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2月1日(土)
仕事は遅れているのだが、昨日頑張りすぎてまた体調を崩してしまった。何をしているのかわからないな。そういうことで、今日も静養することにする。息子も調子が悪そうである。昨日から今日は保育所を休ませる予定ではあったのだが、測ってみると38度を超える熱がある。息子と一緒に昼寝をするが、それほど嫌がりもせず素直に寝る。かなり体力が落ちているようだ。

しかし、何でIT関係のWebマガジンで飲み物を紹介してるんだろう。やっぱり「漢汁」特集が受けたんだろうか。受ければ勝ち。さすがはZDNetと言うべきであろうか。

あちこちで話題になっているようだが、このニュース、なんで店側が廃業しなきゃいけないのか理解できない。悪事を働いた方が開き直ってどうするんだよ。全ての原因は万引きという犯罪行為にあるんだろうに、というか、さらに捕まっても逃げようとしたのが命取りだったんだろうが…世も末だな。だいたいが「人殺し」とか言ってるのはどこのどいつだよ。どうせ自分は姿を見せずにコソコソと中傷してるに違いない。いやこれを堂々とやられたらそれこそ世も末ですよ。犯人の万引き仲間なんじゃねえのか?

将棋のフリーソフトもけっこうあることがわかったので、今日はK-Shogiというのをダウンロードして試してみる。それほど強くはないが、指し手も速いし普通の人なら充分に楽しめるレベルだと思いますね。

今日も一日、自分のサイトのメンテナンスをしながらダラダラと過ごす。夜になってそろそろ寝ようかと思いながらWebの中をフラフラと彷徨っていたら、大変なニュースが飛び込んできた。スペースシャトルが連絡を絶って、NASAが非常事態を宣言したそうなのである。テレビを点けてみると、大気圏に突入した機体から次々に何かが剥がれて火を噴いているように見える映像が映っている。あれがスペースシャトルだとしたら、乗員は絶望だな。

チャレンジャーの事故のときにも、「9.11」のときにも感じたのだが、この映像を見て「アニメみたい」と思ってしまうのは不謹慎なのか。しかし、動画の記録装置が一般大衆に普及し、人間が大規模なものを造り続け、アニメがリアルさを追求していくからには、これからもそう思うような事件は何度も起きるのだろうな。

これでまた眠れなくなる。朝日でNASAの長官が頭を抱えている写真が流れていたが…予算削減のために送り込まれた立場としては辛いでしょうな。しかし、明らかに最近の予算削減は行きすぎているように見えていたからなあ。



2月2日(日) 
今日も昼前まで寝ている。私が起きてパソコンをいじっていると、妻子もすぐに起き出してきたようである。雪が舞っているそうだ。息子は元気になったようである。新聞の折り込みにパチンコ台の広告が入っていたのを引っ張り出して「ボブ・サップや!」と言ってはしゃいでいる。ううむ、大丈夫か?

朝日のサイトの朝刊のページを先月末にリニューアルすると言っていたのを思い出した。URLとかを変えられると毎日自動でダウンロードしているのがうまく動かなくなるので下手をすると数日分のデータが抜けてしまっている恐れがある。実行結果のチェックくらいは毎日やらないといけなかったのに…などと後悔しながら調べてみたら、ちゃんと今日まで保存されていた。ホッとする。

K-Shogiというフリーの将棋ソフトをダウンロードするとき、同じところにリバーシのソフトも置いてあるのを見つけた。やってみると以前ダウンロードしてきたものよりも弱いようだ。これは息子にちょうどいいんじゃないだろうか。そういうことで、やらせてみる。しかし、どこに駒を置いていいのかわからないとか言うのである。おいおい、そのくらい3歳児でもわかりそうなもんじゃないか。いつもやっていたソフトはどこに置けるか何枚裏返せるかまで教えてくれるので何も考えずにやってたんだろう。…ひょっとして、キミ、あんまりアタマよくないのか? かなり親馬鹿入ってるから気づかなかったけど。一気に息子の将来が不安になるのであった。気力体力も乏しいしなあ。

今日もひたすらパソコンの前でじっとしている。Nature Japanの記事を半年近く読んでなかったので、ダラダラとそれを読みながら過ごす。けっきょく、この土日は一歩も家の外に出ることなく終わってしまった。しかしそれでも体調は良くならない。どうなるのであろうか。



2月3日(月) 
今朝はカミさんが起きたので目を覚ますと9時になっていた。あやや、もう出勤準備をすべき時間ではありませんか。昨夜は息子と一緒に22時過ぎに寝たので、10時間以上寝ていたことになるか。やはり疲れている。

