくるのに反応できていたのだが、そのうちに…



9月25日(火) 
今日は通勤中に「The Best Year of My Life 」(オフコース)を聴いている。4人になってからの最初のアルバムである。これもアナログ時代に聴き倒したのだが、CD選書になって買ったんだな。「夏の日」が好きなのである。鈴木さんが抜けて活動再開が危ぶまれていたのだが、このアルバムに含まれている「君が、嘘を、ついた」で再出発したのだ。FM番組でこの曲をかけるとき、DJの坂本龍一(だと思う。少なくともYMOのメンバーだったのは確かだ)が「やられた」と言っていたのが印象に残っている。いったい、どこを指して「やられた」と思ったのか知りたいものではあるな。私らには理解できないレベルの話かもしれないが。アルバム全体としては、小田さんの曲は相変わらずレベルが高いし、新しい試みをしながらも安心して聴いていられる出来になっていますね。

今日は昼休みに職場近くの本屋でクラゲの海に浮かぶ舟北野勇作:徳間デュアル文庫)を買った。前回の昔、火星のあった場所でワタクシ的には評価を下げたのだが、あれはデビュー作だったらしいからね…とか思ったら、これも94年の作品なのか。まあ、これが面白くなくても新作書き下ろしが出たら買ってしまうんだろうな。とにかく、それくらいかめくん良かったから。



9月26日(水) 
仕事で昨日問い合わせを行って回答が返ってくるのに時間がかかりそうなので、今日は午前中に病院に行くことにする。右脚の脛が痛いのである。もともとは先週の火曜日くらいに痛みを感じて「記憶にないけど、どこかにぶつけたのかな」という感じだったのだが、風呂に入って洗うと痛いのである。入浴時にしか気にならないのだが、だんだん拡がっているような感じだったのだ。そして昨夜の入浴時に、別の領域が発生したのを確認したのである。まるで熟れた桃の表面が傷むように。当初は入浴時に赤くなるくらいだったのだが、今よく見ると皮膚の色も黒ずんでいる。触らないと痛くないし、耐えられない痛みではないが、領域が拡大しつつあるのが気にかかる。やはり「肉体崩壊日記」になってしまうのか。

何科を受診すればよいのかよくわからないので、とりあえず前回検査された病院の皮膚科に行くことにする。ここが最も診療科が多いし、検査結果の情報が多く残っている方が余計な検査をされなくて済むだろう。行き先は整形外科か皮膚科だと思ったのだが、外科だとすぐに切られそうだ…と思ったのだが、現実は私の思いを裏切ってしまったのだった。

例によってこの病院は長時間待たされる。それを予測して玩具館を持参していた。今回は新しい人が多いようである。やはり新陳代謝がないと腐ってくよねえ。これに書きたがる作家はいっぱいいると思うから、面白くないのはどんどん入れ替えていくべきですよ。しがらみもあるのかもしれないけどね。

まず飛鳥部勝則氏「お菊さん」だが、「玩具が玩具となるため」の考察はなかなかクールだったが、話自体は大したことがなかったな。次に皆川博子氏「猫座流星群」。いやー、こりゃ怖いですなあ。子供というのは怖いものです、と思わせてくれる。続いて佐藤哲也氏「よくばり」だが、私のような人間には特に面白くもない話だったな。それから加門七海氏「」。まあ、なかなか読ませてくれましたな。好みの話じゃないけれど。まだ呼ばれないので続けて青木和氏「チャチャの収穫」を読む。これは話はホラーとしてはありきたりだったが、面白く読めた。続いて雨宮町子氏「来歴不明の古物を買うことへの警め」だが、これもフツーの話で物足りない。SFだったらこのネタを元に、もっと話を膨らませて全然違う展開になっちゃうんだろうなあ。そして竹本健治氏「フォア・フォーズの素数」である。うわーっ、こりゃあー凄ぉーい。これは結末を思いついてから、途中の経過は作者自身が試してみたことなんだろうか。この作品はまともに作ろうとすると半端じゃない時間がかかりそうな気がする。いやー、この作者には絶大な敬意を表するものであります。この本を途中まで読んでいて、自分の求める作品集ではないと分かっていながらもどうなることかと思っていたのだが、この作品で救われましたな。

やっと名前を呼ばれる。症状を話すと、いきなり私の持病と関係があるんじゃないかと言われてしまう。そして、皮膚の疾患で痒いのならいいが、触って痛いのはヤバイとも。切開して組織を採取し、検査するそうである。縫わなきゃいけないそうである。痛そうじゃないから皮膚科に行ったんだがなあ(泣き言)。