今日は通勤中に「SUPER BEST II」(CHAGE&ASKA :→【amazon】)を聴いている。よく考えてみたら、私はチャゲ&飛鳥のアルバムを買ったことがないのである。嫌いなアーチストでもないのに、自分でも不思議である。でも、これだけ実力があるデュオのベストアルバムだというのに、聴いていてあんまりピンとこない。なぜなんだろう。

ここSL-C700のアップデータが発表されているのを知った。『MIシリーズザウルスからのデータ移行で「レポート&自由帳」のデータが情報ファイルに分類されているときは,各情報ファイル名と同じフォルダ名前のフォルダにそれらのデータを移行させることができるようにした』そうである。ありがとー! これは嬉しい。これで砂を噛むような作業でデータを移行しなくてもよくなる。

さっそくアップデータをダウンロードして、USB経由でSL-C700のデータをバックアップした後にアップデートを開始する。時間はかかったが、何の問題もなく更新できた。さあ、改めてメモデータを転送だ。SL-C700で「データ移行(MIザウルス)」を起動し、送信側から全件転送するとデータがダブってしまうので前のZAURUSからは「レポート&自由帳」の機能を起動して「光通信」で「全レポート&自由帳データ送信」を選ぶ。行っけぇー!

しかし、600件少し行ったところで通信エラーになってしまった。どうしたんだ。まだ2割しか転送できてないぞ。分類の名前がフォルダ名になるということなので、フォルダ名として使えない名前が入っているのがいけないのかと思って分類名の特殊記号や半角空白を別の文字に置き換えて再度実行する。しかし今度は百数十件で止まってしまった。何回かやってみたが、毎回止まる件数が違うのである。こういう現象だったらデータがおかしいのではないと思われる。移行したデータは内蔵メモリに格納されるので、内蔵メモリが不足しているのかと思ってイメージデータなどをCFカードに移しても状況は変わらない。赤外線ポートが汚れているのではないかと拭いてみたり、送り側のZAURUSを寒い部屋から持ち込んだので結露しているのではないかと暖めてみたりしたが、すべて通信エラーである。しかも通信エラーになる前には受信件数のカウントが止まって数分間以上操作不能になる。たぶんタイムアウトを待っているのだと思うが、それでまた時間がかかるのである。

どうしてかなあ。買って最初に移行したときには何の問題もなくできたのになあ。買ってからいろいろいじっている間に何かが変わってしまったんだろうか。でも、初期化して最初からやり直す根性はないよなあ。いっそのこと、SL-C700をもう一台買って真っさらの状態にアップデータを適用した状態でデータを移行して、そのデータを持ってくるか…ということまで考えた。このマシンはいいマシンだから2台買っても惜しくないし、余ったらカミさんに贈呈すればいい。彼女が妊娠して入院したら、AirH"カードを挿して病室での通信用マシンとして使えるかも…などと考えて今日のところは諦めようかと思ったときに限って別の案が思い浮かぶのである。ひょっとして、送る方が「バックアップ/リストア」でないからいけないんじゃないか。「バックアップ/リストア」で全件送信したデータしか受けられないから受信側で受けるデータを選べるようになってるのではないだろうか。受信側で使わないデータも送るのは無駄なんだけど。そう思ってやってみる。すると、受信側の画面の動きが違うのである。やっぱり、「バックアップ/リストア」と機能単位のデータ送信では通信方法じたいが違うのか。

そして、何の問題もなくデータは受信できた。すべてが終わったときには5時を過ぎていた。ああ、やっぱりオレは馬鹿だ。



2月4日(火) 
某氏と話していて、現在の状況軍用機」の内容と恐ろしいほど似ていることに気づいて愕然とする。アポロがスペースシャトルに、ソ連がイラクに変わっただけでほとんど同じ構図である。まあ、実際のアメリカは事故を敵国の妨害のせいだとは言ってないんだけど。それでも事故のせいでさらに攻撃性が上がると嫌だなあ。

今日も通勤中に「SUPER BEST II」(CHAGE&ASKA :→【amazon】)を聴いている。ベスト盤で曲数が多いので、昨日の通勤時間では納得いくまで聴ききれなかったのである。やっぱりメガヒットを何曲も飛ばしたグループのベストにしては物足りないなあ。まあ、あの頃のメガヒットというのは、私とはぜんぜん関係のないところで風が吹いてたみたいだったからな。オレはドラマを見ないし。

今日も頭が痛い。やはり睡眠不足がいけないのか。眉間の右側(右眼窩の内側上部)が痛く、頭頂部(の少し右)まで響いている。それで今日は早く帰って早めに寝て明日頑張ろうとか思っていたのだが、私以外の人間がみんな先に帰ってしまって上司が不機嫌になっているのを感じて、けっきょく22時半まで職場に居る。家に帰ってもなるべく早く寝ようとは思っていたのだが、布団に入ったときには2時になっていた。それでも早かったと思うべきか。

家に帰ると稚拙な字を書いた紙が置いてあった。息子が何を思ったか突然字を書くと言い出したそうである。それで書かせたらしいのだが、思ったより上手く書けている。「お」とかちゃんと読めるし。ちょっと前だったら、お手本をなぞっても上手く書けてなかったと思うんだが。子供の進歩は早いなあ。まあ、彼の年齢では大多数の子がそれより先に走って行ってると思うんだけどね。まあ、人より多少遅くても進んでればいいさ。母親が大げさに誉めてやると、「さえずってる文鳥みたいに」胸を張って得意げだったそうである。

カミさんの味覚に違和感が出てきているそうである。うどんが酸っぱかったり白菜が苦かったりしているそうだ。悪阻の苦しみというのは男性には体験すべくもないのだが、私は子供の頃によく自家中毒を起こして苦しんでいたので、ああいう感じではないかと思っているのだけど。



2月5日(水) 
8時半に再度起こされてやっと目が覚める。6時過ぎに小用で起きてついでに息子にオシッコをさせたときにはこのまま起きれるくらいの感じだったのだが、やはり昨日の睡眠不足が応えているか。それでも何とか朝食を食べて9時過ぎに家を出ることができた。そういえば、今朝起きてから息子が昨日字を書いたのを誉めてやると、ずいぶん得意そうであった。やっぱり親というのは子供を誉めながら育てることになるから、どうしても点数が甘くなるんだな。まあ、そうでなきゃ子育てなんてやってられないけど。

今日は通勤中に「Falling Into You」(Celine Dion:→【amazon】)を聴いている。これも自分で買っていたことも忘れていたのだが、たぶんBeauty and the Beastのサントラが良かったので買ったのだろう。聴きはじめると、なかなかいい感じである。声に個性があるので、アルバム全体のトーンというものがしっかりしている。表現者たるもの、こうでなければいけないねえ。

家に帰ってパソコンをいじっていると上の方で家が軋む音がした。一瞬妻か子が起きたのかと思ったが、違う。身体が、阪神大震災の記憶が、地震だと告げる。すぐに次の揺れが来ると思ったのだが、来ない、と思ったら来た。やっぱり地震か。すぐに時計を見る。2時37分。そしてパソコンでニュースサイトと地震の情報を表示しているページを開いてテレビを点ける。しかし、すぐには情報は入ってこない。10分以上経ってやっとテレビにテロップが入った。やっぱりWebよりもテレビの方が速かったか。



2月6日(木) 
今日も通勤中に「Falling Into You」(Celine Dion:→【amazon】)を聴いている。このアルバムも曲数が多いので1日では納得いくまで聴き終わらなかったのである。昨日は「なかなかいい感じ」と書いたが、後半は少し抑揚に乏しいかな。

そして帰りに「導きの星 1」(小川一水:ハルキ文庫:→【amazon】:→【bk1】)を読み終えた。いや、これはよかったっすねえ。こういう作品を読みたいんですよ、私は。これだけのレベルの作品を安定して供給してくれれば安心して金を払えます。この物語の主人公は外文明観察官。地球からやってきた彼の使命はこの星における文明の発達を手助けすることである。この前提さえ受け入れてしまえば適度にリアリティがあるし、この星の知的生命であるネズミが直立したようなスワリスたちがまた愛らしい。まあ、彼をサポートする女性型の「目的人格」たちが人間的すぎて暴走しがちなのがちょっとアレだったのだが、読み終えてみるとそれにも理由があるような気がしてくる。

しかしこの話、火とか金属の使用とか貨幣経済とか、文明に必要なアイテムを現地の生物に教えなければならないのだが、この過程を描写するためにはそれぞれの技術について歴史的・科学的・民俗学的…と各方面に対して非常に深い知識が必要になりますな。しかも物語の中に組み込もうと思うと、自分の中で充分に消化しておかねばならない。なんか、専門用語そのままで教科書を丸写ししているような作家もいたりするからなあ。この作品ではちゃんと物語の流れの中で自分の表現になっている。若いのに大したものである…って、年齢は関係ないか。そして、最後にこの物語は大きな謎を残して終わる。これがまたニクイ。あー、なんかずいぶん長々と書いちゃったな。それだけ好みの作品だったということだ。