まずは検尿と採血である。そしてまた組織採取のために待たされる。呼ばれて待合室で待っていると診察室の中から「1回目の手術で取れるだけ取って、取り残しがあったら2回目の手術で…」とかいう声が聞こえてくる。こういうのが他人に聞こえちゃ、いけないよなあ。そして処置室に入る。ベッドの上に寝かされる。看護婦さんたちが「先生が自分でやるなんて珍しい…」とか喋っている声が耳に入る。ううー、珍しい患者にはなりたくないんだが。

まずは看護婦さんに剃毛される。脚の脛だからマズいことにはならないので安心である。そしてセンセイがやってきて目標地点にペンで印をつける。そして、中央に穴のあいた緑色の布をその上に掛けられた。気がつくと、患部を無影灯で照らされている。こりゃもう、シュジュチュじゃないですか。ヨーチン(だよな?)で消毒。麻酔を注射される。皮膚の内側で針をグリグリ回しているように見えるんですけど、そーゆーことしていいもんなんでしょうか。そして、いよいよ切開である。メスが肉に食い込んでくるのを感じる。痛いじゃないか。麻酔をかけたんじゃないのか。「いちッ!」「いちちちち…」と声を出したら「もう終わりました」と言われた。あとは縫っておしまいかと思っていたのだが、何度も器具を取り替えながらガチャガチャやっている。私は身体を縫い合わされるのは初めてなんだが、こんなものなんだろうか。

発症した頃に風邪を引いてなかったかとか訊かれたがそういう記憶はない。かえって筋力を上げてた頃なんですけど。やっぱり自転車で40分以上を往復というのは過負荷だったのかなあ。歳を取ると身体が自分の思い通りにならなくなるのがもどかしい。最後に「安静にすることですな」と言われた。やはり肉体的なストレスか。今日も昼から仕事に行くつもりうだったけど、休んじゃうかな。状況を確認する必要はあるだろうが。

家に帰って玄関に入ると、階段の上から息子が顔を出した。あれ、どうしてキミがここにいるんだ。保育所で熱でも出したのか。カミさんに訊くと、調子が悪そうだったので昼までで連れて帰ってきたそうである。カミさんは私の昼食の用意をすると息子を連れて寝室に上がっていった。しかし、しばらくすると息子が一人で下りてきた。うう、これじゃ仕事に行けないじゃないか。

息子が「ウルトラQ」を観たいというのでビデオを再生して自分の部屋に入り、電話で仕事の状況を確認して休むことに決定する。部屋に戻って私のマシンをいじっているのを見て彼は私に「ふるいぱそこん、どーしたん?」と訊く。6月まで使っていたThinkPadのことのようである。「下にあるで。欲しいんか?」と言うと「うん…」と応える。うーむ、やはりマイパソが欲しくなったか。でもちょっとキミは早いような気がするぞ。現実世界でのオブジェクトを確実に扱えるようになってからでないとヴァーチャルな世界に入っちゃいけないと思うんだな。現実世界のモノを扱うのは非常に面倒臭いからね。

ウルトラQ」を観ているとカミさんが起きてきた。しばらくすると耳の下がジンジンと痛くなってきた。コレハ、ツライ。さっき飲んだ薬の副作用だろうか。耐えきれず、病院に電話する。用件を言うと、かなり待たされて薬剤師に繋がれる。症状を伝えると「そういう副作用はないはずなんですけどねえ…」と言われてしまった。それでもこれは薬か検査が原因だとしか考えられないぞ。そう言っても「耳下腺の炎症、というのも書いてはありますけど…」と煮え切らない。けっきょく、「皮膚科のセンセイは2人とも帰ってるので、明日の9時過ぎに電話してください」ということになってしまった。そんなことで大丈夫なんだろうか。けっこう耐え難いんだがなあ。



9月27日(木) 
どうも脚の異常は肉体的ストレスが原因のようだし医者からも安静にするよう言われているので、今日からしばらくは電車通勤である。ちょっと風邪気味だったのだが、昨日耳の下が痛くなってからさらにノドが腫れたような気がする。

電車通勤になったので、移動中に本が読める。引き続き玩具館を読む。まずは篠田真由美氏「象牙の愛人」であるが、トーサクしてますなあ。ウチのカミさんが好みそうな倒錯かもしれない。続く田中文雄氏「男の顔」は、私には何ということもない話であった。