古紙の価格が上がっているらしいが、これはいいことだと思いますね。バージンパルプが安くて回収業者がやっていけないような状況というのはおかしいとしか思えない。トイレットペーパーの価格は上がるみたいだが、それは仕方がないだろうな。生長に何年も必要な樹木の繊維を加工した製品があの値段で買えた方が異常だったのだ。巨視的に見て安定供給できない価格というのはやはり間違っていると思うんですよね。そういうことを言い出すと、今のこの生活自体が成り立たなくなるような気もしてしまうのだけれど。

2ちゃんねる発のファイル共有ソフト「Winny」公式サイトが閉鎖され、アップデートはWinny上で公開される件について先日書いたが、「作者が作者であるという証明ができるようにする手段は、やっぱり必要なのですね」と書いてあるのを見つけた。なるほど、それは気がつかなかったな。P2Pというのは何が流れてるか得体の知れない世界ではありますからなあ。



2月7日(金) 
今日は通勤中に「VOICE」(STARDUST REVUE:→【amazon】)を聴いている。たしかスタレビはTHANK YOUが良かったので次のアルバムが出てすぐに買ったものだが、当時は聴いて期待外れだった記憶がある。それでも「今夜だけきっと」は名曲なんだけどね。

いま聴いてみると、それほど酷い出来でもないと思うのだが、当時はCDが高価かったからな…いや、むしろハズレのCDを買ったときのショックは今の方が大きいような気がするぞ。だって他の娯楽関係のコストが大幅に下がってますもの。映画なんて当時は所有しようと思ったら1万円近くするレーザーディスクを買わないといけなかったのに、今は名作といわれるものが1500円で売ってる。1500円はキャンペーン価格としても、DVDが比較的高価い天空の城ラピュタだって特典ディスクが付いて価格は三分の一くらいになってるし。それを考えるとアルバムCDも1000円くらいになっててもおかしくない。1500円だったら確実に高価いと思う。DVDより高価い価格でCDを売ってて、違法コピーが無ければ以前のように売れたはずだなんて言ってるのは滑稽だよなあ。いまCD販売のビジネスモデルを何もないところから構築すれば、価格は高価くても1000円をちょっと超えるくらいになると思う。それを、数倍もする20年も前の価格に安住しているところが真の問題だと思うのだ。

SL-C700に挿しているMicrodriveにウチのサイトのデータを丸ごと放り込んでいつでもオフラインで見ることができるようにしているのだが、今日自分のサイトのデータを見ていたら、うまくリンク先に跳べない。調べてみると、Microdrive上で「D2002」という名前のディレクトリが「d2002」という名前になってしまっているのである。URLでは大文字と小文字が区別されるから、これじゃ見ることができないだろうな。フォルダの名前を変更しようとしたが、「その名前には変更できません」というエラーになってしまう。なぜなんだろう。ターミナルからmvコマンドで変更しようとすると「File exists」というエラーになる。これは中途半端に大文字小文字を同一とみなすロジックが入っているのではないだろうか。そこで、いちど別の名前に変更してから「D2002」に変更してみるとコマンドは正常に終了した。よし、これでオッケーだ…と思って再びlsコマンドで見てみると、「d2002」に戻ってるよ。何だこりゃ? こういう名前は無条件に小文字になるようになってしまっているのか。しかし、ブラウザがそれに対応してない(まあ、URLでは大文字小文字が区別されるからそうなるだろうな)。これは困った。そのくせ、「mv D2002 D2002x」とか入力すると「No such file or directory」とか言われてしまうのである。なんか、一貫性がないなあ。

やだねー、こういう会社。「古い技術の特許権を拡大解釈して、まったく新しい技術に適用しようとする手口」ってのは、恥ずべきことだと思うんだが、儲かりゃそれでいいんだろうな。

イヤだといえばこれも嫌だ。ゴッホの作品だとわかったとたんに1万〜2万円が300万円かい。その絵って、本当に価値があるの? 何の先入観も持たずに観たときの価値がその作品自体の本当の価値なんじゃないかと思うのだが、私の考えは間違っているのだろうか。

家に帰るとATOK16…じゃない、それが入った一太郎13が届いていた。食事をしてインストールをし、パソコンをいじる。カミさんは寝室に上がっていく。そして2時を過ぎた頃になって重力が強くなってきた。床がとてもとても魅力的に見えてくる。あああぁぁぁ、引き寄せられていく…



2月8日(土)
昨夜、家に帰って夫婦で今度の子供の名前を考えた。カミさんは女の子の場合の上2音を決めているらしいので、その次の1音を「あ」から「ん」まで順番にくっつけてみて候補をノミネートすることを提案する。それで音の響きに合う漢字を当てて最終選考すればいいだろう。二人で順番にふるい分けていくと、だいたい候補は決まったようである。男の子でも今回生成した名前の中からつけることになる。カミさんが先頭2文字を決めたのは「音が可愛いから」という理由だったと思うのだが…まあ、文化的に性差は小さくなる方向にあるようだからな。「平和が続く」という前提だとは思うのだが。長男の名前を決めたときは、私が最初の1文字に付けたい漢字があったので、それをもとに夫婦二人で決めたのである。今回はその逆だな。

朝である。気がつくと8時である。パソコンの前で遭難してしまっていたのか…などと微睡みながら横たわっていると、8時半になって妻子が下りてきた。起き上がるが、このまま起きたら風邪を引きそうな感じである。少しだけでも寝室で寝ることにして上がってゆく。

カミさんに起こされた。もう午だそうである。ぜんぜん眠ったような気分ではないのだが、3時間以上寝ていたことになるのか。仕事に行かねばならない。今日は午前中に自分の用事を終わらせて、午後から仕事に行くつもりだったんだがなあ。

自転車を駅近くの駐輪場に置き、地下鉄の入り口から下りようとしているところで気がついた。「あ、自転車のキーを外してくるの、忘れた!」 自転車から鞄を持ち上げたときに、何か忘れているような気はしたんだ。いや逆に、それで注意が前カゴの中に行ってしまって鍵を掛けるのを忘れてしまったのだ。今夜は雨が降るらしいが、そうすると月曜の夜まで鍵を掛けずに放置することになるか。心配である。大阪では鍵を掛けていても盗まれたことが何度かあるからな。

今日は通勤中に「Nostalgia」(千年COMETS)を聴いている。ほとんどの人はこのグループ名を見て「何だこの妙な名前は?」と思うだろうが、それでもなかなか良いのである。まあ、15年以上も前のグループだしメジャーでもなかったから、今では知ってる人は1%もいないだろう。それでも、良いものは良いのだ…と言うのも年寄りの遠吠えか。

今日は休日出勤なので、出勤途中にジュンク堂を廻って「プラネテス 3」(幸村誠:モーニングKC:→【amazon】:→【bk1】)を買う。こういう大きな本屋でないと買えないとは、やはりSFは冷遇されてるんだなあ。それで職場に着いたのは14時過ぎだったのだが、今夜も23時まで仕事。休日だからもう少し早く帰りたかったのだが、やるべきことが終わらないのである。

昼間は雨がザアザア降っていたので自転車を駐輪場に置いたまま帰らねばならないかと思っていたのだが、職場のビルを出たときには止んでいた。空では雲が渦巻いているようなのでまた降り出す危険性はあるのだが、自転車で帰ることにする。23時過ぎだから自転車が無くなっていたり雨が強く降ったりすると30分以上かけて歩いて帰らなければならなくなるんだけどね。まあ、そのときは泣きながら歩こう。明日は休みだし。

しかし、自転車を止めてある駅を出たときにも雨は止んでいたし自転車も駐輪場に残っていた。ただ、私の愛車が倒れかけている…というかその右横に大きな空間が空いていて、私のを含めてその左側が左に、その空間の右にある自転車たちが右に倒されかけているのである。これは、私の右に自転車を置いていた奴が自転車を引き出すときに両側の自転車を押し倒して引きずり出したんだな。乱暴なことをする奴である。まあ、おかげで隣の私は楽に自転車を出せるんだけどね。そして走っていると、途中で自転車の後輪が急にガタガタいいだした。空気が抜けてしまったようである。まさか、私の隣に自転車を停めていた奴が自転車を出しにくかった腹いせに空気入れの口を解放したとかタイヤに傷を付けるとかしたんじゃないだろうな。いま調べて原因が分かってもどうしようもないので、そのまま後輪に体重をかけないよう立ち漕ぎで帰るのである。太ももが疲れる。明日空気を入れてみて、それでも抜けるようなら自転車屋に持って行こう。

昨日送られてきたATOK16を使ってみる。設定を引き継ぐと言いながら、キーアサインを覚えていやがらねえ。なんだコイツは。私ゃ文節の移動は矢印キー、その区切りを動かすのはShift+矢印キーでやりたいんだよ。何でその程度のことを引き継いでくれないんだ。