昨日に今日の9時以降に電話するよう言われたので職場から病院に電話すると、「診ないで方針は決められないから」ということで来院するように言われる。今日の診療は15時までなので、それまでに来いとのことである。もう職場に出勤してるんですけど。「診ないで方針は決められない」というのは理解できるけど、それだったら昨日の段階で「電話するのは再診療のため」と言ってほしかったなあ。仕方なく今日も昼過ぎで職場を辞するのである。

受付時間ギリギリに病院に飛び込む。今日はあまり待たされなかった。終了直前に入った方がいいわけね。症状を訴えると「発疹とかならともかく、そういう副作用はないはずなんだが」と言われる。けっきょく、傷口の消毒をして「薬は飲みにくいようなので安静にして様子を見ましょう」でおしまいである。抜糸は2週間後らしいが、そんなに長く縫ったままにしておくものなんでしょうか。糸に肉が巻き付いて、抜くときに肉がずるずるっと出てきたらイヤだなあ(こらこら)。

けっきょく、かなり早めに家に帰り着いてしまった。カミさんが同人誌を印刷所に受け取りに行くというので、私が息子を迎えに行くことになる。私が保育所に入ってゆくと彼は裸足で砂遊びをしていた。なかなか元気でよろしい。他の子と一緒だったみたいだしね。手足を洗わせて帰るのである。

家に帰ると息子はまた「ウルトラQ」を観たいという。両親はペギラの回に出てきていた女医さんを見て「南極越冬隊にこんな美人を入れちゃいけないよねえ」などと言いながら観ている。たしかにスゴい美人である。一般的に過去の女性は垢抜けない感じに見えるのだが、この人はキレイですね。こういう女性がいるなら、この時代にタイムスリップしても大丈夫だ(おいおい)。

カミさんが観るテレビ番組がないようなので、先週のヒッパレを観る。あら、スペシャルで21時からなんですか。後半しか観れないのは少し哀しい。でも今週も冴えんなあ、などと思ってたら…おおっ、「ひとり」(ゴスペラーズ)をサーカスが演りますか。やっぱ、凄いっすねえ。息を止めて聴いてましたですよ。



9月28日(金) 
今日も電車通勤。そして玩具館を読む。まずは北原尚彦氏「貯金箱」。好みのテーマではないが、なかなか読ませてくれた。続いて浅暮三文氏「喇叭」だが、うーん、よくわからん。まあ、それが狙いなんだろうけど、私にとってはあんまり意味がなかった。そして、安土萌氏「ぼくのピエロ」。これもありふれた話だよなあ。

昨日から通勤中に「indigo」(Hi-Fi SET)を聴いている。これもアナログの頃に借りて聴いたのだが、これに入っている「デミアン」という曲が欲しくて、CD選書になっていたのを見つけたときに思わず買ってしまったのである。こんな、さほど有名でもないアルバムの片隅に入っている曲、誰も知らないだろうと思っていたのだが、Niftyのニューミュージック会議室に同じ趣味の方がいらっしゃって、その方もこの曲が好きだったのである。ネットは偉大だ。

今日は保育所の懇談会があるということで、早く家に帰って息子の相手をしなければならない。今日は本社に帰って伝票処理をしてそのまま帰ろうと思っていたのだが、客先に行って動作確認をしなければならなくなってしまった。必死で作業をして18時過ぎに帰らせてもらう。家に着くのは19時前になってしまうな。しかし駅前のレンタルビデオ屋に飛び込んで、急いでソフトを借りるのである。日曜日はカミさんがイヴェントに行くので、息子が愚図ったときに見せるビデオを借りねばならない。「ウルトラQ」を借りる。これでこの店にある「ウルトラQ」のテープは最後である。まあ、ほとんどの店には1本もないからね。息子がさらに違うのを観たがれば、あとは…私が以前テレビから録画したものを出してくるしかないか。またテープが切れそうでイヤなんだけどね。でも、たまにはテープを巻き直した方がいいらしいからなあ。

家に帰ってカミさんと交代する。息子は私が夕食を食べている間も、横でオモチャの電車を走らせて遊んでいる。ラクになったものである。

病院で組織を採取されて縫われたところは毎日消毒しなければならない。傷跡からは黒い糸が短く何本か出ている。ちょうど、大きめのハエを仰向けにして埋め込んで脚だけ出ているような感じである。消毒した後に貼るガーゼ付き絆創膏を準備していたら息子がやってきた。彼は絆創膏を貼るのが大好きなのである。「ぼくが、はって、あげる」とか言う。しかしそれは有難く辞退申し上げるのである。キミの気持ちは信じてないわけではないのだが、キミのスキルはまだまだ信じられないのだよ。もう少し確実に物事を操作できるようになってちょうだいね。