Microsoftがまたやった! いやいや、やってくれます。さすがはMicrosoftだな。しかもIEの修正プログラムに提供ミスがありながらこれを告知していないというのが、いかにも連中のやり口である。やっぱりアップデートするのは不安だよなあ。

アナアナ変換がいきなり暗礁に乗り上げたとか書いてあるが、こりゃ当たり前でしょう。今のテレビがそのままでは使えなくなることも知らない人がほとんどなんだから。都合の悪いことは隠して先送りにしようという馬鹿役人どものセコさが諸悪の根元だよなあ。奴ら自分たちの職業を公僕じゃなくて楽で安定した仕事としてしかとらえてないんだから腐ってくるのは仕方ないんだよなあ。困ったもんである…って、それで国が沈没しようとしているんだが。

今日は午前中に自分の用事ができなかったので、家に帰ってカミさんが寝てから開始する。それが終わると眠気がなくなってしまったので「プラネテス」を読み始める。今回は宇宙の茫漠とした「何も無さ」と、地球上の生物が満ちあふれている猥雑さとの対比が印象に残った。宇宙に暮らしていた人が地球に戻ってくると、砂漠に住んでた人が熱帯雨林のジャングルに入ったような気分になるような気がしますねえ。連載当初は宇宙の虚無感みたいなものの表現に惹かれたのだが、それは今回も健在だな。何だかんだとしていたら7時前になってしまうのであった。やっぱり馬鹿だ。さて、何時まで寝れるかな。



2月9日(日)
息子が寝室に入ってきて「おなかすいた」と言っている。今朝も独りで起きて階下で過ごしていたようである。カミさんはピクリとも動かない。私も眠い。しかし起きねばならないか。子供の頃に飢餓を体験しておいた方がいいとは思うのだが、親の責任も放棄できないからな。時計を見ると10時半である。メシだけ作ってまた寝ることにしよう。先日買ってきたミニラーメンが一袋5個のうち当日3個食べた残りがそのまま袋に入れてあるのでそれを食べさせることにする。丼に2つ入れてお湯をかけたのだが、できあがってみると思ったよりも多くて息子には1つでよかったかと後悔する。まあ安いものだからいいか…という考え方はイカンのだけどね。そしてこれだけではあまりに食事として貧しいので、成長期にはタンパク質とカルシウム…ということで卵を電子レンジで温めてラーメンに乗せる。野菜も足りんなあ…ということで、昨夜のポテトサラダが残っているのを出してきて、余ったら冷蔵庫に入れておくように言いつけて私はまた寝室に上がって寝るのである。うう、最低限で済まそうとしたのに、目が覚めちゃったよ。でも寝るのである。

カミさんが上がってきた。起こしに来たのかと思ったが、彼女は自分の布団の中に入ってしまった。訊くと、息子に昼食を食べさせておやつを用意して上がってきたそうである。朝食はぜんぶ食べて後片付けもしていたらしい。彼はトトロを観ているそうだ。そろそろ私も起きなきゃいけないな。起きると14時である。私は先日の残り物のカレーで朝食である。

起きていくと息子は「ぼく、かんじのかきかた、しってるで」と言って鞄の中から紙を出して見せてくれる。漢数字がずらりと並んでいた。ほうほう、ある程度書けるようになると早いね。明日保育所に持って行くそうである。

インフルエンザが流行っているようである。発熱から数時間で意識がなくなり、死亡した子供もいるそうである。息子もその危険があったのだよな。恐ろしいことである。カミさんが「親は半狂乱やろな」と言っている。私だったら茫然自失で涙も出ないかもしれない。とにかく、運が良かった。

昨夜自転車の空気が抜けたので、空気を入れ直してみる。すると、空気が漏れている音が聞こえる。やはりパンクか。音のするところを見てみると…タイヤのゴムが擦り切れて、その下の白い繊維を編んだところが露出している。しかも、そこいらじゅう何カ所も同様な状態である。ずいぶん乗ったもんだなあ。カミさんが学生時代から乗ってたというからな。かなりの年代物である。これは買い換えた方がいいか。

そういうことで、自転車を買い換えに行く。ついでに、息子に「てれびくん」を買いに行かせることにする。私が行こうとしている自転車屋のすぐ先に本屋があるので、自転車屋から先は独りで行かせるのにちょうどいい距離だろう。いつものように彼を先に歩かせ、私は自転車を押しながらついていく。

自転車屋に着くと息子は独りで行くのが不安そうだが「『てれびくん』買いとうないんか」と言って行かせる。数十メートルなのに、どんどん小さくなってゆくのを見るのはやっぱり不安だな。まずは親のこういう過保護なところを何とかしないと子供は自立できないよなあ。自転車屋さんは前の客の自転車を修理しているので彼の歩いていった方向を見ていると、息子が走ってくるのが見えた。本は持っていないようである。なんだか泣いているようだ。彼は私のところに走ってくると、「ひとりでいくの、こわい」と言ってベソをかく。店のすぐ側まで行って何を言ってるんだ。それだったら、父ちゃんが自転車を買うまで待ってるんだな。

私の持って行った自転車は前輪も擦り切れているそうである。だったらやっぱり買い換えますか。そういうことで店の奥さんに「安いのでいいです」と言ったら「それやったら1万8千円のがありますよ」って…おい、そこに出てる8,800円と書いてあるのは何なんだ。「カンバン」であろうと、前カゴもリヤキャリヤ(っていうのか)も付いてるんだから私はそれを買うのである。けっきょく、防犯登録の費用も含めて1万円でお釣りが来た。まあまあだな。これで、昨日まで乗っていた自転車は引退である。カミさんが大学時代から使ってたらしいから、20年近く働いていたことになる。ずいぶん保ったもんだな。フレームなんかはまだまだ頑丈だったから、良いものではあったのだろう。

そして息子と一緒に本屋に行ってみると…今日は閉まっていた。そうか、それでここから踏切を越えて別の本屋に行くのが不安だと言ってたんだな。私もそこまで行かせるのは不安だ…やっぱり過保護かなあ。そういうことで、後ろについて次の本屋に行かせる。彼は何事もなく本を買ってくる。あとは親子ともいかに不安と危険に対して折り合いをつけてゆくか、だな。帰りも息子には家まで歩かせるつもりだったのだが、私の腹が痛くなってきた。起きてすぐ米の飯を食うと、よく腹具合が悪くなるのだ。どうにも耐えられなくなってきたので、息子を新しい自転車の後ろに乗せて家に急ぐのである。彼は手がかりがなくても足を掛けるところを指示してやると自力で乗ってくるし、チャイルドシートじゃなくても私のジャケットを握って落ちないように掴まっている。こういうことにはもうそれほど不安はない。

ウチのサイトに「男同士 初エッチ」というキーワードで飛んできていた人がいる。それで検索した結果を見るとすぐ下がこういう掲示板なのであった。「即ヤリ」ゲイのサイトだそうである。こういうサイトと並んでしまうのね。インターネットの多様性というのを物語る結果ですなあ。カミさんにも教えてあげたのだが、けっこう面白がっていたようだ。

何じゃそりゃ。「(落札した)絵をほとんど知らないが」「ゴッホなので高いとは思わない」だってえ? そんなんで6600万円も使っていいのか? 1万円だと思ってた絵が作者が分かったとたんに数千倍になるのも納得できないが、その金を払うヤツもこれかい。美術館長がそんな判断基準でいいのか? 私が生きてる世界とは違いすぎる。まあ、ゴッホ作となると客が押し寄せるという計算もあるんだろうが…ってことは、客も同じだと思われてるんだな(っていうか、オークションにも野次馬が押しかけたらしいから事実そうなんだろう)。オレはゴッホ作ですと言われても1万円くらいだと思われてた絵を見に行く気は起きないんだが…やはり私の方がおかしいのか?

いま我々が住んでいる家を買いたいという人が現れたので、今夜は仮契約の締結に行ってきた。その場所となる不動産屋さんはカミさんの実家の近くなので、息子はお義母さんに預けて行く。買い手の方は私と同世代なのだが、子供は4人いらっしゃるらしい。偉いもんだ。ウチよりも収入が少ないので頭金無しのローンらしいが、子供が4人もいれば大変だろう。人間、どれだけ稼いでいるかよりも、最終的にどれだけのものを残したか、で評価すべきなのであるよ。いっぱい名前と住所を書き印鑑を押す。手付金を受け取ったのだが、こういうことは初めてなのでどう扱っていいのか戸惑う。「これ、貰っちゃっていいんでしょうか?」っていう感じ(苦笑)。本当に、これでもう戻れない地点まで来てしまったな。