9月29日(土) 
妻が台所の隅でサツマイモを育てている。発芽してかなり経って、だいぶ伸びてきたのだが、世話をしているようにも見えない。あれくらい育てば、陽に当ててやるとか水に浸けてやるとかすればいいと思うんだがな。私も独身時代に一人暮らしの部屋でカイワレを育てていたことがある。プレーンヨーグルトに種が付属していて、食べ終わった容器で育てるようになっていたのだ。しかし、情が移ってしまって収穫の時期になってもなかなか食べられなかったんだよね。まあ、最終的には食ったんだけれども。

毎週土曜日に私のPCのハードディスクの壊れたら困るデータをバックアップすることにしている。私のDVD-RAMドライヴで使えるディスクが片面で容量2.6GBしかないので、個人用のデータをバックアップしているディスクの空き容量が残り5MBになってしまった。これは4.7GBディスク用のドライヴを買わねばならんのかと思った(何で発想がそういう方向に行くかね)のだが、金がない(笑)。金がないときは知恵と力と勇気で何とかするしかない。コンピュータの世界では、大抵のことは知恵を出せば何とかなるのである。調べてみると、XCOPYコマンドに指定された日付以降に更新されたファイルのみをバックアップするオプションがあることを発見した。これを使えば、1枚目のディスクへの最終バックアップ以降に更新されたファイルのみを2枚目のディスクにバックアップできる。復旧するときにも、1枚目の内容を戻してから2枚目の内容を上書きすればオッケーである。問題は、1枚目のディスクへの最終バックアップより前に更新されたファイルをよそから持ってきたときには手動でバックアップしなければならないくらいか。オンラインソフトなどは圧縮されて提供されるので、解凍するとダウンロード時じゃなくて作成時の日付になったりするんだな。ちょっと面倒臭いかも。当面はデータのフォルダのみだから、他のマシンから圧縮されたデータを持ってくるとかいうことがなければ大丈夫のはずなんだが。

長島監督が辞めるのが大ニュースになってるようだが、何でこんなに大騒ぎになってるんだろう。スポーツ新聞や讀賣ならともかく、朝日まで一面ですぜ。私ゃ彼の人の現役時代を知っている世代だが、それでもワタクシ的には過去の人なんだがなあ。監督としてはヘタクソだったしね。金をつぎ込んで他よりも戦力を多く集めてたから勝ってただけで。アテネ五輪監督だって? やめてくれ! 選手としては凄かったんだけどね。日米のレベルが離れていた当時でもメジャーに行けば今の新庄くらいの成績は残したんじゃないかと思うくらいに。でも、ジャイアンツにとって最大の問題は、後任が原辰徳だということでしょうな。

息子が昨日から「からおけにいって『このきなんのき』うたう」と言っているので、今日も保育所からの帰りにカラオケに寄ることにする。多少ノドは腫れているが、弱音を吐いてはいけない。でも、日立のCMのカラオケなんて、あるのかなあ。タイトルも歌手の名前も知らないぞ。しかし、行ってみるとあるのである。タイトルも、そのものズバリ「この木なんの木」であった。息子による呼称が合っていたことになるか。しかし曲が始まって驚いた。CMでやっていたのは曲のほんの一部でしかなかったのか。息子はそれに戸惑ったのか、途中で歌えなくなってしまった。どの曲でも最初の数フレーズは歌えるが、その後は黙ってしまうんだよね。テキトーに歌うことができない性格なのか。それでも彼は最後に「みんながあつまって、みんながもちよって、あたらしいものにとりくんでいます」とかナレーションを入れたので両親、大いにウケる。

家に帰ると息子は「『ごろとごろ』みたい」と言いだした。以前私が「子供の頃、ウルトラQでいちばん怖かったんは『五郎とゴロー』やったな」と言ったのを覚えているようである。何でか知らんが、オープニングが怖かったんである。どうして、それが入っているテープを昨日借りてきたのを知ってるんだ? しかし何でわざわざ怖いと言ったのを観たがるかね。

風呂上がりの息子にアトピーの薬を塗ってやらねばならないのだが、これが面倒臭い。範囲が全身に及んでいるので複数の方向から塗らねばならないし、何より本人が思うように動いてくれないのが大変だ。風呂上がりで疲れているようだしね。立ってじっとしていることも難しいようである。しかも2種類の薬を重ねて塗らねばならないので、かなり根気のいる作業となる。思わず塗り方も手荒くなって、さらに息子に嫌がられて思うように動いてくれなくなるのである。