2月10日(月) 
今日は通勤中に「月の魔法」(尾崎亜美:→【amazon】)を聴いている。最初に書いておくが、これは名盤である。ジャケット写真もいつものおちゃらけた感じではない。これだけも見ても、逃げずに真正面から力を込めて創られたのだろうというのが伝わってくる。事実、中身も凄い。1曲目からアップテンポの曲なのに緊張感バリバリである。その余韻を残したまま、タイトル曲である次のバラードに、水面も揺らさぬような静けさで流れ込んでゆく。これだけでも圧倒されてしまいますね。その後にも佳曲が散りばめられている。これは好きなアルバムなのである。

「本が読めない子どもが続々」というAERAの記事が。これは何十年も昔から繰り返し言われてきたことなのではあるが、読んでみると確かに最近のは深刻のようですな。でも、原因をテレビやゲームに求めるのは物事を考えなさすぎというものでしょう。テレビなんて50年も昔からあったんだし。最大の原因は、「べつに頑張って勉強しなくてもいい」と考える人間が親になっていることだと思うのだ。国民の大多数が頑張ってて国全体が豊かなときは一部にそういう人々がいても養っていけるんだろうけど、その割合が増えてくると、みんなで沈没するしかない。やはり豊かになって頑張らなくても生きてゆけるようになったのが最大の問題か。海外から安い労働力が入ってくれば、日本語が読めない日本人なんか生きてゆけなくなると思うんだがな。まあ、そういう親はそういうことなんか考えるわけないか。この国は、どん底まで墜ちなきゃわからないんだろう。政治家や役人どもも、何もせずに「緩慢な死」を選ぼうとしてるみたいだし。

家に帰る途中に駅前のコンビニに入るとスピリッツが出ていなかった。明日が休みのせいかなあ。隣駅の前のコンビニに行って発行されているかどうか確認しようと思って寄ってみたら…潰れていた。店の名前が光っていたパネルの剥がされた跡が痛々しい。最近、小さな店がバタバタと閉めはじめたような気がする。なんだか一つ、我慢の限界を超えたような。ドミノ倒しの駒が倒れはじめる音が方々で聞こえるようになってきたら、破局は近いと思うんだな。給料もどんどん下がってゆく方向みたいだし。海外に比べて高すぎたから、それは必然的な流れなんだろうけど…そうすると物価も下がるだろうな。こういう時期に千万単位の借金をして家を買うというのはやっぱり頭の悪いことのような気がする。不動産の価値が暴落しても借金が少なくなるわけじゃないんだし。最悪、家の価値が借金よりも小さくなって、家を売っても借金を返せないという状況もあり得る…と、どんどん考えが悪い方に転がってゆくのである。まあ、家が担保になってるわけだから、それを見捨てればゼロにはなるが少なくともマイナスにはならないだろう。すなわちそれは働きはじめて20年以上、苦しい思いをして蓄えてきたものが家と一緒に無くなるということなのだが。まあ、それでも何とか家族が無事で生きていければいいか。

そして家の近くの本屋でニュータイプを買う。もちろん付録のDVDが目当てである。エヴァが1話分丸ごと入ってるんですか。オープニングもそのまま入っている。これだけでも買った価値はあったな。これを聴いていると、あの頃の盛り上がりが走馬燈のように蘇ってくる。でも、本放送をしてた頃はまだ息子はいなかったんだよなあ。気がつけば、こんなにも時は経っている。

しかし、今のマシンでDVDを再生してみると音が跳ぶ。タスクマネージャでパフォーマンスを見てみると、CPUが振り切れているのである。ううむ、Athlon4の1.1GHzなんだがなあ。買ったときの状態ではどうかと思ってWindowsXPで起動しなおしてみると、問題なく再生できるのである。ううむ、どうしてなんだろう。XPの方が性能がいいとは考えられないんだがなあ。ドライバが2000に最適化されてないんだろうか。2000だとCD-Rも焼けないし、XPをメインにした方がいいのかなあ。なんか、メインマシンを買い換えてしまいそうなくらいのショックである。うーん、Windows2000のマシンが買えるうちに買い換えるかのう。カミさんに譲ったマシンの方が性能がいいというのもちょっと哀しいしな。今のノートは新しい家の自分の部屋でサーバーにして(苦笑)

今日カミさんは医者に行ってきたそうである。「7週くらいの大きさ」だそうだ。そうすると予定日は9月の終わりになるらしい。そろそろ自転車に乗るのはやめた方がいいと言われたそうだ。生活に影響が出てくると、なんだか実感がわいてきますな。いやー、カミさんが悪阻で苦しんでいるのはわかってるんだけど、やっぱり自分が苦しいわけじゃないし(苦笑)。

新書館ウィングス文庫 狼谷辰之 
 対なる  【Amazon】
【bk1】
ISBN4-403-54021-X ¥620+税 



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