9月30日(日) 
今日はカミさんが東京のイヴェントに行くので息子と過ごすことになる。9時前に起きた。カミさんはすでに出かけている。例によってインターネットするのである。探査機が小惑星Erosに着陸したそうですが、ぜんぜん知らなかった。何で世間で無視されてるんだろう。ある意味、火星に着陸するよりよっぽど難しいことだと思うんだがなあ。

10時前になって息子が起きてきた。居間に入ってくると、いきなり「『ごろとごろ』みたい」と繰り返す。昨夜、観たいと言っていたので「明日観よな」と応えていたのである。「ご飯食べてからにせえへんか?」と言っても「あとで、たべる」と譲らない。どうしても観たいらしい。仕方ないなあ。

ウルトラQ2話分を見終わって食事を終えると昼前である。息子はまた観たがるが「将棋が終わってから」と言って、しばらく一人で遊ばせる。しばらくすると彼は「『このきなんのき』みたい」と言い始めた。よっぽど気に入っているらしい。私のPCを空けて彼に再生させるのである。

息子が「おれんじのでんしゃ、みたい」と言うので近鉄のサイトを表示して触らせていると「きんてつ鉄道まつり2001」という企画があるのを見つけてしまった。これは、行くべきかなあ。無料らしいし(笑)。ちょっと遠いから電車賃と時間はかかるんだろうけどね。とか思ってたら、応募締切が9月20日か。それは残念だったね。まあ、この日は「鉄道の日」らしいから、あちこちで鉄道関係のイベントがあるようだ。こういうのは時期をずらしてくれた方がいいんじゃないかと思うんだがな。

息子が何かハミングしている。聴いてみると「この木なんの木」の、CMで流れていない部分のメロディーのようだ。リベンジするつもりなのか? でも、字が読めないから歌えないよなあ。

今日は雨が降っているので外には出られない。15時過ぎに息子が空腹を訴えはじめた。どうしようかなあ。けっきょく、インスタントのソバを二人で分け合って食べる。晴れていれば納豆でも買ってこようかと思ってたんだけどね。

屋内にこもって今日は何をしていたかというと、他人には言いにくいことをしていたのである。それでも書くのである。実は芸能系のニュースを見ていると仲根かすみちゃんが可愛かったので水着写真を探してダウンロードしていたのだ。こういうときにはブロードバンドの威力を実感しますな。こういうことをやりだすと他の娘についてもダウンロードしだして収拾がつかなくなるのである。眞鍋かをり釈由美子加藤あい新山千春…共通の傾向があるような、ないような。まあ、こういうことは本人にはわからないんだけどね。そしてさらにリンクをたどっていると、いいアダルトサイトを見つけてしまってエッチ画像をダウンロードしはじめた。当たり外れはあるが、これだけキレイな画像をゲットできるとは嬉しいのである。著作権的には問題あるんだろうけどね。

私がそういうことをしているので、息子が要求するままビデオで「ウルトラQ」とダイナソーを観せる。「ダイナソー」の途中で息子が空腹を訴えはじめた。これは雨は降っているが、外に出て値段が下がった総菜でも買いに行くしかないか。息子を連れていると、かなり濡れることを覚悟しなければならない。風邪気味なんだがなあ…とか思っていたら玄関のカギがガチャガチャ言いだした。カミさんが帰ってきたようである。ずいぶん早かったね。私の体調が良くないので飲み会をキャンセルしてきたそうである。いつもなら「そんなことしなくてもいいのに」と言うところだが、雨が降っているときは有難いのである。

カミさんが帰ってきたので、車に乗って食事に行くことになる。久々に例のラーメン屋に行く。旨いのが知れ渡ってきたせいか、最近は並んでいる人が多い。今日もけっこう待たされた。息子は腹が減ったとうるさい。何かで気を紛らわせなければならない。そこで私のZAURUSを出してくるのである。これはペンで絵が描けるんだな。彼はすぐに線の色の変え方も覚えて描き始めた。これでしばらくは大丈夫だろう。

やっと席が空き、いつもは大盛りを頼むのに今日は風邪気味なので普通にしたのだが、スープを口に含んで後悔した。「やっぱり、大盛りにすればよかった」…まあ、結果的にはそれでよかったのかもしれないけどね。今夜はカミさんが疲れているということで、古本屋に寄らずに帰るのである。

家に着き、カミさんは風呂から上がってくると「書きたい話を思いついたから、この子お願いしていい?」と言う。息子は眠くて愚図っている。これは風呂に入っている余裕はないな。風邪気味でもあることだし、傷口の消毒だけして息子と一緒に寝室に入るのである。

狼谷辰之  新書館ウィングス文庫
なる
¥620+税  ISBN4-403-54021-X



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